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第7章 後見人
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しおりを挟む「それは、変だな……俺はあの時、ロンのところに行かなかったから。あいつが俺を見間違えるなんて不思議だけど。刺されたショックで俺が助けに来たと思ったのかもしれない」
見事だった。恐らくロンはジョシュアのことを話していない。覚えてないのか、隠しているのかはわからないが、ロンは警察にジョシュアの事を話すはずがないと彼は信じたのだ。
「そうかい……」
憮然とした表情を浮かべ、警部は唸るようにそう言うと鼻を鳴らした。かなりイラついた様子だ。
「それで、君はロンが今、どうしてるか気にならないのか?」
唸ったまま黙ってしまった警部の代わりに、コール警部補が尋ねた。
「気になります。もちろん。でも、俺はあの時あいつを見捨てたから。気にすることもできません」
「そんなふうに考えなくてもいい。誰だって逃げ出すよ」
僕がそう言うと、ジョシュアは僕の方を見た。同様にキャンベル警部が顔を上げ、僕たち二人に視線を送った。
「俺は先生に助けられたから。先生にはロンドンから逃げてきたって言わなかったんです。追い出されるのが怖くて。怪我をしたから診てもらいに来たんだと言いました。
だから、先日警部さんたちが来た時、俺のことを言わなかったんだと思います。先生は、嘘もついてないし、悪いことは何もしてません」
「ジョシュア、何を言い出すかと思えば。いや、警部さんそれは……」
「わかりましたよ。もう結構です」
僕たち二人の様子を見ていた警部は大きなため息を吐いた。そして徐に上着の内ポケットから一通の封筒を取り出した。
「こちらはソウルズ教会の司祭殿から預かった、ジョシュア君の戸籍です」
「あ!」
僕は差し出された封筒をひったくる勢いで警部の手から奪い取った。そして不器用な手つきで中身を出し、食い入るように内容を読んだ。
「イーサン……」
「やった。やったよ、ジョシュア。これを裁判所に提出すれば僕は君の後見人になれる」
「本当に、イーサン!?」
「ああ、本当だ……あ、ありがとうございます。キャンベル警部。これを預かってきて下さったんですね!」
警部は苦笑いを浮かべ頷いた。そして事の次第を聞かせてくれた。
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