35 / 153
第一章
鈴羽サイド-13-
再び一人となった鈴羽。
その心中にあるのは、花蓮に対する謝罪であった。
申し訳ありません……花蓮様、わたしは花蓮様に嘘の報告をいたしました。
花蓮を唯一の主としていた以前の鈴羽ならば、それはありえないことだった。
たとえ、二見が詳細を隠したとはいえ、以前の鈴羽なら間違いなく、「自分が二見を襲ったこと」を正直に花蓮に報告していただろう。
それは、ある意味で主従の信頼の問題である。
一つの嘘はやがて無数の疑念と猜疑へと変わる。
鈴羽は、二見を排除するために花蓮に嘘を吐いたが、それは一時的なものであり、二見の正体を暴いた後には、花蓮に正直に報告する予定であった。
だから、そう意味では今回のことは、鈴羽の花蓮に対するまごうことなき初めての「嘘」であった。
鈴羽は何故、花蓮に「自分が二見を襲ったこと」を隠し、嘘を吐いたままにしたのか……。
鈴羽自身、そのことは衝撃であったが、同時にその理由はすぐに否が応でも理解してしまっていた。
鈴羽は、今や二見のことを主と考えているのだ。
主である花蓮ですら主人と認める至高の方……それが二見なのだ。
だから、二見が花蓮に事実を話さなかった以上、下僕である鈴羽がそれに従うのは当然のことであり、花蓮に話さなくとも、それは花蓮に対する不忠にはあたらないはずだ。
現に花蓮の数々の行動や発言は、間違いなく二見を自分の主とみなしているものだし、先ほど花蓮自身もはっきりと言葉にして認めたではないか……。
花蓮様……わたしは、わたくしたちの主人である二見様のために今後は行動します……。
それは花蓮様の望みでもあるはずです……。
ですから……今回のことは二見様とわたしの二人だけの秘密にすることをお許しください。
鈴羽は、心の中でそうつぶやき、同時に「二人だけの秘密」ということに身震いするほどに歓喜する。
ああ……わたしとあの方だけの秘密……なんという甘美な響きでしょう。
再び鈴羽の目は惚けて、顔が緩みはじめる。
が……今度はすぐに鈴羽は現実に回帰する。
は……ダメだわ! 花蓮様のいえ……二見様のためにもしっかりとおもてなしの準備をしなければ……今度は絶対に失敗するわけにはいきません。
それにわたしの二見様への謝罪も……。
ああ……ですが……あの方は果たしてわたしの先ほどのあの愚か極まる無礼な振る舞いを許してくださるのでしょうか……。
いくら……二見様が慈愛に満ちた方でも……。
鈴羽は、自身の先ほどの行動を脳裏に思い浮かべて、心の底から後悔する。
もしも……あの方が許してくださらなかったら……わたしは……。
鈴羽は、二見に拒絶される様子を想像して絶望のあまり、体が震えてしまう。
それは、花蓮に拒絶されるよりも、今の鈴羽にとっては耐えられないことであった。
わたしの全てをかけて……あの方に謝罪をしなければ……。
たとえ、すぐに許してくださらなくても、生涯をかけてわたしは……あの方に仕えなければ……。
そう並ならぬ思いを込めて、鈴羽は、各所の手配をするのであった。
ところで、今回のホテルでの大騒ぎで恐らくもっとも迷惑を被ったであろう人間。
それはホテルの支配人である。
そう冒頭鈴羽たちを出迎えたあの人物である。
貧相な格好をした二見を見誤ったばかりに、西条グループのトップの花蓮から睨まれるは、はてはホテルの最上階で火災が発生と……踏んだり蹴ったりの目にあった彼である。
そんな散々な目にあった彼であったが、実はその後、彼の運命は大きく好転したのであった。
まず、異世界での経験で第三者への迷惑を重々知っている二見がはっきりと花蓮にホテルの素晴らしさを伝え、彼とホテルの名誉は回復された。
そして、「火災発生」という本来であれば著しくホテルの信用を失墜させてしまうような件についても、スキル保有者絡みの事案として内々に処理された。
これには当然、花蓮や鈴羽が各種行政機関に働きかけた影響も大きい。
さらには、西条グループの実質的ナンバー2の鈴羽からもホテルを賛美する口添えをもらうことになる。
というのも鈴羽は、自身に二見の素晴らしさを目覚めさせてくれた運命の場所として、勝手にこのホテルを自らの聖地として認定したからである……。
その結果として彼女からの有形無形の援助がホテルにはもたらされた。
元々由緒あるホテルであり、潜在能力は充分の中、西条グループからの手厚い援助を受ければ、業績は上向きになるのは必然である。
もっとも、ホテルの支配人も、自身の運命の好転の背後に重要人物「二見敬三」がいることを十分承知していた。
というのも、トップである花蓮や鈴羽に会うことは滅多にない彼であるが、折に触れて二見の噂はグループ内でささやかれることになるからである。
鈴羽と花蓮は二見のことを大々的にグループ内で喧伝することはなかったが、彼女たちが二見と接している際の様子を見れば、二見が彼女たちにとってどういう人物なのかは誰の目にも明らかであった。
そのため、西条グループの関係者の間では、二見はすっかり「影のトップ」扱いされ、二見に接する者はみな戦々恐々することになる。
ホテルの支配人は、他のグループの従業員と同様に二見を畏怖するが、同時に自分の名誉回復をしてくれた存在として彼は彼なりに二見に感謝の念を抱くようになる。
そのため、彼はどこからか得た情報で二見の好物が「牛丼」と知るや、「究極の牛丼」をメニューに加えるべく、ホテルのシェフにその研究、開発の指令を出したり、二度と失礼がないようにドレスコードの廃止をホテル内の反対を押し切って、導入したり……と、奮闘するのであった。
そんな彼の見えない奮闘劇を二見も花蓮も鈴羽も知るよしはないのだが……。
ちなみに、彼の努力のかいかどうかは不明だが、インペリアルホテルの西条グループ内の立ち位置は、徐々に向上していくことになる……。
その心中にあるのは、花蓮に対する謝罪であった。
申し訳ありません……花蓮様、わたしは花蓮様に嘘の報告をいたしました。
花蓮を唯一の主としていた以前の鈴羽ならば、それはありえないことだった。
たとえ、二見が詳細を隠したとはいえ、以前の鈴羽なら間違いなく、「自分が二見を襲ったこと」を正直に花蓮に報告していただろう。
それは、ある意味で主従の信頼の問題である。
一つの嘘はやがて無数の疑念と猜疑へと変わる。
鈴羽は、二見を排除するために花蓮に嘘を吐いたが、それは一時的なものであり、二見の正体を暴いた後には、花蓮に正直に報告する予定であった。
だから、そう意味では今回のことは、鈴羽の花蓮に対するまごうことなき初めての「嘘」であった。
鈴羽は何故、花蓮に「自分が二見を襲ったこと」を隠し、嘘を吐いたままにしたのか……。
鈴羽自身、そのことは衝撃であったが、同時にその理由はすぐに否が応でも理解してしまっていた。
鈴羽は、今や二見のことを主と考えているのだ。
主である花蓮ですら主人と認める至高の方……それが二見なのだ。
だから、二見が花蓮に事実を話さなかった以上、下僕である鈴羽がそれに従うのは当然のことであり、花蓮に話さなくとも、それは花蓮に対する不忠にはあたらないはずだ。
現に花蓮の数々の行動や発言は、間違いなく二見を自分の主とみなしているものだし、先ほど花蓮自身もはっきりと言葉にして認めたではないか……。
花蓮様……わたしは、わたくしたちの主人である二見様のために今後は行動します……。
それは花蓮様の望みでもあるはずです……。
ですから……今回のことは二見様とわたしの二人だけの秘密にすることをお許しください。
鈴羽は、心の中でそうつぶやき、同時に「二人だけの秘密」ということに身震いするほどに歓喜する。
ああ……わたしとあの方だけの秘密……なんという甘美な響きでしょう。
再び鈴羽の目は惚けて、顔が緩みはじめる。
が……今度はすぐに鈴羽は現実に回帰する。
は……ダメだわ! 花蓮様のいえ……二見様のためにもしっかりとおもてなしの準備をしなければ……今度は絶対に失敗するわけにはいきません。
それにわたしの二見様への謝罪も……。
ああ……ですが……あの方は果たしてわたしの先ほどのあの愚か極まる無礼な振る舞いを許してくださるのでしょうか……。
いくら……二見様が慈愛に満ちた方でも……。
鈴羽は、自身の先ほどの行動を脳裏に思い浮かべて、心の底から後悔する。
もしも……あの方が許してくださらなかったら……わたしは……。
鈴羽は、二見に拒絶される様子を想像して絶望のあまり、体が震えてしまう。
それは、花蓮に拒絶されるよりも、今の鈴羽にとっては耐えられないことであった。
わたしの全てをかけて……あの方に謝罪をしなければ……。
たとえ、すぐに許してくださらなくても、生涯をかけてわたしは……あの方に仕えなければ……。
そう並ならぬ思いを込めて、鈴羽は、各所の手配をするのであった。
ところで、今回のホテルでの大騒ぎで恐らくもっとも迷惑を被ったであろう人間。
それはホテルの支配人である。
そう冒頭鈴羽たちを出迎えたあの人物である。
貧相な格好をした二見を見誤ったばかりに、西条グループのトップの花蓮から睨まれるは、はてはホテルの最上階で火災が発生と……踏んだり蹴ったりの目にあった彼である。
そんな散々な目にあった彼であったが、実はその後、彼の運命は大きく好転したのであった。
まず、異世界での経験で第三者への迷惑を重々知っている二見がはっきりと花蓮にホテルの素晴らしさを伝え、彼とホテルの名誉は回復された。
そして、「火災発生」という本来であれば著しくホテルの信用を失墜させてしまうような件についても、スキル保有者絡みの事案として内々に処理された。
これには当然、花蓮や鈴羽が各種行政機関に働きかけた影響も大きい。
さらには、西条グループの実質的ナンバー2の鈴羽からもホテルを賛美する口添えをもらうことになる。
というのも鈴羽は、自身に二見の素晴らしさを目覚めさせてくれた運命の場所として、勝手にこのホテルを自らの聖地として認定したからである……。
その結果として彼女からの有形無形の援助がホテルにはもたらされた。
元々由緒あるホテルであり、潜在能力は充分の中、西条グループからの手厚い援助を受ければ、業績は上向きになるのは必然である。
もっとも、ホテルの支配人も、自身の運命の好転の背後に重要人物「二見敬三」がいることを十分承知していた。
というのも、トップである花蓮や鈴羽に会うことは滅多にない彼であるが、折に触れて二見の噂はグループ内でささやかれることになるからである。
鈴羽と花蓮は二見のことを大々的にグループ内で喧伝することはなかったが、彼女たちが二見と接している際の様子を見れば、二見が彼女たちにとってどういう人物なのかは誰の目にも明らかであった。
そのため、西条グループの関係者の間では、二見はすっかり「影のトップ」扱いされ、二見に接する者はみな戦々恐々することになる。
ホテルの支配人は、他のグループの従業員と同様に二見を畏怖するが、同時に自分の名誉回復をしてくれた存在として彼は彼なりに二見に感謝の念を抱くようになる。
そのため、彼はどこからか得た情報で二見の好物が「牛丼」と知るや、「究極の牛丼」をメニューに加えるべく、ホテルのシェフにその研究、開発の指令を出したり、二度と失礼がないようにドレスコードの廃止をホテル内の反対を押し切って、導入したり……と、奮闘するのであった。
そんな彼の見えない奮闘劇を二見も花蓮も鈴羽も知るよしはないのだが……。
ちなみに、彼の努力のかいかどうかは不明だが、インペリアルホテルの西条グループ内の立ち位置は、徐々に向上していくことになる……。
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
召喚されたリビングメイルは女騎士のものでした
think
ファンタジー
ざっくり紹介
バトル!
いちゃいちゃラブコメ!
ちょっとむふふ!
真面目に紹介
召喚獣を繰り出し闘わせる闘技場が盛んな国。
そして召喚師を育てる学園に入学したカイ・グラン。
ある日念願の召喚の儀式をクラスですることになった。
皆が、高ランクの召喚獣を選択していくなか、カイの召喚から出て来たのは
リビングメイルだった。
薄汚れた女性用の鎧で、ランクもDという微妙なものだったので契約をせずに、聖霊界に戻そうとしたが
マモリタイ、コンドコソ、オネガイ
という言葉が聞こえた。
カイは迷ったが契約をする。
最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。
棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。