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ゆうきが恋に落ちる
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学園の図書館へ向かう。あの本を参考にカニの粉を作らないといけない。
ゆうきが図書館で本を読んでいた。
ちらりと表紙を見ると誰でもどんな時でも勇気を出す方法100選と書かれた本。やっぱりチキンなとこ自分でも気にしてるんだ。
「女の子は無事保護して親に引き渡したから大丈夫だ」
「そう、良かった。次の素材はスライムだね」
「これなら街の周りにいるしすぐ集まるぞ」
マイがお弁当のパンを持って現れる。お父さんの服を着ているためボーイッシュな感じがした。
「ツグミ、相変わらず小さな胸だな!」
そう低い声を出して、後ろから私の胸を揉み始めた。
「やめてよー!」
こそばゆいし、これが恐らく変質者に後ろから揉まれているようにみえたんだろう。
「おいっ! 何やってんだよ!」
後ろからガバッとマイに掴みかかるユウキ、だが、手の感触がおかしいのか、ん? とおかしな顔をする。
「あんたこそ何してんだよ!」
ユウキの手の平の中にマイの胸が収まりきれずこぼれ落ち、ユウキはそれを掴もうと何度も揉むかたちとなってしまった。
マイは反射的にユウキのほっぺを張り倒し、赤く手のひらの形に腫れ上がった頬を抑えて倒れ込むユウキ。
「マジかよ。女なのかよ! 紛らわしい」
「あんたこそなんなのよ! 鞭で叩いてやる! 正座しなさいよ!」
「何言ってんだよこいつ。変態だろ! それにしてもスタイルと顔だけはいいな」
ユウキは納得いかないような素振りをしている。よく見ると耳タブが赤くなってる。
「丁度いい機会だから紹介すると、こっちがマイで、こっちがユウキ、二人とも私のパーティーだから仲良くしてくれると嬉しいな」
「待てよ! なんで俺がこんな変態と一緒に冒険しないといけないんだよ!」
と、ユウキが言い出し、マイも、
「アタシだって願い下げよ! ツグミいつも言ってるでしょ。パーティーの仲間は命を預けられるぐらい信頼出来る人を選ばないといけないって。こいつセクハラ男じゃないの? ツグミもなんかされてない? こんなスケベなやつはダメよ!」
「それにしても暑いし、あんたこっち見ないでよ」
そう言ってマイはロングコートを脱ぎ白のいつもの水着姿になる。そして網タイツを履いている。
「冗談だろ! なんで普通の服を着てないんだよ」
「初めて言われたし、この格好おかしい?」
私はマイが今まで盗賊として働いていたから、身軽な水着の格好が仕事をするのに向いていると、そんな話をしてくれたのを思い出した。
普通の服だと服に髪がついたりして、証拠が残りやすいらしい。冒険者になり独り立ちする前はお金持ちの家に泥棒に上がり込むことなどもよくあったらしい。
「もういい! 付いてこいよ。俺が服を選んでやるから」
「なんであんたに服を選んでもらわないといないのよ。あんたの服もおかしいわよ。何その牛の皮で出来た服は? 少し臭うし、何とかなんないの? 隣にいても臭うし! 近くに寄るな」
「ごめん正直二人ともキツイかも。もし良かったら私が選ぶから服屋にいかない?」
二人の視線が痛い。マイは、はいっ?といった驚きの表情で私を見てくるし、ユウキも臭いと言われたことがないのか、少しショックを受けてるみたいに見えた。
「でも、まあ、そろそろ服を買いたいと思ってたし、暇だからいくか?」
ユウキは悪態をつきながらも水着姿のマイを直視出来ないようで挙動不審だ。
「ツグミが選ぶのよ! 変なの選んだら許さないから」
二人とも今の服がおかしいのよ。私はカニの粉だけ図書館の隅の机で作ると、服屋へ行くことにした。私の服は学校のセーラー服だし、まーとりあえずこれでいい。お金もないし。
「そうそう、ツグミ何の本読んでるの? 表紙がピンクとか珍しいわね」
マイが覗き込んできた
ゆうきが図書館で本を読んでいた。
ちらりと表紙を見ると誰でもどんな時でも勇気を出す方法100選と書かれた本。やっぱりチキンなとこ自分でも気にしてるんだ。
「女の子は無事保護して親に引き渡したから大丈夫だ」
「そう、良かった。次の素材はスライムだね」
「これなら街の周りにいるしすぐ集まるぞ」
マイがお弁当のパンを持って現れる。お父さんの服を着ているためボーイッシュな感じがした。
「ツグミ、相変わらず小さな胸だな!」
そう低い声を出して、後ろから私の胸を揉み始めた。
「やめてよー!」
こそばゆいし、これが恐らく変質者に後ろから揉まれているようにみえたんだろう。
「おいっ! 何やってんだよ!」
後ろからガバッとマイに掴みかかるユウキ、だが、手の感触がおかしいのか、ん? とおかしな顔をする。
「あんたこそ何してんだよ!」
ユウキの手の平の中にマイの胸が収まりきれずこぼれ落ち、ユウキはそれを掴もうと何度も揉むかたちとなってしまった。
マイは反射的にユウキのほっぺを張り倒し、赤く手のひらの形に腫れ上がった頬を抑えて倒れ込むユウキ。
「マジかよ。女なのかよ! 紛らわしい」
「あんたこそなんなのよ! 鞭で叩いてやる! 正座しなさいよ!」
「何言ってんだよこいつ。変態だろ! それにしてもスタイルと顔だけはいいな」
ユウキは納得いかないような素振りをしている。よく見ると耳タブが赤くなってる。
「丁度いい機会だから紹介すると、こっちがマイで、こっちがユウキ、二人とも私のパーティーだから仲良くしてくれると嬉しいな」
「待てよ! なんで俺がこんな変態と一緒に冒険しないといけないんだよ!」
と、ユウキが言い出し、マイも、
「アタシだって願い下げよ! ツグミいつも言ってるでしょ。パーティーの仲間は命を預けられるぐらい信頼出来る人を選ばないといけないって。こいつセクハラ男じゃないの? ツグミもなんかされてない? こんなスケベなやつはダメよ!」
「それにしても暑いし、あんたこっち見ないでよ」
そう言ってマイはロングコートを脱ぎ白のいつもの水着姿になる。そして網タイツを履いている。
「冗談だろ! なんで普通の服を着てないんだよ」
「初めて言われたし、この格好おかしい?」
私はマイが今まで盗賊として働いていたから、身軽な水着の格好が仕事をするのに向いていると、そんな話をしてくれたのを思い出した。
普通の服だと服に髪がついたりして、証拠が残りやすいらしい。冒険者になり独り立ちする前はお金持ちの家に泥棒に上がり込むことなどもよくあったらしい。
「もういい! 付いてこいよ。俺が服を選んでやるから」
「なんであんたに服を選んでもらわないといないのよ。あんたの服もおかしいわよ。何その牛の皮で出来た服は? 少し臭うし、何とかなんないの? 隣にいても臭うし! 近くに寄るな」
「ごめん正直二人ともキツイかも。もし良かったら私が選ぶから服屋にいかない?」
二人の視線が痛い。マイは、はいっ?といった驚きの表情で私を見てくるし、ユウキも臭いと言われたことがないのか、少しショックを受けてるみたいに見えた。
「でも、まあ、そろそろ服を買いたいと思ってたし、暇だからいくか?」
ユウキは悪態をつきながらも水着姿のマイを直視出来ないようで挙動不審だ。
「ツグミが選ぶのよ! 変なの選んだら許さないから」
二人とも今の服がおかしいのよ。私はカニの粉だけ図書館の隅の机で作ると、服屋へ行くことにした。私の服は学校のセーラー服だし、まーとりあえずこれでいい。お金もないし。
「そうそう、ツグミ何の本読んでるの? 表紙がピンクとか珍しいわね」
マイが覗き込んできた
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