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迫りくる危機
花びらの空間
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「ひいぁっ! ラフィアさん!」
ラフィアがもがき苦しむ様子を見てコンソーラは悲鳴を上げる。
「サレオスには本当呆れるわ」
ガリアはうんざりしていた。
コンソーラはイロウとガリアと共に黒天使の行動を映像で見ていた。
ベリルがティーアと戦っている場面、黒天使が天使と交戦している所などが画面に映っている。コンソーラが悲鳴を出すきっかけになったラフィアのいる場所も含めて。
コンソーラはラフィアを見ていてもたってもいられず、体が震える。
「コンソーラ」
弟の勝手な行動にも動じず。イロウは声をかける。
「は……はい」
「お前に動いてもらう」
「私が……ですか?」
コンソーラはおずおずと訊ねる。
「飛んでる二人の天使が見えるだろ」
イロウが指を差すと、茶色い髪の少年と銀髪の少年がいた。
茶色い髪の少年を見るなり、コンソーラは目を見張った。忘れもしないベリルを助けてくれた天使だ。
「あの人は……」
「二人はラフィアを助けるために動いている。お前が手助けしてやれ」
「分かりました」
「言っておくが、サレオスとワゾンには手を出すなよ」
「イロウ様の命令なら聞きますよ」
コンソーラは言うと、体の震えの代わりに嬉しさが体を支配し軽やかな足取りでその場を去った。恩人であるラフィアにもうすぐ会えるとなるとわくわくするのだ。
「待ってて下さいねラフィアさん、すぐに行きますからね」
コンソーラは恍惚とした表情を浮かべた。
「あそこだ」
連絡水晶に目をやり、リンは言った。
二人の目先には無数の花びらが円を作っていた。
「妙な光景だ。花びらが覆うなんてな」
「あの中からカーシヴさんの反応があるよ」
リンは言った。連絡水晶の点滅が花びらの中からある。
「黒天使もいるな、闘いになるかもしれないが、覚悟はいいか?」
ナルジスは重々しく言った。学校では生徒同士の戦闘練習はしている。黒天使との闘いは初めてである。
「ラフィを救うためなら承知の上だよ」
リンの言葉には熱が入った。
「それなら心配いらないな、行くぞ」
「待って下さい」
ナルジスが言った矢先に、女の声が背後からした。
二人の少年が後ろを向くと、黒い羽根に赤毛の少女がいた。見覚えのある顔にリンは釘付けになった。
「コンソーラ……」
「覚えていてくれたんですね、嬉しいです」
コンソーラと呼ばれた赤毛の少女は口元を緩める。
「黒天使が何の用だ」
「ナルジス、落ち着いて」
コンソーラに向かって飛び出しそうになったナルジスを、リンは止める。
止めなかったらナルジスはコンソーラを攻撃していたからだ。
「きみは何人黒天使と面識があるんだ」
ナルジスはジト目でリンを見る。
「ベリルとコンソーラだけだよ、それ以外はない」
リンは言った。ナルジスに疑われているようで、ちょっとだけむっとした。
「……あのぅ」
コンソーラが声を出し、リンはナルジスから視線を外した。
「何?」
「私……ラフィアさんを助ける手伝いに来たんです。お花の中でラフィアさんが危ないので……」
コンソーラはおずおずと言った。
「ラフィ……いやラフィアを?」
「騙されるな、そう言って俺たちを安心させておいて攻撃をするんだろ」
ナルジスの気迫にコンソーラの体は縮こまる。
「そ……そんな酷いことしませんよぉ、私は本当にラフィアさんを助けたいんです」
「ナルジス、黙ってくれないか、怖がってるだろ」
リンはナルジスを宥めた。ナルジスが口を挟むと話がこじれるからだ。
「私たち黒天使がご迷惑をおかけしてるから、仕方ありませんけど……」
コンソーラは泣きそうな声で言った。
「彼のことは気にしないで、それよりラフィアを助けるために協力してくれるって本当なの?」
「はい、あの中いる二人の黒天使を私が足止めして……えーっと」
コンソーラは途中で話を止め、困った様子になる。
「どうしたの?」
「失礼ですけど、お名前聞くのを忘れてまして……」
コンソーラに言われて確かに自己紹介がまだだと気づく。
「僕はリン、こっちがナルジス」
「私はコンソーラですぅ、改めて宜しくお願いします」
コンソーラは自分の名を名乗り、丁寧に頭を下げた。
「話を戻しますが、私が二人の黒天使を足止めしますので、リンさんとナルジスさんはラフィアさんを救いだして下さい」
「一つ聞いて良いかな」
「何でしょう」
「君にラフィアを助けるように指示を出したのはイロウ?」
「そうです。でも私個人としてもラフィアさんが苦しんでいる姿は見たくないんです」
コンソーラは芯の通った声で語った。コンソーラの話し方からしてラフィアには思い入れがあることが伺える。
「個人?」
「後でお話します。今はラフィアさん救出の方が先です」
「……おい、赤毛女」
リンとコンソーラの会話の間に、黙っていたナルジスが割り込む。
「俺はお前を信用した訳ではない、万が一リンやラフィに危害を加えるようなことがあれば……」
ナルジスの声には殺気が感じられた。
「お前の命は俺が奪う、覚悟しておけ」
リンはナルジスの体を引っ張り、コンソーラから離した。
「ナルジス、いい加減にしろって!」
リンは声を荒げる。
「君が黒天使に対する不信感があるのは無理もない、だけど、コンソーラはラフィを助けるのを手伝うって言ってくれてるんだ。その気持ちを踏みにじるのは良くないよ!」
リンは必死に言った。ナルジスは黒天使を信用していないようで、コンソーラに対してもきつい態度を見せるのだ。
ベリルの時に出さなかったのは透明になっていたからである。
「良いんですよ、リンさん、その方のような態度には慣れてますから」
コンソーラはナルジスに遠慮してか彼の名を呼ばなかった。
「君が黒天使の力を借りるのが嫌なら僕一人でも助けに行くよ」
リンはナルジスに言った。敵対心むき出しの友人を同行させるのは気が引けるからだ。
「コンソーラ、お願いするよ」
リンに言われ、コンソーラは両手を宙に掲げる。
「停止呪文を使って二人の黒天使の身動きを止めます。長くても十分が限度です」
コンソーラは羽根を広げ、詠唱した。
「時の力よ、我の呼び掛けにより停止せよ!」
詠唱が終わると、花びら空間の真下に漆黒の魔法陣が現れた。
「急いで下さい」
コンソーラに促され、リンは自らに疾駆の呪文を唱え、花びらの中に飛び込んだ。
花びらの空間内は身動きを一つしない二人の黒天使と、カーシヴらしき天使、そして幼馴染みが横たわっていた。
「ラフィ!」
リンは真っ先にラフィアの元に飛んで行った。
「ラフィ、大丈夫か?」
リンが話しかけると、ラフィアは「ううっ」と苦しそうに声を出すだけだった。
「ラフィアさんは黒天使の拷問呪文をかけられたんです」
リンの背後から男性の声が飛んできた。振り向くと、一人の青年が立っていた。
「貴方がカーシヴさんですね?」
リンは訊ねた。すると青年は「はい」と答える。
「僕はリンと言います」
リンはカーシヴにも名を告げた。
「それより拷問って……」
「呪文はサレオスという黒天使がかけたんです」
カーシヴは指で停止呪文の影響で動かなくなった黒髪の青年を差した。
「五分だけと言ってましたが、ラフィアさんの体には拷問呪文の影響が残っているのだと思います」
「それは異常呪文の一つですか?」
天使の間では黒天使の異常呪文には気を付けろという掟がある。
もし受けたら黒天使が持つラビエス草か、天界でも黒天使との闘いのためにラビエス草は売ってはいるものの、中々育たないため高価である。
黒天使と戦闘をしたことのないリンはラビエス草を持ってなかった。
「そうです。でも安心してください、ラビエス草は黒天使から奪いますから」
カーシヴはリンに背を向けて手を伸ばした。
「我の名はカーシヴ、サレオスの元にあるラビエス草よ、我の手元に来たまえ」
カーシヴが呪文を唱えると、サレオスと呼んだ黒髪の青年の腰から小さな瓶が飛んできてカーシヴの手元に収まった。
「これをラフィアさんに飲ませれば治ります」
カーシヴは黄色い草が入った瓶をリンに渡した。
「……最もぼくがした過ちはこんな事では償えませんが」
カーシヴの表情は曇らせる。
彼が黒天使に情報を流していたことは嘘ではなさそうだ。
「貴方の話を聞くのも、ラビエス草を飲ませるのも後にしましょう、今はここを出るのが先です」
リンの内心はちくりと痛む。
すぐにでもラビエスをラフィアに飲ませてあげたかったが、黒天使が動くリスクを考えると早く脱出する方が安全である。
「急に黒天使の動きが止まったのと関係あるんですね」
「はい、それも含めて話しますから」
リンはラフィアを背負い、翼を広げて花びらの空間を飛ぶ。
花びらの空間から出ると、ナルジスと呪文の影響で表情を歪めたコンソーラがいた。
「ラフィアを助けたよ」
リンは大声で言った。
ナルジスはコンソーラにちらっと目をやり、リンの元に近づく。
「……大丈夫だったか?」
「黒天使は確かに止まってたよ」
「そうか」
ナルジスは気まずそうな表情をした。
コンソーラを疑い、ラフィアを救いにいけなかった事を後悔してるのだ。
「助けられて良かった……です」
コンソーラは弱々しい声を出した。
「有難う、コンソーラ、君のお陰で助かったよ」
リンは心を込めて礼を述べる。コンソーラがいなかったら黒天使との戦闘をしなければならなかったからだ。
「いや、まだ礼を言うのは早いと思うぞ」
ナルジスは冷静に言った。
ラフィアがもがき苦しむ様子を見てコンソーラは悲鳴を上げる。
「サレオスには本当呆れるわ」
ガリアはうんざりしていた。
コンソーラはイロウとガリアと共に黒天使の行動を映像で見ていた。
ベリルがティーアと戦っている場面、黒天使が天使と交戦している所などが画面に映っている。コンソーラが悲鳴を出すきっかけになったラフィアのいる場所も含めて。
コンソーラはラフィアを見ていてもたってもいられず、体が震える。
「コンソーラ」
弟の勝手な行動にも動じず。イロウは声をかける。
「は……はい」
「お前に動いてもらう」
「私が……ですか?」
コンソーラはおずおずと訊ねる。
「飛んでる二人の天使が見えるだろ」
イロウが指を差すと、茶色い髪の少年と銀髪の少年がいた。
茶色い髪の少年を見るなり、コンソーラは目を見張った。忘れもしないベリルを助けてくれた天使だ。
「あの人は……」
「二人はラフィアを助けるために動いている。お前が手助けしてやれ」
「分かりました」
「言っておくが、サレオスとワゾンには手を出すなよ」
「イロウ様の命令なら聞きますよ」
コンソーラは言うと、体の震えの代わりに嬉しさが体を支配し軽やかな足取りでその場を去った。恩人であるラフィアにもうすぐ会えるとなるとわくわくするのだ。
「待ってて下さいねラフィアさん、すぐに行きますからね」
コンソーラは恍惚とした表情を浮かべた。
「あそこだ」
連絡水晶に目をやり、リンは言った。
二人の目先には無数の花びらが円を作っていた。
「妙な光景だ。花びらが覆うなんてな」
「あの中からカーシヴさんの反応があるよ」
リンは言った。連絡水晶の点滅が花びらの中からある。
「黒天使もいるな、闘いになるかもしれないが、覚悟はいいか?」
ナルジスは重々しく言った。学校では生徒同士の戦闘練習はしている。黒天使との闘いは初めてである。
「ラフィを救うためなら承知の上だよ」
リンの言葉には熱が入った。
「それなら心配いらないな、行くぞ」
「待って下さい」
ナルジスが言った矢先に、女の声が背後からした。
二人の少年が後ろを向くと、黒い羽根に赤毛の少女がいた。見覚えのある顔にリンは釘付けになった。
「コンソーラ……」
「覚えていてくれたんですね、嬉しいです」
コンソーラと呼ばれた赤毛の少女は口元を緩める。
「黒天使が何の用だ」
「ナルジス、落ち着いて」
コンソーラに向かって飛び出しそうになったナルジスを、リンは止める。
止めなかったらナルジスはコンソーラを攻撃していたからだ。
「きみは何人黒天使と面識があるんだ」
ナルジスはジト目でリンを見る。
「ベリルとコンソーラだけだよ、それ以外はない」
リンは言った。ナルジスに疑われているようで、ちょっとだけむっとした。
「……あのぅ」
コンソーラが声を出し、リンはナルジスから視線を外した。
「何?」
「私……ラフィアさんを助ける手伝いに来たんです。お花の中でラフィアさんが危ないので……」
コンソーラはおずおずと言った。
「ラフィ……いやラフィアを?」
「騙されるな、そう言って俺たちを安心させておいて攻撃をするんだろ」
ナルジスの気迫にコンソーラの体は縮こまる。
「そ……そんな酷いことしませんよぉ、私は本当にラフィアさんを助けたいんです」
「ナルジス、黙ってくれないか、怖がってるだろ」
リンはナルジスを宥めた。ナルジスが口を挟むと話がこじれるからだ。
「私たち黒天使がご迷惑をおかけしてるから、仕方ありませんけど……」
コンソーラは泣きそうな声で言った。
「彼のことは気にしないで、それよりラフィアを助けるために協力してくれるって本当なの?」
「はい、あの中いる二人の黒天使を私が足止めして……えーっと」
コンソーラは途中で話を止め、困った様子になる。
「どうしたの?」
「失礼ですけど、お名前聞くのを忘れてまして……」
コンソーラに言われて確かに自己紹介がまだだと気づく。
「僕はリン、こっちがナルジス」
「私はコンソーラですぅ、改めて宜しくお願いします」
コンソーラは自分の名を名乗り、丁寧に頭を下げた。
「話を戻しますが、私が二人の黒天使を足止めしますので、リンさんとナルジスさんはラフィアさんを救いだして下さい」
「一つ聞いて良いかな」
「何でしょう」
「君にラフィアを助けるように指示を出したのはイロウ?」
「そうです。でも私個人としてもラフィアさんが苦しんでいる姿は見たくないんです」
コンソーラは芯の通った声で語った。コンソーラの話し方からしてラフィアには思い入れがあることが伺える。
「個人?」
「後でお話します。今はラフィアさん救出の方が先です」
「……おい、赤毛女」
リンとコンソーラの会話の間に、黙っていたナルジスが割り込む。
「俺はお前を信用した訳ではない、万が一リンやラフィに危害を加えるようなことがあれば……」
ナルジスの声には殺気が感じられた。
「お前の命は俺が奪う、覚悟しておけ」
リンはナルジスの体を引っ張り、コンソーラから離した。
「ナルジス、いい加減にしろって!」
リンは声を荒げる。
「君が黒天使に対する不信感があるのは無理もない、だけど、コンソーラはラフィを助けるのを手伝うって言ってくれてるんだ。その気持ちを踏みにじるのは良くないよ!」
リンは必死に言った。ナルジスは黒天使を信用していないようで、コンソーラに対してもきつい態度を見せるのだ。
ベリルの時に出さなかったのは透明になっていたからである。
「良いんですよ、リンさん、その方のような態度には慣れてますから」
コンソーラはナルジスに遠慮してか彼の名を呼ばなかった。
「君が黒天使の力を借りるのが嫌なら僕一人でも助けに行くよ」
リンはナルジスに言った。敵対心むき出しの友人を同行させるのは気が引けるからだ。
「コンソーラ、お願いするよ」
リンに言われ、コンソーラは両手を宙に掲げる。
「停止呪文を使って二人の黒天使の身動きを止めます。長くても十分が限度です」
コンソーラは羽根を広げ、詠唱した。
「時の力よ、我の呼び掛けにより停止せよ!」
詠唱が終わると、花びら空間の真下に漆黒の魔法陣が現れた。
「急いで下さい」
コンソーラに促され、リンは自らに疾駆の呪文を唱え、花びらの中に飛び込んだ。
花びらの空間内は身動きを一つしない二人の黒天使と、カーシヴらしき天使、そして幼馴染みが横たわっていた。
「ラフィ!」
リンは真っ先にラフィアの元に飛んで行った。
「ラフィ、大丈夫か?」
リンが話しかけると、ラフィアは「ううっ」と苦しそうに声を出すだけだった。
「ラフィアさんは黒天使の拷問呪文をかけられたんです」
リンの背後から男性の声が飛んできた。振り向くと、一人の青年が立っていた。
「貴方がカーシヴさんですね?」
リンは訊ねた。すると青年は「はい」と答える。
「僕はリンと言います」
リンはカーシヴにも名を告げた。
「それより拷問って……」
「呪文はサレオスという黒天使がかけたんです」
カーシヴは指で停止呪文の影響で動かなくなった黒髪の青年を差した。
「五分だけと言ってましたが、ラフィアさんの体には拷問呪文の影響が残っているのだと思います」
「それは異常呪文の一つですか?」
天使の間では黒天使の異常呪文には気を付けろという掟がある。
もし受けたら黒天使が持つラビエス草か、天界でも黒天使との闘いのためにラビエス草は売ってはいるものの、中々育たないため高価である。
黒天使と戦闘をしたことのないリンはラビエス草を持ってなかった。
「そうです。でも安心してください、ラビエス草は黒天使から奪いますから」
カーシヴはリンに背を向けて手を伸ばした。
「我の名はカーシヴ、サレオスの元にあるラビエス草よ、我の手元に来たまえ」
カーシヴが呪文を唱えると、サレオスと呼んだ黒髪の青年の腰から小さな瓶が飛んできてカーシヴの手元に収まった。
「これをラフィアさんに飲ませれば治ります」
カーシヴは黄色い草が入った瓶をリンに渡した。
「……最もぼくがした過ちはこんな事では償えませんが」
カーシヴの表情は曇らせる。
彼が黒天使に情報を流していたことは嘘ではなさそうだ。
「貴方の話を聞くのも、ラビエス草を飲ませるのも後にしましょう、今はここを出るのが先です」
リンの内心はちくりと痛む。
すぐにでもラビエスをラフィアに飲ませてあげたかったが、黒天使が動くリスクを考えると早く脱出する方が安全である。
「急に黒天使の動きが止まったのと関係あるんですね」
「はい、それも含めて話しますから」
リンはラフィアを背負い、翼を広げて花びらの空間を飛ぶ。
花びらの空間から出ると、ナルジスと呪文の影響で表情を歪めたコンソーラがいた。
「ラフィアを助けたよ」
リンは大声で言った。
ナルジスはコンソーラにちらっと目をやり、リンの元に近づく。
「……大丈夫だったか?」
「黒天使は確かに止まってたよ」
「そうか」
ナルジスは気まずそうな表情をした。
コンソーラを疑い、ラフィアを救いにいけなかった事を後悔してるのだ。
「助けられて良かった……です」
コンソーラは弱々しい声を出した。
「有難う、コンソーラ、君のお陰で助かったよ」
リンは心を込めて礼を述べる。コンソーラがいなかったら黒天使との戦闘をしなければならなかったからだ。
「いや、まだ礼を言うのは早いと思うぞ」
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