黒白英雄戦記

1章白の英雄誕生

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ワンも時を同じくして、砂漠の中にある町にたどり着いていた。
「暑いな、全く。」
「そりゃそうだろ、砂漠だからな…。」
「誰だ？」
砂の中から突然男が現れた。
「俺はヤン、黒炎のヤンだ。このあたりも守る番人っていったところかな。」
「で、その番人が俺を倒そうってことか？」
「そう言ったらどうするんだい？」
「こうするのさ、獣化モードファルザ！」と手を翼に変え、足を鳥の足に変えた。
「強そうだ…。」ヤンも腰に携えた短剣に手をかけた。
ワンが翼を広げ、ヤンを襲い、短剣で防御した。次の瞬間、ワンは足を人間の足に戻し、膝蹴りを入れた。
「ちぃ！ブラックウイープ！」と短剣を鞭に変え、ワンに向けて放った。
鳥の叫びと翼のはためきで鞭が届かなかった。
「なら、これで！ブラックファイア！」と黒い炎の玉をワンに放った。
ワンに命中するが、体の中に吸い込まれて消えた。
「全く…。強い、強い、参った…。」と短剣を納めた。
ワンも元の姿に戻った。
「本気じゃないくせに何を言ってるんだよ。」
「あの状態で冷静だったんだね、すごいね。」
「そうでもない、野生が前面に出始めたから、性格が変わっちまった。」
「なるほどね…。一緒に来てもらっても良いかな、この町のキングスナイツを倒すのに力を貸して欲しい。」
「わかった。相手の能力とかわかるか？」
「あいつは剣の達人でどんな技も見切る…。能力はまだわからない…。」
「そうか、なら手数で攻めるしかないな…。隙を見せたら、俺ごと斬れ、良いな？」
「わかった…。君は大丈夫なのか？」
「ああ、獣化をしている間は治癒も速いから大丈夫だ。」
「なら、安心だね…。」
「いくか？」
「ああ…。」
二人は町の中に入っていった。