旦那様は、パーフェクト高校生

ぱるゆう

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小百合 4 彼女

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優一は小百合の両手を掴んだ。
「ごめん。もしダメだっら、小百合が傷つく。そんなことは試せない」

「水着なら?」

「えっ?そんなの何回も見てるじゃないか」

「もっと肌の露出が多いビキニとか」

「そういう問題じゃないんだ。去年プールや海に行った時だって、何度も体は触れ合ってた。それでも全然、そういうことにはならなかった」

「その人とは?」

「触れ合わなくても、そうなってる」

「そっかぁ・・・」

「うん、だから、他のことで小百合へのお礼がしたい。これからも何かと一緒になるんだから、何回もお礼しないとならないけどね」

「内緒なんでしょ?」

「何が?」

「その人のこと、内緒なんでしょ?」

「別に僕はそういうつもりはないんだけど、向こうが内緒にしろって」

「だったら、その人と会わない時は、私が彼女ってことにして」

「えっ!そんなことしたら、小百合が!」

「私はそれでいい。手を繋いだり、腕を組んだりするだけなら、いいでしょ?それ以上は諦めるから」

優一は正直面倒くさいと思った。詩織が知ったら、どう思うのだろうか?

「ちょっと考えさせて」

「ダメなら、学校の中だけでもいい。彼女だって言っていい?とりあえず受験が終わるまででいいから」

学校の中が一番ダメなんだ、と言いたかったが、言えるわけもない。断って受験に失敗でもされたら、気まず過ぎる。

事前に、詩織には全て伝えておこう。小百合の受験がかかってると言えば、嫌がることはないだろう。ん?嫌がるんじゃなくて、喜ぶのか?

「分かった」

「ホントに!」小百合が満面の笑顔になった。

「うん、付き合ってることにしよう。でも、週末は毎週じゃないけど、僕はあの人と会ってるんだよ。本当にいいの?」

「毎週じゃないんなら、その間に私も会う」

「えっ!」
本格的に一週間のスケジュールを考え直さないとならないな。

「月に2回デートするってことでいい?」

「分かった。それでいい。別に今までだって、2人でアチコチ行ってたじゃん」

「フフフッ。そうだけどぉ。ゴールデンウィーク、どこ行こっか?」

「考えとくよ」

その後は、小百合がもう一曲歌ってから店を出て、駅まで歩く。




「そう言えば、何で僕だって分かったの?」

「えっ!本当に変装してたつもりなの?」

「もちろんそうだけど・・・」

「そうねぇ、普段の優一は、頭にパトカーのランプが付いているくらい目立つの」

「えっ!それは目立ち過ぎじゃ・・・」

「フフフッ。この前は、更にサイレンを鳴らしてる感じ?逆に目立ちたいのかと思ったわ」

「そうなんだ・・・、参考に聞きたいんだけど、何かパトカーのランプを隠す方法はない?」

「うちの親は、隠せば隠すほど目立つって言ってたわ」

「それは諦めろってこと?」

「普通にしてれば、けっこう気づかれないってことね。まぁ、気づいても、ほとんどの人は見て見ぬふりをする。サングラスしてマスクとか、興味ない人も注目するってこと」

「分かった。諦める。小百合は隠さないの?」

「私がやると、誰かに間違われて、誰々さんですよね?って、逆にいっぱい声かけられるの」

「ハッハッハッ、それは止めた方がいい。僕と歩いてたら、誰かに迷惑がかかりそう」

「そうね。誰々が男と歩いてたって週刊誌に載っちゃうかも」

「そういうの否定すればするほど、怪しまれちゃうからね」




駅に着いた。
「たまには実家に帰りなさい」

「母さんみたいなこと言わないでくれ。父さんには、何で帰ってきたんだって言われるんだから」

逆方向なので、別れた。




ドアに寄りかかり、電車に揺られる。

はぁ~、なんでこうなった?
まぁ、元はと言えば、自分が先生を外に連れ出したのが悪いのか。

でも、楽しかったなぁ。友達と出かけても、何処か一人で白けてた部分があったけど、そばにいてくれるだけで、こんなに気分が高揚するなんて。

何処か、先生が変装しなくて済むような遠くに旅行でも行きたいな。

優一は遠くを見るような目で、ドアの外の景色を眺めた。

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