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間奏話(佐山目線)2 四六時中
しおりを挟むこっちでの仕事はまずまず順調だ。俺は英語には自信なかったんだけど、二つの理由でかなり話せるようになった。
もちろん難しい話は全部倫任せだから、俺は日常英会話と音楽用語だけだ。音楽に関しては言葉より音だから初めから問題はなかったけど。
一つ目の理由はウェルカムパーティーだ。最初は物珍しいし、飲み放題食い放題だったので楽しかった。
実際、セレブのパーティーってマジで凄いのよ。事務所のクリスマスパーティーとかと比較しちゃいかんかもだが、桁違いだ。それがホテルとかじゃなく個人宅で行われてるのが驚愕だった。
まあ、何回も続くと食傷気味にはなったけど、話す機会が増えて英会話が出来るようになったのは良かったな。
だが問題は二つめだ。パーティーにも大いに関係があるが、とにかくこの国では、手癖の悪い奴が多すぎる。俺の倫が可愛くて最高なのはわかるが、誰かれも言い寄ってくるってのはどういうことだ!?
日本でも倫は男からも女からもモテてたけど、ここは異常なんだが? 特にガタイのいい強面の連中が迫ってくるので俺は気が気じゃない。日本語じゃ話にならんので、急激に英語力が上がったよ。
それにしても腕っぷしには自信があった俺だが、アメリカじゃ通用しなさそうで焦ってる。でかい言われてた俺が普通サイズだよ。
ここは鍛えるに限ると、撮影所内にあるカラテ道場に通うことにした。アクションスターが通ってるとこなので本格的だ。倫も思うところがあったのか一緒に通い出した。とにかく一日も早く強くなって倫を守らなければ!
そんなある日、マイケルが俺に神妙な顔つきで言うんだよ。
「元々華奢なタイプの東洋系は狙われるんだけど。倫は見ての通り美人さんだから目を引いてて。特別なんだよ……サヤマ、気を付けた方がいいぞ」
いや、それは重々承知してんだが、改めて言われると心配が半端ないっ。何かあったのかと尋ねたが、一般論だよと返されてしまった。
しかし華奢なタイプって。そりゃ俺に比べれば華奢かもしれんが、日本では十分背も高いしがっしりしてんのに。
とにかくいつもそばにいる俺が強くなるしかない。おかしな輩が寄り付かんように見張らんと。
なのに、倫は俺をスタジオに置いて、マイケルと車を走らせるなんて言うんだ。左ハンドルの練習だって。そんなの俺がやるよ。俺のほうが運転のセンスはあるんだ。すぐうまくなってやる。
マイケルを信用してないわけじゃないけど、アメリカ人にしては小柄だ(と言っても身長は倫より高い)。倫が襲われたら守れないよっ。
「危ない場所に行かないから。おまえが四六時中見張ってるわけにはいかないだろ?」
「俺は四六時中、あんたに張り付いていたいんだよ」
俺はなんだか切なくなってしまい、倫を抱きしめた。あいつのシャンプーの匂いが鼻腔に飛び込んでくる。ヤバい、体温が急激に上がる……。
俺は自分の下腹部に固いものが育っていくのを感じた。こういうのを自分でコントロール出来る奴がいたら教えて欲しい。正直すぎる俺のモノは、倫を欲してやまなくなった。
――――倫が襲われるなんてことがあったら、俺は生きていられないっ。
思えば思うほど腕に力が入り、股間のものが固くなっていく。そのまま俺は倫にキスをする。甘くてとろけるようなキスだ。
「もう……迎えがくるよ……」
そんなこと知るか。何人たりともこうなった俺を止めることはできんっ。俺はあいつの下腹部をまさぐる。すると素直なあいつのも形作っていった。
「迎え、もう少し後にしてもらって……」
耳を愛撫しながら呻くと、倫は頷き従ってくれた。
あいつが電話してる間、俺は服を脱がし存分に可愛がる。身もだえする倫。なんという可愛さか。
「あ……ああっ」
ダイニングテーブルの上に乗せ、股を広げさせると思いの丈をぶつけた。
「はあ、はあっ」
テーブルの上で淫らな姿を晒す倫。こいつは俺だけのものだ。誰にも指一本触れさせない。こんな姿を誰かに見せてたまるものか。
――――倫を俺のなかに閉じ込めたい。
俺のなかにいる荒々しいものがどんどんと目覚めていく。俺はこいつに夢中なんだ。誰が何と言おうと、たとえ倫が嫌がろうと、それは譲れない。
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