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#12 楽しかった… Part1(ゲーム)
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風瓜を賭け、繁風と瞳彩の勝負が始まった。
繁風のモンスターを次々に破壊してくる瞳彩に対して、繁風は【リニアー】の新たな姿【リニアー・グライド】を召喚し、一気に勝負を決めようとする。
TURN5(続き)
(繁風のターン)
「逆行カード【再招集】!」
「!?」
「墓地の増援カードを使う」
【再招集】
逆行カード
固有行動値2
発動条件:互いの墓地のいずれかに、増援カードまたは逆行カードがある場合。
効果:互いの墓地の増援カードまたは逆行カード1枚の効果を使う。(発動条件を満たしているものに限る。また、残存行動値は消費する)
「僕が選ぶのは【オプションセレクト-闘争】」
【オプションセレクト-闘争】
増援カード
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:モンスター1体に以下の効果の内、いずれか1つを与える。
・攻撃力2000未満のモンスターとの戦闘では破壊されない。
・攻撃力3000以上のモンスターとの戦闘では破壊されない。
「1番目の効果を選択。
これで攻撃力1900の【リニアー・グライド】の攻撃は効かないよ」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【日没の搭乗】通常攻撃力1100(前線)
【リニアー・グライド】の衝突を【日没の搭乗】がかわす。
「逃げられたか。
ターン終了だ。
(しかし、気になるのは、奴が【再招集】の効果で【加速強】を選ばなかったことだ)」
**********
<繁風のイメージ>
【加速強】
増援カード
発動条件:自分の場に攻撃力1500以下のモンスターがいる場合。
効果:そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで倍にする。
ただし、このターン、そのモンスターは戦闘ダメージを与えられない。
「(あの時、【加速強】を選んでいれば、【日没の搭乗】の攻撃力は倍になり、【リニアー・グライド】を迎撃できたはず…)」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【日没の搭乗】通常攻撃力2200(1100×2倍)(前線)
**********
「(奴がそのことに気づかないとは思えない。
必ず何か意図があるはずだ)」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(3)
瞳彩:2枚(0)
TURN6
(瞳彩のターン)
瞳彩の残存行動値:6
「僕のターン!
いよいよ来たよ。この時が!」
「…」
「このモンスターは…ってか、僕は、戦闘で3体以上モンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送らなければ召喚できない」
「3体以上を破壊した…
!」
「おっ、気づいた?
そう。【日没の搭乗】はお前のモンスターを4体も破壊している。
当然、そのモンスターは君が用意してくれたわけだけど…」
「お前は【オプションセレクト-闘争】で攻撃力2000以上を要求し、俺がモンスターを大量に召喚するように誘導した。
モンスター同士の連携で、高い攻撃力を生み出すのは珍しいことではないからな」
「わかってんじゃーん。
その通り。だから言ったでしょ。
想定通りに動いてくれてるってさ」
「(こいつは、最初から自分を召喚するためのルートを確保していた)」
「前置きはこのへんにして…」
【日没の搭乗】が墓地に送られる。
ローブを纏っていた瞳彩も消滅した。
瞳彩の声が聞こえる。
「固有行動値5【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】リード(前線)
飛礫部類 固有行動値5 飛礫攻撃力2500
・このカードを他の攻撃部類のカードとともに、デッキに入れてもよい。
召喚条件:戦闘で3体以上のモンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送って召喚可能。
飛礫効果:???
(モンスターを吸収することで力を増す龍の姿。
地面を這って獲物に近づき、丸呑みにする)
茶色の龍が地にピッタリとくっつき、茶、青、黒の3つの眼がこちらを向いている。
「(これが、瞳彩の真の姿。
それに飛礫部類だと?
奴はこれまでの七掌陣とは全く異なる存在なのか?)」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】のカードは透明な背景に、虹色に光る加工が施された特殊なものだった。
「教えてあげるよ。
何でさっき、【加速強】を使わなかったのか」
「?」
「バトル!
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】に攻撃!」
瞳彩が力を入れると、無数の石が現れた。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力2500(前線)
vs
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
「始原の龍盤!」
礫がペガサスと繁風を襲う。
【リニアー・グライド】はその場に倒れた。
「ぐわぁ!」
繁風の累積ダメージ:2500(0+2500)
「それじゃあ…」
瞳彩は【リニアー・グライド】に近づくと口に放り、飲み込んでしまった。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4400(2500+1900)(前線)
「!?」
「これが僕の能力。
倒した相手の攻撃力を吸収できるんだよね」
「そのために先のターン、【リニアー・グライド】をあえて倒さなかったのか」
「そう。攻撃力1900のモンスターなんてご馳走だからね!
まぁ、さっき君達に見せた吸収とは違って、本当にモンスターがいなくなっちゃうわけじゃないから安心して。
あくまでこれは、ゲーム内の演出みたいなもんだから。
僕もまずいモンスターなんて取り込みたくないし。
最もゲーム外は別だよ。
僕が勝ったら君の弟はホントに吸収させてもらう」
「くっ…」
「そうだ!
それだけじゃないんだよ!」
「?」
「僕の効果はまだある。
僕が召喚されてから5ターン目の終わりに、君は敗北する!」
「何だと!?」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】リード(前線)
飛礫部類 固有行動値5 飛礫攻撃力2500
・このカードを他の攻撃部類のカードとともに、デッキに入れてもよい。
召喚条件:戦闘で3体以上のモンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送って召喚可能。
飛礫効果:攻撃で破壊した場合発動。
モンスターの攻撃力を吸収。
このモンスターが召喚されてから5ターン目(召喚ターンを1ターン目とする)のターン終了時に、プレイヤーはゲームに勝利する。
(モンスターを吸収することで力を増す龍の姿。
地面を這って獲物に近づき、丸呑みにする)
「これはさっき五体の七掌陣を食べた時に手に入れた力なんだよ。
どう?」
「(これでは、繁風に残された時間はほとんどない!)」
「ターン終了!
あと短い命だけど、頑張ってね!」
「(モンスターを出しても破壊されれば攻撃力を上げられ…。
ダメージを防いだとしても、時が経てば俺は負ける…。
どうすれば…)」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(3)
瞳彩:5枚(1)
TURN7
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン…」
その時、繁風のデッキが光り出した。
「(兄ちゃん…)」
「(風瓜!)」
カードを引く繁風。
その中には、風瓜のカードがあった。
「(兄ちゃんらしくないよ。
まだ俺がいるじゃん)」
風瓜が場に出る。
【赤耳の一兎】(前線)
打撃部類 固有行動値1 打撃攻撃力100
打撃効果:???
(耳が赤いウサギ。自由に姿を変える能力を持つ)
「おい、風瓜!」
「モンスターなんだから、場に出てもいいでしょ?」
「いや、しかし…」
「俺はいつも、兄ちゃんに助けられてばっかだった。
だからここは、俺に任せて。
俺だって、七掌陣の一枚なんだよ」
「風瓜…」
「俺にもあいつを倒す力があるはずだよ」
繁風が風瓜を見つめる。
「…分かった。
俺と一緒に瞳彩を倒そう」
「うん!」
待ちくたびれた瞳彩が口を開く。
「ねぇねぇ、もういい?
そんな弱っちぃ奴召喚して大丈夫なの?
今なら交換してもいいよ」
「いや、これでいい。
ターン終了だ!」
「じゃあいいや。
ホントはもっと強そうな奴が良かったけど、それは風瓜を倒してからで…」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(5)
瞳彩:5枚(1)
TURN8
(瞳彩のターン)
瞳彩の残存行動値:6
「俺のターン!
バトル!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4400(前線)
vs
【赤耳の一兎】打撃攻撃力100(前線)
再び無数の石が現れる。
「(風瓜、お前は俺が守る!)
逆行カード【逆風の閃光】。
攻撃を無効にし、お前の攻撃力を0にする!」
【逆風の閃光】
逆行カード
固有行動値3
発動条件:攻撃された時。
効果:攻撃を無効にし、相手モンスター全ての攻撃力を0にする。
閃光が風とともに、瞳彩に向かう。
「分かってたよそんなの。
攻撃力100のモンスターを囮にして、逆行カードで反撃。
バレバレだよ、そんなの~」
「…」
「逆行カード【佳境反撃】!
TURN5以降で発動した効果を無効にする!」
「!?」
【佳境反撃】
逆行カード(重発動)
固有行動値3
発動条件:TURN5以降で、効果が発動した場合、それに対して発動可能。
効果:その効果を無効にする。
【逆風の閃光】の威力が弱まり、消滅する。
「戦闘は続く!
今度こそ!」
無数の石が二人に降り注ぐ。
「戦闘ダメージは4400!
僕の勝ちだ!」
風瓜が倒れる。
「風瓜!」
「他人の心配してる場合?
お前もダメージを受けるんだよ!」
繁風がカードを発動する。
彼の前に壁が現れる。
攻撃はやがて止んだ。
「…【絶対防火領域】。
これで俺の受けるダメージは0になる…」
【絶対防火領域】
逆行カード(重発動)
固有行動値1
発動条件:自分の累積ダメージが2500以上で、戦闘ダメージを受ける場合、発動可能。または、自分の累積ダメージが2500以上で、効果ダメージを受ける場合、それに対して発動可能。
効果:そのダメージを0にする。
繁風の累積ダメージ:2500
「へぇ~。
弟は見捨てて、自分だけ助かる道を選ぶんだ。
恐ろしいね、人間て。
結局は自分のことだけじゃん」
瞳彩が風瓜に近づく。
「お前も気の毒だね。
一時は傷ついたところを、正義感か何か知らないけど、繁風に助けられてさ。
モンスターなのに弟とまで言われて大事にされてきたのに…。
最後はポイって捨てられちゃうなんて」
「兄ちゃん…」
「やめろ!」
繁風が叫ぶも、風瓜は飲み込まれてしまった。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4500(4400+100)(前線)
「これで攻撃力は4500!
次の俺のターンでお前は負ける!
これで完全に終わっ…」
その時、瞳彩が苦しみだした。
「なん…だ…」
「苦しいか?」
「うっ…」
「これが【赤耳の一兎】…
風瓜の効果だ!」
「どういう…こと…」
「【赤耳の一兎】は、攻撃力が上昇しているモンスターに破壊された場合、そのモンスターの攻撃力を半分にし、以降、各ターンの開始時に、さらに半分にする」
【赤耳の一兎】(前線)
打撃部類 固有行動値1 打撃攻撃力100
打撃効果:カードに記載された攻撃力よりも高い攻撃力を持つモンスターに攻撃され、このモンスターが破壊された場合発動。
その相手モンスターの攻撃力を半分にする。
以降、各ターンの開始時に、さらに攻撃力が半分になる。
(耳が赤いウサギ。自由に姿を変える能力を持つ)
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力2250(4500/2)(前線)
「気持ち…悪…」
瞳彩はフラフラとしている。
「(兄ちゃん…)」
風瓜の声が聞こえる。
「風瓜!」
「(俺の力を使えば…瞳彩を…封じ込め…かも…)」
「お前、最初からそのつもりで…」
「(まさか、風瓜は自らの意志で瞳彩のカードと統合し、力を封じようとしているのか?)」
「(俺、兄ちゃんと…居られて…旅が…、ヴォーテ…みんなに…楽しかっ…)」
「ああ、俺もだ」
「(兄ちゃ…は、次のターンしか…。
俺に構わ…攻撃し…)」
「俺にそんなことできるわけ…」
「(ダメだよ。
七掌…倒す…そのため…今ま…)」
「でも…」
「(みんなを…頼ん…。
ありが…)」
それを最後に、何も聞こえなくなった。
【赤耳の一兎】のカードがバラバラになり、【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】のカードの中に入り込む。
「風瓜!」
「ぐぅぅ!
こいつ…」
瞳彩は苦しんでいる。
「(次の俺のターン、何もしなければ、俺は負ける…)」
「ターン終…」
「(風瓜。
俺はお前と最後まで戦う。
その道を選ぶ)」
手札(残存行動値)
繁風:2枚(1)
瞳彩:4枚(3)
TURN9
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン…」
瞳彩が再び苦しむ。
「ぐぇぇ!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力1125(2250/2)(前線)
「【再開の翼】を発動。
墓地のモンスターを復活させる」
【再開の翼】
増援カード
発動条件:墓地にモンスターがいる場合。
効果:墓地のモンスターを復活。(残存行動値は消費する)
「戻ってこい。
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
「バトル!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力1125(前線)
「【リニアー・グライド】は墓地に【リニアー】がいる場合、このモンスターが勝利した戦闘で発生するダメージに、敗北したモンスターの攻撃力を加える!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】(前線)
打撃部類 固有行動値4 打撃攻撃力1900
召喚条件: 【スウィフト・ペガサス・Υ-リニアー】を墓地に送れば、残存行動値を消費せずに召喚できる。(通常通り、残存行動値4を消費して召喚してもよい)
打撃効果: 【スウィフト・ペガサス・Υ-リニアー】が墓地にいる場合、このモンスターが勝利した戦闘の戦闘ダメージに、敗北した相手モンスターの攻撃力を加える。
(突進を得意技とする白と黒のペガサスの新たな姿。地面すれすれを滑走して放たれる突進攻撃は、以前よりも熱気が大きい)
「乱蒸気走砕!」
【リニアー・グライド】が瞳彩に突進する。
瞳彩が受ける戦闘ダメージ:3025(1900+1125)
「ぐわぁぁぁ!」
瞳彩の累積ダメージ:3025(0+3025)
繁風の勝利。
繁風のモンスターを次々に破壊してくる瞳彩に対して、繁風は【リニアー】の新たな姿【リニアー・グライド】を召喚し、一気に勝負を決めようとする。
TURN5(続き)
(繁風のターン)
「逆行カード【再招集】!」
「!?」
「墓地の増援カードを使う」
【再招集】
逆行カード
固有行動値2
発動条件:互いの墓地のいずれかに、増援カードまたは逆行カードがある場合。
効果:互いの墓地の増援カードまたは逆行カード1枚の効果を使う。(発動条件を満たしているものに限る。また、残存行動値は消費する)
「僕が選ぶのは【オプションセレクト-闘争】」
【オプションセレクト-闘争】
増援カード
発動条件:場にモンスターがいる場合。
効果:モンスター1体に以下の効果の内、いずれか1つを与える。
・攻撃力2000未満のモンスターとの戦闘では破壊されない。
・攻撃力3000以上のモンスターとの戦闘では破壊されない。
「1番目の効果を選択。
これで攻撃力1900の【リニアー・グライド】の攻撃は効かないよ」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【日没の搭乗】通常攻撃力1100(前線)
【リニアー・グライド】の衝突を【日没の搭乗】がかわす。
「逃げられたか。
ターン終了だ。
(しかし、気になるのは、奴が【再招集】の効果で【加速強】を選ばなかったことだ)」
**********
<繁風のイメージ>
【加速強】
増援カード
発動条件:自分の場に攻撃力1500以下のモンスターがいる場合。
効果:そのモンスターの攻撃力をターン終了時まで倍にする。
ただし、このターン、そのモンスターは戦闘ダメージを与えられない。
「(あの時、【加速強】を選んでいれば、【日没の搭乗】の攻撃力は倍になり、【リニアー・グライド】を迎撃できたはず…)」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【日没の搭乗】通常攻撃力2200(1100×2倍)(前線)
**********
「(奴がそのことに気づかないとは思えない。
必ず何か意図があるはずだ)」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(3)
瞳彩:2枚(0)
TURN6
(瞳彩のターン)
瞳彩の残存行動値:6
「僕のターン!
いよいよ来たよ。この時が!」
「…」
「このモンスターは…ってか、僕は、戦闘で3体以上モンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送らなければ召喚できない」
「3体以上を破壊した…
!」
「おっ、気づいた?
そう。【日没の搭乗】はお前のモンスターを4体も破壊している。
当然、そのモンスターは君が用意してくれたわけだけど…」
「お前は【オプションセレクト-闘争】で攻撃力2000以上を要求し、俺がモンスターを大量に召喚するように誘導した。
モンスター同士の連携で、高い攻撃力を生み出すのは珍しいことではないからな」
「わかってんじゃーん。
その通り。だから言ったでしょ。
想定通りに動いてくれてるってさ」
「(こいつは、最初から自分を召喚するためのルートを確保していた)」
「前置きはこのへんにして…」
【日没の搭乗】が墓地に送られる。
ローブを纏っていた瞳彩も消滅した。
瞳彩の声が聞こえる。
「固有行動値5【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】リード(前線)
飛礫部類 固有行動値5 飛礫攻撃力2500
・このカードを他の攻撃部類のカードとともに、デッキに入れてもよい。
召喚条件:戦闘で3体以上のモンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送って召喚可能。
飛礫効果:???
(モンスターを吸収することで力を増す龍の姿。
地面を這って獲物に近づき、丸呑みにする)
茶色の龍が地にピッタリとくっつき、茶、青、黒の3つの眼がこちらを向いている。
「(これが、瞳彩の真の姿。
それに飛礫部類だと?
奴はこれまでの七掌陣とは全く異なる存在なのか?)」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】のカードは透明な背景に、虹色に光る加工が施された特殊なものだった。
「教えてあげるよ。
何でさっき、【加速強】を使わなかったのか」
「?」
「バトル!
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】に攻撃!」
瞳彩が力を入れると、無数の石が現れた。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力2500(前線)
vs
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
「始原の龍盤!」
礫がペガサスと繁風を襲う。
【リニアー・グライド】はその場に倒れた。
「ぐわぁ!」
繁風の累積ダメージ:2500(0+2500)
「それじゃあ…」
瞳彩は【リニアー・グライド】に近づくと口に放り、飲み込んでしまった。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4400(2500+1900)(前線)
「!?」
「これが僕の能力。
倒した相手の攻撃力を吸収できるんだよね」
「そのために先のターン、【リニアー・グライド】をあえて倒さなかったのか」
「そう。攻撃力1900のモンスターなんてご馳走だからね!
まぁ、さっき君達に見せた吸収とは違って、本当にモンスターがいなくなっちゃうわけじゃないから安心して。
あくまでこれは、ゲーム内の演出みたいなもんだから。
僕もまずいモンスターなんて取り込みたくないし。
最もゲーム外は別だよ。
僕が勝ったら君の弟はホントに吸収させてもらう」
「くっ…」
「そうだ!
それだけじゃないんだよ!」
「?」
「僕の効果はまだある。
僕が召喚されてから5ターン目の終わりに、君は敗北する!」
「何だと!?」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】リード(前線)
飛礫部類 固有行動値5 飛礫攻撃力2500
・このカードを他の攻撃部類のカードとともに、デッキに入れてもよい。
召喚条件:戦闘で3体以上のモンスターを破壊した自分モンスター1体を墓地に送って召喚可能。
飛礫効果:攻撃で破壊した場合発動。
モンスターの攻撃力を吸収。
このモンスターが召喚されてから5ターン目(召喚ターンを1ターン目とする)のターン終了時に、プレイヤーはゲームに勝利する。
(モンスターを吸収することで力を増す龍の姿。
地面を這って獲物に近づき、丸呑みにする)
「これはさっき五体の七掌陣を食べた時に手に入れた力なんだよ。
どう?」
「(これでは、繁風に残された時間はほとんどない!)」
「ターン終了!
あと短い命だけど、頑張ってね!」
「(モンスターを出しても破壊されれば攻撃力を上げられ…。
ダメージを防いだとしても、時が経てば俺は負ける…。
どうすれば…)」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(3)
瞳彩:5枚(1)
TURN7
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン…」
その時、繁風のデッキが光り出した。
「(兄ちゃん…)」
「(風瓜!)」
カードを引く繁風。
その中には、風瓜のカードがあった。
「(兄ちゃんらしくないよ。
まだ俺がいるじゃん)」
風瓜が場に出る。
【赤耳の一兎】(前線)
打撃部類 固有行動値1 打撃攻撃力100
打撃効果:???
(耳が赤いウサギ。自由に姿を変える能力を持つ)
「おい、風瓜!」
「モンスターなんだから、場に出てもいいでしょ?」
「いや、しかし…」
「俺はいつも、兄ちゃんに助けられてばっかだった。
だからここは、俺に任せて。
俺だって、七掌陣の一枚なんだよ」
「風瓜…」
「俺にもあいつを倒す力があるはずだよ」
繁風が風瓜を見つめる。
「…分かった。
俺と一緒に瞳彩を倒そう」
「うん!」
待ちくたびれた瞳彩が口を開く。
「ねぇねぇ、もういい?
そんな弱っちぃ奴召喚して大丈夫なの?
今なら交換してもいいよ」
「いや、これでいい。
ターン終了だ!」
「じゃあいいや。
ホントはもっと強そうな奴が良かったけど、それは風瓜を倒してからで…」
手札(残存行動値)
繁風:4枚(5)
瞳彩:5枚(1)
TURN8
(瞳彩のターン)
瞳彩の残存行動値:6
「俺のターン!
バトル!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4400(前線)
vs
【赤耳の一兎】打撃攻撃力100(前線)
再び無数の石が現れる。
「(風瓜、お前は俺が守る!)
逆行カード【逆風の閃光】。
攻撃を無効にし、お前の攻撃力を0にする!」
【逆風の閃光】
逆行カード
固有行動値3
発動条件:攻撃された時。
効果:攻撃を無効にし、相手モンスター全ての攻撃力を0にする。
閃光が風とともに、瞳彩に向かう。
「分かってたよそんなの。
攻撃力100のモンスターを囮にして、逆行カードで反撃。
バレバレだよ、そんなの~」
「…」
「逆行カード【佳境反撃】!
TURN5以降で発動した効果を無効にする!」
「!?」
【佳境反撃】
逆行カード(重発動)
固有行動値3
発動条件:TURN5以降で、効果が発動した場合、それに対して発動可能。
効果:その効果を無効にする。
【逆風の閃光】の威力が弱まり、消滅する。
「戦闘は続く!
今度こそ!」
無数の石が二人に降り注ぐ。
「戦闘ダメージは4400!
僕の勝ちだ!」
風瓜が倒れる。
「風瓜!」
「他人の心配してる場合?
お前もダメージを受けるんだよ!」
繁風がカードを発動する。
彼の前に壁が現れる。
攻撃はやがて止んだ。
「…【絶対防火領域】。
これで俺の受けるダメージは0になる…」
【絶対防火領域】
逆行カード(重発動)
固有行動値1
発動条件:自分の累積ダメージが2500以上で、戦闘ダメージを受ける場合、発動可能。または、自分の累積ダメージが2500以上で、効果ダメージを受ける場合、それに対して発動可能。
効果:そのダメージを0にする。
繁風の累積ダメージ:2500
「へぇ~。
弟は見捨てて、自分だけ助かる道を選ぶんだ。
恐ろしいね、人間て。
結局は自分のことだけじゃん」
瞳彩が風瓜に近づく。
「お前も気の毒だね。
一時は傷ついたところを、正義感か何か知らないけど、繁風に助けられてさ。
モンスターなのに弟とまで言われて大事にされてきたのに…。
最後はポイって捨てられちゃうなんて」
「兄ちゃん…」
「やめろ!」
繁風が叫ぶも、風瓜は飲み込まれてしまった。
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力4500(4400+100)(前線)
「これで攻撃力は4500!
次の俺のターンでお前は負ける!
これで完全に終わっ…」
その時、瞳彩が苦しみだした。
「なん…だ…」
「苦しいか?」
「うっ…」
「これが【赤耳の一兎】…
風瓜の効果だ!」
「どういう…こと…」
「【赤耳の一兎】は、攻撃力が上昇しているモンスターに破壊された場合、そのモンスターの攻撃力を半分にし、以降、各ターンの開始時に、さらに半分にする」
【赤耳の一兎】(前線)
打撃部類 固有行動値1 打撃攻撃力100
打撃効果:カードに記載された攻撃力よりも高い攻撃力を持つモンスターに攻撃され、このモンスターが破壊された場合発動。
その相手モンスターの攻撃力を半分にする。
以降、各ターンの開始時に、さらに攻撃力が半分になる。
(耳が赤いウサギ。自由に姿を変える能力を持つ)
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力2250(4500/2)(前線)
「気持ち…悪…」
瞳彩はフラフラとしている。
「(兄ちゃん…)」
風瓜の声が聞こえる。
「風瓜!」
「(俺の力を使えば…瞳彩を…封じ込め…かも…)」
「お前、最初からそのつもりで…」
「(まさか、風瓜は自らの意志で瞳彩のカードと統合し、力を封じようとしているのか?)」
「(俺、兄ちゃんと…居られて…旅が…、ヴォーテ…みんなに…楽しかっ…)」
「ああ、俺もだ」
「(兄ちゃ…は、次のターンしか…。
俺に構わ…攻撃し…)」
「俺にそんなことできるわけ…」
「(ダメだよ。
七掌…倒す…そのため…今ま…)」
「でも…」
「(みんなを…頼ん…。
ありが…)」
それを最後に、何も聞こえなくなった。
【赤耳の一兎】のカードがバラバラになり、【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】のカードの中に入り込む。
「風瓜!」
「ぐぅぅ!
こいつ…」
瞳彩は苦しんでいる。
「(次の俺のターン、何もしなければ、俺は負ける…)」
「ターン終…」
「(風瓜。
俺はお前と最後まで戦う。
その道を選ぶ)」
手札(残存行動値)
繁風:2枚(1)
瞳彩:4枚(3)
TURN9
(繁風のターン)
繁風の残存行動値:6
「俺のターン…」
瞳彩が再び苦しむ。
「ぐぇぇ!」
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力1125(2250/2)(前線)
「【再開の翼】を発動。
墓地のモンスターを復活させる」
【再開の翼】
増援カード
発動条件:墓地にモンスターがいる場合。
効果:墓地のモンスターを復活。(残存行動値は消費する)
「戻ってこい。
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
「バトル!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】打撃攻撃力1900(前線)
vs
【陸瞳彩龍盤-Blood vessels・Railway・IRIS】飛礫攻撃力1125(前線)
「【リニアー・グライド】は墓地に【リニアー】がいる場合、このモンスターが勝利した戦闘で発生するダメージに、敗北したモンスターの攻撃力を加える!」
【スチーム・ペガサス・Υ-リニアー・グライド】(前線)
打撃部類 固有行動値4 打撃攻撃力1900
召喚条件: 【スウィフト・ペガサス・Υ-リニアー】を墓地に送れば、残存行動値を消費せずに召喚できる。(通常通り、残存行動値4を消費して召喚してもよい)
打撃効果: 【スウィフト・ペガサス・Υ-リニアー】が墓地にいる場合、このモンスターが勝利した戦闘の戦闘ダメージに、敗北した相手モンスターの攻撃力を加える。
(突進を得意技とする白と黒のペガサスの新たな姿。地面すれすれを滑走して放たれる突進攻撃は、以前よりも熱気が大きい)
「乱蒸気走砕!」
【リニアー・グライド】が瞳彩に突進する。
瞳彩が受ける戦闘ダメージ:3025(1900+1125)
「ぐわぁぁぁ!」
瞳彩の累積ダメージ:3025(0+3025)
繁風の勝利。
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