彼氏なんてありえない

ありま氷炎

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合コンの夜

奴の気持ち

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 俺は奴の健全な友達だ。
 ゲイって言っても、男友達だっているはずだ。
 俺だって女友達がいる。
 
 だから、俺が奴と飲むからって俺が奴と付き合ってるなんで、ありえないだろう。
 まじで。


 
「新年会?」
「そう。毎年、年明けにしてるでしょ?」

  電話口で呆れた声を上げるのは、山河百合乃だった。3年前に告白しきっぱり振られたが、なぜか友人として付き合っている。告白した時はその外見の騙された。友達になって彼女の本性がわかり、付き合わなくてよかったと後悔したほどだ。
  口が悪い。女性らしいのは外見だけだった。

「信雪。あんた、まだ彼女できてないんでしょ?私が紹介してあげる。だからさ、そっちも紹介してよ。合コンを兼ねた新年会やりましょうよ」
「え?なんか面倒だな」
「面倒?あんたにしては珍しいわね。でも断れないからね。もう声掛け始めてるから」
「まじで?オレに断りもなく」
「あんたにはしては本当に……。あんた、本当は彼女いるんじゃないの?でもいても今回は参加してもらうわよ。あと人集め。イケメンつれてきてよね。イケメン。ほら、あの人。実田勇くんみたいな可愛いタイプでもいいから」
「勇?あいつはだめだよ」
「彼女ができたんだっけ?そっかー。じゃあ、他の人。よろしくね!」

 百合乃は一方的にそう言うと電話を切った。

「マジかよ。っていうかいつなんだよ!」

 結局オレはもう一度電話をかけなおすはめになり、新年会という名の合コンの人集めを手伝うことになった。

  イケメン、俺の友達にイケメンはいない。いや。一人いる。紀原忠史だ。でもゲイだから合コンなんて、嫌だろうし。
 その日から、俺は友達に頼みまくった。が、俺はダメなわけ?何だよイケメンって、とぶち切れられることがあっただけで、イケメン集めに進展はなかった。

「灘さん、どうしたんですか?」

  深い溜息をついた俺に忠史が尋ねる。彫の深い顔、褐色の肌。正真正銘のイケメンがそこにいた。

「いや別に……」

  合コンのイケメン集めに苦労してるなんて言える訳もなく、俺は言葉を濁した。

「本当ですか?俺、頼りにならないかもしれないですけど、話くらいなら聞きますよ」
「………」

  俺は自分が自己中なことを知っている。こいつに頼むの事が間違ってることも分かってた。

「あのさ、実さ……」

  でも奴の言葉に甘えてしまった。

「合コン……」

  予想通り奴は嫌そうな顔をした。それはそうだよな。

「やっぱ、嫌だよな。ごめん。聞かなかったことにして」
  
 俺はさすがに反省した。

「……で誰も当てがないんですよね?」

  イケメンは至近距離で俺をじっと見つめる。眼差し妙に色っぽく、胸がどきりとした。
  何、ときめいてるんだよ。俺は。
  イケメンって、凄いな。男女関係なく、ドキドキさせるのかよ。
  黙っている俺の前で、忠史は考え込む。

「……いいですよ。俺行きます。サービスとか付き合ったりはできないんですけど。参加するだけなら」
「本当?ありがとう!」

  がしっと、俺は嬉しくなって奴の手を掴む。

「灘さん!」

  忠史は慌てて俺の手から逃れる。その顔がほんのり赤い。
  え?まさか?

「灘さん、場所はどこなんですか?」

  そう尋ねた忠史の顔色はすでに普通だった。
  気のせいだよな。だって奴の対象は綺麗か可愛いだし。

「場所は市内の居酒屋。合コンと言っても新年会も兼ねてるし。硬いの俺も百合乃も苦手だし」

  そう、百合乃の性格は俺にちょっと似てる。でも恋愛対象にはなりえない。

「……百合乃さんって、その合コンの幹事ですよね?」
「うん。そう。まったく俺に断りもなく話を進めた張本人。巻き込んで本当にごめんな。でも参加してくれること、本当助かった。イケメンは一人いれば十分だと思うから。あとは適当に俺の友達に声かけるから」
「……はい」

 なんだか奴は元気なさげだった。
 やっぱり嫌なのか。
 でもイケメンって言っても他には当てがないし。

「忠史。やっぱり嫌?だったら、」
「大丈夫です!行きます」

 奴は何か決意したようにしっかりそう答えた。
 
 なんかおかしい。
 
 俺はそう思ったが、数日苦しめられていた人事から解放されて、あまり深く考えなかった。



 そして合コン当日がやってきた。

「あ、灘さん!」

 店集合ではなく、最寄りの駅集合にした。時間より早く来たのに、それよりも早く忠史にも待っていた。
 背が高くて、イケメンの奴は目立つ。俺も精一杯おしゃれしたが、奴の横に立つと意味がないことがわかる。
 ああ、本当にゲイだなんて、もったいない。

「どうしました?」 

 思わず溜息をついていたらしい。俺は慌てて顔を上げた。無理に誘ったのに、俺ってやつは失礼すぎる。

「いや、やっぱり忠史はかっこいいと思ってさ」
「そ、そうですか?」

 言われ慣れてるはずなのに、奴の顔は少し赤い。
 こんな照れる奴だったけ?
 俺は奴の様子に違和感を覚えるが、深く考えることはできなかった。

「灘!あけおめ!」

 電話でも話した癖に、合コンメンバーの栗田が陽気に新年に挨拶をする。

「あ、明けましておめでとう」

  とりあえず、言われたからには返さずいられない俺はそう返した。
  年が明けて2週間以上、そろそろ、この挨拶もいらないだろうと思うが、今年初めてあったから、言わずにはいられないんだろう。

「灘。そのイケメンは?」
「ああ、勇の後輩だよ。紀原忠史。俺達より二つ年下だ」
「年下?そうなんだ。よろしくな。俺は栗田(くりた)伴樹(ともき)」
「あ、えっと、俺は、いや私は紀原忠史です。宜しくお願いします」
「紀原くん、かしこまらない。かしこまらない。なんか、どう見ても俺達と紀原くんは同じ年か、上にしか見えないから」
「はあ……」
「栗田。お前、さりげなく。酷いこというな。毒舌男め」
「うるさいな。俺は正直なんだ」
「おお、皆さんお揃いで」

 俺が栗田の野郎に説教しようとすると、のんびりとした声がかけられた。

「木崎!明けましておめでとう!」

 栗田は言い募ろうとする俺を無視して、木崎に向かって頭を下げる。俺にはあけおめだったよな。こいつめ。

「はい。明けましておめでとうございます」

 おっとりした男、木崎は居酒屋に行くのに、黒の高そうなコートを羽織っていた。その為か、少し格好よく見えた。合コンをかなり意識しているらしい。
 俺が集めたメンバーは忠史、栗田、木崎の3人だ。栗田、木崎はイケメンとは言えないが、ブ男でもないから大丈夫だろう。

「あれ、灘くん。この男前は?僕前に会ったことなかったよね?」
「ああ、栗田にはさっき紹介したけど、ほら。俺の友達の勇、あいつの会社の後輩なんだ。紀原忠史。俺達より二つしただけど、しっかりしてる奴だ」
「ふうん。紀原くんね。よろしく。僕は木崎恵太郎と言います」
「あ、宜しくお願いします」 

 突然俺の友達が現れたもんだから、忠史が戸惑っている様子が伝わる。後でフォローすることにして、俺はまず合コンの場所に皆を連れていくことにした。


「まずは乾杯しましょう」

 のりのり幹事の百合乃は全員に飲み物が行きわたったのを確認して、立ちあがる。どうやら、俺が連れてきたメンバーに満足しているようだ。
 俺は前に座る女の子たちを見る。可愛い系ばかりで、外れクジはなさそうだった。

「音頭は私、山河百合乃がとります。それでは皆さん、お手元のジョッキを片手に持ってください」

 親父かよ、と突っ込みをいれたくなったが、俺は黙ってジョッキを持った。隣に座る忠史を見ると微かに顔を強張らせていた。

「大丈夫か?」
「あ、はい」
「そこそこ、乾杯するの。話しない」

 なんだよ、それ。本当仕切り魔だな。結構、みんな引いてるけど。
 でも空気を読まないのが百合乃だ。

「新年明けましておめでとうございます。今年も皆さん宜しくお願いします。はい、乾杯!」

 そこで、乾杯か。
 かちん、とタイミングがずれながらも、俺はまず隣の忠史のジョッキと乾杯する。それから他の皆と乾杯と言いながら、ジョッキを軽く当てた。
 こうして、新年会いや、合コンは始まり、30分ほど過ぎたところで忠史が席を立った。

「あ、俺。すみません。トイレ行ってきます」
「僕も行こうかな」
「連れションかよー。小学生かぁ」

 毒舌の栗田が、席を立った忠史と木崎に笑い掛ける。
 木崎は苦笑したが、忠史の表情は暗かった。
 やっぱり無理してるかな。
 俺は心配になりちょっと腰を浮かした。

「ちょっと信雪。あんたまでトイレに行く気?ちょっと待ちなさいよ」

 席替えタイムなどで、シャッフルされた席で俺の隣に座った百合乃が俺のそでを引っ張る。
 忠史を見ると、なんだか木崎と話をして、トイレに仲良く向かっていた。
 なんだ。俺の気のせいか。
 俺はすとんと椅子に座り直す。

「さあさあ、イケメン紀原くんが不在だ。俺にもチャンスがやってきましたよ」

 馬鹿正直な栗田は胡麻をするようなポーズをとり、女性陣に話しかける。一見引かれるようなセリフだが、うまく気を引けたようで楽しげにやり取りをしていた。
 俺は、
 普段ならこういう場所では栗田の立ち位置だ。
 だが、なんだか今日はおどける気持ちにもなれなく、普通に女の子達と話をしていた。
 気になるのは忠史で、あいつが疲れていないかと、確認してしまう。
 俺や勇達と飲むとき、忠史はいつも元気でしゃべることも多い。でも今日は黙りこくったままで、女の子に質問されれば答えると、クールな対応をしていた。
 やっぱり無理に誘わなきゃよかったな。時間をみて帰るか。

「ああ、戻って来た。俺の独占場が終わってしまった」

 冗談か本気か解らないつぶやきを栗田が漏らし、俺は忠史達が戻って来たことを知る。
 忠史の表情はちょっと不思議だった。木崎はにこにこと笑顔のままだ。
 何かあったのか?

「灘くん。この天ぷら、もらっていい?」

 でも、俺が忠史に話しかけようとすると、隣に座った木崎が不意にそう尋ねてきた。

「いいけど。俺ちょっとかじってるよ」
「僕、そういうの気にしないから大丈夫。美味しいんだよね。この天ぷら」

 木崎はにこっと笑うと、俺の皿から少しかじって欠けている茄子の天ぷらを箸で摘む。
 本当に美味しいみたいで、木崎は口に含むと幸せにそうに笑った。

「紀原くんも食べたかった?」

 なんでそこで忠史?
 俺は木崎が彼に聞くのがわからなかった。

「……いや、別に」

 聞かれた忠史は少しむっとした様子で返す。
 
 意味わからん。

 そうして2人がトイレから戻ってきてから、なんだか合コン、いや新年会のムードはおかしくなり、誰も2次会と言わないまま、終わりを迎えた。

「信雪、この借りはいつか返してよね」
「?なんだよ。それ」 

 そっちが人集めろっていったから集めたのに、なんだよ。
 憤慨してる俺に構わず、百合乃はバイバイと手を振り、他の女の子と一緒に街に消えていく。
 完全に失敗の合コンだった。理由は不明。

「紀原くん、木崎。お前達、ケンカでもしたんか?」

 そう、トイレに行って以来。二人の雰囲気はとげとげしくなった。それが合コン全体に悪影響した感じだ。

「え?そんなことないよ。ね、紀原くん」
「……はい」

 忠史はムスッとしたまま答える。

「栗田くん。2次会もなかったし、このまま皆で飲まない?」
「え?俺はいい。男だけなんてつまんないし。大体、お前達雰囲気悪すぎ。今日、可愛い子いたのにさあ。まじで。灘、本当にいつかこの借りは返せよな」
「俺かよ!なんで俺なんだよ」
「お前が企画したんだろう」
「違う。百合乃が言い出したんだ」
「どっちにしても人集めはお前だろうが」

 そう言われ、俺は黙りこくる。
 まさか、忠史と木崎の相性が悪いなんて、思わなかった。

「俺は帰る。なんか気分悪いし。じゃあな」

 黙った俺に背を向け、栗田は歩き出した。
 俺はかける声を持たなかった。

「さあ、三人だけになったね。じゃあ、三人で飲もうか。この後」

 木崎は栗田のことなど構わず、にこにこと笑っていた。

「飲むわけないだろう。俺も気分悪いし。百合乃にも栗田にも『借りを返せ』って言われて頭にきてるし。大体、栗田お前、ちょっと今日おかしいぞ。そんな人につっかかる奴だっけ?」
「紀原くんは特別だから。僕が気に入ったものに手を出そうとするから」
「木崎さん!」

 忠史はめずらしく強い口調で木崎の名前を読んだ。
 女の子の取り合いか?
 でも忠史が誰かにアプローチなんてするわけないし。なんなんだ?

「灘くん。君が知らないことを教えてあげようか?」
「木崎さん!」

 そう叫ぶ忠史は必死だった。
 なんなんだ?いったい。
 俺は自分だけがカヤの外にいるみたいで気分がわるかった。

「木崎なんなんだよ。忠史がゲイなことじゃないよな。俺は知ってるよ。そんなこと。忠史。お前もなんだよ。そんなに必死に」

 忠史を見ると、奴は逃げるように視線をそらす。

「ふうん。灘くんは知ってるのか。やっぱりね」

 木崎の言い方が嫌だった。まるで俺がゲイみたいに、そう言われてるみたいで。

「なんだよ。悪いのかよ。ゲイでも俺は忠史の普通の友達だ」

 そう。俺は彼の普通の友達だ。

「友達ねー。灘くん、実は僕、バイなんだよ。だから紀原くんがゲイってすぐわかったんだ。そして彼が誰を好きなのかも、すぐにわかっちゃった」
「どういう意味だ?」

 嫌な予感がした。

「木崎さん!言わないでください。お願いします」

 彼は頭を下げた。頭を下げるなんて似合わなかった。
 俺の動悸が早まる。木崎の笑み、忠史の凍りついた顔が俺に警告をする。

「嫌だね。僕はカミングアウトしたんだ。僕だけって不公平じゃない。灘くん。この紀原くん、君の事が好きなんだ。友達とではなく、恋愛対象としてね。君だって本当はわかってるんだろう。だって、今日。何度も彼の顔色伺ってた。焼けちゃったね。本当に。女の子にしか興味ないって思ってた友達が、実は男も大丈夫だったなんて。知っていれば僕だってアプローチ始めからしたのに」
「!」

 何も考えられなかった。
 唖然としていた。
 そんな俺に木崎は言葉を続ける。

「灘くん。本当は気になってるでしょ?だったら、試してみなかい。僕と、君そして紀原くん3人で。気持ちと思うけど」
「ふざけるな!」

 奴は最後まで言えなかった。
 忠史の怒声と鈍い音がして、奴が倒れるのがわかった。
 忠史が奴を殴り飛ばしていた。

「灘さん、俺」

 そして俺を見る。
 見たくない。
 忠史の顔なんてみたくなかった。

「……帰る」

 酒なんてほとんど飲んでない。でも胃から吐き気がこみ上げてきた。
 俺は背を向け歩き出した。
 早くこの場を立ち去りたかった。

「灘さん!」

 忠史の声が背中に掛けられる。
  でも俺は逃げ出した。
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