10 / 40
1章白の英雄誕生
10
しおりを挟む
「それは…。」と雄牙の体から思念体を出した。その姿は黒い翼を持ち、黒い髪をした雄牙そっくりの顔立ちをしていた。
「それは雄牙にも聞いてもらう、良いな?」
「うん…。」
「俺はかつて死神としてたくさんの人間の魂を冥界へと導いていた…。ある時、掟を破り、一人の人間の運命を変えてしまった。その罰を受け、名と神の権利を失った。その贖罪のためにここにいる。」
「運命を変えた?それが何をもたらしたの?」
「それは悪魔を台頭させてしまった、それがこの国を腐敗させている。俺はそれを止める為に来た。」
「ふざけるな、お前のせいで何人を死に至らしめたと思っているんだ!答え次第ではお前を許さない!」
「待って、ワン…。ゼロ、君は全てを救うつもりなんだよね?」
「そのつもりだ、それと俺を許さなくて良い…。全てが終わったら、俺を消せ。」
「そうさせてもらう!」とワンは二人を連れて街の方に向かった。
「雄牙、力を貸して欲しい、この国を救う為に…。」
「わかった。シホ、良いよね?」
「うん、雄牙が決めたことに従うよ。」
「ありがとう、雄牙…。」
「気にしないで、ゼロ。」
「雄牙、来てくれ!」
ワンの声に導かれ、街の方に出てくると、大きな歓声で迎えられた。
「この街を救った白の英雄、雄牙だ!皆、彼を讃えよ。」
更に大きな歓声が上がった。
雄牙はそれに照れながら、手を振った。
夜になり、ワン達と今後の話をした。
「次はこの街の先にある港町 ミオルに行くべきだろう、そこにキングスナイツのメンバーがいるらしい。」
「危険じゃないの?」
「彼らの情報も必要だし、また犠牲者を出すわけにも行かないだろう?」
「そうだね、ミオルに行こう。」
「ねぇ、雄牙私に戦い方を教えて。」
「良いけど、僕が戦うからシホは戦わなくても…。」
「いや、魔法は覚えた方が良いだろう。ルキ、彼女にあれを…。」
「はい、これ…。」と魔導書を渡した。
「もらって良いんですか?」
「良いわよ、私達が持っていても仕方ないし…。」
「ありがとうございます。」
「それと僕も一緒に行こう。」
「ワン、一緒に来てくれるの?」
「ああ、情報通な人間も必要だろ?それにこの街のことは二人が何とかしてくれるから大丈夫だ。」
「ワンがいてくれれば心強いよ。」
「出発は明日の昼にしよう。その間、ゆっくり休んでくれ。」
「わかった。」とそれぞれに別れてゆっくり眠った。
「それは雄牙にも聞いてもらう、良いな?」
「うん…。」
「俺はかつて死神としてたくさんの人間の魂を冥界へと導いていた…。ある時、掟を破り、一人の人間の運命を変えてしまった。その罰を受け、名と神の権利を失った。その贖罪のためにここにいる。」
「運命を変えた?それが何をもたらしたの?」
「それは悪魔を台頭させてしまった、それがこの国を腐敗させている。俺はそれを止める為に来た。」
「ふざけるな、お前のせいで何人を死に至らしめたと思っているんだ!答え次第ではお前を許さない!」
「待って、ワン…。ゼロ、君は全てを救うつもりなんだよね?」
「そのつもりだ、それと俺を許さなくて良い…。全てが終わったら、俺を消せ。」
「そうさせてもらう!」とワンは二人を連れて街の方に向かった。
「雄牙、力を貸して欲しい、この国を救う為に…。」
「わかった。シホ、良いよね?」
「うん、雄牙が決めたことに従うよ。」
「ありがとう、雄牙…。」
「気にしないで、ゼロ。」
「雄牙、来てくれ!」
ワンの声に導かれ、街の方に出てくると、大きな歓声で迎えられた。
「この街を救った白の英雄、雄牙だ!皆、彼を讃えよ。」
更に大きな歓声が上がった。
雄牙はそれに照れながら、手を振った。
夜になり、ワン達と今後の話をした。
「次はこの街の先にある港町 ミオルに行くべきだろう、そこにキングスナイツのメンバーがいるらしい。」
「危険じゃないの?」
「彼らの情報も必要だし、また犠牲者を出すわけにも行かないだろう?」
「そうだね、ミオルに行こう。」
「ねぇ、雄牙私に戦い方を教えて。」
「良いけど、僕が戦うからシホは戦わなくても…。」
「いや、魔法は覚えた方が良いだろう。ルキ、彼女にあれを…。」
「はい、これ…。」と魔導書を渡した。
「もらって良いんですか?」
「良いわよ、私達が持っていても仕方ないし…。」
「ありがとうございます。」
「それと僕も一緒に行こう。」
「ワン、一緒に来てくれるの?」
「ああ、情報通な人間も必要だろ?それにこの街のことは二人が何とかしてくれるから大丈夫だ。」
「ワンがいてくれれば心強いよ。」
「出発は明日の昼にしよう。その間、ゆっくり休んでくれ。」
「わかった。」とそれぞれに別れてゆっくり眠った。
0
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる