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83話 朋広、リン達のねぐらを訪ね ミスト、遂に動く
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領主の兵を騙す事に成功し一旦撤退させたリン達。次の備えを考えている時にアズマドが客人を連れて訪ねてきた。朋広である。
「これはまた随分と人が増えましたねぇ」
「住居の件で何か相談があると聞きましたが」
アズマドは以前と違う人の多さに驚く。朋広は周囲の規模から増築の依頼だろうと予想した。
「あなたが。実は増築を依頼したかったのですが……」
「そうでしょうね」
リンが対応すると朋広はやはりと納得する。
「どんな感じがお望みですか?」
(朋広さんならこれくらいの人数に対してなら余裕なのだろう。焦った様子が見られない)
「兵士が攻めて来ても跳ね返せる位が理想なのですが……」
「え……」
「ええええ!?」
リンからの想定外すぎる答えにアズマドが驚いてしまった。
「まぁ、無理なのは百も承知してますから巻き込まれないうちに逃げてください」
朋広は何か事情があるのではないかと尋ね、リンもここで起きた経緯を説明する。
「……という訳なのです。領主の兵士が再び来るまでにここを去っておいた方がいいでしょう」
「分かりました。ここに砦を建設すれば良いのですね」
「「ええええ!?」」
朋広の返答に今度はリンとアズマドが驚いた。
~開拓村~
《よろしいでしょうか正和様》
正和はシルベニアから呼び止められ相談を受ける。
「えぇ!? それホント?」
《私もまさかとは思いますが……そのように感じてしまうのです》
「さ、さすがにそれは気のせいじゃないかと思うけど……注意してみておくよ」
《お願いします》
正和は一人になり首を傾げた。そこへアリマが現れる。
「婿殿、シルベニアは何と?」
「え? 見てたの?」
「妾は空気の読める嫁でありんすから」
アリマはしなをつくって上目遣いで視線を送った。どうやら邪魔をしなかった事を褒めてほしい様子だ。
「読める嫁……ダジャレだねぇ」
「!? 空気の読めない婿殿じゃ! で、シルベニアは何の相談だったのかや?」
ぷくっとふくれるアリマに正和は言う。
「気のせいだとは思うんだけどね……」
~境界線(結界)~
王国の魔道兵団長ライミーネはその光景を前に立ち尽くしていた。
「な……なによアレは……」
彼女は頭をブンブンと振り否定する。
「いや、それが扉なのは分かるからね?」
誰に説明する訳でもなく自分の発言に突っ込み、指差し確認を始めた。
「こっちから向こうへの道。あの部分が結界、そしてその下部に扉、と」
何度見しても景色は変わらない。となれば次の疑問を抱く。
(あれ……やっぱり通れちゃったりするのかしら?)
しかしそうなると嘘だと思っていた報告が真実味を増す事になってくる。ライミーネは慎重に扉に近付く。
完全にひらけた場所にある訳ではないが完全に隠される様にある訳でもない。
「ここから侵攻しようというにはもうちょっと他の手が打てるような気がするんだけど……」
とにかくライミーネはこの得体のしれない扉を調べる事にした。だが心中には不安と共に一抹の希望もあった。それはオーシンがここから亜人領内へ向かい無事に生存している可能性だ。
「……さすがにそれは楽観的すぎるかしらね」
~王国・首都~
キドウはため息をついた。
「あの王女様にも困ったものだな」
そのまま息子のキトウを見る。
「まさかお前以上の放蕩ぶりになるとは……」
「ではいっそ消えてもらえばいかがですか父上?」
「バカな事を言うな」
これは当然忠誠心から出た言葉ではない。王と王女に民の怨嗟を引き受けて貰って簒奪を企んでいるからだ。王は半ば傀儡となり、王女自らが堕落した生活を始めた事によりこれを好機と時には支援までして好きにさせていた。
「しかしよりにもよって次は南の島に専用のリゾート地が欲しいなどと言ってくるとはな」
「それは……。私ですらそのような大それた願いはいたしませぬぞ」
キドウもさすがにこれは資金、人材面で無理があると諌めたのだがミストは平然と言い放つ。
「足りない資金は私の持つ品々を売りに出す事で賄いましょう。人手? 王都には捕らえた罪人が溢れているではありませんか」
これの意味する所は人には金をかけず罪人をただでこき使えという事。王女には服だの装飾品だの美術品だの宝石だのを購入する資金を与えて来たが、これらを手放して資金を調達し罪人を労力として建設を行うとミストは言った訳である。
王女が言ったこの条件、実はキドウに都合の良い部分が含まれていた。なぜ都に罪人が溢れたのか。それは当のキドウらが自らの栄華の為に都合の悪い人間を次々と罪人に仕立てあげて捕らえてきた為だ。状況を詳細に調べあげれば国に忠節を尽くしていた無実の人物もたくさん出てくるだろう。
だがキドウの権限でこれらを処刑してしまえば世間の批判と恨みの矛先が自分に向くのは確実で、彼等の世話にかかる費用もばかにはならず頭の痛い問題となっていた。
(いわば奴隷としてこき使い過労で死ぬならそれに任せればいい。都からいなくなるのだから維持費も必要なくなるという訳か)
王女がこの計画を実行に移せばキドウにとって都合の悪い人間は全て島流しに出来る上、扱いによっては手を下さずとも勝手に死んでくれる。関係者の憎悪は王女に向かい簒奪の時に有利になるだろう。王家の人間に消えてもらうのはその時だ。
ミストが己の希望を叶えたいというわがままだけで自分の懸念をこれだけ払拭してくれるのならばむしろ渡りに船とさえ思えた。
~王都・ショウランの家~
「あら、『キリコ』ちゃんじゃない。また猫を探しにきたのね? ご覧の通り中に居るわよ。入って入ってー」
ショウランはキリコを迎え入れ慎重に家の扉を閉めた。部屋の中にあるテーブルの上にはセイディンが、囲むイスのひとつにはフードを深めに被るローブ姿の男が座っており、キリコが近付くとイスから離れ姿勢を正そうとするのを彼女が手で制する。そのままキリコとショウランがイスに座りセイディンが口を開く。
「どうだったミスト?」
キリコに変装しているミストは返事をする。
「ええ。キドウは申し出を了承しましたわ」
「やりましたね! 彼等も喜ぶ事でしょう」
フードの男が喜ぶ。
「そうですねオルウェン様。まずはショウラン様の計画通りになりました」
「はい。ですがまだ油断はできません」
ミストの下にはキョウレイに敗れ落ち延びたオルウェン、そして知恵者ショウランが集っていた。さらにこの場にはいないが、カークにタッカー、キョウレイに処刑されかかった危機を機転で脱したオルウェンの叔父、オルドゥークも参加しキドウから権力を奪回する機会を狙っていたのである。
セイディンはショウランの家に通いつめるうちに彼女が情報に通じているだけではなく、それを活かしきる事が出来る人物だと気付く。
その話を聞かされたミストは猫を探す振りをして飼い主のキリコとして訪ねるようになり親交を深め、時期を見計らいセイディンと共に素性を明かして味方に引き入れる事に成功した。
ミストを頼り落ち延びてきた三人には密偵となってもらい、城で動きのとれない彼女にかわり動いてもらっていたのである。そう、ミストはこの計画をキドウに疑われず承認させる為、今までわがままに振る舞い大切に思う住人にまで負担をかけてきたのだ。
「よくお一人でキドウ達と渡り合ってこられましたね。誇らしく思います」
その言葉にミストは涙が出そうになる。だがそれを気丈に堪えると首を振り、
「セイディンさんや皆様がいてくれたおかげです。それにまだ悲願を達成した訳ではありませんから」
ミストのその様子をオルウェンはただ美しいと感じた。その思いに応え、役立ちたいとも。
「はい。その為ならば私も命を惜しみません。いかようにもお使いください!」
「ありがとうございます。しかし命は大切にしてくださいね」
「は、はっ!」
「では次の段階について話し合いましょう。状況はまだ予断を許しませぬゆえ」
ショウランも良い主を見つけたのだろう。その瞳は輝いていた。
~開拓村~
ニースに思わぬ形で召喚されてしまった日本人青年の佐藤司。召喚された事自体に関しては問題ないと言い、村にも馴染んだ彼であったがひとつだけおかしな事があった。
「アイテム収納!」
今日も皆の前でシロッコから貰ったアイテムボックスを使用する─。
皆とは違いアイテムが収納される様子はなかった。
「……あはは。やっぱりダメみたいです。才能ないんですかね、ボク……」
「いや、これには才能など関係ないはずなんじゃが……なぜじゃろう」
落ち込む司に正和とシルベニアが声をかける。
「な、何か原因はあると思いますからそれが分かれば大丈夫ですよ、きっと」
《そうです。私も貴方も村では新参。まずはこの世界に慣れていけば変化も出るでしょう》
「! う、うん、そうだね。優しいね君は。ありがとう」
司は赤くなり……蕩けそうな笑顔を見せた。
「これはまた随分と人が増えましたねぇ」
「住居の件で何か相談があると聞きましたが」
アズマドは以前と違う人の多さに驚く。朋広は周囲の規模から増築の依頼だろうと予想した。
「あなたが。実は増築を依頼したかったのですが……」
「そうでしょうね」
リンが対応すると朋広はやはりと納得する。
「どんな感じがお望みですか?」
(朋広さんならこれくらいの人数に対してなら余裕なのだろう。焦った様子が見られない)
「兵士が攻めて来ても跳ね返せる位が理想なのですが……」
「え……」
「ええええ!?」
リンからの想定外すぎる答えにアズマドが驚いてしまった。
「まぁ、無理なのは百も承知してますから巻き込まれないうちに逃げてください」
朋広は何か事情があるのではないかと尋ね、リンもここで起きた経緯を説明する。
「……という訳なのです。領主の兵士が再び来るまでにここを去っておいた方がいいでしょう」
「分かりました。ここに砦を建設すれば良いのですね」
「「ええええ!?」」
朋広の返答に今度はリンとアズマドが驚いた。
~開拓村~
《よろしいでしょうか正和様》
正和はシルベニアから呼び止められ相談を受ける。
「えぇ!? それホント?」
《私もまさかとは思いますが……そのように感じてしまうのです》
「さ、さすがにそれは気のせいじゃないかと思うけど……注意してみておくよ」
《お願いします》
正和は一人になり首を傾げた。そこへアリマが現れる。
「婿殿、シルベニアは何と?」
「え? 見てたの?」
「妾は空気の読める嫁でありんすから」
アリマはしなをつくって上目遣いで視線を送った。どうやら邪魔をしなかった事を褒めてほしい様子だ。
「読める嫁……ダジャレだねぇ」
「!? 空気の読めない婿殿じゃ! で、シルベニアは何の相談だったのかや?」
ぷくっとふくれるアリマに正和は言う。
「気のせいだとは思うんだけどね……」
~境界線(結界)~
王国の魔道兵団長ライミーネはその光景を前に立ち尽くしていた。
「な……なによアレは……」
彼女は頭をブンブンと振り否定する。
「いや、それが扉なのは分かるからね?」
誰に説明する訳でもなく自分の発言に突っ込み、指差し確認を始めた。
「こっちから向こうへの道。あの部分が結界、そしてその下部に扉、と」
何度見しても景色は変わらない。となれば次の疑問を抱く。
(あれ……やっぱり通れちゃったりするのかしら?)
しかしそうなると嘘だと思っていた報告が真実味を増す事になってくる。ライミーネは慎重に扉に近付く。
完全にひらけた場所にある訳ではないが完全に隠される様にある訳でもない。
「ここから侵攻しようというにはもうちょっと他の手が打てるような気がするんだけど……」
とにかくライミーネはこの得体のしれない扉を調べる事にした。だが心中には不安と共に一抹の希望もあった。それはオーシンがここから亜人領内へ向かい無事に生存している可能性だ。
「……さすがにそれは楽観的すぎるかしらね」
~王国・首都~
キドウはため息をついた。
「あの王女様にも困ったものだな」
そのまま息子のキトウを見る。
「まさかお前以上の放蕩ぶりになるとは……」
「ではいっそ消えてもらえばいかがですか父上?」
「バカな事を言うな」
これは当然忠誠心から出た言葉ではない。王と王女に民の怨嗟を引き受けて貰って簒奪を企んでいるからだ。王は半ば傀儡となり、王女自らが堕落した生活を始めた事によりこれを好機と時には支援までして好きにさせていた。
「しかしよりにもよって次は南の島に専用のリゾート地が欲しいなどと言ってくるとはな」
「それは……。私ですらそのような大それた願いはいたしませぬぞ」
キドウもさすがにこれは資金、人材面で無理があると諌めたのだがミストは平然と言い放つ。
「足りない資金は私の持つ品々を売りに出す事で賄いましょう。人手? 王都には捕らえた罪人が溢れているではありませんか」
これの意味する所は人には金をかけず罪人をただでこき使えという事。王女には服だの装飾品だの美術品だの宝石だのを購入する資金を与えて来たが、これらを手放して資金を調達し罪人を労力として建設を行うとミストは言った訳である。
王女が言ったこの条件、実はキドウに都合の良い部分が含まれていた。なぜ都に罪人が溢れたのか。それは当のキドウらが自らの栄華の為に都合の悪い人間を次々と罪人に仕立てあげて捕らえてきた為だ。状況を詳細に調べあげれば国に忠節を尽くしていた無実の人物もたくさん出てくるだろう。
だがキドウの権限でこれらを処刑してしまえば世間の批判と恨みの矛先が自分に向くのは確実で、彼等の世話にかかる費用もばかにはならず頭の痛い問題となっていた。
(いわば奴隷としてこき使い過労で死ぬならそれに任せればいい。都からいなくなるのだから維持費も必要なくなるという訳か)
王女がこの計画を実行に移せばキドウにとって都合の悪い人間は全て島流しに出来る上、扱いによっては手を下さずとも勝手に死んでくれる。関係者の憎悪は王女に向かい簒奪の時に有利になるだろう。王家の人間に消えてもらうのはその時だ。
ミストが己の希望を叶えたいというわがままだけで自分の懸念をこれだけ払拭してくれるのならばむしろ渡りに船とさえ思えた。
~王都・ショウランの家~
「あら、『キリコ』ちゃんじゃない。また猫を探しにきたのね? ご覧の通り中に居るわよ。入って入ってー」
ショウランはキリコを迎え入れ慎重に家の扉を閉めた。部屋の中にあるテーブルの上にはセイディンが、囲むイスのひとつにはフードを深めに被るローブ姿の男が座っており、キリコが近付くとイスから離れ姿勢を正そうとするのを彼女が手で制する。そのままキリコとショウランがイスに座りセイディンが口を開く。
「どうだったミスト?」
キリコに変装しているミストは返事をする。
「ええ。キドウは申し出を了承しましたわ」
「やりましたね! 彼等も喜ぶ事でしょう」
フードの男が喜ぶ。
「そうですねオルウェン様。まずはショウラン様の計画通りになりました」
「はい。ですがまだ油断はできません」
ミストの下にはキョウレイに敗れ落ち延びたオルウェン、そして知恵者ショウランが集っていた。さらにこの場にはいないが、カークにタッカー、キョウレイに処刑されかかった危機を機転で脱したオルウェンの叔父、オルドゥークも参加しキドウから権力を奪回する機会を狙っていたのである。
セイディンはショウランの家に通いつめるうちに彼女が情報に通じているだけではなく、それを活かしきる事が出来る人物だと気付く。
その話を聞かされたミストは猫を探す振りをして飼い主のキリコとして訪ねるようになり親交を深め、時期を見計らいセイディンと共に素性を明かして味方に引き入れる事に成功した。
ミストを頼り落ち延びてきた三人には密偵となってもらい、城で動きのとれない彼女にかわり動いてもらっていたのである。そう、ミストはこの計画をキドウに疑われず承認させる為、今までわがままに振る舞い大切に思う住人にまで負担をかけてきたのだ。
「よくお一人でキドウ達と渡り合ってこられましたね。誇らしく思います」
その言葉にミストは涙が出そうになる。だがそれを気丈に堪えると首を振り、
「セイディンさんや皆様がいてくれたおかげです。それにまだ悲願を達成した訳ではありませんから」
ミストのその様子をオルウェンはただ美しいと感じた。その思いに応え、役立ちたいとも。
「はい。その為ならば私も命を惜しみません。いかようにもお使いください!」
「ありがとうございます。しかし命は大切にしてくださいね」
「は、はっ!」
「では次の段階について話し合いましょう。状況はまだ予断を許しませぬゆえ」
ショウランも良い主を見つけたのだろう。その瞳は輝いていた。
~開拓村~
ニースに思わぬ形で召喚されてしまった日本人青年の佐藤司。召喚された事自体に関しては問題ないと言い、村にも馴染んだ彼であったがひとつだけおかしな事があった。
「アイテム収納!」
今日も皆の前でシロッコから貰ったアイテムボックスを使用する─。
皆とは違いアイテムが収納される様子はなかった。
「……あはは。やっぱりダメみたいです。才能ないんですかね、ボク……」
「いや、これには才能など関係ないはずなんじゃが……なぜじゃろう」
落ち込む司に正和とシルベニアが声をかける。
「な、何か原因はあると思いますからそれが分かれば大丈夫ですよ、きっと」
《そうです。私も貴方も村では新参。まずはこの世界に慣れていけば変化も出るでしょう》
「! う、うん、そうだね。優しいね君は。ありがとう」
司は赤くなり……蕩けそうな笑顔を見せた。
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