10 / 11
ルームシェアの相談(三木田視点)
しおりを挟む
俺の家には見えない住人がいる。
リビングのテーブルで夜ご飯を食べている時、突然動き出す目の前の椅子。
お風呂に入っている時に突然鳴り出す音楽。
朝起きると閉めたはずのカーテンが開いている。
古くからある家だと、後から知った。
住めればいいと思い借りた家がここまで賑やかだとは思っていなかった。
でも、意外と住み分けができているように思う。
夕食時に椅子を引くのは食べる気分を味わいたいからかもしれないし、音楽はお風呂の時だけだから寝る時は困らない、カーテンが開くのは決まって起床時間付近のようで夜中に開いてることはない。
だいぶ、相手が気を遣って生活をしてくれるらしいから成り立っている生活である。
___という話を目の前にいる友人の武田に簡潔に話した。相談したいことがあったためだ。
「俺も何か気を使うべきだと思うんだが、何をしたらいいだろうか?」
休日にいきなりカフェに呼び出した俺を和かな笑顔で許してくれた武田だが、今は眉間に皺が寄っている。
「...三木田さあ。それ、いつから?」
「引っ越した翌日ぐらいからかな」
「嘘だろ!?3ヶ月も経ってるぞ!!」
「あんまり支障がなかったから。初めての一人暮らしが引越し翌日には終わるとは思わなかったけど」
「想定外の事態だもんね!!」
はぁ、と武田は大きなため息を吐いた。
「お前、3ヶ月の間にも何回も会ってたのに...」
「一人暮らしするって宣言したのに、ルームメイトができたって言いづらいだろ?」
「それ本当にルームメイトの分類で大丈夫??」
武田とは今の家に引っ越すまでルームメイトだったので、余計に言いづらかったのだ。
「...三木田、まだ部屋空いてるし戻ってこいよ」
「でも、まだ3ヶ月しか経ってないし...」
「この場合、3ヶ月もヤバい家に居たことに驚いてる」
どうしたもんか、とぶつぶつ呟く武田を見て申し訳なくなった。
「あ、相談しなければよかったとか思うなよ」
「え、あ、その」
「何でも相談しろって言ったのは俺だからな」
ううん、と頭をガシガシと掻きむしった武田は、何かを決断したような顔をした。
「よし!俺、今日はお前の家に泊まるわ!」
「え!?いいけど、いきなりだな」
「お前の家の様子を見てまた考えようと思ってな」
いい笑顔になった武田に背中を押されながら、家に向かうことになった。
***
「ようこそ~~初めてのお客さんだ」
少しドキドキしながらも武田を家に招き入れた。
家の中の見えない住人は、机や椅子、箪笥をガタガタと揺らしていた。
「...想定以上にポルターガイスト起きてんじゃん」
「これは...いきなりお客さんを連れてきてしまったから緊張してしまったのかな?ごめんね」
「??マジで言ってる???怒りしか感じるんだけど??椅子とか壊しかねないよね??」
ガタンガタン‼︎と椅子から鳴る音のせいか武田は青白い顔でそう言うが、元々古い椅子なので少し大袈裟なように感じる。
「大丈夫大丈夫」
「何も大丈夫なところがないんだけど」
武田に引きずられるように家から出され、武田の家まで連れて行かれた。
「お前を家には帰さない」
「ヤンデレみたいなこと言うじゃん」
武田は少し心配性すぎる。
リビングのテーブルで夜ご飯を食べている時、突然動き出す目の前の椅子。
お風呂に入っている時に突然鳴り出す音楽。
朝起きると閉めたはずのカーテンが開いている。
古くからある家だと、後から知った。
住めればいいと思い借りた家がここまで賑やかだとは思っていなかった。
でも、意外と住み分けができているように思う。
夕食時に椅子を引くのは食べる気分を味わいたいからかもしれないし、音楽はお風呂の時だけだから寝る時は困らない、カーテンが開くのは決まって起床時間付近のようで夜中に開いてることはない。
だいぶ、相手が気を遣って生活をしてくれるらしいから成り立っている生活である。
___という話を目の前にいる友人の武田に簡潔に話した。相談したいことがあったためだ。
「俺も何か気を使うべきだと思うんだが、何をしたらいいだろうか?」
休日にいきなりカフェに呼び出した俺を和かな笑顔で許してくれた武田だが、今は眉間に皺が寄っている。
「...三木田さあ。それ、いつから?」
「引っ越した翌日ぐらいからかな」
「嘘だろ!?3ヶ月も経ってるぞ!!」
「あんまり支障がなかったから。初めての一人暮らしが引越し翌日には終わるとは思わなかったけど」
「想定外の事態だもんね!!」
はぁ、と武田は大きなため息を吐いた。
「お前、3ヶ月の間にも何回も会ってたのに...」
「一人暮らしするって宣言したのに、ルームメイトができたって言いづらいだろ?」
「それ本当にルームメイトの分類で大丈夫??」
武田とは今の家に引っ越すまでルームメイトだったので、余計に言いづらかったのだ。
「...三木田、まだ部屋空いてるし戻ってこいよ」
「でも、まだ3ヶ月しか経ってないし...」
「この場合、3ヶ月もヤバい家に居たことに驚いてる」
どうしたもんか、とぶつぶつ呟く武田を見て申し訳なくなった。
「あ、相談しなければよかったとか思うなよ」
「え、あ、その」
「何でも相談しろって言ったのは俺だからな」
ううん、と頭をガシガシと掻きむしった武田は、何かを決断したような顔をした。
「よし!俺、今日はお前の家に泊まるわ!」
「え!?いいけど、いきなりだな」
「お前の家の様子を見てまた考えようと思ってな」
いい笑顔になった武田に背中を押されながら、家に向かうことになった。
***
「ようこそ~~初めてのお客さんだ」
少しドキドキしながらも武田を家に招き入れた。
家の中の見えない住人は、机や椅子、箪笥をガタガタと揺らしていた。
「...想定以上にポルターガイスト起きてんじゃん」
「これは...いきなりお客さんを連れてきてしまったから緊張してしまったのかな?ごめんね」
「??マジで言ってる???怒りしか感じるんだけど??椅子とか壊しかねないよね??」
ガタンガタン‼︎と椅子から鳴る音のせいか武田は青白い顔でそう言うが、元々古い椅子なので少し大袈裟なように感じる。
「大丈夫大丈夫」
「何も大丈夫なところがないんだけど」
武田に引きずられるように家から出され、武田の家まで連れて行かれた。
「お前を家には帰さない」
「ヤンデレみたいなこと言うじゃん」
武田は少し心配性すぎる。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる