Eterno

花咲由菜

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永遠の始発点

すべての始まり

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目を覚ましたゆうのは
力なく笑った
「ほら…どうって事ないじゃん」
周りを見渡すと人が集まって来ていた
どうやらこの世界のゆうのは突然倒れたらしく
人に囲まれていた
そんな中ゆうのは近くのガラスを凝視していた
ガラスに映る自分は幼い頃のゆうのだった

ここは某所にある研究施設の
Sランクの部屋だ
この施設には不思議な力を持った人や
人ならざるものが集められる
ランク別に分けられて
実験や勉強、生活を共にする
ランクはE.D.C.B.A.Sの6つ
最低ランクはE
最高ランクはSだ
ゆうのは当時Bランクだった
一つ周りと違うのは
ゆうのの力は生まれつきではない
事情あっての特待生扱いに
ゆうのは困っていた

休み時間になる
ゆうのはお気に入りの
スペースに行くと目を閉じた
これから何が起きてその時
どうすればいいのか考えていた
すると数人の足音がして
目を開けると
5人の男女に囲まれていた
「あぁ…こんな奴らいたな」
ふと思い出した
そうだ、僕は虐められていた
「またこんな所にいやがった
ゴミはここにいるんじゃねぇよ」
「今日も倒れたんですって
かまちょにもほどがあるよね」
「まじきもーい」
罵詈雑言…
「なんだその目文句でもあんの?」
「生意気ー死ねよ」
罵詈雑言…罵詈雑言…
「何ブツブツ言ってんの?」
「キモコワ何こいつキチガイかよ」
罵詈雑言…罵詈雑言…罵詈雑言…
あーもうイラつくなぁ
「僕の前から消えろ人間」
突風が吹いた
「やめておけよ」
目の前に現れたのは
幼い日の勾虎その人だった
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