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43話 ライミーネ、調査を引き受け国を出て ミスト、胸のうちを痛める
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ライミーネは城にある自分の部屋で荷造りをしていた。 この日朝から王に呼ばれ、ある仕事を任される事になった為だ。
「陛下からの直々の頼みとは言え、世界の結界が綻びかけている可能性を調べろ...... ねぇ? 王国の体制を磐石なものにしておく為にも調査が必要? ......手の者が結界沿いに不審な影を見たとの報告もある?」
ライミーネの中では任された、という表現は間違いであり、正確には押し付けられたという方が正しい。 なぜならこれは陛下が考えた事とは思えないからだ。 表向きには国の為に聞こえる発言ではあるが何も知らない将軍クラスならともかく、ライミーネは魔導兵団の団長であり、魔導教官でもある。 人族の中では国の歴史や他種族の伝承に最も詳しいと言ってもいい。 そのライミーネの知識と照らし合わせると、どうしても話に矛盾点が出てくるのだ。
「伝承からすると、結界が出現してから約千年。 それにより種族間の争いは無くなったと言ってもいい。 人族同士でも小さな小競り合いはあったけど大きな戦いは無くなった」
この時すでに王国の支配体制は磐石なものになりつつあったと言って良い。 見方によっては現在の『千年王国』がなぜ今になって磐石な体制の為に『外』に目を向けるのか?
「現在の状況から判断すれば、その為に見るのは外ではなくむしろ『内』にこそあると思うんだけどね......」
キドウの台頭にオーシンの逃亡。
「それだけではなく、リンちゃんも都から姿を消した」
消えた事にされてキドウに捕らえられている可能性も考え密かに調べたがそれは杞憂だった。 ライミーネの仕掛けた援護が役に立ったのかはわからないが、リンはキドウの屋敷から逃亡し、そのまま行方知れずとなっている。 ライミーネは当時の事を思い出す。
~回想~
リンがキドウの屋敷に呼び出された。 リンの機転でその事がライミーネに伝えられたが、現時点でライミーネに出来る事はなく、感情に駆られて何の案も浮かばぬまま駆けつけようとしてはそれをなんとか押し留め、部屋を出た自室の扉の前をグルグル歩き回っていた。
「こんな事で何かいいアイデアが浮かぶ訳じゃないっていうのは分かってるんだけど、ただじっとしてるだけっていうのも落ち着かないし」
ライミーネの研究室のある廊下は中庭の空間に面していて、階下の中庭からは女性達の話し声と笑い声が聞こえてくる。 どうやらお茶会が催されているらしい。
「あーもう! 人がこんなに悩んでる時にのんきにお茶会なんてやってるんじゃないわよ!」
ライミーネはイライラしながら階下を覗くがこれは完全に八つ当たりだ。
「......!」
ライミーネはお茶会の参加者の中に知っている顔をみつけた。 辺りを見回すと同じ階の廊下の先からメイドが一人こちらに向かって歩いてくる。
「フンフーン♪ 今日はお天気もいいし、なんだかいい事がありそうな予感......。 きゃ!?」
メイドは突然後ろから何者かに右肩を掴まれる。
「ちょーっとそこ行くメイドのあなた。 あなたにお願いしたい事があるんだけど!」
「ひいぃっ!?」
ライミーネは鬼の形相で部屋の前を通りかかったメイドを捕獲した。
~中庭~
「すみません、お隣よろしいですか?」
「ええ、どうぞ。 あら? 貴方は......」
「魔導兵団団長のライミーネです。 ジョブカ様」
「ええ、そうでしたわね」
ジョブカ。 近衛騎士団団長キドウの妻である。 キドウが彼女と結婚した事でキドウは財力を手に入れ、それを元に地位を手に入れてきた。 なのでキドウも彼女には頭が上がらないという調査結果をライミーネは持っている。
「そのライミーネ様がなぜここへ?」
「いえ、実はジョブカ様にどうしても気になる事がありお伝えせねばと」
「私に? なんでしょうか?」
「実は...... 今日のジョブカ様には良くない相がでております。 下手をすれば命に関わるかも知れません」
「え! 命!?」
「それだけではありません。 ご自宅の方にもなにやら良くない気を感じます」
「いきなり何を」
「ですがご安心下さい。 ジョブカ様がすぐにご自宅に戻り今日は外出せずに過ごされれば、この難のどちらともから逃れられると出ておりますので」
「そ、そんな事をいきなり言われても信じられる訳が......」
「お忘れですか? 私はこれでも王国一の魔法の使い手ですので占いにも長けております」
「きゃっ!」
ライミーネは右手の手のひらを掲げジョブカの顔の前に火の玉を出現させてみせる。 ジョブカは目の前で実際に魔法を見せられ顔がひきつっている。
「危ない!」
「え?」
突然ライミーネがジョブカを突き飛ばす。 と、同時にジョブカが今までいた位置に何かが落ちてきて砕け散った。
「え? こ、これは......」
「危ないところでしたね。 災難は早くも始まっているようで」
突き飛ばされて尻餅をついていたジョブカだが、上から落ちてきた陶器の様な物の破片を見て青くなる。 お茶会の他の参加者も何事かと寄ってきた。
「ジ、ジョブカ様、大丈夫ですか!?」
「これは...... なぜこんな物が......」
辺りは騒がしくなるが、ライミーネはジョブカに手を貸し立ち上がらせ、小声で話しかける。
「今回は気付けましたから助けられましたが、次もそうとは限りません。 すぐにお帰りになり、今日はご自宅からお出にならないように」
「そ、そうさせて頂くわ。 このお礼は後日させて頂きますので」
「いえ、ジョブカ様への災難が除ければそれでよいのです。 気になさらないでください。 ......あ、なお、困っている女性がいれば助けてあげると運気が上昇しますよ」
「わ、わかりましたわ」
ジョブカは近くの者に具合が優れぬから帰ると言い残して足早に出ていった。 ライミーネは心の中で安堵する。
(火の玉を見たら私めがけて花瓶を落としなさい......。 あのメイドちゃん、上手くやってくれたわ。 研究室に隠れているだろうからしっかり口止めしておかないと。 私の新しい魔法の実験は失敗って事にしてね)
ライミーネは地面で粉々になっているリンが届けさせた花瓶を見ながら、
「これでリンちゃんの何かの助けになればいいけど......」
と、呟いた。
「できもしない占い師の真似事までしたけど、リンちゃんはとりあえず助かったようだしね。 キドウ暗殺未遂の犯人にされてたけど、どうせアイツがリンちゃんによからぬ事でもしようとしたんでしょうが!」
ライミーネは荷物に怒りをぶつけるかのように本の束を紐で力任せに縛る。
「今回の件も間違いなくキドウが絡んでいる気がするわね......。 宰相も絡んでいるのか巻き込まれているのか......。 何の証拠も提示せずに、こうだから調べてこいなんて案件が通るなんて危機感以前の問題よ!」
「あ、あの......」
「まぁ、奴にとって邪魔くさい私がこのまま国に留まっても嫌がらせされるのは確実でしょうし、これを機会に外から国を見てやるわ」
「あ、あの......」
「どこかでオーシンやリンちゃんに会えるかもしれないしね。 うん、とりあえずは前向きに考えましょ」
「ライミーネ様!」
「ひゃあ!? なに!」
ライミーネはやり場のない怒りのせいで、部屋に人が訪ねてきていた事に気付かなかった。 そこには十三歳位の少女が立っている。 この国の王女、ミスト姫だ。
「すみません、ノックはしたのですが。 それより今回の件、聞きました。 国を出られるとか」
「これは姫様、わざわざお見送りにきていただいたのですか? 陛下より調査を命じられましたので、しばらく離れる事になりました」
「そんな! 先生がいなくなったら私はどうすれば......」
ライミーネは訪ねてきたミストを見ながら言う。
「私も色んな人を魔導兵団に所属できるように面倒をみてきましたが、魔法の才能が開花した人はいませんでした。 しかし姫様にその才能があった時には驚いたものです」
「はい、あの時は私も驚きました」
「しかし姫様を魔導兵団に入れる訳にもいきませんし、姫様が魔法を使えると周囲に知られれば面倒事に巻き込まれるのは確実です」
ミストが魔法を使える事実はライミーネだけが知っている事だった。 ミストに素質を感じたライミーネは本人の希望もあり、時々周囲に内緒で教えていたのである。
「はい、お父様にも内緒にしていますから。 でも先生がいなくなったらどうしていいか不安で......」
「そうですね......。 姫様の為に魔法の教本と魔法の道具をいくつか残して行きますから。 使い方などもお教えしておきましょう。 もしもの時に備えておいて下さい」
「もしも...... キドウ様達の事ですね? 私にもっと力があれば......」
「いいえ、姫様のせいではありません。 どうかお気になさらないよう」
こうしてライミーネはいくつかの品をミストに渡し、調査という名目で都を離れる事になった。
「陛下からの直々の頼みとは言え、世界の結界が綻びかけている可能性を調べろ...... ねぇ? 王国の体制を磐石なものにしておく為にも調査が必要? ......手の者が結界沿いに不審な影を見たとの報告もある?」
ライミーネの中では任された、という表現は間違いであり、正確には押し付けられたという方が正しい。 なぜならこれは陛下が考えた事とは思えないからだ。 表向きには国の為に聞こえる発言ではあるが何も知らない将軍クラスならともかく、ライミーネは魔導兵団の団長であり、魔導教官でもある。 人族の中では国の歴史や他種族の伝承に最も詳しいと言ってもいい。 そのライミーネの知識と照らし合わせると、どうしても話に矛盾点が出てくるのだ。
「伝承からすると、結界が出現してから約千年。 それにより種族間の争いは無くなったと言ってもいい。 人族同士でも小さな小競り合いはあったけど大きな戦いは無くなった」
この時すでに王国の支配体制は磐石なものになりつつあったと言って良い。 見方によっては現在の『千年王国』がなぜ今になって磐石な体制の為に『外』に目を向けるのか?
「現在の状況から判断すれば、その為に見るのは外ではなくむしろ『内』にこそあると思うんだけどね......」
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「それだけではなく、リンちゃんも都から姿を消した」
消えた事にされてキドウに捕らえられている可能性も考え密かに調べたがそれは杞憂だった。 ライミーネの仕掛けた援護が役に立ったのかはわからないが、リンはキドウの屋敷から逃亡し、そのまま行方知れずとなっている。 ライミーネは当時の事を思い出す。
~回想~
リンがキドウの屋敷に呼び出された。 リンの機転でその事がライミーネに伝えられたが、現時点でライミーネに出来る事はなく、感情に駆られて何の案も浮かばぬまま駆けつけようとしてはそれをなんとか押し留め、部屋を出た自室の扉の前をグルグル歩き回っていた。
「こんな事で何かいいアイデアが浮かぶ訳じゃないっていうのは分かってるんだけど、ただじっとしてるだけっていうのも落ち着かないし」
ライミーネの研究室のある廊下は中庭の空間に面していて、階下の中庭からは女性達の話し声と笑い声が聞こえてくる。 どうやらお茶会が催されているらしい。
「あーもう! 人がこんなに悩んでる時にのんきにお茶会なんてやってるんじゃないわよ!」
ライミーネはイライラしながら階下を覗くがこれは完全に八つ当たりだ。
「......!」
ライミーネはお茶会の参加者の中に知っている顔をみつけた。 辺りを見回すと同じ階の廊下の先からメイドが一人こちらに向かって歩いてくる。
「フンフーン♪ 今日はお天気もいいし、なんだかいい事がありそうな予感......。 きゃ!?」
メイドは突然後ろから何者かに右肩を掴まれる。
「ちょーっとそこ行くメイドのあなた。 あなたにお願いしたい事があるんだけど!」
「ひいぃっ!?」
ライミーネは鬼の形相で部屋の前を通りかかったメイドを捕獲した。
~中庭~
「すみません、お隣よろしいですか?」
「ええ、どうぞ。 あら? 貴方は......」
「魔導兵団団長のライミーネです。 ジョブカ様」
「ええ、そうでしたわね」
ジョブカ。 近衛騎士団団長キドウの妻である。 キドウが彼女と結婚した事でキドウは財力を手に入れ、それを元に地位を手に入れてきた。 なのでキドウも彼女には頭が上がらないという調査結果をライミーネは持っている。
「そのライミーネ様がなぜここへ?」
「いえ、実はジョブカ様にどうしても気になる事がありお伝えせねばと」
「私に? なんでしょうか?」
「実は...... 今日のジョブカ様には良くない相がでております。 下手をすれば命に関わるかも知れません」
「え! 命!?」
「それだけではありません。 ご自宅の方にもなにやら良くない気を感じます」
「いきなり何を」
「ですがご安心下さい。 ジョブカ様がすぐにご自宅に戻り今日は外出せずに過ごされれば、この難のどちらともから逃れられると出ておりますので」
「そ、そんな事をいきなり言われても信じられる訳が......」
「お忘れですか? 私はこれでも王国一の魔法の使い手ですので占いにも長けております」
「きゃっ!」
ライミーネは右手の手のひらを掲げジョブカの顔の前に火の玉を出現させてみせる。 ジョブカは目の前で実際に魔法を見せられ顔がひきつっている。
「危ない!」
「え?」
突然ライミーネがジョブカを突き飛ばす。 と、同時にジョブカが今までいた位置に何かが落ちてきて砕け散った。
「え? こ、これは......」
「危ないところでしたね。 災難は早くも始まっているようで」
突き飛ばされて尻餅をついていたジョブカだが、上から落ちてきた陶器の様な物の破片を見て青くなる。 お茶会の他の参加者も何事かと寄ってきた。
「ジ、ジョブカ様、大丈夫ですか!?」
「これは...... なぜこんな物が......」
辺りは騒がしくなるが、ライミーネはジョブカに手を貸し立ち上がらせ、小声で話しかける。
「今回は気付けましたから助けられましたが、次もそうとは限りません。 すぐにお帰りになり、今日はご自宅からお出にならないように」
「そ、そうさせて頂くわ。 このお礼は後日させて頂きますので」
「いえ、ジョブカ様への災難が除ければそれでよいのです。 気になさらないでください。 ......あ、なお、困っている女性がいれば助けてあげると運気が上昇しますよ」
「わ、わかりましたわ」
ジョブカは近くの者に具合が優れぬから帰ると言い残して足早に出ていった。 ライミーネは心の中で安堵する。
(火の玉を見たら私めがけて花瓶を落としなさい......。 あのメイドちゃん、上手くやってくれたわ。 研究室に隠れているだろうからしっかり口止めしておかないと。 私の新しい魔法の実験は失敗って事にしてね)
ライミーネは地面で粉々になっているリンが届けさせた花瓶を見ながら、
「これでリンちゃんの何かの助けになればいいけど......」
と、呟いた。
「できもしない占い師の真似事までしたけど、リンちゃんはとりあえず助かったようだしね。 キドウ暗殺未遂の犯人にされてたけど、どうせアイツがリンちゃんによからぬ事でもしようとしたんでしょうが!」
ライミーネは荷物に怒りをぶつけるかのように本の束を紐で力任せに縛る。
「今回の件も間違いなくキドウが絡んでいる気がするわね......。 宰相も絡んでいるのか巻き込まれているのか......。 何の証拠も提示せずに、こうだから調べてこいなんて案件が通るなんて危機感以前の問題よ!」
「あ、あの......」
「まぁ、奴にとって邪魔くさい私がこのまま国に留まっても嫌がらせされるのは確実でしょうし、これを機会に外から国を見てやるわ」
「あ、あの......」
「どこかでオーシンやリンちゃんに会えるかもしれないしね。 うん、とりあえずは前向きに考えましょ」
「ライミーネ様!」
「ひゃあ!? なに!」
ライミーネはやり場のない怒りのせいで、部屋に人が訪ねてきていた事に気付かなかった。 そこには十三歳位の少女が立っている。 この国の王女、ミスト姫だ。
「すみません、ノックはしたのですが。 それより今回の件、聞きました。 国を出られるとか」
「これは姫様、わざわざお見送りにきていただいたのですか? 陛下より調査を命じられましたので、しばらく離れる事になりました」
「そんな! 先生がいなくなったら私はどうすれば......」
ライミーネは訪ねてきたミストを見ながら言う。
「私も色んな人を魔導兵団に所属できるように面倒をみてきましたが、魔法の才能が開花した人はいませんでした。 しかし姫様にその才能があった時には驚いたものです」
「はい、あの時は私も驚きました」
「しかし姫様を魔導兵団に入れる訳にもいきませんし、姫様が魔法を使えると周囲に知られれば面倒事に巻き込まれるのは確実です」
ミストが魔法を使える事実はライミーネだけが知っている事だった。 ミストに素質を感じたライミーネは本人の希望もあり、時々周囲に内緒で教えていたのである。
「はい、お父様にも内緒にしていますから。 でも先生がいなくなったらどうしていいか不安で......」
「そうですね......。 姫様の為に魔法の教本と魔法の道具をいくつか残して行きますから。 使い方などもお教えしておきましょう。 もしもの時に備えておいて下さい」
「もしも...... キドウ様達の事ですね? 私にもっと力があれば......」
「いいえ、姫様のせいではありません。 どうかお気になさらないよう」
こうしてライミーネはいくつかの品をミストに渡し、調査という名目で都を離れる事になった。
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