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大学時代 詩織
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大量のお土産を宅配便で送り、帰りの飛行機に乗った。
フレッドは、行きほどベッタリとはしてこなかったし、帰ることも残念がらなかった。もう大丈夫だと安心しているのかもしれない。
一方の私も、第一の目的は達成したし、やっぱり家が一番ねと帰ったら言うだろう非日常から抜け出せて、ホッとしている。
飛行機は無事に着き、空港に迎えに来た恵理と合流した。
「どう?楽しかった?」恵理は、無事に予定通りの日程をこなした2人に言った。
「はい、人生で一番いい旅行でした」とフレッドは満足気な顔で言った。
「やっぱりお母さんと一緒にいるのが落ち着く」と詩織は少しウンザリといった様子で言った。
「何言ってるの!早く親離れしなさい!」
「シェリー、僕、何かした?怒らせるようなことも一度もなかったはずだけど」フレッドは不満そうに言った。
「それとこれとは違うの。落ち着くのはお母さん」
「分かったよ。僕と一緒にいるのが当たり前になるようにする」
「それはどうかしらね?」詩織は言った。
「はぁ~、あなた全然成長してないわね」恵理は呆れ返った。
「そんなに急に変われません」詩織は開き直った。
「別に急ぐつもりはない。これから何十年と一緒にいるんだから」
「はいはい。さっ、車に乗って」恵理はトランクルームを開けた。
無事にフレッドの家に着き、下ろした後、恵理は、
「どうだったの?」と助手席の詩織に言った。
「どうもこうも。別に何もないわよ」
「まぁ、普通に座れてるみたいだし、大丈夫そうね」
「もう痛くないし」
「はいはい。そうですか。あっ、夕飯、お赤飯にしようかな?」
「止めて!」
「フフフッ。フレッド、上手だった?」
「分かんないよ。比べる相手いないし」
「それもそうね。二度としたくないって顔じゃないし、フレッドが相手で良かったってことね」
詩織はその言葉を無視して、窓の外を見た。
終わってしまえば、こんなものかと思ってしまう。これからは毎回とは言わないが、会えば、することを考えてしまうのだろう。
キスもせずに別れていた頃が、遠い昔のように感じられる。
一線を越えるとは、よく言ったものだ。
大学でも、全く違う感覚で、フレッドが見えてしまうのだろう。
「お母さん、車の免許取る」と詩織は恵理の方を向いて言った。
「そうね。そうしなさい」と恵理は言った。
この後、フレッドと一緒にいることに違和感が段々と無くなっていった。
頭の中で、スタジアムの中にいるフレッドと、自分の前にいる時のフレッドを別者と考えることにすれば、気が楽だった。
しかし、外にいるとフレッドは人気者だ。なかなかうまくいかない。
同棲し始めてから、尚更、プレッシャーがかかった。フレッドをベストコンディションで送り出さないとならない脅迫観念を覚えた。
食事、怪我の治療等を必死に覚えた。
フレッドは、自分のことを気にしてくれていると素直に喜んでいたが、私の本意は違った。
いい成績を残せているうちはいい。しかし、悪くなったら、全部私のせいだと言われるような気がした。もちろんフレッドは、そんなことは言わない。私が気にしているのは、姿の見えない相手だと分かっている。
フレッドにこの事を言ったところで、そんな事を気にしてでも仕方ないと言われる気がしたので、フレッドの前では普通にしていた。
そして、フレッドが、NFLのドラフトの1巡目一番で指名を受けた。もちろん、この上ない名誉なことだと、新聞やテレビの報道で知っている。しかし、私は、胃の奥からこみ上げてきて吐いた。
結局、フレッドと一緒に生きていく覚悟ができなかった。
フレッドは、ドラフトまで待っていたプロポーズをしてきた。
今、フレッドの前から姿を消しても大丈夫なのだろうか?私は悩んだ。
「少しだけ待って」と私は言った。
「分かった。待ってる」とフレッドは、いつものことだと思ったようだ。
恵理もそう思っていたようだ。
どんどん話は進んで行った。
そして、卒業式を迎えた。
私を縛っていたものが無くなった、と思った。
そして、日本で暮らすアパートをこっそりと契約し、宅配便で日にちを指定して荷物を送り始めた。
この事を知っていたのは、紗理奈だけだ。紗理奈は私が心配で、一緒に行くと言ってくれた。
多分、紗理奈はバケーションのつもりだったと思う。結局、日本での生活を気に入ってしまい、いついてしまったが。
そして、日本に発つ飛行機に乗り込む直前に、フレッドに別れを告げた。
フレッドは、行きほどベッタリとはしてこなかったし、帰ることも残念がらなかった。もう大丈夫だと安心しているのかもしれない。
一方の私も、第一の目的は達成したし、やっぱり家が一番ねと帰ったら言うだろう非日常から抜け出せて、ホッとしている。
飛行機は無事に着き、空港に迎えに来た恵理と合流した。
「どう?楽しかった?」恵理は、無事に予定通りの日程をこなした2人に言った。
「はい、人生で一番いい旅行でした」とフレッドは満足気な顔で言った。
「やっぱりお母さんと一緒にいるのが落ち着く」と詩織は少しウンザリといった様子で言った。
「何言ってるの!早く親離れしなさい!」
「シェリー、僕、何かした?怒らせるようなことも一度もなかったはずだけど」フレッドは不満そうに言った。
「それとこれとは違うの。落ち着くのはお母さん」
「分かったよ。僕と一緒にいるのが当たり前になるようにする」
「それはどうかしらね?」詩織は言った。
「はぁ~、あなた全然成長してないわね」恵理は呆れ返った。
「そんなに急に変われません」詩織は開き直った。
「別に急ぐつもりはない。これから何十年と一緒にいるんだから」
「はいはい。さっ、車に乗って」恵理はトランクルームを開けた。
無事にフレッドの家に着き、下ろした後、恵理は、
「どうだったの?」と助手席の詩織に言った。
「どうもこうも。別に何もないわよ」
「まぁ、普通に座れてるみたいだし、大丈夫そうね」
「もう痛くないし」
「はいはい。そうですか。あっ、夕飯、お赤飯にしようかな?」
「止めて!」
「フフフッ。フレッド、上手だった?」
「分かんないよ。比べる相手いないし」
「それもそうね。二度としたくないって顔じゃないし、フレッドが相手で良かったってことね」
詩織はその言葉を無視して、窓の外を見た。
終わってしまえば、こんなものかと思ってしまう。これからは毎回とは言わないが、会えば、することを考えてしまうのだろう。
キスもせずに別れていた頃が、遠い昔のように感じられる。
一線を越えるとは、よく言ったものだ。
大学でも、全く違う感覚で、フレッドが見えてしまうのだろう。
「お母さん、車の免許取る」と詩織は恵理の方を向いて言った。
「そうね。そうしなさい」と恵理は言った。
この後、フレッドと一緒にいることに違和感が段々と無くなっていった。
頭の中で、スタジアムの中にいるフレッドと、自分の前にいる時のフレッドを別者と考えることにすれば、気が楽だった。
しかし、外にいるとフレッドは人気者だ。なかなかうまくいかない。
同棲し始めてから、尚更、プレッシャーがかかった。フレッドをベストコンディションで送り出さないとならない脅迫観念を覚えた。
食事、怪我の治療等を必死に覚えた。
フレッドは、自分のことを気にしてくれていると素直に喜んでいたが、私の本意は違った。
いい成績を残せているうちはいい。しかし、悪くなったら、全部私のせいだと言われるような気がした。もちろんフレッドは、そんなことは言わない。私が気にしているのは、姿の見えない相手だと分かっている。
フレッドにこの事を言ったところで、そんな事を気にしてでも仕方ないと言われる気がしたので、フレッドの前では普通にしていた。
そして、フレッドが、NFLのドラフトの1巡目一番で指名を受けた。もちろん、この上ない名誉なことだと、新聞やテレビの報道で知っている。しかし、私は、胃の奥からこみ上げてきて吐いた。
結局、フレッドと一緒に生きていく覚悟ができなかった。
フレッドは、ドラフトまで待っていたプロポーズをしてきた。
今、フレッドの前から姿を消しても大丈夫なのだろうか?私は悩んだ。
「少しだけ待って」と私は言った。
「分かった。待ってる」とフレッドは、いつものことだと思ったようだ。
恵理もそう思っていたようだ。
どんどん話は進んで行った。
そして、卒業式を迎えた。
私を縛っていたものが無くなった、と思った。
そして、日本で暮らすアパートをこっそりと契約し、宅配便で日にちを指定して荷物を送り始めた。
この事を知っていたのは、紗理奈だけだ。紗理奈は私が心配で、一緒に行くと言ってくれた。
多分、紗理奈はバケーションのつもりだったと思う。結局、日本での生活を気に入ってしまい、いついてしまったが。
そして、日本に発つ飛行機に乗り込む直前に、フレッドに別れを告げた。
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