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剣と拳の異世界スクエアジャングル
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俺、アクセル・アイアンバトラーは5歳になった。全くの自由のない赤ん坊時代から、この世界の父親と母親、住み込みのメイドのお姉さん、その他の人物たちの主に“喋る”という動作、つまり言語を注意深く観察して、何々という単語はあのことを指すんではないだろうか?と推察させて、さらなる観察の結果確信へと変えていく。これを毎日毎日ずっと繰り返していって、様々なことを覚えていった。
まずはここがどこなのかと言うと……。驚愕だった。なんと、俺が山田翔太の頃夢中になってやっていたオープンワールドRPG、『スクエアジャングル』と瓜二つの世界だったのである!
剣と魔法ではなく、剣と拳のファンタジーワールド、これがタイトル名にもなっている、“スクエアジャングル”という異世界の特徴であるのだ。錬金術や火薬があっても魔法といったものは一切存在しておらず、人間や人間に近い身体や知能を持つ種族たちは、剣や槍、あるいは己の肉体のみを武器に敵やモンスター相手に戦っていかなければならない、少しばかりシビアな異世界であるのだ。
異世界といっても、ご都合的に時間の単位は地球と全く同じだ。1秒という普段使う時間の単位では最小のものがあり、これが60個、つまり60秒積み重なると1分となる……。まあ、と説明は不要だろう。
スクエアジャングルも球体のプラネットであり、彼らのサン、つまりは太陽(日本語の恒星ではなく矮星)の周りを1年間=365日周期で公転をして、4年に一度閏年として1年が366日となる。月(マンス)は12あり、ひと月は2番目が28、9日を除けば30日か31日である。
年齢の数え方も大昔の日本のように数え年ではなく、満年齢でありハッピーバースデーも存在していて、パーティーやプレゼントなどでお祝いする。
あとは、距離や長さの単位はメートルであり、重さの単位はグラム、液体の容量の単位はリットル、温度の単位は摂氏℃。これに1000倍を表すキロや、1000分の1を表すミリなどをつける。
ようは地球、日本その他の国や地域などとまったく一緒。分かりやすく設定されていて良かったなあ、と転生してみてつくづく実感している。
もし異なる世界であったなら、頭では理解できても、地球の日本で暮らしていたときの感覚が記憶されっ放しなので、なかなか慣れない、身につけられないと思うのだ。
なんというのか、名前や容姿やプロフィール的なものが決まっている、定められている主人公は存在しないゲームだった。プレーヤーは名前と性別を決め、身体も顔や胸部プラス腹部、腕と脚といったパーツ単位で、それぞれ100程あるものから選ぶことができ、体力やら筋力、技巧といったステータスのパラメーターも好みに割り振ることのできる、良くも悪くも自由度が高すぐるゲームであるのだ。
平凡で平均的な人生を生きてきた俺、いや、かつての俺、山田翔太であったので、定められた主人公キャラではなく、苦戦しながらも設定した自由度の高さゆえの俺だけの唯一の主人公キャラだからこそ、俺自身の化身(アバター)のように感じられ深くのめり込んでいった。
平凡ではない強さを持つ男=俺自身として、スクエアジャングル中を冒険して、様々な強敵たちと闘い、そして友情を深めあっていったものである。
まずはここがどこなのかと言うと……。驚愕だった。なんと、俺が山田翔太の頃夢中になってやっていたオープンワールドRPG、『スクエアジャングル』と瓜二つの世界だったのである!
剣と魔法ではなく、剣と拳のファンタジーワールド、これがタイトル名にもなっている、“スクエアジャングル”という異世界の特徴であるのだ。錬金術や火薬があっても魔法といったものは一切存在しておらず、人間や人間に近い身体や知能を持つ種族たちは、剣や槍、あるいは己の肉体のみを武器に敵やモンスター相手に戦っていかなければならない、少しばかりシビアな異世界であるのだ。
異世界といっても、ご都合的に時間の単位は地球と全く同じだ。1秒という普段使う時間の単位では最小のものがあり、これが60個、つまり60秒積み重なると1分となる……。まあ、と説明は不要だろう。
スクエアジャングルも球体のプラネットであり、彼らのサン、つまりは太陽(日本語の恒星ではなく矮星)の周りを1年間=365日周期で公転をして、4年に一度閏年として1年が366日となる。月(マンス)は12あり、ひと月は2番目が28、9日を除けば30日か31日である。
年齢の数え方も大昔の日本のように数え年ではなく、満年齢でありハッピーバースデーも存在していて、パーティーやプレゼントなどでお祝いする。
あとは、距離や長さの単位はメートルであり、重さの単位はグラム、液体の容量の単位はリットル、温度の単位は摂氏℃。これに1000倍を表すキロや、1000分の1を表すミリなどをつける。
ようは地球、日本その他の国や地域などとまったく一緒。分かりやすく設定されていて良かったなあ、と転生してみてつくづく実感している。
もし異なる世界であったなら、頭では理解できても、地球の日本で暮らしていたときの感覚が記憶されっ放しなので、なかなか慣れない、身につけられないと思うのだ。
なんというのか、名前や容姿やプロフィール的なものが決まっている、定められている主人公は存在しないゲームだった。プレーヤーは名前と性別を決め、身体も顔や胸部プラス腹部、腕と脚といったパーツ単位で、それぞれ100程あるものから選ぶことができ、体力やら筋力、技巧といったステータスのパラメーターも好みに割り振ることのできる、良くも悪くも自由度が高すぐるゲームであるのだ。
平凡で平均的な人生を生きてきた俺、いや、かつての俺、山田翔太であったので、定められた主人公キャラではなく、苦戦しながらも設定した自由度の高さゆえの俺だけの唯一の主人公キャラだからこそ、俺自身の化身(アバター)のように感じられ深くのめり込んでいった。
平凡ではない強さを持つ男=俺自身として、スクエアジャングル中を冒険して、様々な強敵たちと闘い、そして友情を深めあっていったものである。
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