現実逃避をするための物語特集

キィー

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一人ぼっち〜壱〜

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★…僕視点
♦…私視点

この世界には
僕だけ…
私だけ…

近未来化が進み、無人でも動き続ける。
誰もいなくなったこの世界
「なんて素晴らしい世界」
『なんて悲しい世界』

僕は…「一人ぼっち」
私は…『一人ぼっち』


動き続ける機械の音。そびえ立つ建物たち。
言葉を発する機械の声。
そんな世界に僕は…1人で立っていた。

1人になる前の記憶はあるのに…1人になったときの記憶が無い。一瞬だったのか…それとも少しずつなのか…
気づいたらもう…1人になっていた。

「ずっとこのまま1人でいい」

誰の目も気にせず、好きなことを好きなようにできる。
誰かに気持ちを左右されることもない
どこでなにをしてもいい。
禁止されていて行ったことがない場所に行ってみたり
どれだけ寝て過ごしても何も言われない
喧嘩する相手もいないから傷つけ合わない
気遣う相手がいないから気楽になれる

もしかしたら自分は死んだのかもしれない
苦しくて…誰とも関わりたくも、会いたくもなくて
…解放されたくて…
でもそれを知る誰かもいない。
でも…もう…そんなのどうだっていい

僕にとってこの世界は楽園だ。


僕は…「自由だ」



都会にある機械と同じものはあるけど、緑が多く残された…いわゆる…田舎町。
歳が遠く離れた誰かの2回3回と繰り返し聞かされる話や、何度聞いても飽きない話、年齢の近い誰かと笑ったり泣いたり、そうゆう日々が好きだった。
誰かと出会い、誰かと遊びに行って、誰かと仕事をして、誰かに支えられたり、誰かと喧嘩したり…いつもそばには誰かがいた。
…誰かがいてほしくて。

『でも…今は誰もいない』

"誰か"もいなくなった。…"誰か"と一緒にいたはずなのに…この世界に"誰か"がいなくなったときの記憶が思い出せない。

"誰か"を見つけたくて、"誰か"に会いたくて
自分の足音だけが響く道を歩く。
孤独という地獄の中を…


私は…『寂しい』





それぞれ違う場所で一人ぼっちになった2人。
独りになったとわかったとき、
自由だと言った"僕"と寂しいと言った"私"
自由気ままに探検気分で歩く彼と誰かに会いたくて歩く彼女がたどり着く先はどこなのか…
世界にどうして2人しかいなくなったのか…
まだ…知らない…


《それが君たちに与えた運命だ》
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