異世界に転生したら死んだはずの彼氏がいた。

一

異世界？なんで貴方がいるの！？2

「ただ今戻りましたー」
私が混乱しているのを他所に、また他の人が家に入ってきた。
「おかえりなさい。あら、美味しそうね。」
そう魔女(仮)が言ったので、その人の手元を見てみると...

「うわぁっ！！」

小さな、ドラゴンが。
「やだなぁ。食用じゃないですよ。飼うようです。いいでしょう？」
「私は構わないけど...。」
どうやら異世界とやらではドラゴンは珍しくないようで。
っていうか食用とか言わないであげて。震えてるよ。

「ってあれ？どちらさん？」
そう言って彼はこっちを見た。
「そういえば名前聞いてなかったね。」
優男がそう言った。
そうだ。自己紹介しないと。
「住野 有咲(ｽﾐﾉ ｱﾘｻ)です...。」
「へぇ、変わった名前ね。私はガタン！
魔女(仮)さんが自己紹介しようとした瞬間、ドラゴンを持った男がひっくり返った。

「あ、有咲！？お、俺、合田 悠斗(ｱｲﾀﾞﾕｳﾄ)！！」


合田、悠斗？
いやいやまさか。合田悠斗は死んだ私の彼氏で、目の前にいる彼とはまるで容姿が違くて。
あれ？でも私も死んだのよね？
あ、でも名前聞いて気づいたってことは私も見た目が変わってるってこと？
そんな馬鹿な。万が一それだったら悠斗である事も納得出来るけど...。まさかそんな。

「...鏡貸してください！！」
「うおっ！？は、はい。」
いきなりがっついてきた私に驚きながらも、優男は渡してくれた。

そこには

「何、これ...！！！」

そこには、白と水色を基調としたレースのあしらわれた服を身にまとっている金髪碧眼の美女がいた。

そう、美女が。←大事。

てことは目の前にいる赤毛にまっ茶色の瞳の彼も...。

「悠斗...。」