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38.新たな勇気
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新年は毎年恒例のコーラスコンサートで始まる。祖父母の家の近くの会場で行われるもので、天使のような歌声を全身で浴びて心身ともに健やかな気持ちになれる。
会場から帰る途中で雪が降ってくると、ゾイアは子犬のように走り回り、年甲斐もなくはしゃいでいた。
私も背後で大人たちが話している声に耳を傾けつつも、そんなゾイアにうずうずと気持ちが引っ張られる。
既に積もっていた雪の上に降り注ぐ小さな氷たちは、あっという間に頭の上を染めていく。
まぁ、いいよね?
振り切れた私は、はしゃぐゾイアのもとまで駆けて行く。
「転ばないでね!」
母が慌てて声を上げる。
声を合わせて返事をする私たちの童心に返った笑い声が夜空高く突き抜け、すべてから解放されるように新たな年の一歩を歩み始めた。
学校が始まると、私は早速オルメアを探した。同じクラスの授業が少ないから、校内でオルメアを見つけるのはなかなかに時間を要してしまった。
やはり出現率が高いのは談話室だ。今日もまた、友人とチェスをして一進一退の攻防を繰り広げているオルメアの手が空くのを、じっと座って待つ。
彼は私がソファに座ってそわそわしていることに気がついたようで、ニコッと笑った後にチェス盤に目を移した。対戦相手の顔をちらりと見たオルメアは、そのまま駒をそっと動かす。
すると、対戦相手の眉が微かにピクリと動く。
「負けちゃった。また対戦してくれよ」
オルメアは悔しそうに笑った後で、相手を称えるように肩を叩いて立ち上がった。対戦相手である友人は腑に落ちない表情をしていたが、オルメアはそのまま私のところまで来て「どうしたの?」と声をかける。
対戦相手のぽかんとした反応が気になるけれど、気を取り直してオルメアを見上げた。
「あのね、イディナさんに見せたいものがあって……」
「イディナさんに?」
予想外の要望だったようで、オルメアは目を僅かに見開いて眉を上げる。
「ええ。まだ、私に会ってくれるかしら?」
クリスマス前にイディナさんに会った時、結局まともに会話をすることはできなかった。会いたいと言ったのは私の方だけれど、巻き込んでしまったみたいでオルメアは申し訳なさそうな顔をしていたことを覚えている。帰り際に、イディナさんの暗い瞳が私をしっかりと捉え、無言で扉を閉めたのが印象的だった。
イディナさんにとって、私は突然現れたオルメアの友人で、見ず知らずの異邦人のようなものだ。
なんとか話をしようとはしたけれど、無理に話を引き出すのも気が引けて、私が消極的だったのも良くなかったのではないかと今では思う。
次に会うことを否定されないといいのだけれど。
「大丈夫だよ。イディナさん、表には出さないけどロミィのこと気にしていたから」
「……そうなの?」
オルメアは安心する瞳をこちらに向ける。
「うん。この前会いに行ったら、あの子は元気かって、聞いてきたよ。なんだか前に会ったことがある気がして気になるんだって。ロミィのお祖母様にどこか似ているのかな?」
「あまり、言われたことはないけれど……」
内心ほっとした。
真実がどうであれ、イディナさんに嫌われているわけではなさそうだ。
「……会いに行く?」
私の返事を窺うオルメアのお誘いに私は当然頷く。
「オルメアの都合に合わせるわ。ふふ、早く会いたくてそわそわしているの」
「……? なんだか楽しそうだね、ロミィ。明日なら行けると思うけど、それでいいかな?」
「もちろん!」
ぴょんっと立ち上がり、気合いの入った声で答える。
「じゃあ明日、会いに行こうか」
「うん。ありがとう、オルメア」
またオルメアの車に乗れることも嬉しくて、もう待ちきれなくなってしまった。
前回はあんなに緊張していたのに。
今度もオルメアの素顔が見れるかもしれない。そう思うと、何倍にも楽しみになってくる。
もちろん一番はイディナさんだけれど、でも、そんな仄かな私だけの隠し味を持っていても、いいよね……?
祖母に貰った勇気を携えて、翌日私はオルメアと共にイディナさんを訪ねた。
イディナさんは前回と同じく、窪んで光を失った瞳で私を見る。しゃがれた声も相変わらずで、乾いた空気のせいかもしれないと少し心配になった。
リビングの固定席に座るイディナさんに、オルメアが紅茶を運んでくる。私も手伝うと言ったけれど、今日は駄目、と断られてしまった。
「あの……イディナさん」
オルメアがカップを机に置いたところで、私は床に片膝をついてイディナさんのそばにしゃがみこむ。
近くで見ると、やはり肌は乾燥してしまっている。化粧をしていないこともあって、この前会った自分の祖母と比べるとどうしても顔色が悪く見えた。
それがまた、彼女の悲壮感を強調させる。
病気になる前は明るかったと聞くが、本当にその見る影もない。
頭につけたバンダナはこの前とは違う柄で、薄い髪の毛を隠すように丁寧に巻かれている。
イディナさんは紅茶を一口飲み、黒目だけで私のことを見た。
「今日は、イディナさんにお見せしたいものがあります」
ラジオがついていない今日、静寂の中で私は鞄から一枚の写真を取り出す。折れてしまわないようにノートに挟んだその写真をイディナさんに渡すと、彼女の窪んだ瞳が僅かに開いた。
食い入るように写真を見つめるイディナさんの表情に、少しずつ息が吹き込まれていく。彼女の息遣いが耳まで届き、ようやく私は彼女と同じ時を過ごすことができた。
「祖母の家に保管されていたものです。ミヨンレ・プロストの男性ブランド立ち上げの際に、記念にとった一枚です。このモデルさんは、プロジェクト指導の時から傍にいて、企画に寄り添ってくれました。祖母もとても感謝しています。周囲に反対され、逃げたくなっていた祖母に勇気をくれて、ありがとうございました」
二色の微笑みの彼は自信に満ち溢れ、堂々とした仁王立ちでこちらを見つめている。
ロイド・ローレン氏。彼こそがイディナさんの最愛の人だ。
軍人のような規律のある姿勢で、凛々しい顔つきをしているけれど、どこか気さくな表情。
その切れ長の瞳で、最期の時までイディナさんのことを傍で見守っていたはずだ。
「……ロイド……?」
ぽつりと零れたイディナさんの声は、先ほどまでとは違って空気を震わせるようにはっきりと耳に入ってきた。
「はい。祖母に聞いたんですが、この写真を撮ったその日、この服を着て彼は恋人のもとへ行ったそうです。これから、同じ時を共有したいと、そう告げるために」
イディナさんはそっと写真のロイドさんを指で撫でて、ふるふると唇を震わせた。
オルメアはイディナさんの表情が移ろうのをじっと見守り、少し驚いたように口を開ける。
「ええ……ええ、覚えているわ……。私が指輪をつけたら大はしゃぎしちゃって、借り物なのにワインを零してしまって、友人に謝らないとってすごく焦っていたの。さっきまであんなに澄ましていたのに、すぐにいつものロイドに戻ってしまったのよね」
イディナは、彼のその時の顔を思い出したのか、くすくすと笑う。
頑なに動かなかった頬が緩み、ぎこちない笑顔を彩る。けれど彼女は笑い方を忘れたわけではなかった。次第に暖炉に飾られた写真と同じような笑顔が浮かび上がってくる。
「イディナさん……。どんな姿になっても、お洒落をすることは禁じられませんよ」
意を決して言った言葉に、イディナさんはそっと顔を上げて今度は私のことをしっかりと見てくれた。
「祖母とオルメアに聞きました。貴方は、とてもお洒落な方だったと。いつも素敵に着飾って、未来の女性たちが憧れるような流行を作ってきた。ロイドさんも、モデルのお手伝いをするうちに、服飾に興味を持ち、同時に貴方に魅了されていった。いいえ、貴方がいたから、きっと余計にそう思えたのね」
イディナさんの暗い瞳にほんの僅かな光が灯る。
「貴方は、ロイドさんが亡くなってからも、彼が愛した自分のポリシーを貫いた。明るくてお洒落な、気さくなご近所さんを。でも……」
ここで、頭に巻いたバンダナにイディナさんはそっと触れた。ああ、やはりそうなのか。
私は、身体をほんの少し乗り出し、イディナさんに顔を近づける。全身に力が入ってしまった。どうしてもイディナさんに伝えたくて、止められなかったのだ。
「病気のあと、命は戻ったけれど、入院前とはすっかり変わってしまった自分に、きっと、きっと……貴方は申し訳なくなったんですよね……? 何よりも自分を表現してきたお洒落に、手を出すのが怖くなってしまった。そんな姿をロイドさんに見せたくはなかった。……そうですよね……?」
イディナさんは真っ直ぐに私を見たままだ。
和らいだ頬は、今は上がってはいない。口をすぼめるようにして私の見解を真摯に聞いてくれている。
「…………ロミィ、だったかしら?」
「はい……!」
小さな口が開くと、私はピンッと背筋を伸ばして返事をする。
「あなたは、似ているわ」
「…………」
祖母に、だろうか。イディナさんも会ったことがあるはずだし。
イディナさんはまじまじと私を観察すると、ふっと目を細めた。
「あの頃の私みたい。……ふふ、とても、懐かしいわ」
「……え?」
興味深い答えにオルメアも思わず前のめりになったのが見えた。
「あなたはミヨンレ・プロストの娘さんなのよね?」
「はい」
「……ミヨンレ・プロストはね、私にお洒落を教えてくれたの」
「……教えてくれた……?」
ミヨンレ・プロストは人ではない。ブランドだ。
その裏では多くの人間が動いているけれど、その人たちのことだろうか。
会場から帰る途中で雪が降ってくると、ゾイアは子犬のように走り回り、年甲斐もなくはしゃいでいた。
私も背後で大人たちが話している声に耳を傾けつつも、そんなゾイアにうずうずと気持ちが引っ張られる。
既に積もっていた雪の上に降り注ぐ小さな氷たちは、あっという間に頭の上を染めていく。
まぁ、いいよね?
振り切れた私は、はしゃぐゾイアのもとまで駆けて行く。
「転ばないでね!」
母が慌てて声を上げる。
声を合わせて返事をする私たちの童心に返った笑い声が夜空高く突き抜け、すべてから解放されるように新たな年の一歩を歩み始めた。
学校が始まると、私は早速オルメアを探した。同じクラスの授業が少ないから、校内でオルメアを見つけるのはなかなかに時間を要してしまった。
やはり出現率が高いのは談話室だ。今日もまた、友人とチェスをして一進一退の攻防を繰り広げているオルメアの手が空くのを、じっと座って待つ。
彼は私がソファに座ってそわそわしていることに気がついたようで、ニコッと笑った後にチェス盤に目を移した。対戦相手の顔をちらりと見たオルメアは、そのまま駒をそっと動かす。
すると、対戦相手の眉が微かにピクリと動く。
「負けちゃった。また対戦してくれよ」
オルメアは悔しそうに笑った後で、相手を称えるように肩を叩いて立ち上がった。対戦相手である友人は腑に落ちない表情をしていたが、オルメアはそのまま私のところまで来て「どうしたの?」と声をかける。
対戦相手のぽかんとした反応が気になるけれど、気を取り直してオルメアを見上げた。
「あのね、イディナさんに見せたいものがあって……」
「イディナさんに?」
予想外の要望だったようで、オルメアは目を僅かに見開いて眉を上げる。
「ええ。まだ、私に会ってくれるかしら?」
クリスマス前にイディナさんに会った時、結局まともに会話をすることはできなかった。会いたいと言ったのは私の方だけれど、巻き込んでしまったみたいでオルメアは申し訳なさそうな顔をしていたことを覚えている。帰り際に、イディナさんの暗い瞳が私をしっかりと捉え、無言で扉を閉めたのが印象的だった。
イディナさんにとって、私は突然現れたオルメアの友人で、見ず知らずの異邦人のようなものだ。
なんとか話をしようとはしたけれど、無理に話を引き出すのも気が引けて、私が消極的だったのも良くなかったのではないかと今では思う。
次に会うことを否定されないといいのだけれど。
「大丈夫だよ。イディナさん、表には出さないけどロミィのこと気にしていたから」
「……そうなの?」
オルメアは安心する瞳をこちらに向ける。
「うん。この前会いに行ったら、あの子は元気かって、聞いてきたよ。なんだか前に会ったことがある気がして気になるんだって。ロミィのお祖母様にどこか似ているのかな?」
「あまり、言われたことはないけれど……」
内心ほっとした。
真実がどうであれ、イディナさんに嫌われているわけではなさそうだ。
「……会いに行く?」
私の返事を窺うオルメアのお誘いに私は当然頷く。
「オルメアの都合に合わせるわ。ふふ、早く会いたくてそわそわしているの」
「……? なんだか楽しそうだね、ロミィ。明日なら行けると思うけど、それでいいかな?」
「もちろん!」
ぴょんっと立ち上がり、気合いの入った声で答える。
「じゃあ明日、会いに行こうか」
「うん。ありがとう、オルメア」
またオルメアの車に乗れることも嬉しくて、もう待ちきれなくなってしまった。
前回はあんなに緊張していたのに。
今度もオルメアの素顔が見れるかもしれない。そう思うと、何倍にも楽しみになってくる。
もちろん一番はイディナさんだけれど、でも、そんな仄かな私だけの隠し味を持っていても、いいよね……?
祖母に貰った勇気を携えて、翌日私はオルメアと共にイディナさんを訪ねた。
イディナさんは前回と同じく、窪んで光を失った瞳で私を見る。しゃがれた声も相変わらずで、乾いた空気のせいかもしれないと少し心配になった。
リビングの固定席に座るイディナさんに、オルメアが紅茶を運んでくる。私も手伝うと言ったけれど、今日は駄目、と断られてしまった。
「あの……イディナさん」
オルメアがカップを机に置いたところで、私は床に片膝をついてイディナさんのそばにしゃがみこむ。
近くで見ると、やはり肌は乾燥してしまっている。化粧をしていないこともあって、この前会った自分の祖母と比べるとどうしても顔色が悪く見えた。
それがまた、彼女の悲壮感を強調させる。
病気になる前は明るかったと聞くが、本当にその見る影もない。
頭につけたバンダナはこの前とは違う柄で、薄い髪の毛を隠すように丁寧に巻かれている。
イディナさんは紅茶を一口飲み、黒目だけで私のことを見た。
「今日は、イディナさんにお見せしたいものがあります」
ラジオがついていない今日、静寂の中で私は鞄から一枚の写真を取り出す。折れてしまわないようにノートに挟んだその写真をイディナさんに渡すと、彼女の窪んだ瞳が僅かに開いた。
食い入るように写真を見つめるイディナさんの表情に、少しずつ息が吹き込まれていく。彼女の息遣いが耳まで届き、ようやく私は彼女と同じ時を過ごすことができた。
「祖母の家に保管されていたものです。ミヨンレ・プロストの男性ブランド立ち上げの際に、記念にとった一枚です。このモデルさんは、プロジェクト指導の時から傍にいて、企画に寄り添ってくれました。祖母もとても感謝しています。周囲に反対され、逃げたくなっていた祖母に勇気をくれて、ありがとうございました」
二色の微笑みの彼は自信に満ち溢れ、堂々とした仁王立ちでこちらを見つめている。
ロイド・ローレン氏。彼こそがイディナさんの最愛の人だ。
軍人のような規律のある姿勢で、凛々しい顔つきをしているけれど、どこか気さくな表情。
その切れ長の瞳で、最期の時までイディナさんのことを傍で見守っていたはずだ。
「……ロイド……?」
ぽつりと零れたイディナさんの声は、先ほどまでとは違って空気を震わせるようにはっきりと耳に入ってきた。
「はい。祖母に聞いたんですが、この写真を撮ったその日、この服を着て彼は恋人のもとへ行ったそうです。これから、同じ時を共有したいと、そう告げるために」
イディナさんはそっと写真のロイドさんを指で撫でて、ふるふると唇を震わせた。
オルメアはイディナさんの表情が移ろうのをじっと見守り、少し驚いたように口を開ける。
「ええ……ええ、覚えているわ……。私が指輪をつけたら大はしゃぎしちゃって、借り物なのにワインを零してしまって、友人に謝らないとってすごく焦っていたの。さっきまであんなに澄ましていたのに、すぐにいつものロイドに戻ってしまったのよね」
イディナは、彼のその時の顔を思い出したのか、くすくすと笑う。
頑なに動かなかった頬が緩み、ぎこちない笑顔を彩る。けれど彼女は笑い方を忘れたわけではなかった。次第に暖炉に飾られた写真と同じような笑顔が浮かび上がってくる。
「イディナさん……。どんな姿になっても、お洒落をすることは禁じられませんよ」
意を決して言った言葉に、イディナさんはそっと顔を上げて今度は私のことをしっかりと見てくれた。
「祖母とオルメアに聞きました。貴方は、とてもお洒落な方だったと。いつも素敵に着飾って、未来の女性たちが憧れるような流行を作ってきた。ロイドさんも、モデルのお手伝いをするうちに、服飾に興味を持ち、同時に貴方に魅了されていった。いいえ、貴方がいたから、きっと余計にそう思えたのね」
イディナさんの暗い瞳にほんの僅かな光が灯る。
「貴方は、ロイドさんが亡くなってからも、彼が愛した自分のポリシーを貫いた。明るくてお洒落な、気さくなご近所さんを。でも……」
ここで、頭に巻いたバンダナにイディナさんはそっと触れた。ああ、やはりそうなのか。
私は、身体をほんの少し乗り出し、イディナさんに顔を近づける。全身に力が入ってしまった。どうしてもイディナさんに伝えたくて、止められなかったのだ。
「病気のあと、命は戻ったけれど、入院前とはすっかり変わってしまった自分に、きっと、きっと……貴方は申し訳なくなったんですよね……? 何よりも自分を表現してきたお洒落に、手を出すのが怖くなってしまった。そんな姿をロイドさんに見せたくはなかった。……そうですよね……?」
イディナさんは真っ直ぐに私を見たままだ。
和らいだ頬は、今は上がってはいない。口をすぼめるようにして私の見解を真摯に聞いてくれている。
「…………ロミィ、だったかしら?」
「はい……!」
小さな口が開くと、私はピンッと背筋を伸ばして返事をする。
「あなたは、似ているわ」
「…………」
祖母に、だろうか。イディナさんも会ったことがあるはずだし。
イディナさんはまじまじと私を観察すると、ふっと目を細めた。
「あの頃の私みたい。……ふふ、とても、懐かしいわ」
「……え?」
興味深い答えにオルメアも思わず前のめりになったのが見えた。
「あなたはミヨンレ・プロストの娘さんなのよね?」
「はい」
「……ミヨンレ・プロストはね、私にお洒落を教えてくれたの」
「……教えてくれた……?」
ミヨンレ・プロストは人ではない。ブランドだ。
その裏では多くの人間が動いているけれど、その人たちのことだろうか。
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