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第十二天 他的幸福―彼の幸せ(秀雄視点)
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お客さんとは美術館だった。美術館と言っても大きなものではなく、1階建の比較的規模が小さい場所で、ロビー、受付カウンター、展示会場があるだけだった。
私達は受付の人に少し待っていて下さいと言われ、ただ座っているのも暇なので展示されている絵画を鑑賞することにした。
画家はゲイだ。
それは私だけでなく、誰でも思う感想だろう。絵画の中心は男性だった。少年から老人までが描かれており、作品は20作近くあるようだった。
裸体なども描かれており、隣の勇(ヨン)は少し赤くなって、顔をそむけた。
「!」
展示場の最後まで来て私は最後の絵に目を奪われた。それは一人の青年の肖像画だった。
こちらをじっと見つめている青年の絵で、その瞳には画家への想いが見て取れるようだった。
情熱的に見つめられ、画家は何を思ったのだろう。
彼たちは恋人同士なのか。
「うわ。これ最悪、ホモ展じゃねーか」
「!」
ふいにそう大きな声が聞こえる。それは私達より遅く入ってきた男子高校生達の声だった。勇(ヨン)はその言葉に顔を引きつらせ、私はその子たちを見つめる。すると彼たちが私達に気付き、意地悪そうな笑みを浮かべた。
「あんたたち、サラリーマンみたいだけど、ホモ?こんな絵見に来るなんてホモだよな~」
私と同じ背丈の少年が前に出てきて、私達を見下すような視線を投げかける。
「……ここは美術館です。静かにしてもらえませんか?だいたい、高校生はまだ学校中じゃないのですか?」
「うわ。ホモサラリーマンが説教かよ。うっざいな。今日は課外授業なんだよ」
「それなら、作品をちゃんと見るべきです。だいたい、あなた達は知っていますか?有名な芸術家のほとんどがゲイなことを」
「ゲイ?ホモのことか。お兄さん、兄さん達はいつからホモなの?生まれたときから?」
けらけらと笑いながら、高校生たちが囃したてる。
相手にしてもしょうがない。
隣の勇(ヨン)の表情は完全に蒼白で、立っているのがやっとという感じだった。
「さあ、学生さん。これ以上騒ぎ立てるとオーナーに追い出されますよ。それとも学校に私が通報してもいいですか?」
「うるさいなあ。おい、郁間(いくま)、野矢(のや)帰ろうぜ。こんなホモ展見ててもしょうがねーし」
学生達は蔑みの視線を私達に浴びせると、展示場を出て行く。すると先ほどの喧騒がうそのように静寂が訪れた。
「勇(ヨン)。大丈夫ですか?」
私は彼の肩にそっと触れる。
「!」
すると彼は体を震わせ、私に驚いた顔を見せた。
……傷ついている。
ゲイと言われたことで、彼を傷ついているのがわかった。
同性愛者ではない彼にとって、あの中傷は痛かったのに違いない。
私のせいだ。
私のせいで彼を傷つけた。
「す、すみません。俺……」
彼は表情を変えた私に驚いたのか、慌てて謝った。
「謝ることなんてありません。私こそ……すみません」
すみません。
そう、私が彼に謝るべきだ。
私が彼に誘いをかけた。
誘いに乗った彼はきっと今、私を抱いたこと、私を好きになったことを後悔している……。
「あ、実田さん。お待たせしました」
美術館のオーナーがそれからまもなく現れ、私達は事務室に通された。勇(ヨン)は先ほどまでの様子が嘘のように淡々と話をしていた。内容は美術館の照明の付け替えの件で、30分ほどで話が終わる。
「それでは今度は技術者を連れてきます。宜しくお願いします」
「こちらこそお待ちしております」
出入口でオーナーに送ってもらい、私達は美術館を出る。
駐車場まで少し歩く必要があり、夏の初めを感じさせる日差しが照りつける中、私達は歩いた。
「秀雄(シュウシュン)」
「はい?」
彼に名を呼ばれ、私は足を止め彼を見つめる。可愛い彼はその童顔な顔を難しくさせていた。
何を言いたいのだろう。
私は少し緊張しながら彼の言葉を待つ。
「俺、明日にでも辞表出すつもりです。一緒には行けないですけど、絶対に後から追いかけますから」
「勇(ヨン)……」
心が震える。
泣きそうになる。
どうしたのだろう。形容できない気持ちが沸き起こる。
「!」
しかしふいにやかましい音が鳴り始め、勇(ヨン)がすみませんとポケットから携帯電話を取り出した。
「取ってください」
彼が電話を切ろうとしたので、私はそう言う。すると彼は私にくるりと背を向けて、電話に出た。
「灘(なだ)、何の用だ?え、会いたい?うそだろう。今日?無理無理」
私に対すると態度とは全く異なった口調で彼は話し始める。
いつか、私にもこれくらい打ち解けてくれるだろうか?
私と彼の関係はあまりにもぎこちない気がする。
「聞け?聞けるわけないだろ。だいたい、俺が嫌だし」
「どうしたのですか?」
彼があまりにも困っている様子なので、私は思わず聞いてしまった。
彼の友人の滩(タン)は強引な性格だ。それはあまり余ることがあって、先週は思わず怒鳴りつけてしまった。でも彼の大事な友人であることは知っているので無下にできない。
「……あの、秀雄(シュウシュン)が帰るまでに一度仲直りの飲み会をしたいとかで、今日一緒に飲まないかと誘っているんですけど……」
今日……。
どうしようか。彼に会いたいなどとは思わない。でも……
「断りましょう。勝手に電話を掛けてきて、しかも今日なんて」
「勇(ヨン)。大丈夫です。私も怒鳴りつけて悪いと思っています。だから仲直りの飲み会しましょう」
「秀雄(シュウシュン)……いいんですか?」
「もちろんです」
彼は勇(ヨン)の大事な友人だ。会っていた方がいいだろう。
「じゃあ」
そうして彼は滩(タン)に電話を掛け直す。彼の表情が幾分柔らかい気がした。
やはり私の人生に彼を巻き込むのは間違いかもしれない。
朗らかに滩(タン)と話す彼を見ながら、私はそう思わずにはいられなかった。
私達は受付の人に少し待っていて下さいと言われ、ただ座っているのも暇なので展示されている絵画を鑑賞することにした。
画家はゲイだ。
それは私だけでなく、誰でも思う感想だろう。絵画の中心は男性だった。少年から老人までが描かれており、作品は20作近くあるようだった。
裸体なども描かれており、隣の勇(ヨン)は少し赤くなって、顔をそむけた。
「!」
展示場の最後まで来て私は最後の絵に目を奪われた。それは一人の青年の肖像画だった。
こちらをじっと見つめている青年の絵で、その瞳には画家への想いが見て取れるようだった。
情熱的に見つめられ、画家は何を思ったのだろう。
彼たちは恋人同士なのか。
「うわ。これ最悪、ホモ展じゃねーか」
「!」
ふいにそう大きな声が聞こえる。それは私達より遅く入ってきた男子高校生達の声だった。勇(ヨン)はその言葉に顔を引きつらせ、私はその子たちを見つめる。すると彼たちが私達に気付き、意地悪そうな笑みを浮かべた。
「あんたたち、サラリーマンみたいだけど、ホモ?こんな絵見に来るなんてホモだよな~」
私と同じ背丈の少年が前に出てきて、私達を見下すような視線を投げかける。
「……ここは美術館です。静かにしてもらえませんか?だいたい、高校生はまだ学校中じゃないのですか?」
「うわ。ホモサラリーマンが説教かよ。うっざいな。今日は課外授業なんだよ」
「それなら、作品をちゃんと見るべきです。だいたい、あなた達は知っていますか?有名な芸術家のほとんどがゲイなことを」
「ゲイ?ホモのことか。お兄さん、兄さん達はいつからホモなの?生まれたときから?」
けらけらと笑いながら、高校生たちが囃したてる。
相手にしてもしょうがない。
隣の勇(ヨン)の表情は完全に蒼白で、立っているのがやっとという感じだった。
「さあ、学生さん。これ以上騒ぎ立てるとオーナーに追い出されますよ。それとも学校に私が通報してもいいですか?」
「うるさいなあ。おい、郁間(いくま)、野矢(のや)帰ろうぜ。こんなホモ展見ててもしょうがねーし」
学生達は蔑みの視線を私達に浴びせると、展示場を出て行く。すると先ほどの喧騒がうそのように静寂が訪れた。
「勇(ヨン)。大丈夫ですか?」
私は彼の肩にそっと触れる。
「!」
すると彼は体を震わせ、私に驚いた顔を見せた。
……傷ついている。
ゲイと言われたことで、彼を傷ついているのがわかった。
同性愛者ではない彼にとって、あの中傷は痛かったのに違いない。
私のせいだ。
私のせいで彼を傷つけた。
「す、すみません。俺……」
彼は表情を変えた私に驚いたのか、慌てて謝った。
「謝ることなんてありません。私こそ……すみません」
すみません。
そう、私が彼に謝るべきだ。
私が彼に誘いをかけた。
誘いに乗った彼はきっと今、私を抱いたこと、私を好きになったことを後悔している……。
「あ、実田さん。お待たせしました」
美術館のオーナーがそれからまもなく現れ、私達は事務室に通された。勇(ヨン)は先ほどまでの様子が嘘のように淡々と話をしていた。内容は美術館の照明の付け替えの件で、30分ほどで話が終わる。
「それでは今度は技術者を連れてきます。宜しくお願いします」
「こちらこそお待ちしております」
出入口でオーナーに送ってもらい、私達は美術館を出る。
駐車場まで少し歩く必要があり、夏の初めを感じさせる日差しが照りつける中、私達は歩いた。
「秀雄(シュウシュン)」
「はい?」
彼に名を呼ばれ、私は足を止め彼を見つめる。可愛い彼はその童顔な顔を難しくさせていた。
何を言いたいのだろう。
私は少し緊張しながら彼の言葉を待つ。
「俺、明日にでも辞表出すつもりです。一緒には行けないですけど、絶対に後から追いかけますから」
「勇(ヨン)……」
心が震える。
泣きそうになる。
どうしたのだろう。形容できない気持ちが沸き起こる。
「!」
しかしふいにやかましい音が鳴り始め、勇(ヨン)がすみませんとポケットから携帯電話を取り出した。
「取ってください」
彼が電話を切ろうとしたので、私はそう言う。すると彼は私にくるりと背を向けて、電話に出た。
「灘(なだ)、何の用だ?え、会いたい?うそだろう。今日?無理無理」
私に対すると態度とは全く異なった口調で彼は話し始める。
いつか、私にもこれくらい打ち解けてくれるだろうか?
私と彼の関係はあまりにもぎこちない気がする。
「聞け?聞けるわけないだろ。だいたい、俺が嫌だし」
「どうしたのですか?」
彼があまりにも困っている様子なので、私は思わず聞いてしまった。
彼の友人の滩(タン)は強引な性格だ。それはあまり余ることがあって、先週は思わず怒鳴りつけてしまった。でも彼の大事な友人であることは知っているので無下にできない。
「……あの、秀雄(シュウシュン)が帰るまでに一度仲直りの飲み会をしたいとかで、今日一緒に飲まないかと誘っているんですけど……」
今日……。
どうしようか。彼に会いたいなどとは思わない。でも……
「断りましょう。勝手に電話を掛けてきて、しかも今日なんて」
「勇(ヨン)。大丈夫です。私も怒鳴りつけて悪いと思っています。だから仲直りの飲み会しましょう」
「秀雄(シュウシュン)……いいんですか?」
「もちろんです」
彼は勇(ヨン)の大事な友人だ。会っていた方がいいだろう。
「じゃあ」
そうして彼は滩(タン)に電話を掛け直す。彼の表情が幾分柔らかい気がした。
やはり私の人生に彼を巻き込むのは間違いかもしれない。
朗らかに滩(タン)と話す彼を見ながら、私はそう思わずにはいられなかった。
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