黒白英雄戦記

優希ヒロ

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1章白の英雄誕生

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上に上がると別の島の上に出た。
「雄牙、ここは?」
「見ての通り別の島だろう。ワン、どこかわかるか?」
「詳しくはわからないがミオルの近くであることは間違いない。」
「そうじゃよ、ここは旧ミオルのあった島じゃ。お主ら、ここに何をしに来た?」
「キングスナイツを追ったら、ここに出ただけだ。」
「そうかい、お主らはまだまだ未熟なようじゃの。敵すら見極められないとはの…。」
「じゃあ、誰が敵だというのだ?」
「お主ら自身で見極めるのじゃ。とはいっても今のお主らではすぐに死んでしまうだろう…。わしが修行をつけてやる、お主達にあった戦い方を見つけるのじゃ。」
「わかった…。」
「待って、雄牙。信じるのか?」
「ああ…。キングスナイツを倒すためにも今は強くなる必要がある。」
「よろしい、書いてある場所に来い。」
老人は3人にそれぞれ別の場所を示してある地図を渡した。
3人はばらけて目的の場所を目指した。
まず、雄牙は山の方へと向かった。
「さっそく来たな、雄牙よ。」
「僕は何をすれば良い?」
「この滝を斬ってみせよ。」
「滝を斬る?」
「そう、滝を斬るのだ。では、またあとでじゃ。」と言い残し、その場をあとにした。
「滝を斬るなら、このままがいいな。」
レガシーを抜き、滝坪に向けて剣を振るった。
「重い…。これを斬ることができるのか?」
剣を大剣に変えてもう一度振るった。
「無理か…。」
「それじゃ無理じゃ。もっと自然を…。気を張り巡らすのだ!」
「わかった…。」
(思い出せ、敵の存在を消滅させた時の感覚を…。あのときは全て感じた。)
「今だ!」と滝坪を一瞬斬れたがまだまだだった。
「主は筋が良いようだ…。もう一つヒントをやろう、剣と主を分けて使うな。主と剣、周りの全てを一体化するのだ、さすれば新たな力を使えるはずだ。」
「新たな力?やる気が出てきた。集中…。」
(全てを感じ、自らの中に留める、レガシーじゃなく、自らに…。)
「見えた!」と剣を振った。
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