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プロローグ
しおりを挟む俺は葉川拓也《はがわたくや》どこにでもいるただの陰キャだ。
「おい、拓也お前またゲームか?もう少し人と関わったらどうだ?」
今俺に話しかけてきてるコイツは朝凪 真人《あさなぎまさと》俺の唯一の友達だ。
「いいんだよ俺は一人が好きなんだうるさいのは嫌いだし」
それに一人だと傷つくことは少ない、俺は一生一人だとしてもひとりでいたいと本当に思っている。
「そんなこと言って本当はもっとクラスメイトのみんなと仲良くしたいんだろー」
「うるせーな、うるさいのはお前だけで腹いっぱいだよ」
その言葉を聞くと何故か真人は俺の顔を見てクスッと笑った。
「なんだよ、俺なんか変なこと言ったか?」
何なんだ?俺そんな変なこと言ったか?まあ、でも真人はいつも変な所で俺のことからかってくるし考えるだけこっちが損だな。
「自覚ない所も俺からしたら高ポイントだよ」
真人がまた訳の分からないことを言ってやがるでもまあ、いいか。こいつはいつもわけわかんねーし。
俺達はいつも道理何気ない会話をしていたそんな時、急に教室の床から大きな魔法陣が現れた。
「!?」
「なんだこの光」俺はものすごい光に飲み込まれて徐々に気を失っていった。
俺は目が覚めるとそこはいかにもファンタジーの世界と感じる部屋にいた。周りを見るとそこにはクラスのみんなと貫禄《かんろく》のある王様がいた。
「異世界人の方たち召喚してすぐで悪いのだが私達の話をどうか聞いてほしい」そう言って王様が話し始めた。
「いきなりで申し訳ないのだがあなた達異世界人にこの世界の神を殺してほしい」
本当にいきなりすぎだろ。そもそも何なんだ?神を殺す?何を言ってんだ?まず神なのになんでこの人殺そうとしてんの普通は崇めるものだろ。
「突然何を言っているかわからないと思いますが神を殺すことはこの世界を救うことにつながることなのです。」
いきなりそんなこと言われても普通に考えて理解できるわけないだろ。そう思いつつ俺は今疑問に思っていることを聞くことにした。
「なんで俺達なんですか?あなた達が神を殺せばいいじゃないですか」
クラスメイトみんなも同じことを思ったらしく俺の言葉に便乗し、次々と罵声の言葉が出てきた。
「みなさまどうか落ち着いてください。そもそも我々では神を殺すことが出来ないのです。ですが、あなた達異世界人ならば強大な力を持ってこの世界に召喚されたはずです。なのでどうかお力添え願いたい」
俺は何故か王様の言葉に違和感を覚えた。
「俺らにすごい力があるのはわかったよでもさ実際どうやったらその強大な力とやらはわかるんだ?」俺の中の純粋な疑問だ本当に神を殺せるほどすごい力はあるのかということをこの目で確認したいそうでないと俺は信用できない。
「頭の中でステータスと唱えてください。そうすると自分の職業と能力が数値化されているのでわかると思います」
王様の言う通りステータスと唱えると頭の中に文字が浮かび上がってきた。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
職業 魔道具師
ステータス
パワー30
スピード30
スタミナ50
魔力量50
スキル
エンチャント 魔力付与 危機感知レベル1
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
「これが俺のステータス...なんか思ってたより数値が低いそれに職業魔道具師ってなんか聞きなれないな」異世界ではこれが高ステータスなのか?
「真人は職業何だったんだ?」
「俺は剣士だったぞそれにステータスも大分高い」
真人の言葉にを聞いて何故かまた違和感を感じた。
まあ、いいか真人はいつも変なこと言っているしいつものことと言えばいつものことだし。
他のみんなの雰囲気や表情を見ていると強そうな職業につけていたようだった。
「みなさまやはり素晴らしい職業やステータスを持っておりますなこれならきっとこの世界の神を倒すことができるはずです」
なんかすげー喜んでてめっちゃ言いずらいな俺だけみんなより低いステータスでよくわからない職業だし。
そんなことを思っていると真人が俺のステータスと職業を聞いてきた。
「俺は職業は魔道具師でステータスはみんなにくらべて低い感じだったよ」
それを聞いた王様は怖い顔をして俺のことを見てきた。
「では、みなさま今日のところはお休みになってください。ですが、拓也様だけ残っていただきたい」そう言ってクラスメイトは騎士に部屋を案内された。
みんながいなくなったところで王様の雰囲気が重くなったのを俺は感じた。
「拓也様あなただけこの王宮から出て行ってもらいます」
「はぁ!?」
「あなたが持っている職業はこの世界において一番弱く平民でも持っているものがあまりいない価値のない職業なのです。神を殺す力がないのであればこの場からさってもらいます」
そう言われ俺は反論をする間もなく騎士数人に押さえつけられ王宮から追い出された。
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