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68話 シロッコ、怪物と睨みあう
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「神よ。言われた通りモーリン以外をこの場所に退避させました」
「うむ。後はモーリンがマダコをここまで誘きだしてくれば儂と決戦じゃな」
ここはとある砂浜。その一角に穴を掘り結界で囲んだ場所の中に魚人達はいる。モーリンと言うのはシロッコが助けた魚人の名前だ。
「なぁマーリンよ?」
「なに? ぞくちょう」
マーリンはモーリンの姉達の一人で、流暢に言葉を操るのが魚人達のリーダーで族長と呼ばれている。族長は聞く。
「本当にあのシロッコと言う神一人に任せてしまって構わないのだろうか?」
「だいじょうぶ。だとおもう。ほさよりぜんぜんつよかったし」
「うぐっ!」
マーリンの一言に族長に寄り添う補佐と呼ばれた魚人が傷付く。
「確かに水中で補佐を手玉にとっていたのには驚いた。魔蛸との決戦も動きが鈍る陸上で行うと言う作戦も理にかなっていると思う」
マーリン達の説得と実際に補佐を相手に見せた実力で族長はシロッコの作戦に従う事を決めた。
「だが......陸上においてはこちらは魔蛸以下と言ってよい。
もし神が敗れれば逃げ場のない我等はまさに食材となりここは踊り食いの会場に早変わりなのだ」
族長は結界に触れながら不安を口にする。
魚人全員とその家畜とも言える魚達が誘導されて現在プールのような避難所の中にいる事が逆に魔蛸の格好のエサ場になってしまう事を。
「それに......」
族長はシロッコを見る。シロッコは離れた位置の浅瀬で銛を持って仁王立ちになり......視線は常に足元をさまよわせていた。
「あの武器と目線。......神は何か勘違いされておらねば良いが」
「だいじょうぶ! ちゃんとマダコのこわさはいもうとたちとつたえた!」
「魔蛸の事をか?」
「そう。マダコのこと。それほどのものだって」
一方シロッコの方は
「さて。これでマダコは儂の足元を通るしかない。通った所をこの銛で一突きじゃて。
六十センチよりは大きいらしいから一メートル位はあるといいがのう。
幸依さんにタコ料理が頼めて皆にも分けられる」
すでにマダコが料理になっていた。
「かみさま! マダコくるよ!」
モーリンが海面から顔を出して叫ぶ。避難所の魚人達に緊張が走る!
「来たか。モーリンと魚達もはよう中へ」
「うん。かみさまがんばって」
「任せておくがよい」
囮となったモーリンとその魚達を避難所に誘導してからシロッコは入口を結界で覆い、避難所を完成させた。
「これでよし。あとは......ぬ!?」
海面がおかしい。周囲の地形は浅瀬なのだがついさっきより海面が広範囲にわたり暗いのだ。
「マダコは一匹ではなかったのか? 大量におるのかの?」
「!? ち、違います神よ。魔蛸とは!」
族長が懸念が的中してしまったと青い顔をして叫ぶ。
その叫びと同時に海面が一気に盛り上がった!
「な、なんじゃ!?」
シロッコ。魚人達。そして陸上に待機している二頭の飛竜達までもがたちまちその影に覆われる。
そこには体長十メートルを超えようかという巨大な蛸が姿を現していた。海水を滴らせながらこちらを見ているその姿はまさに怪物。
「こ、これは儂の知っているマダコではない!」
シロッコは焦りながらもまずは持っている銛で対応してみる事にした。
「うむ。後はモーリンがマダコをここまで誘きだしてくれば儂と決戦じゃな」
ここはとある砂浜。その一角に穴を掘り結界で囲んだ場所の中に魚人達はいる。モーリンと言うのはシロッコが助けた魚人の名前だ。
「なぁマーリンよ?」
「なに? ぞくちょう」
マーリンはモーリンの姉達の一人で、流暢に言葉を操るのが魚人達のリーダーで族長と呼ばれている。族長は聞く。
「本当にあのシロッコと言う神一人に任せてしまって構わないのだろうか?」
「だいじょうぶ。だとおもう。ほさよりぜんぜんつよかったし」
「うぐっ!」
マーリンの一言に族長に寄り添う補佐と呼ばれた魚人が傷付く。
「確かに水中で補佐を手玉にとっていたのには驚いた。魔蛸との決戦も動きが鈍る陸上で行うと言う作戦も理にかなっていると思う」
マーリン達の説得と実際に補佐を相手に見せた実力で族長はシロッコの作戦に従う事を決めた。
「だが......陸上においてはこちらは魔蛸以下と言ってよい。
もし神が敗れれば逃げ場のない我等はまさに食材となりここは踊り食いの会場に早変わりなのだ」
族長は結界に触れながら不安を口にする。
魚人全員とその家畜とも言える魚達が誘導されて現在プールのような避難所の中にいる事が逆に魔蛸の格好のエサ場になってしまう事を。
「それに......」
族長はシロッコを見る。シロッコは離れた位置の浅瀬で銛を持って仁王立ちになり......視線は常に足元をさまよわせていた。
「あの武器と目線。......神は何か勘違いされておらねば良いが」
「だいじょうぶ! ちゃんとマダコのこわさはいもうとたちとつたえた!」
「魔蛸の事をか?」
「そう。マダコのこと。それほどのものだって」
一方シロッコの方は
「さて。これでマダコは儂の足元を通るしかない。通った所をこの銛で一突きじゃて。
六十センチよりは大きいらしいから一メートル位はあるといいがのう。
幸依さんにタコ料理が頼めて皆にも分けられる」
すでにマダコが料理になっていた。
「かみさま! マダコくるよ!」
モーリンが海面から顔を出して叫ぶ。避難所の魚人達に緊張が走る!
「来たか。モーリンと魚達もはよう中へ」
「うん。かみさまがんばって」
「任せておくがよい」
囮となったモーリンとその魚達を避難所に誘導してからシロッコは入口を結界で覆い、避難所を完成させた。
「これでよし。あとは......ぬ!?」
海面がおかしい。周囲の地形は浅瀬なのだがついさっきより海面が広範囲にわたり暗いのだ。
「マダコは一匹ではなかったのか? 大量におるのかの?」
「!? ち、違います神よ。魔蛸とは!」
族長が懸念が的中してしまったと青い顔をして叫ぶ。
その叫びと同時に海面が一気に盛り上がった!
「な、なんじゃ!?」
シロッコ。魚人達。そして陸上に待機している二頭の飛竜達までもがたちまちその影に覆われる。
そこには体長十メートルを超えようかという巨大な蛸が姿を現していた。海水を滴らせながらこちらを見ているその姿はまさに怪物。
「こ、これは儂の知っているマダコではない!」
シロッコは焦りながらもまずは持っている銛で対応してみる事にした。
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