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promitto of memory
第13話 試練の先、新たな加護。
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約束の賢者──。
その称号を得るには、様々な
試練を乗り越えねばそれは得られず。
成すべき試練を乗り越えたその先に、
其れは待ち受けるであろう──。
「…。」
「試練を乗り越えたその先に其れは待ち受ける…。」
するとハッとして自分は、目の前にいる彼に
その【試練】とはどこで何時行われるのかを聞いた。
「そういえば、試練はどの場所で行われるのですか?」
「……中央街の競技場にて行われる。明日の9時だ。」
「分かりました。」
彼の背後に、心配そうに
顔を曇らせてこちらを見るアギトさんを自分は見た。
その後に彼は帰り際にも心配そうにしていた。
「…本当に良いのか。」
彼は、自分の事を伺うようにそう言っていた。
試練は必ず受けなければ
称号は得られないと狼煙さんが言っていた。
……
「ええ、大丈夫です。」
―第13話 試練、新たな加護―
その後、宿に戻り明日に備えて準備をした。
競技場は3週間に一度開催されるとの事。
自分達の場合、3つの試練を完了すれば
称号を得られる儀式が行われるらしい。
それらの事は全てアギトさんが
兄さん達に伝えたと、そう言っていた。
そうして自分は、明日の
試練に向けてアギトさんと稽古をしていた。
剣と剣同士がぶつかり合う音が夕日に響いていた。
そして、手合わせが終わった頃に彼がこう言う。
「随分と強くなったじゃねぇか。」
自分はその言葉に凄く嬉しいと思った。
すると、彼はわしゃわしゃと
自分の頭を少し強く撫で始めた。
「わっ…」
そして彼の手が自分の頭から離れると同時に、
アギトさんは、ニヤッと少し悪い様な笑顔を見せた。
すると、メルシアが此方に来ていた。
どうやら、飲み物を持ってきてくれたらしい。
「稽古お疲れ様です。飲み物を持ってきました。」
自分とアギトさんが口を揃えて
「ありがとう」と言っていた。
それに自分は少し、ふふ…と笑った。
そして、メルシアはこう言っていた。
此処で私は、あなた達と
離れる事になるとそう言っていた。
自分はそれに薄々気づいていた身でもある。
するとアギトさんも
それに気がついていたのかこう言った。
「…」
「そうか…寂しくなると思うが、
此処がお前の故郷なら仕方ねぇな。」
その様な表情でそう言っていた。
彼女が自分達の元を離れてここで暮らすなら、
自分もアギトさんと同じく
寂しいけれど仕方がないと思った。
そしてその翌日…。
開いていたカーテンが窓際の風で揺らいでいた。
するとコンコンと、扉を叩く音がする。
誰だろうと思っていると、
何処かで聞き覚えのある声がした。
「少し邪魔するぞ。」
アギトさんと似ているようで
少し違うような、そんな声だった。
「…?どうぞ」
自分がそう言うと、扉を開ける音が響く。
その声の主はクロノスさんだった。
「久しぶりだな、金色まつ毛くん。」
その言葉に自分は、改めてこう言った。
「おれにはアンルって名前があるんですよ…」
すると彼は、そうだったのか…と
言わんばかりの顔をしていて
自分は、少しばかりため息をついてしまった。
「ところで、何故あなたが此方に…?」
自分が彼に疑問を向けて質問をすると、
クロノスさんは頷きながらこう答えていた。
「君が試練を受けると聞いてな。」
そして…彼は後にこう言った。
嘗て自分の師匠である、ルカ=アルバートも
競技場で試練を受けていた。
然し突然にてそれが失敗してしまい、
彼女が称号を授かる権利はなくなってしまった…と。
…その事で聞きたい事は山ほどある。
けれど今は準備をしなければならなかった。
そして後にクロノスさんはこう言った。
「それと俺は、君を競技場まで
案内するよう狼煙様に言われた。」
その事に自分は、少しばかり
考えてから彼にこういった。
「成程…では、支度を終えたら案内をお願いします。」
そうして支度を終えた自分は、
彼に案内を頼むことにした。
視界には競技場の景色が広がっていた。
其処には歓声が鳴り響いている。
そんな中、自分は緊張を走らせていた。
「…っ。」
そう言えば、自分のいる場所に
アギトさんだけが何故か居なかった。
…もしかすると、
自分は彼と対峙する事になるのだろう。
そう思った自分は余計に緊張していた。
『試練では【新たな加護】を得る為、
加護を使うのは良しとする』…と、
狼煙さんがそう言っていた。
そして…
…三、二、一、と合図をされた後と同時に
鉄格子の様な柵が上へとあがった。
外に出ると、向かいにはやはり彼が居た。
その時、ふと彼が
先日の手合わせに言ったことを思い出した。
『明日、お前と俺で対戦する事になったが…
その時は俺の事を殺す勢いでかかってこい。』
…
「ならば…本気で行きましょう。」
「あぁ、俺も手加減はしねぇさ。」
初めの合図と共に試合は開始された。
自分は、彼の正面に向かって素早く消える様に
杖を自身の加護で剣へと変化させそれを振りかざす。
「…ッ、」
だがそれを意図も簡単に受け止められてしまった。
「やっぱりお前を訓練させた甲斐があったな。」
そう彼が言うとふりかざした杖を振り解かれた。
同時に彼が大剣を自分の方へとグルンと回した。
「!!」
重いようで速い一撃…。
けど、少し見えるようになったという事は
自分も強くなったと思われる。
…そう実感した。
自分はその斬撃を避けるべく飛び上がり、
またもや杖を弓へと加護で変化させた。
「はァッ!!」
自分は彼の方へと矢を放った。
すると彼は黒炎の加護を使ったのだろう。
赤黒い炎で矢が燃えた。
するとそれと同時に彼がこう言う。
「…さて、こっからが俺の番だな。」
そして終いには地面に自分の足が着いた。
彼の目が本気を示す時には、戦闘態勢に入っていた。
『来る…』
そう思っている隙に、彼が真正面まで来ていた。
「ッ!!」
素早く防御態勢になった。
鈍い音と共に黒い炎が舞い散った。
すると自分のものと見られる
シオンの花びらがそれと共に舞い散っていた。
「…!」
その頃、競技場の座席に居る狼煙さん達は…
「……真逆、
一つ目の試練であれ程の加護が目醒めるとは…。」
そう彼が驚いてそう言うと
ニーニャさんも目を点にしてこう言った。
「なんて凄まじい…っ此れはまるで、
あの時見た彼の"前世"その物じゃ…!」
そして気がつけば…
自分がその【新たな加護】に目覚めていた。
そして向かいに居た彼は一歩手前に下がる。
「これが…狼煙の言っていた【約束の加護】か。」
……
前世の自分が、自分の中で蘇る様な感覚だった。
そして、それと同時に
とある記憶が自分の頭に流れ込んだ。
…リーエとの、とある思い出だった。
なんの変哲も無い記憶…唯、星が光る海を見て
2人きりで話していた記憶だ。
『──ねぇ、アンル。』
『僕がもし居なくなって
しまったら、君は何の目的を持つかな。』
『…その目的の為にまず君は何をするかな。』
自分は、其の不思議な
声に出して放つ言葉にこう答える。
『──その時には…
その先の未来で、君を迎えに行く。』
…───。
「…」
なんて懐かしくて暖かいのだろう。
自分はふと、そう思った。
そして試練は、予定とは早くに終わった。
自分が第一の試練で新たな力に目覚めた故だ。
その後自分達は、改めてニーニャさん達と対面した。
「いやはやしかし、儂らも予想外じゃったな!」
其の言葉に狼煙さんはゆっくり小さく頷いた。
「未だかつて無いことだ。仕方あるまい。」
…そう言う事となると、今起こった出来事は
何処の書物にも載っていない事となるのか。
序にその事をニーニャさんに聞いてみる事にした。
「未だかつて無い事…とは?」
その言葉にニーニャさんは腕を組んでこう答える。
「むむ、そうじゃな…100年生きていて
あの様な事は此れが初めじゃったぞ!」
「そうだったのですね…。」
──そうして、【称号を得る儀式】が始まった。
其処にアギトさんも兄さん達も居た。
ニーニャさんが自身の目の前に立って
自分は跪き、敬意を示した。
「良くぞ此の試練を乗り越えてくれた。
今こそ、神の称号を汝らに与えよう。」
兄さん達も跪いて居るということは、
他で試練を受けていたのだろうか。
取り敢えず、試練が成功してよかったと思う。
「【アンル=リュカストル】。
そなたには【約束の賢者】としての称号を与える。」
「…有り難き幸せでございます。」
そうして、儀式も無事終わった。
その後に狼煙さんが自分に向けてこう言った。
「……そう言えば聞いておきたい事があるのだが…」
「貴様らは何故、旅をしている?」
目的は何かと自分に問うその言葉に、
自分は躊躇いはなく、真剣にこう答える。
「…この世界の謎を解き明かしたいと。」
「その一心で、リルエッタ旅団として旅をしています。」
その言葉に信用出来たのか、
目の前にいる彼はこう言っていた。
「…そうか。」
──そういえば、クロノスさんに
聞きたかったことがあった事を思い出し、
そちらに向かって行った。
「…お、金色まつ毛くんか。」
渾名のように名前を呼ぶその声に、
自分はそれに慣れてしまっていた。
「聞きたいことがあるので、少しよろしいでしょうか。」
そして数分後…
自分は、ありのままに聞きたいことを話した。
「…成程。」
「ルカは、とある事を切っ掛けに
称号を得ようとした…と、狼煙様から聞いたんだ。」
自分は、その"とある事"とは何か気になり問った。
すると彼は複雑な表情をしてこういう。
「…エデン家当主が亡くなった、その日の翌日だ。」
その称号を得るには、様々な
試練を乗り越えねばそれは得られず。
成すべき試練を乗り越えたその先に、
其れは待ち受けるであろう──。
「…。」
「試練を乗り越えたその先に其れは待ち受ける…。」
するとハッとして自分は、目の前にいる彼に
その【試練】とはどこで何時行われるのかを聞いた。
「そういえば、試練はどの場所で行われるのですか?」
「……中央街の競技場にて行われる。明日の9時だ。」
「分かりました。」
彼の背後に、心配そうに
顔を曇らせてこちらを見るアギトさんを自分は見た。
その後に彼は帰り際にも心配そうにしていた。
「…本当に良いのか。」
彼は、自分の事を伺うようにそう言っていた。
試練は必ず受けなければ
称号は得られないと狼煙さんが言っていた。
……
「ええ、大丈夫です。」
―第13話 試練、新たな加護―
その後、宿に戻り明日に備えて準備をした。
競技場は3週間に一度開催されるとの事。
自分達の場合、3つの試練を完了すれば
称号を得られる儀式が行われるらしい。
それらの事は全てアギトさんが
兄さん達に伝えたと、そう言っていた。
そうして自分は、明日の
試練に向けてアギトさんと稽古をしていた。
剣と剣同士がぶつかり合う音が夕日に響いていた。
そして、手合わせが終わった頃に彼がこう言う。
「随分と強くなったじゃねぇか。」
自分はその言葉に凄く嬉しいと思った。
すると、彼はわしゃわしゃと
自分の頭を少し強く撫で始めた。
「わっ…」
そして彼の手が自分の頭から離れると同時に、
アギトさんは、ニヤッと少し悪い様な笑顔を見せた。
すると、メルシアが此方に来ていた。
どうやら、飲み物を持ってきてくれたらしい。
「稽古お疲れ様です。飲み物を持ってきました。」
自分とアギトさんが口を揃えて
「ありがとう」と言っていた。
それに自分は少し、ふふ…と笑った。
そして、メルシアはこう言っていた。
此処で私は、あなた達と
離れる事になるとそう言っていた。
自分はそれに薄々気づいていた身でもある。
するとアギトさんも
それに気がついていたのかこう言った。
「…」
「そうか…寂しくなると思うが、
此処がお前の故郷なら仕方ねぇな。」
その様な表情でそう言っていた。
彼女が自分達の元を離れてここで暮らすなら、
自分もアギトさんと同じく
寂しいけれど仕方がないと思った。
そしてその翌日…。
開いていたカーテンが窓際の風で揺らいでいた。
するとコンコンと、扉を叩く音がする。
誰だろうと思っていると、
何処かで聞き覚えのある声がした。
「少し邪魔するぞ。」
アギトさんと似ているようで
少し違うような、そんな声だった。
「…?どうぞ」
自分がそう言うと、扉を開ける音が響く。
その声の主はクロノスさんだった。
「久しぶりだな、金色まつ毛くん。」
その言葉に自分は、改めてこう言った。
「おれにはアンルって名前があるんですよ…」
すると彼は、そうだったのか…と
言わんばかりの顔をしていて
自分は、少しばかりため息をついてしまった。
「ところで、何故あなたが此方に…?」
自分が彼に疑問を向けて質問をすると、
クロノスさんは頷きながらこう答えていた。
「君が試練を受けると聞いてな。」
そして…彼は後にこう言った。
嘗て自分の師匠である、ルカ=アルバートも
競技場で試練を受けていた。
然し突然にてそれが失敗してしまい、
彼女が称号を授かる権利はなくなってしまった…と。
…その事で聞きたい事は山ほどある。
けれど今は準備をしなければならなかった。
そして後にクロノスさんはこう言った。
「それと俺は、君を競技場まで
案内するよう狼煙様に言われた。」
その事に自分は、少しばかり
考えてから彼にこういった。
「成程…では、支度を終えたら案内をお願いします。」
そうして支度を終えた自分は、
彼に案内を頼むことにした。
視界には競技場の景色が広がっていた。
其処には歓声が鳴り響いている。
そんな中、自分は緊張を走らせていた。
「…っ。」
そう言えば、自分のいる場所に
アギトさんだけが何故か居なかった。
…もしかすると、
自分は彼と対峙する事になるのだろう。
そう思った自分は余計に緊張していた。
『試練では【新たな加護】を得る為、
加護を使うのは良しとする』…と、
狼煙さんがそう言っていた。
そして…
…三、二、一、と合図をされた後と同時に
鉄格子の様な柵が上へとあがった。
外に出ると、向かいにはやはり彼が居た。
その時、ふと彼が
先日の手合わせに言ったことを思い出した。
『明日、お前と俺で対戦する事になったが…
その時は俺の事を殺す勢いでかかってこい。』
…
「ならば…本気で行きましょう。」
「あぁ、俺も手加減はしねぇさ。」
初めの合図と共に試合は開始された。
自分は、彼の正面に向かって素早く消える様に
杖を自身の加護で剣へと変化させそれを振りかざす。
「…ッ、」
だがそれを意図も簡単に受け止められてしまった。
「やっぱりお前を訓練させた甲斐があったな。」
そう彼が言うとふりかざした杖を振り解かれた。
同時に彼が大剣を自分の方へとグルンと回した。
「!!」
重いようで速い一撃…。
けど、少し見えるようになったという事は
自分も強くなったと思われる。
…そう実感した。
自分はその斬撃を避けるべく飛び上がり、
またもや杖を弓へと加護で変化させた。
「はァッ!!」
自分は彼の方へと矢を放った。
すると彼は黒炎の加護を使ったのだろう。
赤黒い炎で矢が燃えた。
するとそれと同時に彼がこう言う。
「…さて、こっからが俺の番だな。」
そして終いには地面に自分の足が着いた。
彼の目が本気を示す時には、戦闘態勢に入っていた。
『来る…』
そう思っている隙に、彼が真正面まで来ていた。
「ッ!!」
素早く防御態勢になった。
鈍い音と共に黒い炎が舞い散った。
すると自分のものと見られる
シオンの花びらがそれと共に舞い散っていた。
「…!」
その頃、競技場の座席に居る狼煙さん達は…
「……真逆、
一つ目の試練であれ程の加護が目醒めるとは…。」
そう彼が驚いてそう言うと
ニーニャさんも目を点にしてこう言った。
「なんて凄まじい…っ此れはまるで、
あの時見た彼の"前世"その物じゃ…!」
そして気がつけば…
自分がその【新たな加護】に目覚めていた。
そして向かいに居た彼は一歩手前に下がる。
「これが…狼煙の言っていた【約束の加護】か。」
……
前世の自分が、自分の中で蘇る様な感覚だった。
そして、それと同時に
とある記憶が自分の頭に流れ込んだ。
…リーエとの、とある思い出だった。
なんの変哲も無い記憶…唯、星が光る海を見て
2人きりで話していた記憶だ。
『──ねぇ、アンル。』
『僕がもし居なくなって
しまったら、君は何の目的を持つかな。』
『…その目的の為にまず君は何をするかな。』
自分は、其の不思議な
声に出して放つ言葉にこう答える。
『──その時には…
その先の未来で、君を迎えに行く。』
…───。
「…」
なんて懐かしくて暖かいのだろう。
自分はふと、そう思った。
そして試練は、予定とは早くに終わった。
自分が第一の試練で新たな力に目覚めた故だ。
その後自分達は、改めてニーニャさん達と対面した。
「いやはやしかし、儂らも予想外じゃったな!」
其の言葉に狼煙さんはゆっくり小さく頷いた。
「未だかつて無いことだ。仕方あるまい。」
…そう言う事となると、今起こった出来事は
何処の書物にも載っていない事となるのか。
序にその事をニーニャさんに聞いてみる事にした。
「未だかつて無い事…とは?」
その言葉にニーニャさんは腕を組んでこう答える。
「むむ、そうじゃな…100年生きていて
あの様な事は此れが初めじゃったぞ!」
「そうだったのですね…。」
──そうして、【称号を得る儀式】が始まった。
其処にアギトさんも兄さん達も居た。
ニーニャさんが自身の目の前に立って
自分は跪き、敬意を示した。
「良くぞ此の試練を乗り越えてくれた。
今こそ、神の称号を汝らに与えよう。」
兄さん達も跪いて居るということは、
他で試練を受けていたのだろうか。
取り敢えず、試練が成功してよかったと思う。
「【アンル=リュカストル】。
そなたには【約束の賢者】としての称号を与える。」
「…有り難き幸せでございます。」
そうして、儀式も無事終わった。
その後に狼煙さんが自分に向けてこう言った。
「……そう言えば聞いておきたい事があるのだが…」
「貴様らは何故、旅をしている?」
目的は何かと自分に問うその言葉に、
自分は躊躇いはなく、真剣にこう答える。
「…この世界の謎を解き明かしたいと。」
「その一心で、リルエッタ旅団として旅をしています。」
その言葉に信用出来たのか、
目の前にいる彼はこう言っていた。
「…そうか。」
──そういえば、クロノスさんに
聞きたかったことがあった事を思い出し、
そちらに向かって行った。
「…お、金色まつ毛くんか。」
渾名のように名前を呼ぶその声に、
自分はそれに慣れてしまっていた。
「聞きたいことがあるので、少しよろしいでしょうか。」
そして数分後…
自分は、ありのままに聞きたいことを話した。
「…成程。」
「ルカは、とある事を切っ掛けに
称号を得ようとした…と、狼煙様から聞いたんだ。」
自分は、その"とある事"とは何か気になり問った。
すると彼は複雑な表情をしてこういう。
「…エデン家当主が亡くなった、その日の翌日だ。」
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