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マメ柴のシバ
さゆりのお友だち
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「さゆりちゃん、家まで送るよ。もう遅くて危ないし。」
乗車早々かけられたえりかの言葉に遠慮したが、結局押し切られてしまいきみやにマンションの住所を伝えた。
「もし良ければだけど、ハチと私でシバ君の相手するから、さゆりちゃんはゆっくりお風呂でも入ったら?」
続けて出された提案には目を剥いてしまった。
えりかが自分の話を信じたとは思えない。
だとしたら、嘘を暴くためにさゆりを追い詰めようとしているのだろうか。
「でも遅い時間にお二人を付き合わせるのも申し訳ないし…。」
「いいっていいって。ハチもいいよね?」
えりかの問いかけにきみやはうんと頷いた。
どうやら何としてもさゆりの虚言を暴きたいらしい。
もういいや。精々驚いてくれ。
酒が後押しして大胆な気分になったさゆりはやけっぱちで了承した。
マンションにはさゆりが使える駐車場がなかったので、近くにあるコインパーキングに車を停めた。
2人を引き連れて部屋がある5階の角部屋に向かう。
解錠して扉を開けると、強い衝撃を体に感じた。
「さゆりー!おかえりおかえりおかえりおかえり!!!さゆりー!さゆっゲフッさっケフッさゆり!」
続けて男にしては高めの声で飛びついて来た塊に歓待される。
興奮のあまりむせているのももう慣れた。
とりあえずここでは他の住民からシバが見えてしまうので、慌ててシバごと体を玄関に押し込み、2人が後に続けるように靴を脱いで廊下に進んだ。
本当は廊下よりは玄関の方が汚れても片付けやすいが、今は仕方がない。
「あの、入ってください。」
少し玄関側に体をひねってえりかときみやの様子を伺う。
2人とも驚いた様子でこちらを見ていた。
シバの勢いに驚いているのか、
全裸に驚いているのか、
振り切れんばかりに振り回されている尻尾に驚いているのか。
多分全部だろう。
「入ってください。その、シバが他所に見られるとヤバイので。」
動かない2人に再度促すと、2人はさっと玄関に入り扉を閉めた。
ワンルームの玄関に大人2人はだいぶ窮屈だろう。さゆりは続けて上がるように告げた。
えりかがパンプスを脱ぎ、一歩さゆりとシバに近づく。
さゆりが2人に声をかけるためシバに抱きつかれながら半回転したので、えりかからはシバの側面がよく見えた。
その目線はしばらく耳が生えている頭頂あたりを見た後、下に移動して彼の腰辺りで止まった。
もちろん、シバのプリケツを見ているわけではないだろう。
容姿に優れたシバは臀部も標準と比べればだいぶ美尻なので、単体でも十分見応えはあるが、それでももっと注目すべき点があった。
そこから生えている、ブンブンと動く小麦色と白色の体毛に覆われた巻き尾である。
耳だけなら、精巧にできた付け耳に見えなくもない。
シバには他に耳がないので、本来人間のそれがある部分には何もないのだが、その部分はサイドヘアで隠れているのであまり違和感もなかった。
しかし、尻尾に関しては作り物というには無理があった。
動きがリアル過ぎるためである。
服を着ていれば、その下に仕掛けでも仕込めよう。
しかしシバの一糸纏わない体から直接生えたシッポがブンブンしているのは、トリックがあるようには到底見えなかった。
えりかは視線をあげてさゆりを見た。
その目は、マジかよ、と言っている。
さゆりも軽く頷き、目だけでかえした。マジだ、と。
「さゆり!誰?誰?誰なのー!!!さゆりー!だれー?」
無言でやり取りする2人を邪魔したのはシバだった。
「わっ!バカやめなさい!」
えりかに飛びかかろうとするシバを慌てて抑え込む。
即座にきみやがえりかの肩を掴んで後ろに引き、代わりに自分がシバの前に出た。
「えりかに触るな。」
低い声で唸るように言う。
すると、シバがピタリと止まった。
「シバ、この2人は私の、えと、お友だちで、シバに会いたいって来てくれたんだよ。」
正確には友達では無いのだが、シバはあまり難しい言葉を理解しないので彼も知ってる単語で説明した。
「お友だち!?シバとコウと一緒!?」
コウ、と言うのは向こうの世界のシバの友達らしく、たまにシバの発言に出てくるのをさゆりは記憶している。
「そうだよ。」
「さゆりのお友だちが、シバに会いに来てくれたの……!!」
その時のシバの顔に、さゆりは覚えがあった。
学生時代、友人がずっと憧れだったアイドルに会えた時にそんな顔をしていたからだ。
頬を紅潮させ、目は潤み、感極まっている感じ。
ヤバイかも。
さゆりがそう思った刹那、足に生暖かい水の感触がした。
乗車早々かけられたえりかの言葉に遠慮したが、結局押し切られてしまいきみやにマンションの住所を伝えた。
「もし良ければだけど、ハチと私でシバ君の相手するから、さゆりちゃんはゆっくりお風呂でも入ったら?」
続けて出された提案には目を剥いてしまった。
えりかが自分の話を信じたとは思えない。
だとしたら、嘘を暴くためにさゆりを追い詰めようとしているのだろうか。
「でも遅い時間にお二人を付き合わせるのも申し訳ないし…。」
「いいっていいって。ハチもいいよね?」
えりかの問いかけにきみやはうんと頷いた。
どうやら何としてもさゆりの虚言を暴きたいらしい。
もういいや。精々驚いてくれ。
酒が後押しして大胆な気分になったさゆりはやけっぱちで了承した。
マンションにはさゆりが使える駐車場がなかったので、近くにあるコインパーキングに車を停めた。
2人を引き連れて部屋がある5階の角部屋に向かう。
解錠して扉を開けると、強い衝撃を体に感じた。
「さゆりー!おかえりおかえりおかえりおかえり!!!さゆりー!さゆっゲフッさっケフッさゆり!」
続けて男にしては高めの声で飛びついて来た塊に歓待される。
興奮のあまりむせているのももう慣れた。
とりあえずここでは他の住民からシバが見えてしまうので、慌ててシバごと体を玄関に押し込み、2人が後に続けるように靴を脱いで廊下に進んだ。
本当は廊下よりは玄関の方が汚れても片付けやすいが、今は仕方がない。
「あの、入ってください。」
少し玄関側に体をひねってえりかときみやの様子を伺う。
2人とも驚いた様子でこちらを見ていた。
シバの勢いに驚いているのか、
全裸に驚いているのか、
振り切れんばかりに振り回されている尻尾に驚いているのか。
多分全部だろう。
「入ってください。その、シバが他所に見られるとヤバイので。」
動かない2人に再度促すと、2人はさっと玄関に入り扉を閉めた。
ワンルームの玄関に大人2人はだいぶ窮屈だろう。さゆりは続けて上がるように告げた。
えりかがパンプスを脱ぎ、一歩さゆりとシバに近づく。
さゆりが2人に声をかけるためシバに抱きつかれながら半回転したので、えりかからはシバの側面がよく見えた。
その目線はしばらく耳が生えている頭頂あたりを見た後、下に移動して彼の腰辺りで止まった。
もちろん、シバのプリケツを見ているわけではないだろう。
容姿に優れたシバは臀部も標準と比べればだいぶ美尻なので、単体でも十分見応えはあるが、それでももっと注目すべき点があった。
そこから生えている、ブンブンと動く小麦色と白色の体毛に覆われた巻き尾である。
耳だけなら、精巧にできた付け耳に見えなくもない。
シバには他に耳がないので、本来人間のそれがある部分には何もないのだが、その部分はサイドヘアで隠れているのであまり違和感もなかった。
しかし、尻尾に関しては作り物というには無理があった。
動きがリアル過ぎるためである。
服を着ていれば、その下に仕掛けでも仕込めよう。
しかしシバの一糸纏わない体から直接生えたシッポがブンブンしているのは、トリックがあるようには到底見えなかった。
えりかは視線をあげてさゆりを見た。
その目は、マジかよ、と言っている。
さゆりも軽く頷き、目だけでかえした。マジだ、と。
「さゆり!誰?誰?誰なのー!!!さゆりー!だれー?」
無言でやり取りする2人を邪魔したのはシバだった。
「わっ!バカやめなさい!」
えりかに飛びかかろうとするシバを慌てて抑え込む。
即座にきみやがえりかの肩を掴んで後ろに引き、代わりに自分がシバの前に出た。
「えりかに触るな。」
低い声で唸るように言う。
すると、シバがピタリと止まった。
「シバ、この2人は私の、えと、お友だちで、シバに会いたいって来てくれたんだよ。」
正確には友達では無いのだが、シバはあまり難しい言葉を理解しないので彼も知ってる単語で説明した。
「お友だち!?シバとコウと一緒!?」
コウ、と言うのは向こうの世界のシバの友達らしく、たまにシバの発言に出てくるのをさゆりは記憶している。
「そうだよ。」
「さゆりのお友だちが、シバに会いに来てくれたの……!!」
その時のシバの顔に、さゆりは覚えがあった。
学生時代、友人がずっと憧れだったアイドルに会えた時にそんな顔をしていたからだ。
頬を紅潮させ、目は潤み、感極まっている感じ。
ヤバイかも。
さゆりがそう思った刹那、足に生暖かい水の感触がした。
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