古代図書館の管理人~受け継がれる謎~

瀬畝螺 功

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第1章 紅の薔薇

第3話 ドーヌム~贈り物~

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 アナタスシアに、ポテチを買えと言われ、スーパーのようなものを探していた。
 あれから、30分ぐらいウロウロしていた。
 どうやら、古代図書館がある所は、スーパーらしきものはないらしい。
 俺は、深くため息をついた。
 
(ポテチのためだけに、なんで俺が買いに行かなきゃいけないんだ…)

 そう、思いながら、また周辺をフラフラする。
 石造りの家々が連なり、その家の窓には、商品が置いてある。
 しかし、ぬいぐるみや、雑貨などなど、食べ物は全然なかった。
 

(どこにあるんだよ……)

すると、若いお兄さんに声を掛けられる。

「ヘーイ、日本人ですか~?どうして、落ち込んでるんですか?」

 日本語が、割とペラペラな金髪のお兄さんが話しかけてくる。

「ある人に、ポテチを買ってこいと頼まれたんだよ…。ポテチ売ってるとこわかりますか?」

 すると、お兄さんは、何かを察するが如く、ポテチを鞄から取り出す。

 「これですか? 1ユーロですよ。」

 俺は、不思議に思った。なぜ、

 「こんなにも、早く出せるのかと?ですよね。お客さん。」

 え?俺は、驚いた。
 今、まさに思ったことを言い当てたのだから。

 「実は、私は、アナタスシアの兄。アランと申します。妹のために、ポテチを仕入れてるものです。」

 アランは、深いお辞儀をする。
 なるほど、そういうことだったのか。
 
 「なるほど、あなたがお兄さんですか。申し遅れました、私は、杉山祐二と申します。」

 「杉山祐二さんですか。あなたの祖父から話は聞いてます。今日は、ポテチの件もありますが、招待状を渡しに来ました。」

 招待状!?
 何故、招待状なのだろうか?
 何か、怪しい匂いがしてくる。

  「なぜ、招待状を?」

 「What brought you to Italy?それだけ言えば分かりますよね~。それでは失礼。」

 アランは、綺麗な英語を言い去っていった。
 なぜ、あなたはイタリアに来たのですか?が英語の訳だ。
 実は、英語には自信ある。
 大学で、英語専攻してたためだ。
 もしかしたら、古代図書館と関係があるのだろうか?
 不思議に思いながら、アナタスシアの元へ戻る。
 



 古代図書館へ、いつも通り鍵を開け入る。
 結構手順が長く面倒だ。なんとか出来ないものか。
 そこに、アナタスシアが、倒れてた(寝そべってた)
 
 「おい!ポテチ買って来てやったぞ~」

 すると、アナタスシアは、ピンと立つ起き上がりこぼしのようだ。
 (起き上がりこぼしというのは、絶対に倒れないユラユラ動くおもちゃ)
 
 「ポテチ!!待ってたぞ!祐二!」

 アナタスシアは、犬のように尻尾を振る。
 そして、ヨダレを垂らす。

 「犬みたいだな…とりあえずホラよ。」

 俺は、ポテチをアナタスシアに渡す。(流石に投げると人権疑われるだろう。(笑))
 アナタスシアは、嬉しそうに奥に引きこもる。

 「あ、そうだ。お前のお兄さんから招待状を貰ったのだが。」

 すると、アナタスシアは、ゆっくり本棚から顔を出す。

 「あの件かも。ちょっと出かけるぞ。」

 「おい、どういう事だよ!教えろよ!」

 行くぞと言わんばかりに、外へ出る支度をする。
 そして、答える暇もなく、俺を引っ張る。
 俺は、アナタスシアも出掛けるんだなと思った。
 
 「お前、出掛けるんだな。」

 「ああ、一か月に一度ね。」

 ……………こいつやばいな。
 と思ったのは置いといて。
 アナタスシアに連れていかれたのは、謎のBARだった。
 店の雰囲気は、THE怪しいと言わんばかりの装飾品。
 そして、トカゲの干物が大量に乾かされてる。
 すると、アナタスシアは、誰かを呼ぶ。

  「おい!マスター、私だよ私!」
 
 大声で呼ぶ。
 そして、誰かが来る。

 「やあ!いらっしゃい!我が可愛い妹よ!」

 「可愛いいうな!まあいい、とりあえず招待状の件でここに来た。どういう事よ」

 アナタスシアは、何か気になるらしい。
 するとアランは、話す。

 「ははは、落ち着いてアナタスシア。依頼さ。祐二くんには言ってなかったね。アナタスシアと自分は、探偵をやってるんだよ。ある目的のために。それは、さておき、今回の依頼だが、どうやらアハ・イシュケと関係あるらしいね。祐二くん、招待状を開いて見て。」

 俺は、招待状をゆっくり開く。
 招待状には、こう書いていた。

 海の妖精は、我が同胞を、引きずる。
 アンハットの館に、君達を招待する。

 「アハ・イシュケって何だよ!?」

 すると、アナタスシアが口を開く。

 「アイルランドとスコットランドに伝わる。馬の魔物さ。」

 「それが、何で関係が…」

 アナタスシアは、答える。

 「アハ・イシュケは、人間を背中に乗せるように誘って海に引きずりこむ魔物。招待状に書いてたのは、そういうことさ。」

 「じゃあ、犯人探せば楽勝だろ。」

 アナタスシアは、呆れたように言う。

 「そんな簡単な事を普通に書くかと思う?馬鹿ね。多分、あいつらだわ……。とりあえず、アンハットの館というところに行かなきゃダメね。」

 そして、アランは付け出すように言う。

 「祐二くん、答えは、そこに書いてるように見えても、そこにはないんだ。その意味をよく考える事だね。」

 そして、アランは、車のキーを持って外へ出る。

 「祐二、行くわよ!」
 
 俺は、戸惑いながらもついて行く。

 《答えは、NO》
 ゆっくりと、その車の音を聞く。
 そして、その足音は、去っていった。


 

 
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