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第3話 狩猟大会での出会い
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「実は、あの日が初めて、ファンドーリナ公爵邸から外に出た日でした。それまでは、義母と兄の許可がなければ、外出することもままならず。二人の機嫌が悪い時は、離れに追いやられることもありました」
そこでは折檻を受け、食事も寝床も用意されることのないまま、一夜を過ごしていた。
本当ならこんな話を、デニス様の耳には入れたくなかった。けれどこれから公爵邸で共に過ごすのなら、知ってもらいたかったのだ。義母と兄の非道を。そして、ありのままの私の姿を。
「なんと……もしや、今でもそのようなことを?」
案の定、正義感の強いデニス様は怒ってくれた。メイドの子だからと、そんな仕打ちを受けることは当たり前だと言わなかった。
もう、それだけで嬉しさが込み上げてきて、思わず涙ぐんでしまった。
「いいえ。今はクライド殿下の婚約者になったので、無下に扱われていません」
表向きは。そう、長年してきた行為をすぐに改めることはできないのだ。何かの折に触れた途端、昔のように叱責される。
さすがに折檻や食事を抜くようなことをすれば、クライド殿下に気づかれる恐れがあるため、なくなったけれど。それでもやはり……怖かった。
「そうでしたか。しかし初めての外出で狩猟大会とは……ファンドーリナ公爵も何を考えているのか。危険区域の入り口だって人が立っているわけではなく、目印にスカーフが巻かれているだけで……もしかしてあの時、誤って入ってしまった令嬢が?」
「はい。私です」
危機管理がなっていなかった私も悪かったのだが、デニス様の言う通り、兄も配慮に欠けていた。私は兄にとって数少ない駒であり、カードだというのに。
「ほんの少しでも、ヴェルター卿に覚えていただけて嬉しいです。母とメイド以外に助けてもらったのは、あの時が初めてだったので」
「っ!」
「だからヴェルター卿を好きになった、というのは単純かもしれませんが、それくらい嬉しかったし、とても素敵に見えました」
魔獣に襲われた時、これでようやく母の元へ逝ける、と思ったけれど、デニス様に助けられた時の安堵感は半端なかった。
「私もまだ生きていていいのだ、と思えて」
「ヘイゼル嬢……」
「あっ、すみません。何だかしんみりしてしまいましたね。ヴェルター卿とは、楽しいお話をしたかったのに」
けれど目に溜まった涙は引くどころか、頬を伝って流れた。
***
けれどその後は、穏やかな日々が続いた。
さすがの兄も義母も、デニス様が傍にいる状態で、私を罵倒したり、虐げたりするような姿は見せたくなかったのだろう。
特に兄は、クライド殿下の婚約者に私がなったことで、目的の一つは達成したといってもいい。
そう、ファンドーリナ公爵家から王妃を輩出できる立場を得たのだ。
長いファンドーリナ公爵家の歴史には、数名の女性が王妃となったが、近年は久しい。だから兄にとっては、この上ない名誉を得ることができる、というわけである。
けれどいつまでもそんな日々は続かなかった。ストレスとは日々、堪っていくものだったからだ。
「全く、聴くに堪えないわ! 我がファンドーリナ公爵家は音楽に造形が深いと言われているというのに、ヘイゼルは……」
夕食前、義母に呼び出されたと思ったら突然、竪琴を弾くように強制されたのだ。
まぁ、結果は良くても悪くても、言うことは毎度、同じ。「聴くに堪えない」のなら、聴かなければいいのに、と思ってしまう。
「では何故、弾くようにおっしゃったのですか?」
デ、デニス様!? 私でも、そんな揚げ足を取らないのに!
「伯爵家の分際で、私の言うことに口を出すつもり?」
言わんこっちゃない。父である前ファンドーリナ公爵が亡くなってから、さらに好き勝手し始めた義母。元公爵夫人ということもあり、自分よりも下の者に意見されるのは我慢できない人なのだ。
「失礼ですが、私はクライド殿下の命で護衛に来た身」
「だからといって、王子殿下と同じ権限を持っているわけではなくってよ。まさかとは思うけど、そんな勘違いをしているのではないでしょうね」
扇をバサッと広げ、口元を隠す。けれどそのような威嚇、騎士であるデニス様には通用しない。いや、そもそも相手にすらなっていたかどうかも怪しかった。
その証拠にデニス様は、表情一つ変えずに懐からある物を出した。その時点で勝負はついていた、といってもいい。
「勘違いではありません。こちらがその証明になっています」
「フン。王家の紋章を出せば、通用するとでも言いたいのかしら。そんな物を出しても無意味よ。ここはファンドーリナ公爵家。ここの主は我が息子であり、そこの小娘ではないわ」
「だから何を言ってもいいとおっしゃられるのですか? 未来の王妃になるかもしれない方に」
「その王子とて、王になれるのかどうかも……怪しいのではなくて?」
義母の言葉に一瞬、ドキッとした。
まさか、クライド殿下が平民になりたいことをご存じなの?
「夫人。今の言葉は危険ですよ」
「危険? どこが。まだ王太子に任じられていないというのに。逆にお前の方が危ないと思うわよ。偽証と共に、私への無礼を働いたと、王家に突き出してやることだってできるのだから」
「そうですか。では、最後の警告です。今の言葉は本心ですか?」
「無礼にも程があるわよ! 当たり前でしょう!」
あぁ、無知とは本当に怖い。
デニス様が義母に見せたのは、紋章が付いた、ただのコンパクトではないのだ。それを開けると……。
『さて、無礼なのはどちらだろうか』
小型通信機になっている。しかも録音までできるという優れものだ。
「そ、そのお声はクライド殿下……」
『さすがはファンドーリナ公爵夫人。名乗らずとも僕だと理解してくれて助かるよ。でも……ヴェルター卿に関しては察しが悪かったね』
姿は見えないが、通信機の向こう側で口角を上げるクライド殿下の姿が容易に想像できた。
そこでは折檻を受け、食事も寝床も用意されることのないまま、一夜を過ごしていた。
本当ならこんな話を、デニス様の耳には入れたくなかった。けれどこれから公爵邸で共に過ごすのなら、知ってもらいたかったのだ。義母と兄の非道を。そして、ありのままの私の姿を。
「なんと……もしや、今でもそのようなことを?」
案の定、正義感の強いデニス様は怒ってくれた。メイドの子だからと、そんな仕打ちを受けることは当たり前だと言わなかった。
もう、それだけで嬉しさが込み上げてきて、思わず涙ぐんでしまった。
「いいえ。今はクライド殿下の婚約者になったので、無下に扱われていません」
表向きは。そう、長年してきた行為をすぐに改めることはできないのだ。何かの折に触れた途端、昔のように叱責される。
さすがに折檻や食事を抜くようなことをすれば、クライド殿下に気づかれる恐れがあるため、なくなったけれど。それでもやはり……怖かった。
「そうでしたか。しかし初めての外出で狩猟大会とは……ファンドーリナ公爵も何を考えているのか。危険区域の入り口だって人が立っているわけではなく、目印にスカーフが巻かれているだけで……もしかしてあの時、誤って入ってしまった令嬢が?」
「はい。私です」
危機管理がなっていなかった私も悪かったのだが、デニス様の言う通り、兄も配慮に欠けていた。私は兄にとって数少ない駒であり、カードだというのに。
「ほんの少しでも、ヴェルター卿に覚えていただけて嬉しいです。母とメイド以外に助けてもらったのは、あの時が初めてだったので」
「っ!」
「だからヴェルター卿を好きになった、というのは単純かもしれませんが、それくらい嬉しかったし、とても素敵に見えました」
魔獣に襲われた時、これでようやく母の元へ逝ける、と思ったけれど、デニス様に助けられた時の安堵感は半端なかった。
「私もまだ生きていていいのだ、と思えて」
「ヘイゼル嬢……」
「あっ、すみません。何だかしんみりしてしまいましたね。ヴェルター卿とは、楽しいお話をしたかったのに」
けれど目に溜まった涙は引くどころか、頬を伝って流れた。
***
けれどその後は、穏やかな日々が続いた。
さすがの兄も義母も、デニス様が傍にいる状態で、私を罵倒したり、虐げたりするような姿は見せたくなかったのだろう。
特に兄は、クライド殿下の婚約者に私がなったことで、目的の一つは達成したといってもいい。
そう、ファンドーリナ公爵家から王妃を輩出できる立場を得たのだ。
長いファンドーリナ公爵家の歴史には、数名の女性が王妃となったが、近年は久しい。だから兄にとっては、この上ない名誉を得ることができる、というわけである。
けれどいつまでもそんな日々は続かなかった。ストレスとは日々、堪っていくものだったからだ。
「全く、聴くに堪えないわ! 我がファンドーリナ公爵家は音楽に造形が深いと言われているというのに、ヘイゼルは……」
夕食前、義母に呼び出されたと思ったら突然、竪琴を弾くように強制されたのだ。
まぁ、結果は良くても悪くても、言うことは毎度、同じ。「聴くに堪えない」のなら、聴かなければいいのに、と思ってしまう。
「では何故、弾くようにおっしゃったのですか?」
デ、デニス様!? 私でも、そんな揚げ足を取らないのに!
「伯爵家の分際で、私の言うことに口を出すつもり?」
言わんこっちゃない。父である前ファンドーリナ公爵が亡くなってから、さらに好き勝手し始めた義母。元公爵夫人ということもあり、自分よりも下の者に意見されるのは我慢できない人なのだ。
「失礼ですが、私はクライド殿下の命で護衛に来た身」
「だからといって、王子殿下と同じ権限を持っているわけではなくってよ。まさかとは思うけど、そんな勘違いをしているのではないでしょうね」
扇をバサッと広げ、口元を隠す。けれどそのような威嚇、騎士であるデニス様には通用しない。いや、そもそも相手にすらなっていたかどうかも怪しかった。
その証拠にデニス様は、表情一つ変えずに懐からある物を出した。その時点で勝負はついていた、といってもいい。
「勘違いではありません。こちらがその証明になっています」
「フン。王家の紋章を出せば、通用するとでも言いたいのかしら。そんな物を出しても無意味よ。ここはファンドーリナ公爵家。ここの主は我が息子であり、そこの小娘ではないわ」
「だから何を言ってもいいとおっしゃられるのですか? 未来の王妃になるかもしれない方に」
「その王子とて、王になれるのかどうかも……怪しいのではなくて?」
義母の言葉に一瞬、ドキッとした。
まさか、クライド殿下が平民になりたいことをご存じなの?
「夫人。今の言葉は危険ですよ」
「危険? どこが。まだ王太子に任じられていないというのに。逆にお前の方が危ないと思うわよ。偽証と共に、私への無礼を働いたと、王家に突き出してやることだってできるのだから」
「そうですか。では、最後の警告です。今の言葉は本心ですか?」
「無礼にも程があるわよ! 当たり前でしょう!」
あぁ、無知とは本当に怖い。
デニス様が義母に見せたのは、紋章が付いた、ただのコンパクトではないのだ。それを開けると……。
『さて、無礼なのはどちらだろうか』
小型通信機になっている。しかも録音までできるという優れものだ。
「そ、そのお声はクライド殿下……」
『さすがはファンドーリナ公爵夫人。名乗らずとも僕だと理解してくれて助かるよ。でも……ヴェルター卿に関しては察しが悪かったね』
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