2 / 2
未練 出会い
しおりを挟む
高校生活は数ヶ月残っている。高虎はなにをしていたのかすら覚えてない引退生活1ヶ月を過ごした。唯一覚えてるのはウェイト場でトレーニングを続けたことだった。高虎は同じサッカー部の3年生数人とウェイトをしている。その1ヶ月の中のある日、たまたまウェイトルームで高虎たちを監督が見かけ尋ねる。
『お前ら何で続けてるの』
仲間は答える、
『大学でもサッカーやるからです。』
『消防士を目指しています。』
高虎は答えられなかった。将来何になりたいかなんてわからない。高虎の怪我は完治しないから全力でサッカーすることも不可能だ。高虎は全力で出来ないことは嫌いだ。ではなぜやっているのだろうか。それは自分自身でも理解できていなかった。高虎はそんな中途半端な今の自分も嫌いだった。
1ヶ月ほど時が経ち冬を迎えた。白く包み込む雪、鮮やかに街を彩るイルミネーション、そんなもの高虎の目には映らなかった。高虎はランニングしていた。先ほどの景色には目もくれず、ただひたすらに遠くの男ヶ丘山の頂上を目指すのだった。街から頂上までは距離があり、冬にここを目指す人など到底いないだろう。高虎は頂上で休憩をとる。そして大きな声で叫ぶ。その言葉には意味もない、ただ叫びたかったのだろう。しかし、どういうことか返事が返ってきた。振り返るとそこには1人の女の子が立っていた。ニット帽にマフラーにコート、いかにも冬の女の子の格好だった。しかし1つ変わった点をあげるとしたら彼女はカメラを抱えていた。
『あなたは何を探しにきたのですか?』
それが彼女との出会いだった。
『お前ら何で続けてるの』
仲間は答える、
『大学でもサッカーやるからです。』
『消防士を目指しています。』
高虎は答えられなかった。将来何になりたいかなんてわからない。高虎の怪我は完治しないから全力でサッカーすることも不可能だ。高虎は全力で出来ないことは嫌いだ。ではなぜやっているのだろうか。それは自分自身でも理解できていなかった。高虎はそんな中途半端な今の自分も嫌いだった。
1ヶ月ほど時が経ち冬を迎えた。白く包み込む雪、鮮やかに街を彩るイルミネーション、そんなもの高虎の目には映らなかった。高虎はランニングしていた。先ほどの景色には目もくれず、ただひたすらに遠くの男ヶ丘山の頂上を目指すのだった。街から頂上までは距離があり、冬にここを目指す人など到底いないだろう。高虎は頂上で休憩をとる。そして大きな声で叫ぶ。その言葉には意味もない、ただ叫びたかったのだろう。しかし、どういうことか返事が返ってきた。振り返るとそこには1人の女の子が立っていた。ニット帽にマフラーにコート、いかにも冬の女の子の格好だった。しかし1つ変わった点をあげるとしたら彼女はカメラを抱えていた。
『あなたは何を探しにきたのですか?』
それが彼女との出会いだった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
友人の結婚式で友人兄嫁がスピーチしてくれたのだけど修羅場だった
海林檎
恋愛
え·····こんな時代錯誤の家まだあったんだ····?
友人の家はまさに嫁は義実家の家政婦と言った風潮の生きた化石でガチで引いた上での修羅場展開になった話を書きます·····(((((´°ω°`*))))))
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる