いじめから助けた後輩を数合わせで部活に入れただけなのに異常に懐いてきてもはや怖いんだが

森 拓也

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マジカマジカ

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 俺が突然出されたゴムに動揺を隠せずにいると



「先輩は生が好きという話を聞いたんですけど、……付けていただけませんか?」



 白が口を開くが補足説明をされても全く持って意味不明だ



 とりあえず否定はしておくか



「まず、俺はそんなことをするつもりはない」



「?」



 不思議そうな顔をしているが、今その顔をしたいのはこっちだ



「それに、学校でしたことも一度もない」



 学校外でしたことも一度もないが



「……そうでしたか」




 相変わらず表情筋が死んでいるが……警戒されている様子を見るにどうやら俺の言葉はあまり信用されていないらしい




「その話、誰に聞いた?」



「直接ではありませんが、クラスメート達が話しているのをよく耳にするので」



 偶然耳にしたことを信じたわけか



 とにかく机の上にゴムが置いてあるこの状況はまずいな



 誰かに見られたらもう否定したって無駄だろう



「早くしまえ」



「はい」



 白はゴムを自身のカバンにしまう




「では、私は何をすればいいのでしょうか」



 ゲーム部なんだからやることは一つだろ



「一緒にゲームをするぞ」



「はい」




 二人でゲームを始める




「好きなキャラを選べ」



「はい」



 俺と同じヨシーか




「ルールはやりながら教える」



「お願いします」



 説明をしながらゲームをするが要領がいいのか白は教えると直ぐに上達した





 そしてしばらくゲームを続けている――と、



「先輩はどうして、私の見た目のこと聞かないんですか」



 白が口の端からこぼすように言った



 まあ、正直気になってはいるが




「聞いてほしいのか?」



「いえ、ただ……容姿について聞かれないという経験は始めてでしたので」



「俺も少しは見た目で判断されることの辛さを知っている。部室ここでは気にしなくていい」



「……はい」



 その返事には少しだけ熱がこもっていた……








 ◆◆




「また負けてしまいました」




 しばらく続けていると白は俺が気を抜けない位には強くなっていた




「筋はいい、経験の差だ」



「負けてばかりで……すみません」



 白がうつむいて口を開く



 すみません?



「どうして謝る」



「面白くないかと」




 ああ、俺がこの状況をつまらなく思っていると勘違いしているのか




「たまには一人用以外のゲームも悪くないとは思っている」



「そうですか」




 その後も危ない所はあったが結局、ゲームは俺の全勝で終わった



「休日の部活はない、明日と明後日は休みだ」



 俺は帰りの支度をしながら声をかける



「はい」



 白も支度を済ませ帰宅しようとする



「じゃあな」



「さようなら」



 あ……、そういやゴムの衝撃で忘れていたことがある



「いや、……まて」



 俺は帰ろうとしている白を呼び止めた――





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