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しおりを挟む「今日こそは正体を暴いてやるわ!」
毎晩、会社帰りに現れる変質者――わたしのマンションまでこっそりと着いてくる、気味の悪いストーカー。
その男に走り寄り、頭にかぶっていた黒いストッキングを全力で引き破る。すると、思いのほか好みの顔が現れた。
「どうしてあなたが……!?」
嘘でしょ!?
なんと、その男は知り合いも知り合い、付き合いはじめたばかりの彼氏だったのだ!
彼は頬を赤らめてうつむいた。
「ずっときみと一緒にいたかったんだけど、プライベートな時間に顔を見られるのに抵抗があって」
小声でつぶやく恥ずかしがり屋の彼。
彼は内気なのに美形すぎて、これまでトラブルに巻き込まれることが多かったらしい。
「気持ちはわかるわ……。顔じゃなくて心を好きになってほしいものね」
わたしも性格は地味なのに、やけに色っぽい表情をしているとよく言われる。でも、顔がよくていいことなんて、今までひとつもなかった。
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