24 / 30
迷い猫
しおりを挟む
当てもなく歩き続けて
疲れて座り込んでいたら
一匹の猫がすり寄ってきた
毛は乱れ 所々が抜け落ちて
身体は痩せ細って アバラも浮き出ている
喧嘩でもしたのか 喉元は抉れ
尻尾も切れて短くなっていた
やあ どうしたんだい
お前も道に迷ったのかい
俺みたいに行き場をなくしたのかい
俺の問いに応えるように
猫は力なく ニャアと鳴く
声にもならないような
か細く掠れた声で鳴く
膝元にじゃれついてくるので
俺は頭を撫でてやった
少しビクンとすぼませた後
猫は俺の手を受け入れた
ざらざらの頭を撫でてやると
それはそれは幸せそうに両目を細めて
喉をゴロゴロと鳴らす
そうして俺の膝に頭を何度も擦り付けて
声にもならない掠れた鳴き声を俺に向ける
よっぽど気に入ったのか
そいつは俺の膝にピョンと乗ると
そのまま横になって寝息を立て始めた
俺はそいつの腹を撫でてやる
アバラの浮き出た痩せた腹を
何度も 何度も
できるかぎり優しく
毛布で温めるように
どれくらい経ったろう
猫は思い出したように顔を上げ
大きく伸びをしたかと思ったら
またピョンと俺の膝から飛んで
何処かへとスタスタ去って行った
猫の気まぐれに俺はキョトンとしたが
まあそうだよなと納得させる
いつまでもここには居てはいられない
生きるためには行かなくては
どんなに辛くとも行かなくては
ここにはほんの少しふらりと立ち寄っただけ
ほんの少し暖まりに来ただけ
そう思えば気まぐれにも腑に落ちる
さて俺も行かないと
俺もここには休みに来ただけ
ほんの少し一息つきたかっただけ
いつまでもいてはいられない
重い腰を上げて立ち上がる
はてさてどこへ向かったもんか
風のふくまま 気の向くまま
とりあえず気まぐれに歩いてみようか
あの痩せこけた猫のように
疲れて座り込んでいたら
一匹の猫がすり寄ってきた
毛は乱れ 所々が抜け落ちて
身体は痩せ細って アバラも浮き出ている
喧嘩でもしたのか 喉元は抉れ
尻尾も切れて短くなっていた
やあ どうしたんだい
お前も道に迷ったのかい
俺みたいに行き場をなくしたのかい
俺の問いに応えるように
猫は力なく ニャアと鳴く
声にもならないような
か細く掠れた声で鳴く
膝元にじゃれついてくるので
俺は頭を撫でてやった
少しビクンとすぼませた後
猫は俺の手を受け入れた
ざらざらの頭を撫でてやると
それはそれは幸せそうに両目を細めて
喉をゴロゴロと鳴らす
そうして俺の膝に頭を何度も擦り付けて
声にもならない掠れた鳴き声を俺に向ける
よっぽど気に入ったのか
そいつは俺の膝にピョンと乗ると
そのまま横になって寝息を立て始めた
俺はそいつの腹を撫でてやる
アバラの浮き出た痩せた腹を
何度も 何度も
できるかぎり優しく
毛布で温めるように
どれくらい経ったろう
猫は思い出したように顔を上げ
大きく伸びをしたかと思ったら
またピョンと俺の膝から飛んで
何処かへとスタスタ去って行った
猫の気まぐれに俺はキョトンとしたが
まあそうだよなと納得させる
いつまでもここには居てはいられない
生きるためには行かなくては
どんなに辛くとも行かなくては
ここにはほんの少しふらりと立ち寄っただけ
ほんの少し暖まりに来ただけ
そう思えば気まぐれにも腑に落ちる
さて俺も行かないと
俺もここには休みに来ただけ
ほんの少し一息つきたかっただけ
いつまでもいてはいられない
重い腰を上げて立ち上がる
はてさてどこへ向かったもんか
風のふくまま 気の向くまま
とりあえず気まぐれに歩いてみようか
あの痩せこけた猫のように
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる