27 / 158
海釣りへGO!
第27話 ごめんなさい!
豪華な帆船は、夜の帳が降りた頃、ゆっくりとアズール港へと戻り始めていた。行きよりもずっと穏やかな航海の中、子供たちの不安は、徐々に大きくなっていった。
「うう……やっぱり怒られるのかな……」
キスティーが不安そうに呟くと、ギルが肩をすくめた。
「でも、穴が開いたままじゃ、絶対バレるだろ……」
アリシアも真剣な顔で頷く。
「そうね……。正直に話して、謝るしかないわ」
意を決した三人は、レイエス王子がいる甲板の上段へと向かった。
「お、おい?どうした?」
レイエスは、真剣な顔で自分たちに向かってくる三人に、何事かと驚いた。
三人はレイエスの前に並んで立つと、深々と頭を下げた。
「ご……ごめんなさい」
「申し訳ありませんでした」
「ごめんです!」
キスティーが震える声でそう言うと、レイエスはきょとんとした顔で首を傾げた。
「いったい、何のことだ?」
「俺たち……その……船の……甲板に……穴を開けてしまいました……」
ギルが、消え入りそうな声で白状する。
「私たちが……その……叩きつけすぎて……」
アリシアが申し訳なさそうに続けると、キスティーは涙目でレイエスを見上げた。
「お説教されますか?やっぱり捕まる……?」
その真剣な表情と涙目に、レイエスは思わず苦笑いを浮かべた。
「はは、どうやら、そのようだね。捕まえるか」
レイエスが冗談交じりにそう言うと、三人の顔は一気に青ざめ、キスティーは今にも泣き出しそうだ。
「だ、大丈夫だよ。心配はいらない」
レイエスは慌ててそう付け加えると、優しい声で続けた。
「君たちが穴を開けてしまったところは、もともと少し傷んでいたんだ、新しい板を入れればすぐに直るし、気にしなくていい。」
その言葉を聞いた瞬間、三人の顔がパッと明るくなった。
「本当なのですか!?」
「やったーー!」
「ふー……よかったぁ」
三人は、心底安堵したように胸をなでおろし、抱き合って喜んだ。レイエスは、そんな三人の無邪気な様子を微笑ましく見つめていた。
「さあ、夕食の時間だ。早く席に着きなさい」
レイエスの言葉に促され、三人が席に着くと、威勢のいい声が響き渡った。
「嬢ちゃんたち!お待ちかねの夕食だ!」
昼と同じく、料理長が満面の笑みで登場し、船員たちが手際よくテーブルに料理を並べ始めた。今夜のテーブルを飾るのは、もちろん、あのデスサイズオクトパスだ。
「さあ、まずはこの『デスサイズオクトパスの炙り刺身、秘伝のタレを添えて』だ!絶妙に叩いて柔らかくした身を、さっと炙って香ばしさを引き出し、特製のタレでいただく!口の中でとろけるような食感を、存分に味わってくれ!」
料理長が熱弁すると、キスティーは口をあんぐりと開け、よだれが垂れている。アリシアはいつものように、ハンカチでそっと拭いてやった。
「もう、キスティー。はしたないわよ」
「えへへ……だって、すっごく美味しそうだもん」
「次に、これだ!『大王タコのガーリックソテー、芳醇なバターの香り』だ!新鮮なタコの足をぶつ切りにし、ニンニクと香草、そしてバターで丁寧にソテーした!噛むほどに旨味が溢れ出す、至高の一品だ!」
料理長はさらに声を張り上げた。
「そして、〆にはこれだ!『海の王のパエリア』だ!タコのアラから取った出汁と、魚介の旨味を米に吸わせた!一口食べれば、もう海から離れられなくなるぞ!」
料理長の説明が終わると、三人はもう我慢できなかった。
「いただきまーす!!」
キスティーが大きな声で叫ぶと、ギルとアリシアもそれに続き、一斉に箸《はし》を手に取った。
「……食べるのか」
レイエスは、目の前に並べられた豪華な「タコ」のフルコースを前に、ポツリと呟いた。その隣で、騎士団長は震える手でフォークを握りしめている。
「まさか……本当に、あれが料理になるとは」
「しかし、あの子供たちが、あんなに美味しそうに食べているではないか?」
レイエスは、タコの刺身を頬張るキスティーの幸せそうな顔をちらりと見て、そう言った。
「そ、それはそうですが……。しかし、殿下。魔獣には毒を持つ個体も多く……」
騎士団長は、そう言いながらも、料理長が自信満々に語った「秘伝のタレ」の香ばしい匂いに、思わずゴクリと喉を鳴らした。
「ふむ……」
レイエスは、タコのソテーにフォークを伸ばすが、なかなか口に運ぶことができない。彼の頭の中では、魔獣討伐の報告書と、目の前の美味しそうな料理が、混沌と混じり合っていた。
「さっきのギガンティックマーリンは、たまたま食用に適していたのかもしれん。だが、デスサイズオクトパスは……」
「ですが殿下、我々が食べなければ、彼らに何かあった時に……」
騎士団長は、レイエスの言葉にハッと顔を上げた。
「……そうか。我々が毒見をしなければ、ならないな」
レイエスは、観念したようにタコのソテーを一口食べた。騎士団長も、それに続いて、震える手でソテーを口に運んだ。
その瞬間、二人の顔に、先ほどと同じような驚きと感動が広がった。
「な、なんという……」
「まさか……これほどの美味だとは!」
二人は、言葉を失って顔を見合わせた。目の前で繰り広げられる三人の賑やかな食事風景と、信じられないほど美味しいタコ料理。彼らの知る「常識」は、もう跡形もなく崩れ去っていた。
「うう……やっぱり怒られるのかな……」
キスティーが不安そうに呟くと、ギルが肩をすくめた。
「でも、穴が開いたままじゃ、絶対バレるだろ……」
アリシアも真剣な顔で頷く。
「そうね……。正直に話して、謝るしかないわ」
意を決した三人は、レイエス王子がいる甲板の上段へと向かった。
「お、おい?どうした?」
レイエスは、真剣な顔で自分たちに向かってくる三人に、何事かと驚いた。
三人はレイエスの前に並んで立つと、深々と頭を下げた。
「ご……ごめんなさい」
「申し訳ありませんでした」
「ごめんです!」
キスティーが震える声でそう言うと、レイエスはきょとんとした顔で首を傾げた。
「いったい、何のことだ?」
「俺たち……その……船の……甲板に……穴を開けてしまいました……」
ギルが、消え入りそうな声で白状する。
「私たちが……その……叩きつけすぎて……」
アリシアが申し訳なさそうに続けると、キスティーは涙目でレイエスを見上げた。
「お説教されますか?やっぱり捕まる……?」
その真剣な表情と涙目に、レイエスは思わず苦笑いを浮かべた。
「はは、どうやら、そのようだね。捕まえるか」
レイエスが冗談交じりにそう言うと、三人の顔は一気に青ざめ、キスティーは今にも泣き出しそうだ。
「だ、大丈夫だよ。心配はいらない」
レイエスは慌ててそう付け加えると、優しい声で続けた。
「君たちが穴を開けてしまったところは、もともと少し傷んでいたんだ、新しい板を入れればすぐに直るし、気にしなくていい。」
その言葉を聞いた瞬間、三人の顔がパッと明るくなった。
「本当なのですか!?」
「やったーー!」
「ふー……よかったぁ」
三人は、心底安堵したように胸をなでおろし、抱き合って喜んだ。レイエスは、そんな三人の無邪気な様子を微笑ましく見つめていた。
「さあ、夕食の時間だ。早く席に着きなさい」
レイエスの言葉に促され、三人が席に着くと、威勢のいい声が響き渡った。
「嬢ちゃんたち!お待ちかねの夕食だ!」
昼と同じく、料理長が満面の笑みで登場し、船員たちが手際よくテーブルに料理を並べ始めた。今夜のテーブルを飾るのは、もちろん、あのデスサイズオクトパスだ。
「さあ、まずはこの『デスサイズオクトパスの炙り刺身、秘伝のタレを添えて』だ!絶妙に叩いて柔らかくした身を、さっと炙って香ばしさを引き出し、特製のタレでいただく!口の中でとろけるような食感を、存分に味わってくれ!」
料理長が熱弁すると、キスティーは口をあんぐりと開け、よだれが垂れている。アリシアはいつものように、ハンカチでそっと拭いてやった。
「もう、キスティー。はしたないわよ」
「えへへ……だって、すっごく美味しそうだもん」
「次に、これだ!『大王タコのガーリックソテー、芳醇なバターの香り』だ!新鮮なタコの足をぶつ切りにし、ニンニクと香草、そしてバターで丁寧にソテーした!噛むほどに旨味が溢れ出す、至高の一品だ!」
料理長はさらに声を張り上げた。
「そして、〆にはこれだ!『海の王のパエリア』だ!タコのアラから取った出汁と、魚介の旨味を米に吸わせた!一口食べれば、もう海から離れられなくなるぞ!」
料理長の説明が終わると、三人はもう我慢できなかった。
「いただきまーす!!」
キスティーが大きな声で叫ぶと、ギルとアリシアもそれに続き、一斉に箸《はし》を手に取った。
「……食べるのか」
レイエスは、目の前に並べられた豪華な「タコ」のフルコースを前に、ポツリと呟いた。その隣で、騎士団長は震える手でフォークを握りしめている。
「まさか……本当に、あれが料理になるとは」
「しかし、あの子供たちが、あんなに美味しそうに食べているではないか?」
レイエスは、タコの刺身を頬張るキスティーの幸せそうな顔をちらりと見て、そう言った。
「そ、それはそうですが……。しかし、殿下。魔獣には毒を持つ個体も多く……」
騎士団長は、そう言いながらも、料理長が自信満々に語った「秘伝のタレ」の香ばしい匂いに、思わずゴクリと喉を鳴らした。
「ふむ……」
レイエスは、タコのソテーにフォークを伸ばすが、なかなか口に運ぶことができない。彼の頭の中では、魔獣討伐の報告書と、目の前の美味しそうな料理が、混沌と混じり合っていた。
「さっきのギガンティックマーリンは、たまたま食用に適していたのかもしれん。だが、デスサイズオクトパスは……」
「ですが殿下、我々が食べなければ、彼らに何かあった時に……」
騎士団長は、レイエスの言葉にハッと顔を上げた。
「……そうか。我々が毒見をしなければ、ならないな」
レイエスは、観念したようにタコのソテーを一口食べた。騎士団長も、それに続いて、震える手でソテーを口に運んだ。
その瞬間、二人の顔に、先ほどと同じような驚きと感動が広がった。
「な、なんという……」
「まさか……これほどの美味だとは!」
二人は、言葉を失って顔を見合わせた。目の前で繰り広げられる三人の賑やかな食事風景と、信じられないほど美味しいタコ料理。彼らの知る「常識」は、もう跡形もなく崩れ去っていた。
あなたにおすすめの小説
ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜
西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」
主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。
生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。
その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。
だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。
しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。
そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。
これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。
※かなり冗長です。
説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです
無能令嬢の婚約破棄から始まる悠々自適で爽快なざまぁライフ
タマ マコト
ファンタジー
王太子妃内定を発表するはずの舞踏会で、リリアナは無能の烙印を押され、婚約を一方的に破棄される。幼少期の事故で封じられていた強大な魔力と、その恐怖を抱えたまま、彼女は反論すらできず王都から追放される。だがその裏では、宰相派による政治的策略と、彼女の力を利用し隠してきた王家と貴族の思惑が渦巻いていた。すべてを失った夜、リリアナは初めて「役目ではなく自分の意思で生きる」選択を迫られ、死地と呼ばれる北辺境へと旅立つ。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
溺愛少女、実はチートでした〜愛されすぎて大忙しです?〜
あいみ
ファンタジー
亡き祖父母との約束を守るため、月影優里は誰にでも平等で優しかった。
困っている人がいればすぐに駆け付ける。
人が良すぎると周りからはよく怒られていた。
「人に優しくすれば自分も相手も、優しい気持ちになるでしょ?」
それは口癖。
最初こそ約束を守るためだったが、いつしか誰かのために何かをすることが大好きになっていく。
偽善でいい。他人にどう思われようと、ひ弱で非力な自分が手を差し出すことで一人でも多くの人が救われるのなら。
両親を亡くして邪魔者扱いされながらも親戚中をタライ回しに合っていた自分を、住みなれた田舎から出てきて引き取り育ててくれた祖父祖母のように。
優しく手を差し伸べられる存在になりたい。
変わらない生き方をして二十六歳を迎えた誕生日。
目の前で車に撥ねられそうな子供を庇い優はこの世を去った。
そのはずだった。
不思議なことに目が覚めると、埃まみれの床に倒れる幼女に転生していて……?
人や魔物。みんなに愛される幼女ライフが今、幕を開ける。
【完結】巻き込まれたけど私が本物 ~転移したら体がモフモフ化してて、公爵家のペットになりました~
千堂みくま
ファンタジー
異世界に幼なじみと一緒に召喚された17歳の莉乃。なぜか体がペンギンの雛(?)になっており、変な鳥だと城から追い出されてしまう。しかし森の中でイケメン公爵様に拾われ、ペットとして大切に飼われる事になった。公爵家でイケメン兄弟と一緒に暮らしていたが、魔物が減ったり、瘴気が薄くなったりと不思議な事件が次々と起こる。どうやら謎のペンギンもどきには重大な秘密があるようで……? ※恋愛要素あるけど進行はゆっくり目。※ファンタジーなので冒険したりします。
3日貴族、修道院送りになったが元婚約者に花束を贈りつけたい、もったいないから贈らないけど(笑)
たぬきち25番
ファンタジー
学費を稼ぐために、超多忙な大学生女子が、異世界の貴族令嬢に転生。豪華な生活に感動したのも数時間。動きにくい服装、食べた気がしない料理。貴族令嬢1日目にして脱走を決意していた。ところが、貴族令嬢3日目に婚約破棄され断罪されたために修道院送りになったが――そこはとても快適だった。楽しく働いていると、いつの間にかお館様に注目されてしまって……
※他サイト様にも公開始めました!
追放即死と思ったら転生して最強薬師、元家族に天罰を
タマ マコト
ファンタジー
名門薬師一族に生まれたエリシアは、才能なしと蔑まれ、家名を守るために追放される。
だがそれは建前で、彼女の異質な才能を恐れた家族による処刑だった。
雨の夜、毒を盛られ十七歳で命を落とした彼女は、同じ世界の片隅で赤子として転生する。
血の繋がらない治療師たちに拾われ、前世の記憶と復讐心を胸に抱いたまま、
“最強薬師”としての二度目の人生が静かに始まる。
無能令嬢、『雑役係』として辺境送りされたけど、世界樹の加護を受けて規格外に成長する
タマ マコト
ファンタジー
名門エルフォルト家の長女クレアは、生まれつきの“虚弱体質”と誤解され、家族から無能扱いされ続けてきた。
社交界デビュー目前、突然「役立たず」と決めつけられ、王都で雑役係として働く名目で辺境へ追放される。
孤独と諦めを抱えたまま向かった辺境の村フィルナで、クレアは自分の体調がなぜか安定し、壊れた道具や荒れた土地が彼女の手に触れるだけで少しずつ息を吹き返す“奇妙な変化”に気づく。
そしてある夜、瘴気に満ちた森の奥から呼び寄せられるように、一人で足を踏み入れた彼女は、朽ちた“世界樹の分枝”と出会い、自分が世界樹の血を引く“末裔”であることを知る——。
追放されたはずの少女が、世界を動かす存在へ覚醒する始まりの物語。