小話まとめ(日常)

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ルームシェアの相談(三木田視点)

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 俺の家には見えない住人がいる。

 リビングのテーブルで夜ご飯を食べている時、突然動き出す目の前の椅子。
 お風呂に入っている時に突然鳴り出す音楽。
 朝起きると閉めたはずのカーテンが開いている。

 古くからある家だと、後から知った。
 住めればいいと思い借りた家がここまで賑やかだとは思っていなかった。

 でも、意外と住み分けができているように思う。

 夕食時に椅子を引くのは食べる気分を味わいたいからかもしれないし、音楽はお風呂の時だけだから寝る時は困らない、カーテンが開くのは決まって起床時間付近のようで夜中に開いてることはない。

 だいぶ、相手が気を遣って生活をしてくれるらしいから成り立っている生活である。

 ___という話を目の前にいる友人の武田に簡潔に話した。相談したいことがあったためだ。

「俺も何か気を使うべきだと思うんだが、何をしたらいいだろうか?」

 休日にいきなりカフェに呼び出した俺を和かな笑顔で許してくれた武田だが、今は眉間に皺が寄っている。

「...三木田さあ。それ、いつから?」

「引っ越した翌日ぐらいからかな」

「嘘だろ!?3ヶ月も経ってるぞ!!」

「あんまり支障がなかったから。初めての一人暮らしが引越し翌日には終わるとは思わなかったけど」

「想定外の事態だもんね!!」

 はぁ、と武田は大きなため息を吐いた。

「お前、3ヶ月の間にも何回も会ってたのに...」

「一人暮らしするって宣言したのに、ルームメイトができたって言いづらいだろ?」

「それ本当にルームメイトの分類で大丈夫??」

 武田とは今の家に引っ越すまでルームメイトだったので、余計に言いづらかったのだ。

「...三木田、まだ部屋空いてるし戻ってこいよ」

「でも、まだ3ヶ月しか経ってないし...」

「この場合、3ヶ月もヤバい家に居たことに驚いてる」

 どうしたもんか、とぶつぶつ呟く武田を見て申し訳なくなった。

「あ、相談しなければよかったとか思うなよ」

「え、あ、その」

「何でも相談しろって言ったのは俺だからな」

 ううん、と頭をガシガシと掻きむしった武田は、何かを決断したような顔をした。

「よし!俺、今日はお前の家に泊まるわ!」

「え!?いいけど、いきなりだな」

「お前の家の様子を見てまた考えようと思ってな」

 いい笑顔になった武田に背中を押されながら、家に向かうことになった。

***

「ようこそ~~初めてのお客さんだ」

 少しドキドキしながらも武田を家に招き入れた。

 家の中の見えない住人は、机や椅子、箪笥をガタガタと揺らしていた。

「...想定以上にポルターガイスト起きてんじゃん」

「これは...いきなりお客さんを連れてきてしまったから緊張してしまったのかな?ごめんね」

「??マジで言ってる???怒りしか感じるんだけど??椅子とか壊しかねないよね??」

 ガタンガタン‼︎と椅子から鳴る音のせいか武田は青白い顔でそう言うが、元々古い椅子なので少し大袈裟なように感じる。

「大丈夫大丈夫」

「何も大丈夫なところがないんだけど」

 武田に引きずられるように家から出され、武田の家まで連れて行かれた。

「お前を家には帰さない」

「ヤンデレみたいなこと言うじゃん」

 武田は少し心配性すぎる。
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