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2軒目 ハイテクハウスの罠!
6.モデルは不動さん?
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「おお、会話ができる……デバイスさんより、俺はこっちが好きだな。見た目がいい」
「ルッキズム至上主義は現代社会で非難の的ですよ」
と、デバイスさん。ごめんなさい。
でも話し相手に選ぶなら、腕時計もどきよりは美人メイドさん一択だろう!
俺が漏らした「不動さんに会いたい」という言葉が、きっと起動のキーワードだったのだ。
開発者が親しい友人を驚かせようと、お遊びで入れた隠し要素。そんなところか。
だが、不動さんは「隠し要素」の存在を知らされ、何かのきっかけでプログラムが起動して「自分がモデルとなったメイド姿のアシスタントが、にっこりと微笑む様子」を見るのが恥ずかしくてたまらなかった。
それが、不動さんが嫌がっていた理由。そう推理すると、辻褄が合う。
「ココロさん。明日の天気を教えて」
「現在地の明日の天気は、くもり・のち・あめ。傘を持って出かけた方がいいでしょう」
「ココロさん。なにか面白いジョークを言って」
「ふとんがふっとびません」
やるじゃないか。
アレクサみたいに、会話の内容からネット検索などもできるようだ。
とーこーろーでー。
男の子ひとりの部屋。そして、メイドさん。
と、なると! ちょっとアレなことも考えちゃうよなあ!
不動さんを立体スキャンして、3DCGのこのメイドさんを作ったと仮定した場合、もしかすると、もしかするとだ……スリーサイズとか、ご本人と一緒だったりして?
身長もほぼ同じだし、まさか、見えないところまで再現されているのでは……ごくり。
俺はメイドさんの「ココロさん」の全身を上から下まで眺める。
不意を突いて、床に寝転がる俺。
ごろごろと転がり、偶然にも、メイドさんの足下で仰向けにィーッ!
ああ偶然ってこわいなー!
メイドさんの足首まであるロングスカートがひらりと揺れ、その中には!
きっと天国が!
バン!
板を殴るような音がしたかと思うと、一斉にディスプレイ照明が消え、部屋は真っ暗になった。
「え、なに? なにが起きた!? 停電? 雷でも落ちたのか!? デバイスさん? デバイスさん返事して!? 照明つけて! 間違えた、つけてください!」
デバイスさんの反応は、無い。
手探りで玄関を探し、開けようとするが、ドアは動かない。
「そっか、開ける時も音声入力なのか? 開け! いや、帰ってきた時が、ただいま、だったから……。行ってきます! 何も起こらない! デバイスさーん! ちくしょう、停電になった場合はどうすりゃいいんだよ!」
真っ暗な部屋の中で、シャワーの音がする。
「おい、まさか、お風呂のシステムが壊れて、勝手に水が噴き出してる、とか……」
シャワーの水流が床を叩く音は、段々強くなる。そして、ちょろちょろと、床を伝う音まで!
「カンベンしてくれよ、水分は精密機械の天敵だろうがよ! 確実に壊れる! なんとか手動でシャワーを止めないと……」
だが、シャワー・トイレの扉さえ、デバイスの音声入力じゃないと開かないのだ。俺が力を込めても、びくともしない。
その間にも、シャワーの音と、床を伝う音は、鳴り止まない。
俺は自分の服のポケットからスマホを取り出すと、不動さんの連絡先に電話して、助けを呼んだ。
(続く)
「ルッキズム至上主義は現代社会で非難の的ですよ」
と、デバイスさん。ごめんなさい。
でも話し相手に選ぶなら、腕時計もどきよりは美人メイドさん一択だろう!
俺が漏らした「不動さんに会いたい」という言葉が、きっと起動のキーワードだったのだ。
開発者が親しい友人を驚かせようと、お遊びで入れた隠し要素。そんなところか。
だが、不動さんは「隠し要素」の存在を知らされ、何かのきっかけでプログラムが起動して「自分がモデルとなったメイド姿のアシスタントが、にっこりと微笑む様子」を見るのが恥ずかしくてたまらなかった。
それが、不動さんが嫌がっていた理由。そう推理すると、辻褄が合う。
「ココロさん。明日の天気を教えて」
「現在地の明日の天気は、くもり・のち・あめ。傘を持って出かけた方がいいでしょう」
「ココロさん。なにか面白いジョークを言って」
「ふとんがふっとびません」
やるじゃないか。
アレクサみたいに、会話の内容からネット検索などもできるようだ。
とーこーろーでー。
男の子ひとりの部屋。そして、メイドさん。
と、なると! ちょっとアレなことも考えちゃうよなあ!
不動さんを立体スキャンして、3DCGのこのメイドさんを作ったと仮定した場合、もしかすると、もしかするとだ……スリーサイズとか、ご本人と一緒だったりして?
身長もほぼ同じだし、まさか、見えないところまで再現されているのでは……ごくり。
俺はメイドさんの「ココロさん」の全身を上から下まで眺める。
不意を突いて、床に寝転がる俺。
ごろごろと転がり、偶然にも、メイドさんの足下で仰向けにィーッ!
ああ偶然ってこわいなー!
メイドさんの足首まであるロングスカートがひらりと揺れ、その中には!
きっと天国が!
バン!
板を殴るような音がしたかと思うと、一斉にディスプレイ照明が消え、部屋は真っ暗になった。
「え、なに? なにが起きた!? 停電? 雷でも落ちたのか!? デバイスさん? デバイスさん返事して!? 照明つけて! 間違えた、つけてください!」
デバイスさんの反応は、無い。
手探りで玄関を探し、開けようとするが、ドアは動かない。
「そっか、開ける時も音声入力なのか? 開け! いや、帰ってきた時が、ただいま、だったから……。行ってきます! 何も起こらない! デバイスさーん! ちくしょう、停電になった場合はどうすりゃいいんだよ!」
真っ暗な部屋の中で、シャワーの音がする。
「おい、まさか、お風呂のシステムが壊れて、勝手に水が噴き出してる、とか……」
シャワーの水流が床を叩く音は、段々強くなる。そして、ちょろちょろと、床を伝う音まで!
「カンベンしてくれよ、水分は精密機械の天敵だろうがよ! 確実に壊れる! なんとか手動でシャワーを止めないと……」
だが、シャワー・トイレの扉さえ、デバイスの音声入力じゃないと開かないのだ。俺が力を込めても、びくともしない。
その間にも、シャワーの音と、床を伝う音は、鳴り止まない。
俺は自分の服のポケットからスマホを取り出すと、不動さんの連絡先に電話して、助けを呼んだ。
(続く)
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