赤の王~ 婚約破棄?から始まる花嫁さがし~

朋 美緒(とも みお)

文字の大きさ
16 / 21
07;ミシェル・ブラウニー男爵令嬢の誕生

09

しおりを挟む
ーーーーーーーーーーーーー
ブラウン王子は街道を駆ける
リリアナとの時間差は半日ほどある、夜も更けて来たがそのまま走り続けた。

夜が明け、日も高くなった頃、遠くで煙が見える
「?誰か居るのか?野営ならとっくに出発している時間だろうに・・・なんだ?」
煙にどんどん近づくと、男の姿が目に入った。

「あれは、ギルド長か?」
大規模魔物討伐依頼の時に会ったことのあるブラウン王子は、不思議に思って近づくと獣馬を止める

「あなたがいらっしゃいましたか」

「ギルド長、どうして此処に」

「誰かが・・・・いや、あなたが来るのを待っていました。」

「・・・!リリアナの居場所か?」

「彼女は自分の力に振り回されて混乱しております、力の制御も出来ておりません・・・私に探すなと命令されて森に消えました、私は探しに行けません、彼女をどうかお願いします。」

「リリアナ・・・しかし何処に」
「可能性ですが、此処から南西に300キロほど行ったところに洞窟があります、そこでリリアナは薬草を育てています、そこに行ったのでは?
あそこには野営できる場所と簡易的な住まいを作ってましたので」

地図を広げてギルド長は王子に場所を教える

「解った行ってみる」
「これを、魔物避けです。Bランク以上には効きませんが」
「いや、有難い、この辺は強い魔物は出ないから大丈夫だろう」

王子はお礼を言い南西に向かって獣馬を走らせる


(なんだろう、もうしばらく此処に居たほうが良い気がするな)

ギルド長は、消えかかっている薪に火を再度入れる.

王子は森を駆け抜ける、獣魔は優秀で障害物を避けながら走る、振り落とされないように魔法で獣魔にしがみつく王子、
どれくらい走っただろうか?空が赤くなってきた頃、ばっと開けた所に出た、見ると目の前には、岩場が続く。

「も少し北か?・・・気配は近い気がする」
いわばに沿って走ると、岩の間に木の扉が見える所に出た

「此処か?・・・・此処だな」
獣魔から降りると近くの木につなげる

扉を叩いてみる
「リリアナ?・・・・ミシェル?・・・」
返事は無い、扉は少し開いていたので、そっと開けて中に入る

洞窟はヒカリゴケだろうか、薄らと明るい
暫く歩くと少し開けた場所に出た、水の流れる音にさらにコケが光り輝いている。

「凄い!これは貴重な薬草か?」
棚になっている所に、薬草がびっしりと生えていた。

さらに奥から、コケの光とは違う明かりが漏れていた。

分厚い膜で仕切られた小部屋の様な横穴、そこを覗くとそまつなベットがあり、リリアナが横になっていた。

近づくと、泣いていたのだろう目が赤くなって眠っている姿が目に入った。

「リリアナ?」
そっと頬に手を触れると
「?王子様?・・・・え?あれ?此処は・・・そうか・・・私・・・化け物に・・・」
「リリアナ?迎えに来たよ」
「・・・殿下・・・あれ?普通だ・・・あれ?」
王子はリリアナの手を握る
そこには銀色の蔦の模様がある石が見えた
「我が王よ・・・私と結婚してくれ」
「え?」

リリアナは呆然と王子を見ていた。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました

放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。 だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。 「彼女は可哀想なんだ」 「この子を跡取りにする」 そして人前で、平然と言い放つ。 ――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」 その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。 「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

嘘をありがとう

七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」 おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。 「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」 妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。 「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」

彼女にも愛する人がいた

まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。 「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」 そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。 餓死だと? この王宮で?  彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。 俺の背中を嫌な汗が流れた。 では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…? そんな馬鹿な…。信じられなかった。 だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。 「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。 彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。 俺はその報告に愕然とした。

記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?

ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」 バシッ!! わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。 目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの? 最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故? ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない…… 前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた…… 前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。 転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?

いいえ、望んでいません

わらびもち
恋愛
「お前を愛することはない!」 結婚初日、お決まりの台詞を吐かれ、別邸へと押し込まれた新妻ジュリエッタ。 だが彼女はそんな扱いに傷つくこともない。 なぜなら彼女は―――

処理中です...