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チェシャねこ
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「私はあなたのことが好きよ。まだ少ししか話したことないけれど、確かにそう感じるわ。」
「それはどうも。ありがとう。」
「あなたは私のことが好き?」
「君のことが別に嫌いってわけじゃないさ。ただ、オレは人のことを好きにならない。...なれない。」
真夜中の布団の中。
それだけさとチェシャねこは言った。彼はカエルの王子様の話をしてくれた。眠れない私に、シンデレラや親指姫などの童話より、すこしコアな話をくれた。
なぜカエルなのだろう?
「なら、あなたはあなた自身のことが好きなの?」
「ああ、そうだな。オレはそれだけで満足さ。人に求めるようなことをしなくても、しっかり歩いていける。
逆に君が自分のことを嫌いなら、オレからの愛で君を満たせることなんてないぜ?」
闇に溶けるように、大きな歯が見えた。
「私は、自分のことが嫌いよ。...あなたが私に好意をよせなくて良かった。...あなたを好きなままでいられるわ。」
「めんどくさい人だな。オレが仮に君を好きになったら、気持ち悪がられて、相手にしなければ君は寄ってくるって?」
「間違っていないわ...笑っちゃうけど、きっと、あなたが私を相手にしない間、私はあなたを想い続けて、あなたから愛されることを強く望むわ。」
「それにオレが揺れたら、その関係は一瞬で終わるんだね。まあ、そんなことはないから安心しな。オレは誰も好きにならない。君はオレに一生、応えてもらうことはない。」
「それでいいの。もっと私を傷つけて、惨めな思いにさせて。そうしないと、大大大っ嫌いな自分が許せないの。」
「声が震えてる。君は気持ち悪い性癖の持ち主だね。全部夢なんだけど。カエルカ現象も自己受容できるとなくなるよ。朝が近いな。そろそろ失礼するよ。」
チェシャねこはくるりと背を向けると
朝焼けに染まるカーテンの裾と揺れた。
「君が自分のことを認めて、受け入れられる日がくるといいね。」
そう言って彼は消えてしまった。
その猫は夜にだけ現れる。
その猫は私の中にいる。...to be end
「それはどうも。ありがとう。」
「あなたは私のことが好き?」
「君のことが別に嫌いってわけじゃないさ。ただ、オレは人のことを好きにならない。...なれない。」
真夜中の布団の中。
それだけさとチェシャねこは言った。彼はカエルの王子様の話をしてくれた。眠れない私に、シンデレラや親指姫などの童話より、すこしコアな話をくれた。
なぜカエルなのだろう?
「なら、あなたはあなた自身のことが好きなの?」
「ああ、そうだな。オレはそれだけで満足さ。人に求めるようなことをしなくても、しっかり歩いていける。
逆に君が自分のことを嫌いなら、オレからの愛で君を満たせることなんてないぜ?」
闇に溶けるように、大きな歯が見えた。
「私は、自分のことが嫌いよ。...あなたが私に好意をよせなくて良かった。...あなたを好きなままでいられるわ。」
「めんどくさい人だな。オレが仮に君を好きになったら、気持ち悪がられて、相手にしなければ君は寄ってくるって?」
「間違っていないわ...笑っちゃうけど、きっと、あなたが私を相手にしない間、私はあなたを想い続けて、あなたから愛されることを強く望むわ。」
「それにオレが揺れたら、その関係は一瞬で終わるんだね。まあ、そんなことはないから安心しな。オレは誰も好きにならない。君はオレに一生、応えてもらうことはない。」
「それでいいの。もっと私を傷つけて、惨めな思いにさせて。そうしないと、大大大っ嫌いな自分が許せないの。」
「声が震えてる。君は気持ち悪い性癖の持ち主だね。全部夢なんだけど。カエルカ現象も自己受容できるとなくなるよ。朝が近いな。そろそろ失礼するよ。」
チェシャねこはくるりと背を向けると
朝焼けに染まるカーテンの裾と揺れた。
「君が自分のことを認めて、受け入れられる日がくるといいね。」
そう言って彼は消えてしまった。
その猫は夜にだけ現れる。
その猫は私の中にいる。...to be end
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