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一緒に寝る人
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「今日は2人ともどうするの?」
「どうするって?」
突然放たれた千咲の言葉に、なんのことかわからない勇は質問を質問で返す。
「今日は勇と星澤さん、寝る時どうするのかって聞いてるのー」
時間は午後21時、昨日ならこの時間には寝室に入っていた勇と紗夜だが、正体がバレてしまったのならそんなことなどする必要はなく、リビングでゲームをする千咲と匠海を見守っていた。
「俺は自分の部屋で寝るつもりだが」
「なら誰かと一緒に寝てもらうよー」
「昨日と同じか?」
「え、昨日と同じでいいの?」
今度は質問をする勇に、小首を傾げる千咲がゲーム画面を見ながらも質問を質問で返す。勇も勇で、なにを疑問に思っているのか分からないのか小首を傾げると、当たり前の口で言う。
「匠海くんと一緒に寝るということだけど」
「いやいや、昨日一緒に寝たのは星澤さんだよ?まぁカップルなら一緒に寝てくれって思うけど」
ね、星澤さん。と紗夜にも話を振る千咲はゲームを勝利させる。そんな千咲の言葉に、目を細める紗夜は訂正を求める言葉を並べた。
「仮、のカップルね。そこは履き違えたらダメだよ」
あえて仮、という言葉を強調する紗夜は「まぁ」と言葉を続ける。
「私はどうしてもって言うなら寝てあげても良いんだけどね」
「なんでこっち見るんだよ。俺はお前がどうしても俺と寝たいなら寝てあげるぞ」
「私がせっかくあなたに決定権を差し上げてあげたのに、なんで私に委ねるのよ。男ならビシッと決めなさいよ。ハイでもイェスでも」
「その選択肢だと一緒に寝る決定ってことになるぞ。俺は別にいいけど」
「私も別に一緒に寝てあげてもいいけど」
ここまで言ったのなら最後まで言えよ、という気持ちをグッと抑える千咲はゲーム画面を閉じたことを確認して、ソファーの上でツンデレを発揮している2人に目を向けると、
「なら勇と星澤さんは一緒に寝る事確定ね。匠海は昨日と同じように私の部屋でオールで」
「おけー」
昨日までなら千咲の決定に猛反対をしていただろう勇と紗夜だが、今回の決定に口を挟むこともなく、ほんのり頬を赤くして心のどこかで喜びに満ちていた。
そんな顔で相手の様子を盗み見ると目が合う。
(そんな顔を赤くしちゃって。そんなに私と寝るのが嬉しいんだ?口では素直じゃなかったけど、表情にすぐ出ちゃってるよ~)
若干のニヤつきを表情に出す紗夜は目を逸らすことなく、自分の顔も赤いことを知らずにそんな事を考える。
(顔赤くしてそんなに俺と寝たかったのか。口では素直じゃなかったのに、顔だけはほんと素直だな~)
若干のニヤつきを浮かべる勇も目を逸らすこともなく、自分の顔も赤いことを知らずにそんな事を考える。
((ほんと可愛いなぁ))
等々隠す気もなく、相手をあざ笑うようにニヤつきを見せる勇と紗夜。そんな2人に思わず苦笑を浮かべる千咲はバカなのかと言わんばかりの目で言う。
「なんで真っ赤にして見つめ合ってるの?2人ともそんなに一緒に寝ることが嬉しかったの?」
そんな千咲の言葉に、鼻を鳴らした勇と紗夜はお互いの顔を指さす。
「こいつが俺と寝れて嬉しいらしいからサービスで見つめてあげてるんだよ」
「はぁ~?あなたが嬉しいらしいから私が見つめてあげてるのよ」
「そんな顔真っ赤にしてなに言ってるんだ」
「それはこっちのセリフですけど?」
やはり自分の顔が赤いとは信じていないようで、相手の言葉をまともに受け止めようとしない2人は自分も恥を掻いていることを知らずに不敵な笑みを浮かべる。
((ほんと馬鹿だなぁ~))
千咲と匠海の冷めた目線にも気がつくこともなく、喜びの感情に身を任せてただ相手を見つめる勇と紗夜は約10分、一度千咲と匠海に無理やり顔を逸らされたのを除けば30分間も見つめ合うのだった。
「どうするって?」
突然放たれた千咲の言葉に、なんのことかわからない勇は質問を質問で返す。
「今日は勇と星澤さん、寝る時どうするのかって聞いてるのー」
時間は午後21時、昨日ならこの時間には寝室に入っていた勇と紗夜だが、正体がバレてしまったのならそんなことなどする必要はなく、リビングでゲームをする千咲と匠海を見守っていた。
「俺は自分の部屋で寝るつもりだが」
「なら誰かと一緒に寝てもらうよー」
「昨日と同じか?」
「え、昨日と同じでいいの?」
今度は質問をする勇に、小首を傾げる千咲がゲーム画面を見ながらも質問を質問で返す。勇も勇で、なにを疑問に思っているのか分からないのか小首を傾げると、当たり前の口で言う。
「匠海くんと一緒に寝るということだけど」
「いやいや、昨日一緒に寝たのは星澤さんだよ?まぁカップルなら一緒に寝てくれって思うけど」
ね、星澤さん。と紗夜にも話を振る千咲はゲームを勝利させる。そんな千咲の言葉に、目を細める紗夜は訂正を求める言葉を並べた。
「仮、のカップルね。そこは履き違えたらダメだよ」
あえて仮、という言葉を強調する紗夜は「まぁ」と言葉を続ける。
「私はどうしてもって言うなら寝てあげても良いんだけどね」
「なんでこっち見るんだよ。俺はお前がどうしても俺と寝たいなら寝てあげるぞ」
「私がせっかくあなたに決定権を差し上げてあげたのに、なんで私に委ねるのよ。男ならビシッと決めなさいよ。ハイでもイェスでも」
「その選択肢だと一緒に寝る決定ってことになるぞ。俺は別にいいけど」
「私も別に一緒に寝てあげてもいいけど」
ここまで言ったのなら最後まで言えよ、という気持ちをグッと抑える千咲はゲーム画面を閉じたことを確認して、ソファーの上でツンデレを発揮している2人に目を向けると、
「なら勇と星澤さんは一緒に寝る事確定ね。匠海は昨日と同じように私の部屋でオールで」
「おけー」
昨日までなら千咲の決定に猛反対をしていただろう勇と紗夜だが、今回の決定に口を挟むこともなく、ほんのり頬を赤くして心のどこかで喜びに満ちていた。
そんな顔で相手の様子を盗み見ると目が合う。
(そんな顔を赤くしちゃって。そんなに私と寝るのが嬉しいんだ?口では素直じゃなかったけど、表情にすぐ出ちゃってるよ~)
若干のニヤつきを表情に出す紗夜は目を逸らすことなく、自分の顔も赤いことを知らずにそんな事を考える。
(顔赤くしてそんなに俺と寝たかったのか。口では素直じゃなかったのに、顔だけはほんと素直だな~)
若干のニヤつきを浮かべる勇も目を逸らすこともなく、自分の顔も赤いことを知らずにそんな事を考える。
((ほんと可愛いなぁ))
等々隠す気もなく、相手をあざ笑うようにニヤつきを見せる勇と紗夜。そんな2人に思わず苦笑を浮かべる千咲はバカなのかと言わんばかりの目で言う。
「なんで真っ赤にして見つめ合ってるの?2人ともそんなに一緒に寝ることが嬉しかったの?」
そんな千咲の言葉に、鼻を鳴らした勇と紗夜はお互いの顔を指さす。
「こいつが俺と寝れて嬉しいらしいからサービスで見つめてあげてるんだよ」
「はぁ~?あなたが嬉しいらしいから私が見つめてあげてるのよ」
「そんな顔真っ赤にしてなに言ってるんだ」
「それはこっちのセリフですけど?」
やはり自分の顔が赤いとは信じていないようで、相手の言葉をまともに受け止めようとしない2人は自分も恥を掻いていることを知らずに不敵な笑みを浮かべる。
((ほんと馬鹿だなぁ~))
千咲と匠海の冷めた目線にも気がつくこともなく、喜びの感情に身を任せてただ相手を見つめる勇と紗夜は約10分、一度千咲と匠海に無理やり顔を逸らされたのを除けば30分間も見つめ合うのだった。
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