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第一章
はじまり
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「ピィリリリリリリリ」
俺しかいない部屋でそいつは豪快に鳴いた。
「うるせぇな」
俺はそいつを叩いて止めた。スマホを見て今日の日付を確認した。12月5日水曜日と表示された端末を見つめ、憂鬱な気分になった。そして、今度はロックバンドのポスターの隣にあるカレンダーを見つめ、日付を見る。黒で書かれた5を見て俺は5という数字が今嫌いになった。そんなこんなで時間が過ぎ、顔を洗い、歯を磨いた。棚から着替えを取り出し、テレビを見ながら着替えた。
「今日のお天気は晴れのち曇り、日中は所々で雨が降るでしょう」
女性アナウンサーと変なぬいぐるみのマスコットキャラクター?的なものが小さいテレビに映っているのを見ながらコーンフレークを食っていた。
俺は床に落ちているマフラーと手袋を手に取り、冬で過ごすための完全な状態でsnow fieldへと向かう。高校まではそう遠くはなく歩いていける距離だ。雪は降ってはいないが、外は凍えるような寒さであった。俺はワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながらスマホでパズルゲームをしていた。歩きスマホは危ないが、見たところ歩いている人はいない。なんなら車も通らない。友達に誘われて東京に行くことになり新幹線で5時間ほど乗っていて、目を覚ました時には人だかりができていて、
「すげぇ」
と心の声をも漏らしてしまうほど人が多くいた。
「これが都会か」
じゃあ俺んとこは田舎なのかって聞いたら、うん、そうらしい。バスが3時間に1本しか来ないのも、自宅から30分以内にコンビニがないのも友達の中で俺だけだった。しばらくすると学校が見え、同じ制服を着た高校生が増え始めた。こんな冬の時期に手袋をつけていない奴がいたが、1人の男子の手ともう1人の女子の手を互いに握り合っていた。ああ、そうですか。それは手袋よりも効果的ですね。互いの心もあったかくってコノヤロー。コーヒーを飲め。そうすりゃあ心は必然と暖かくなる。俺はイヤホンを取り外し、学校に入った。そこで出迎えてくださるのは生徒会の皆さんと、数学科の先生とこの学校のボスである校長だ。
「おはようございます」
まるで衆議院選挙のような声音で学校に入ってく人に言っている。
「おはーーす」
と返事をしてやった。まあ推薦取りたいんで。仕方なくやってんで。でも俺内申低かったわ。一般入試に向けて頑張ろうという目標が作られ俺は席についた。そこで春薔薇優二が何やらノートを持って俺に近づいてきた。
「あ、やべ」
俺は昨日やろうと思っていた宿題をやろうとしていたが読みかけの漫画を読み始め、続きが気になってしまい気づいたら布団で寝てました~。あ、10巻発売日って明後日じゃね、金あったっけな。「おい、おーい」そーいや俺3巻から読み始めたんだ。だから1、2巻買わ....
「おい!!」
俺はふと目を覚ました。
「なんだよそんなに怒鳴って」
春薔薇はノートを俺の席にどん、と置いた。
「俺宿題忘れちまったわ」
俺はそう言ったが、春薔薇は無視し苦虫を噛み潰したような顔でこちらを見てきた。
「なんだよ」
俺は少し驚いた。こいつがこんな顔を見せるなんて。長い時間一緒に過ごしてきたからこそびっりした。
「このノートに見覚えはあるか?」
突然春薔薇は言った。
「ねーよ」
俺は即答し他のやつのところに行こうとした。
「どこ行くんだよ」
春薔薇はまだ話し足りないといった顔をしていたが、
「宿題見せてもらうんだよ」
俺はそう言って席を立ったが、
「話はまだ終わってないだろ」と春薔薇は言った。
「もうチャイムなるからさあとででいい?」
と俺は聞き、春薔薇そっとうなづいた。そして、3時間目を過ぎた頃、春薔薇は頭が痛いと保健室に行きそのまま家に帰宅した。俺は今日日直であり、黒板を消したり、日誌を書いたりと色々と忙しく春薔薇との約束を忘れてしまっていた。普通日直は2人でやるが、俺の隣は休みであった。それも1日2日ではなく、もう5ヶ月ほどは学校に来ていない。この学校は席替えがなく3年間同じ席で過ごすという伝統があるらしい。槐みずき。俺の席の隣の子の名前だ。高校入学後、自己紹介がてら隣の人と話すという機会があり、槐っていう字って珍しいねと言った記憶がある。そこからしばらくして、学校に現れなくなり、そういう日々がかれこれ1年続いた。
「..........。」
チャイムがなり、HRが終わって下駄箱へと向かった。下駄箱には一冊のノートがあり、ラブレターか?と希望を感じたが、そんなんだったらルーズリーフ1枚で十分だろと自己解決し、春薔薇との会話を思い出した。あいついないけど読んでいいのかと思ったが、好奇心から読んでしまった。
「12月23日 明日はいよいよイブだね。もう和人はバイトたくさん入れちゃうから会える日が少なくなっちゃうんだよ。」
「初のクリスマスだからいいものをプレゼントしたくて頑張ったんだ。」
これは、交換日記か?まず、「初のクリスマス」ってなんだ。なんで交換日記で会話すんだ。スマホ使えばいいのに。まったく最近のカップルは分からない。って待てよ。これ春薔薇と、その彼女の会話か?ああなるほどね。もうすぐ赤い帽子を被り、トナカイを引き連れてるジジイが来るから
「お前もそろそろ彼女作った方がいいよ」とでも言ってんのか。いい迷惑や。
「ん!?」俺は気づいた。「和人?」平和の和に人間の人で和人。あはは、俺の名前だ。
「ドクン」激しく鼓動が鳴った。
「!?」
これは怒りという感情じゃない。どこか物寂しいようなそんな感情だ。
俺しかいない部屋でそいつは豪快に鳴いた。
「うるせぇな」
俺はそいつを叩いて止めた。スマホを見て今日の日付を確認した。12月5日水曜日と表示された端末を見つめ、憂鬱な気分になった。そして、今度はロックバンドのポスターの隣にあるカレンダーを見つめ、日付を見る。黒で書かれた5を見て俺は5という数字が今嫌いになった。そんなこんなで時間が過ぎ、顔を洗い、歯を磨いた。棚から着替えを取り出し、テレビを見ながら着替えた。
「今日のお天気は晴れのち曇り、日中は所々で雨が降るでしょう」
女性アナウンサーと変なぬいぐるみのマスコットキャラクター?的なものが小さいテレビに映っているのを見ながらコーンフレークを食っていた。
俺は床に落ちているマフラーと手袋を手に取り、冬で過ごすための完全な状態でsnow fieldへと向かう。高校まではそう遠くはなく歩いていける距離だ。雪は降ってはいないが、外は凍えるような寒さであった。俺はワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながらスマホでパズルゲームをしていた。歩きスマホは危ないが、見たところ歩いている人はいない。なんなら車も通らない。友達に誘われて東京に行くことになり新幹線で5時間ほど乗っていて、目を覚ました時には人だかりができていて、
「すげぇ」
と心の声をも漏らしてしまうほど人が多くいた。
「これが都会か」
じゃあ俺んとこは田舎なのかって聞いたら、うん、そうらしい。バスが3時間に1本しか来ないのも、自宅から30分以内にコンビニがないのも友達の中で俺だけだった。しばらくすると学校が見え、同じ制服を着た高校生が増え始めた。こんな冬の時期に手袋をつけていない奴がいたが、1人の男子の手ともう1人の女子の手を互いに握り合っていた。ああ、そうですか。それは手袋よりも効果的ですね。互いの心もあったかくってコノヤロー。コーヒーを飲め。そうすりゃあ心は必然と暖かくなる。俺はイヤホンを取り外し、学校に入った。そこで出迎えてくださるのは生徒会の皆さんと、数学科の先生とこの学校のボスである校長だ。
「おはようございます」
まるで衆議院選挙のような声音で学校に入ってく人に言っている。
「おはーーす」
と返事をしてやった。まあ推薦取りたいんで。仕方なくやってんで。でも俺内申低かったわ。一般入試に向けて頑張ろうという目標が作られ俺は席についた。そこで春薔薇優二が何やらノートを持って俺に近づいてきた。
「あ、やべ」
俺は昨日やろうと思っていた宿題をやろうとしていたが読みかけの漫画を読み始め、続きが気になってしまい気づいたら布団で寝てました~。あ、10巻発売日って明後日じゃね、金あったっけな。「おい、おーい」そーいや俺3巻から読み始めたんだ。だから1、2巻買わ....
「おい!!」
俺はふと目を覚ました。
「なんだよそんなに怒鳴って」
春薔薇はノートを俺の席にどん、と置いた。
「俺宿題忘れちまったわ」
俺はそう言ったが、春薔薇は無視し苦虫を噛み潰したような顔でこちらを見てきた。
「なんだよ」
俺は少し驚いた。こいつがこんな顔を見せるなんて。長い時間一緒に過ごしてきたからこそびっりした。
「このノートに見覚えはあるか?」
突然春薔薇は言った。
「ねーよ」
俺は即答し他のやつのところに行こうとした。
「どこ行くんだよ」
春薔薇はまだ話し足りないといった顔をしていたが、
「宿題見せてもらうんだよ」
俺はそう言って席を立ったが、
「話はまだ終わってないだろ」と春薔薇は言った。
「もうチャイムなるからさあとででいい?」
と俺は聞き、春薔薇そっとうなづいた。そして、3時間目を過ぎた頃、春薔薇は頭が痛いと保健室に行きそのまま家に帰宅した。俺は今日日直であり、黒板を消したり、日誌を書いたりと色々と忙しく春薔薇との約束を忘れてしまっていた。普通日直は2人でやるが、俺の隣は休みであった。それも1日2日ではなく、もう5ヶ月ほどは学校に来ていない。この学校は席替えがなく3年間同じ席で過ごすという伝統があるらしい。槐みずき。俺の席の隣の子の名前だ。高校入学後、自己紹介がてら隣の人と話すという機会があり、槐っていう字って珍しいねと言った記憶がある。そこからしばらくして、学校に現れなくなり、そういう日々がかれこれ1年続いた。
「..........。」
チャイムがなり、HRが終わって下駄箱へと向かった。下駄箱には一冊のノートがあり、ラブレターか?と希望を感じたが、そんなんだったらルーズリーフ1枚で十分だろと自己解決し、春薔薇との会話を思い出した。あいついないけど読んでいいのかと思ったが、好奇心から読んでしまった。
「12月23日 明日はいよいよイブだね。もう和人はバイトたくさん入れちゃうから会える日が少なくなっちゃうんだよ。」
「初のクリスマスだからいいものをプレゼントしたくて頑張ったんだ。」
これは、交換日記か?まず、「初のクリスマス」ってなんだ。なんで交換日記で会話すんだ。スマホ使えばいいのに。まったく最近のカップルは分からない。って待てよ。これ春薔薇と、その彼女の会話か?ああなるほどね。もうすぐ赤い帽子を被り、トナカイを引き連れてるジジイが来るから
「お前もそろそろ彼女作った方がいいよ」とでも言ってんのか。いい迷惑や。
「ん!?」俺は気づいた。「和人?」平和の和に人間の人で和人。あはは、俺の名前だ。
「ドクン」激しく鼓動が鳴った。
「!?」
これは怒りという感情じゃない。どこか物寂しいようなそんな感情だ。
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