アイテムボックスだけで異世界生活

shinko

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その2

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 翌朝もリビングで食事をしたあとは、城探索と山城周辺の探索をした。

 数日調査を続けた結果、城とこの周辺置かれた状況が分かってきた。

 やはりこの辺りは山しかなく近くに小さな川があり、その川がニース大湖に流れている。

 城の前の野営地のあたりが平地で、あとは森になっている。正直何もない所だ。村や町を作っても産業がなければ人は来ない。

 大変だろうなクライフは……。(完全に人事だ)

 城の中に住む部屋とお金だけはあるので人を募集した所かなりの応募があった。

 今はクライフの知り合いを中心にドンドン人を雇い入れている。


 クライフ達には王座の間の部屋以外は自由にさせている。

 城はクライフに任せておいて、俺達はひとまずイースの町に戻った。

 冒険者ギルドに寄ったら伝言がありニールゼン男爵に呼び出された。

 ニールゼンの屋敷の部屋に案内されると、テリオスサブマスもそこにいた。

 男爵に促されてソファーに座る。

「調子はどうかな。エルヴァン城主」

「いや、私には過ぎた城でした。広すぎて大変です」

「はっはっはっそうか、確かにあれは伯爵か辺境伯くらいが住む城かもしれんな。だが、もうお前の物だ。そのうち慣れるさ、だいぶ人を雇っているそうじゃないか」

 うれしそうに話すニールゼン。

「ええ、クライフにすべて任せてるんですよ」

 クライフは、ターン騎士爵家の3男で18歳だ。家を出て冒険者になったようだが、本人は貴族になりたかったらしく、今回の事を神が与えた奇跡だと喜んだのだ。

 弟の4男ルーレット16歳と5男マルセイユ14歳も呼び出して城に住まわせ一緒に働く事になった。ルーレットは頭がよく商人として働いていたようだ。マルセイユは頭より体の剣士タイプだ。


「そうか、貴族出身の部下がいれば安心だな。いろいろ教わって少しずつ勉強してくれ、今日来てもらったのは今回の分配金の話だ、トルキアの宝が1200万ドロル、ゴリブリンの宝が2200万ドロルだった」

「おおっ結構ありましたね」

「ああ、約束どおり、4割の1360万ドロルをエルヴァン達の取り分とする。いいな」

「いいんですか、城も貰ったのに」

「ああ、それはまた別の話だからな。俺はトルキアの山城を兵の駐屯地にして、南部を開発していくつもりだ。正直北部の城まで手が回らん。そっちで開発してもらえればありがたい。どうせ何もない山だしな」

「そうなんですよ、さっと見た感じですが、本当に何にもないんですよ。クライフが頭を抱えてました」

「ははは、そうだろうな。まあのんびりやってくれ。町ができれば、準男爵にもなれるはずだ。広さだけは結構あるからな。森とそこから上は好きなだけやる。何代か後には何とかなるだろう。そうそう、苗字は決めたのか」

「はい。エアシル、に決めました。いいですかね?」

「エアシルか、聞いたことないが悪くはないんじゃないか」

「俺達3人の字を取っただけなんですよ。何も浮かばなくて」

「そうか、まあそんなとこか。よし、じゃあエルヴァン・エアシル卿だな。名前なんて使い続けていればそのうち慣れるだろう」

「はい。ありがとうございます」

「そうだ、冒険者ランクもBランク一流に昇格だそうだぞ。なぁ、テリオス」

「はい。冒険者ギルドの決定です」

 テリオスがうなずく。

「本当ですか!? そんな実力はないですよ」

「いえ、ゴリブリンキングはB+ランクの魔物、それを全軍殲滅の上お宝と城まで奪取したのですから、本来はAランクなのです」

「いえ、でもそれは皆の協力があってのことです」

「ええ、確かにそれも考慮しました。さらに、トルキア山賊団の壊滅、お宝と城の奪取。トルキアはA-ランク、ツェッペリンもB+ランクでしょう。これまたAランクになってもおかしくありません。以上の観点から少なくともトライアングルさんにはBランク相当の実力があると判断しました」

「そういう事だ」

 ニールゼンも納得だ。

 確かにすごい事をしたのは間違いないからな。

「わかりました。ありがとうございます」

「ただ、爵位の件はしばらく待ってくれ、ある程度の人数が領地に居ないと認められんのだ。その辺はクライフなら分かるだろうから聞いてくれ」

「はい。私はそんなに気にしてませんので大丈夫です。何なら10年後でも問題ありません」

「ははは、気が長いな。まあそんなにはかからんよ、じゃあ、悪いがテリオス、後はよろしく」

 片手をさっと上げて、立ち上がるとニールゼンは部屋を出て行った。忙しいのだろう。

 
 その後テリオスから分配金を貰った。

 トルキアのアジトにあった大槍も数本貰った。

 アイテムボックスにすべて収納すると連れ立って冒険ギルドに向かった。ランクアップの書き換えのためだ。


 ブルックに3人で乗って移動する。テリオスも一緒だ。ニールゼン男爵の館はイースの町の北側にある。冒険者ギルドは町の南側だ。

 冒険者ギルドに入り、サブマスの部屋へ行く。チェルシーさんも呼ばれた。

「さっきも話した通り、トライアングルさんはBランク一流になりました。冒険者カードを確認してください」

 名前 エルヴァン・エアシル
 年齢 15歳
 冒険者ランク B

 パーティー名 トライアングル・リーダー
 タイプ トリオ
 冒険者ランク B ★★青青

「あっ名前もエアシルが入った。あれっ★が二つになってますよ」

「本当ですね」

「はい。トルキアとゴリブリンキングの分です。ボスモンスターですからね」

「すごいわね。信じられないわ、いろんな事が起こりすぎて追いつかないわね」

 シルフィーが両手をあげる。

「ああ、しばらくのんびりするか」

「いえ、こういう時は体を動かしたほうがいいですよ。地下遺跡に行きましょうよ」

 アルフィーはやる気だ。

「そうだな。そうしようか、別にBランクでもいいんですよねテリオスさん」

「ええ。問題ありません。ぜひ、地下遺跡のボスも攻略してください」

「ボスがいるんですか」

 テリオスさんがにやりと笑う。

「悪魔が居るんですよ」

 怖えー。

「恐ろしいな、とりあえず、入口付近で様子見しよう」

「そうですね。あせらず攻略しましょう」

「あっそうだ。テリオスさん。イースの町でお勧めの宿はありますか?」

「そうですね。魚料理が自慢の宿なら、《さかな亭》ですね。そんなに高級じゃないですけど」

 そのまんまだな。

「ええ。高級なのはもういいんですよ。ありがとうございます」

「いいですね。お魚食べたいです」

「そうね。楽しみだわ」

 俺達は冒険者ギルドを出た。
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