古代図書館の管理人~受け継がれる謎~

瀬畝螺 功

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第1章 紅の薔薇

第1話 古代図書館の管理人

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ある男が、ゆっくりと階段を降りて行く。

不思議な笑みを浮かべながら1つの手紙をそこに置いた。


Dear Bug

儚い夢でもあり。

沈んだ恨みでもある。

だが、静かに、漂う怨念は、また、蘇りを迎えるであろう。

今まさに、この瞬間が、そうあるかもしれない。

オーケストラが、奏でる音楽のように、我々は、フィナーレと言う名の、完成を迎えるであろう。

そのためにも、ゆっくり着実に、奏でなければならない。

まだ、アインザッツの瞬間なのだから。

さあ、始めようか。

我が、演奏を!


My thoughts are always with you.







杉山祐二は、成田空港へ向かっていた。
ある事で、急に行かなきゃいけなくなったからだ。
それは、数日遡る。

~二日前~
24歳になったばかりで、職は特になし、フリーターだった。
大学卒業したのは、いいのだが就職に失敗し。
現在は、コンビニなどでアルバイトをしながら、就職活動をしていた。
2年就職失敗したこともあり、内心アルバイト生活で生きて行こうと考えてる。
しかし、親は許さないので泣く泣く就職活動をしてる感じだ。

そんな、たわいもない日常を過ごしてる最中、突然電話が掛かってきた。

「祐二。お爺さんが亡くなったらしいのよ。早くK病院に来なさい!」

母から、祖父が亡くなったという知らせが届いた。
俺は、内心驚いた。
普段から、祖父とは仲が良い。
まあ、フリーターでも合ったこともあり、暇な時間が多かった事もあるが。
よく小さい頃、祖父の家に行っては、歴史の話などをする事もあった。
現在も、そんな話をするために行く事もある。
ちなみに、祖父は、日本で有名な歴史学者杉山康介だ。
新聞にも取り上げられるほど有名な事もあって普通に話は面白い。
つい最近まで、そんな歴史話をしていた。

「母さん 、今すぐ行くよ」

そういい、俺は、車に乗りK病院へ向かった。

(最近まで元気良かったのにな。)

内心そう思いつつ、車のハンドルを握り出発した。






暫く経って、K病院が見えてくる。
病院の中に入ると、母さんが待っていた。

「あら、祐二遅かったじゃないの。また、フラフラ遊んでたんじゃないの?」

「違うよ。母さん。俺の家が、K病院から遠いの知ってるだろう?」

「あ、そうだったわ。急ぎましょ。」

そんな会話が続き母とともの病室へ向かう。
あまり悲しいという感情はなかった。
それよりも、以外だという感情の方が大きかったかもしれない。


病室についた時、親戚とその他関係者のほとんどが悲しんでいた。
祖母は、すでに亡くなっている。
その時よりも、悲しみが多かった。
それもそのはず、祖父は、テレビでも取り上げられるほどの有名な学者で、祖父が亡くなった事をテレビでも放映されていた。
すると、ゆっくり父が近づいてくる。

「祐二待ってたぞ。お前に話したい事があるから、ちょっと、外に来い。」

父に、突然そう言われ戸惑ったが、とりあえず外に行く。
なぜ、そう言われたのか、わからなかった。
自分は、悪い事をしたのだろうか?
いや、していないだろう。
なら、どうして…
そんな推察をしつつ向かう。


外に来いと言われ、連れて行かれたのが、病院の庭だった。

「祐二、ちょっとそこのベンチに腰をかけよう。」

「親父!俺なんか悪いことしたか?」

「ハハハ、違う違う。そんな話じゃない。祖父の遺言のことだ。」

遺言?俺は、若干不思議に思った。
確かに、祖父は、遺言を事前に書いてあると亡くなる前にも言ってたと記憶にある。

「遺言って何だよ?」

「遺言は、お前にしか見られない。祐二がその手紙を開いて見るんだ。父さんは、祖父の病室に戻る。多分、その手紙は、お前に当てた重要な事だろう。ゆっくり見るんだ。」

 父は、そう言い残し、病室へ向かった。
 俺は、一人ポツンと残され、ベンチの隣に置いてあった手紙を拾う。
 そこの表紙のは、こう書いてあった。

 杉山祐二のみ。この手紙を読む事を許す。

なぜ、俺なのだろうか?
そんな疑問を抱えながら、恐る恐る手紙を開く。

遺言書

遺言者 杉山康介は、次の通り遺言する。

祐二元気かい?
多分これを読むときは、亡くなったと聞いて驚いているだろう。
実は、心臓の病に掛かっていたんだよ。
心配掛けてすまなかった。
それは、さておき、祐二に、私の長年の夢であった大図書館に行ってきて欲しいと思う。
多分、そう言われて、ピンと来ないと思うがアレクサンドリア図書館の事だ。
最古の図書館と言われ、今は消えて無くなってる。
しかし、私は、それと似た図書館を見つけた。
すぐにでも、行って見たかったのだが、年のせいもあり、行く事ができなかった。
祐二には、その図書館の謎を探求して欲しい。
お金の事は心配しないでくれ、ちゃんと口座に入れてある。
突然このような事を言われ戸惑ってるかもしれない。
でも、この祖父の願いを叶えてくれないだろうか?
この封筒の中には、その図書館の鍵と口座の通帳と地図がある。
うまく利用してくれ。
私からいう事は以上だ。
老いぼれの叶えられなかった夢だが、それを受け入れる事を、願ってる。


祖父は、遺言の中で、そう言っていた。
俺は、祖父らしいなとも思った。
謎を探求する学者としての願い、正に祖父らしいな。
自然と笑みと、さっきまで無かった涙が溢れてくる。
孫に頼んでまでも、祖父は追求したいのか。
俺は、笑い続けた。泣き続けた。
この願い、俺が叶えてやろう!



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