上 下
136 / 821
ミストルァルタの優しく柔らかな歌声

ミストルァルタの優しく柔らかな歌声12

しおりを挟む
「グレイシア
長に知らせて来てくれぬか?
ミストルァルタは検査の結果、異常無し。
体調は良好。
人間型愛玩系グラムヴィルであることが分かった、と」


「了解。
製造番号などは?」


「…分からん」


「は?」



星月が言い、グレイシアが答える。
ソレにグレイシアが問い返し、星月が言い、グレイシアが疑問の声を挙げる。



「製造番号が分からなければ、契約者を探し出すのは困難を極めるのでは?」

「うむ…。
グラムヴィルを捨てるのは、法律違反となり、厳しく罰せられる。
グラムヴィルにも当然、人権があるからな。
契約者は、違法を侵したことをバレぬよう、製造番号が書かれた部分の人工皮膚を取り除いたのかもしれん」

しおりを挟む

処理中です...