女子高生コスプイヤーは恋をする

ぱるゆう

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ツルツル 4

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そして、開いた扉の中の風呂場を見た。

「寿璃叶、出そう」

「うん、出してぇ、精子」

「さすがにマズイよ」

「そうね」

「うん、今・・・」
晴菜は何気なく顔を向けたら、夏凛と目が合った。

「えっ!何で?」晴菜は呟くと共に体が固まった。

「いゃぁん、中で出てるよぉ」と寿璃叶は言った。

「あっ、ごめん!抜くつもりだったんだ」晴菜は夏凛の方を向いて言った。

寿璃叶も晴菜の見ている方を向いた。
「誰?」

「コスプレの衣装を作った相手だよ」

「こんなに若かったんだ?同級生?」

晴菜は頷いた。

「何でじっと見てるの?」

「そんなこと僕に聞かれても。姫川さん、後で部屋に行くんで待っていてください」

「九条くんって小学生が好きなんだ?」と夏凛は無表情で淡々とした口調で言った。

「はぁ?高3よ!」と寿璃叶が怒って言った瞬間、晴菜は射精した。

「はぁぁん、何でまた出したの?」

「敏感になってて、急に中がギュってなったから、思わず出ちゃった」

「もぉ、2回も。責任とってよ」

「もちろん。寿璃叶とはずっと一緒だから」

「それならいいけど。まだいるわ」

寿璃叶は、立ち上がって抜くと、晴菜の股間にドボドボと精子が落ちた。

そのまま夏凛の目の前で扉を閉めた。夏凛はフラフラと歩き始めた。

「何なの、あの子?」

「まぁ、それは後で。もう1回いい?」

「まだ元気なの?」

「綺麗な寿璃叶が悪いんだよ」

ビクッとして夏凛は立ち止まった。

「私、綺麗?」

「うん、とっても綺麗だ。こんなこと人間に対して初めて思った」

「なにそれ?大袈裟ね」

「ホントなんだ」晴菜は真剣な顔で言った。

「うん、分かったわ。でも、私も年を取るんだからね」

「そんなことくらいじゃ、僕の思いは変わらない」

「うん、ずっと一緒にいようね」



また夏凛は、フラフラと玄関に向かって歩き始めた。そして扉を開けて、大雨が降っている中を傘も刺さずにフラフラと歩き始めた。




晴菜と寿璃叶が、部屋に行くと誰もいなかった。

「あれ?し過ぎちゃったかな」

「あなたがまたしたいって言うから」

「ごめん。寿璃叶と一つに繋がってると思うと、幸せがこみ上げてきて」

「もぉ、バカ。大袈裟なのよ」

晴菜は苦笑いした。

寿璃叶が部屋を見回すと、晴菜が人相書きを練習している机に目が止まった。

「見ていい?」

「いいけど、ダメダメだよ」

寿璃叶は近づくとすぐに、
「こっちがお爺ちゃんの作品で、こっちがあなたのね」と指差した。

「やっぱり分かる?」

「あなたの性格が出てるわ。確かにお爺ちゃんの作品は素敵だと思う。だから、真似したいと思うあなたの気持ちはよく分かる。でも、あなたはお爺ちゃんの作品を真似しようとし過ぎなの。あなたには、あなたの正解があるのよ。あなた、愛情込めて書いてる?真似しようとするのが先になってない?」

「えっ?う~ん」晴菜は、自分がどんな気持ちで書いているか、考えた。

「この何でもない白い物体に、あなたは綺麗になって欲しいと思ってる?今から君を綺麗にしてあげたいって思ってる?あの子に化粧をしている時、どういう気持ちだった?作業として化粧をしただけなの?」

「違う。姫川さんが喜ぶ姿を見たくて、化粧をした」

「あなたが足りないのは、そこよ。人間も人形も同じ。人形を見てくれた人が笑顔になる、そういうことを想像しながら書くの。上手く書くかどうかは二の次よ」

晴菜は、寿璃叶を後ろから抱きしめた。

「やっぱり僕には寿璃叶が必要だ」

「全く大袈裟ね」と言いながら、寿璃叶は顔を赤くした。

「そろそろいい?私の衣装のこと話したいんだけど」

「もう少し」

「固くなっても、今日はしないからね」

「はい、すいません」と晴菜は寿璃叶から離れた。

2人は並んで座って、寿璃叶はスマホを操作して、晴菜に見せた。

「うわっ!凄い!」晴菜はスマホの中の寿璃叶のコスプレ姿を見て、叫んだ。

「全く煩いわね。これが私のコスプレよ」

「寿璃叶も凄いけど、写真も凄い!誰が撮ってるの?」

「妹の杏寿《あんじゅ》よ。私はコスプレできれば満足で、本当は写真とか撮らなくてもいいんだけど。妹がどうしてもって」

「これは残さないと勿体ないよ。本当にどれも素敵だ」

寿璃叶はまた顔を赤くして、
「本当に大袈裟ね。それで」

「ちょっと待って、ジュジュって?」

「私のコスプレネームよ。妹が付けたの」

「へぇ~、ジュジュか」

「私は寿璃叶って呼ばれるのがいいわ」

「うん、そう呼ぶ」

「それで、これが私が作って欲しい衣装」

「アニメ?」

「嘘!知らないの?」

「ごめん、漫画とかアニメとかほとんど見ないから」

「まぁ、いいわ。家にDVDボックスがあるから貸すわ」

「ちなみに何話くらい?」

「126話」

「・・・、ちなみに1話はどれくらい?」

「オープニングとエンディングを飛ばして、20分弱ってところかしら」

「40時間!」

「全部見る必要はないわよ」

「いや、世界観が知りたいから全部見たい」

「フフフッ、本当に真面目ね。分かった。今週末、家に来る?」

「ちょっと待って、大丈夫なの?いきなり知らない男が行って」

「今週末は両親とも地方公演でいないのよ」

「ちなみに妹は?」

「もちろんいるわよ」

「そっかぁ」晴菜は残念そうに言った。

「そんなことをしてる暇はないわよ」

「確かに・・・」晴菜は、まだ残念な気持ちが消えなかった。

「金曜から見て、日曜までかかるわ。妹も出かけるかもしれない」

「あっ!なるほど」

「何のために来るか忘れないでよ」

「それは大丈夫。安心して」

「まぁ、期限があるわけじゃないから、気長に作って」

「うん、そうする」

「後、お金もちゃんと払うから、言ってちょうだい」

「でも、材料費だけでも、けっこう馬鹿にならないよね?」

「ん?ちょっと待って、材料費しかもらわなかったの?」

「うん、そうだけど・・・」

「はぁ~、あの作品なら、十万くらいもらってもいいくらいよ」

「十、十万?そんなの要らないよ。そんなお金あるなら、衣装に使いたい」

「まぁ、いいわ。いずれは私達のお金になるんだし」

「そうだよ」

「じゃあ、今日は帰るわ」

「うん、また金曜日だね。何食べたい?」

「えっ?料理もできるの?」

「爺ちゃんと2人で暮らしてるから、交代で作ってるんだ」

「そうなんだ。私も料理できるからね」

「うん、一緒に作ろう」

制服を見に行ったら、乾いていた。
寿璃叶は洗面所で着替えようとした。
「ちょっと出てってよ」

「えっ?分かったよ」

洗面所の外で待っていると、
「お待たせ」

「駅まで送るよ」

「うん」

「爺ちゃん、送ってくる」と玄関で声を出した。

「気を付けてな」と声だけ返ってきた。

玄関の扉を開けると、雨は止んでいた。

「全く、私の時だけ降るんだから」と寿璃叶は不満そうに言った。

「僕は良かったかな。雨が降ってくれて」晴菜は手を出した。

「まぁ、そうね」と寿璃叶は、その手を握った。

    
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