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第一章
晩餐会-06-
まあ……俺もあれこれ考える前にとりあえず話しを聞いて、昨日の事実確認をしないとな。
俺は花蓮さんに促されて、ソファーに腰を落とす。
両隣には花蓮さんと鈴羽さんが座った。
ソファーは3人が座っても大分余裕があるのだが、二人はごく自然にすすっと俺の方によって……いや密着してきた。
そして、彼女たちのその細いしなやかな腕を俺の太ももに置く。
俺は、花蓮さんと鈴羽さんの二人に挟まれて、まさに両手に花状態となる。
二人とも丸一日意識……いや記憶を失っていた俺の体の心配をしてくれているのだろうか……。
それはとてもありがたいことではあるが……俺としては二人のことが気になってしまいとても冷静に話しを聞ける感じではなくなってしまった。
麻耶さんはその様子を見て、俺をジロリと睨むが言葉では何も言ってこなかった。
美月さんは、ため息をつきながら、
「はあ……なんかこの数日間で大分わたしが知る人たちのイメージが変わったような……。花蓮さんも、鈴羽さんも、お母様も……」
と、小さくつぶやいて、俺の前のソファーに座る。
麻耶さんは、両肘を机について、両指を組み、
「まったく……間宮三尉は、いったいどこに行ったのかしら……」
と、ブツブツと文句を言っている。
と、扉が開いて、とうの本人がタイミングよく部屋の中に入ってくる。
「三尉……いったいどこに行っていたの? あれだけ二見から目を離すなと言っていたのに!」
「そ、その……急用で」
と、間宮氏はきまりが悪そうな顔を浮かべている。
そして、チラリと俺の方を見ると、すぐに顔をそらす。
間宮氏は、先ほどと同じ制服姿であったが、何故か妙に内股姿であり、俺はその不可解な様子が気になってしまいついつい目がいってしまう。
「まあ……いいわ。あなたもそこに座りなさい」
「い、いえ! わ、わたしはここで立っています! 色々と動きやすいので」
「そう?……ならいいけど。さてと、どこから話せばいいのかしら……まずは昨日の件だけれど……ふ、二見……あなたは何か言うことはあるかしら?」
麻耶さんはかなり緊張した面持ちで俺の方を見る。
麻耶さんだけではなく、室内中のみんなの視線が俺に注がれている気がする。
みんな俺が何を言うのか待っている……そんな雰囲気であった。
俺もその場の空気に押されてなんともいえない緊張感を覚えてしまう。
が……しかし、俺が言えることといえば、記憶の欠如を正直に話すことくらいである。
「すいません。情けない話なんですが……昨日の件はところどころ記憶が曖昧……というか覚えてなくてですね……」
「な、なんですって! あ、あんな真似をわたしにしておいて、忘れたですって!」
麻耶さんがガタと椅子から立ち上がり、目の前の机をバンと叩く。
俺の目からはその反応は非常に大仰に見えた。
「は、はあ……め、面目ないです」
とはいえ、記憶がない以上、俺には何も言うこともできず、ただうなだれるしかなかった。
と、麻耶さんはその後、何かに気づいたのか、顔をうつむかせて、
「い、いえ……で、でもあの屈辱をこの男が覚えていない方がかえって好都合なのでは……精神操作の影響も今はないし……それなら……この男の好きには……」
と、ブツブツと早口で何やら話している。
ついで、花蓮さんもやはり慌てた様子で、俺の方に体も顔もさらに寄せてくる。
「け、敬三様! き、記憶がないということは、そのわたくしとのことも……」
元々密着していたので、色々と花蓮さんの艶めかしい体の感触やら、吐息やらがダイレクトに俺の体に伝わってくる。
さらに俺はそうしたことから意識をそらそうと顔を下にむけたのだが……。
花蓮さんが大分身をかがめているせいもあってか、今度は俺の前に少し着崩れをして和服から見え隠れする豊満な胸が目の前に飛び込んできて——
正直俺はほとんど花蓮さんの話しが耳に入ってこなかった。
「す、すいません! その……花蓮さんとのことというのは?」
と、あわてて言うことくらいしかできなかった。
花蓮さんは見たこともないくらい顔を赤らめて、
「それはわたくしに対する接吻……い、いえ……覚えてないのであればよいのですわ」
と、何故か微妙に残念そうな顔を浮かべて俺から離れて、ソファーに腰を落とす。
ふとその時、扉の前にいる間宮氏の姿が目に入った。
間宮氏も体を大きく動かして、驚いている様子であった。
「ということは……わたしとのことも……あの失態もなかったことに……。それにわたしはさっき奴の目を見てもなんとか耐えられた……そうよ……わたしは克服できたのよ」
と、自分に言い聞かせるように何やらつぶやいている。
俺が間宮氏の方に視線を向けると、体ごと俺から顔をそむけられた。
間宮氏と直接話してはいないが、その行動から俺に対するイメージがかなり悪いことだけは十分理解できた。
俺は花蓮さんに促されて、ソファーに腰を落とす。
両隣には花蓮さんと鈴羽さんが座った。
ソファーは3人が座っても大分余裕があるのだが、二人はごく自然にすすっと俺の方によって……いや密着してきた。
そして、彼女たちのその細いしなやかな腕を俺の太ももに置く。
俺は、花蓮さんと鈴羽さんの二人に挟まれて、まさに両手に花状態となる。
二人とも丸一日意識……いや記憶を失っていた俺の体の心配をしてくれているのだろうか……。
それはとてもありがたいことではあるが……俺としては二人のことが気になってしまいとても冷静に話しを聞ける感じではなくなってしまった。
麻耶さんはその様子を見て、俺をジロリと睨むが言葉では何も言ってこなかった。
美月さんは、ため息をつきながら、
「はあ……なんかこの数日間で大分わたしが知る人たちのイメージが変わったような……。花蓮さんも、鈴羽さんも、お母様も……」
と、小さくつぶやいて、俺の前のソファーに座る。
麻耶さんは、両肘を机について、両指を組み、
「まったく……間宮三尉は、いったいどこに行ったのかしら……」
と、ブツブツと文句を言っている。
と、扉が開いて、とうの本人がタイミングよく部屋の中に入ってくる。
「三尉……いったいどこに行っていたの? あれだけ二見から目を離すなと言っていたのに!」
「そ、その……急用で」
と、間宮氏はきまりが悪そうな顔を浮かべている。
そして、チラリと俺の方を見ると、すぐに顔をそらす。
間宮氏は、先ほどと同じ制服姿であったが、何故か妙に内股姿であり、俺はその不可解な様子が気になってしまいついつい目がいってしまう。
「まあ……いいわ。あなたもそこに座りなさい」
「い、いえ! わ、わたしはここで立っています! 色々と動きやすいので」
「そう?……ならいいけど。さてと、どこから話せばいいのかしら……まずは昨日の件だけれど……ふ、二見……あなたは何か言うことはあるかしら?」
麻耶さんはかなり緊張した面持ちで俺の方を見る。
麻耶さんだけではなく、室内中のみんなの視線が俺に注がれている気がする。
みんな俺が何を言うのか待っている……そんな雰囲気であった。
俺もその場の空気に押されてなんともいえない緊張感を覚えてしまう。
が……しかし、俺が言えることといえば、記憶の欠如を正直に話すことくらいである。
「すいません。情けない話なんですが……昨日の件はところどころ記憶が曖昧……というか覚えてなくてですね……」
「な、なんですって! あ、あんな真似をわたしにしておいて、忘れたですって!」
麻耶さんがガタと椅子から立ち上がり、目の前の机をバンと叩く。
俺の目からはその反応は非常に大仰に見えた。
「は、はあ……め、面目ないです」
とはいえ、記憶がない以上、俺には何も言うこともできず、ただうなだれるしかなかった。
と、麻耶さんはその後、何かに気づいたのか、顔をうつむかせて、
「い、いえ……で、でもあの屈辱をこの男が覚えていない方がかえって好都合なのでは……精神操作の影響も今はないし……それなら……この男の好きには……」
と、ブツブツと早口で何やら話している。
ついで、花蓮さんもやはり慌てた様子で、俺の方に体も顔もさらに寄せてくる。
「け、敬三様! き、記憶がないということは、そのわたくしとのことも……」
元々密着していたので、色々と花蓮さんの艶めかしい体の感触やら、吐息やらがダイレクトに俺の体に伝わってくる。
さらに俺はそうしたことから意識をそらそうと顔を下にむけたのだが……。
花蓮さんが大分身をかがめているせいもあってか、今度は俺の前に少し着崩れをして和服から見え隠れする豊満な胸が目の前に飛び込んできて——
正直俺はほとんど花蓮さんの話しが耳に入ってこなかった。
「す、すいません! その……花蓮さんとのことというのは?」
と、あわてて言うことくらいしかできなかった。
花蓮さんは見たこともないくらい顔を赤らめて、
「それはわたくしに対する接吻……い、いえ……覚えてないのであればよいのですわ」
と、何故か微妙に残念そうな顔を浮かべて俺から離れて、ソファーに腰を落とす。
ふとその時、扉の前にいる間宮氏の姿が目に入った。
間宮氏も体を大きく動かして、驚いている様子であった。
「ということは……わたしとのことも……あの失態もなかったことに……。それにわたしはさっき奴の目を見てもなんとか耐えられた……そうよ……わたしは克服できたのよ」
と、自分に言い聞かせるように何やらつぶやいている。
俺が間宮氏の方に視線を向けると、体ごと俺から顔をそむけられた。
間宮氏と直接話してはいないが、その行動から俺に対するイメージがかなり悪いことだけは十分理解できた。
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