追放勇者ガイウス

兜坂嵐

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2章-華のデリンクォーラ帝国

星-シン-

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---翌朝・帝都市街地----

 バルトロメオの案内した裏路地の宿屋で一泊済ませ、3人は肩を並べ帝都を歩いていた。
 道行く人々の表情は明るく、五魔将屈指のゲス野郎と名高きユピテルが潜んでいるとは思えない。
(だが……確実にこの街には居るはずだ、それに……)
 帝国に同じく五魔将である、ネプトゥヌスが潜伏しているという情報もある。
 警戒しておくに越したことはない、そう思いつつも3人で街を出歩く。
 さすが皇帝のお膝元、ゴミ1つ落ちておらず気品がある。何より。

「うぅ……さぶ……この都寒くない?」
「寒いよ、デリン・ガルは雪の都だからね」
「うげぇ~マジかよ~……」
 こんな反応をしてしまうのは無理もない。
 デリンクォーラ帝国は国土が広いぶん、土地によって気候差がかなりある。
 帝都デリン・ガル周辺は冬になれば一面銀世界となるのだ。
 故郷アルキード王国は温暖な気候だったのも拍車をかけ、体感温度はずっと低く感じる。

「おっ酒場発見!情報収集も兼ねてちょっと寄って行こうぜ」
「賛成、暖まりましょ」
「はぁ……そうだねぇ、このままじゃカゼひいちゃうよ」
 酒場に入るとそこは熱気に包まれていた、 ひとまず体を温めるため酒を注文。
 そして酒を待つ間ぐるりを観察する……よく見ると腕章をつけている。
 ガントレットが見えたり、騎士のようである。しかも若い騎士だ。
「まいったな、騎士団だ。僕おとなしくしてるから聞き込み頼むよ」
「バル、おまえのほうが聞き出せないか?」
「騎士抜けて踊り子やってる時点でわかるだろ?あんまり仲が良くないんだ」
「そうか、じゃ俺が聞いてやるよ」
 仕方がないので、ガイウスが近くにいた騎士へ声をかける。

「なあ。なんかやけに明るい顔してるが良いニュースでもあったのかい?」
「そりゃもちろん、ルチア様がユピテル殿下ともうじき婚礼されるからさ」
「ルチア様ってどんな人なの?」
「ふーむ、一言で言えば儚い美少女って感じだなぁ。
 普段は物静かなんだが、たまに見せる笑顔が最高なんだ」
 ルチア・アンブロジア。
 現皇帝デリン・アンブロジアの愛娘の名である。
 ユピテルはプライドが高いから高貴な身分の女に近づくのは納得いく。
 が、騎士が見せてくれた写真で驚く。
 確かに美少女だがまだ頬は丸っこくあどけない表情。
 童女といっても差し支えないほど幼い容姿をしている。

(おいおいマジかよ……!こんな子供狙ってんのかアイツ!?ロリコンじゃねぇか!)
 こんな幼女を口説いて何が楽しいのだろうか?
 いやむしろ、これはチャンスなのでは?
 なんとか婚礼前に近づければ……そしてやつの本性を曝け出させれば!

「で、その婚礼はいつよ」
「舞踏会でお披露目したあとにな。今度の舞踏会は
特別に庶民の参加も許される、ただし必ず仮装することになっているぜ」
「ふーん……」
(なら好都合だ、この機会を利用するとしよう)
「ありがとなオッサン!今度奢るよ!」
「おう!また来てくれよな~!」
 上機嫌になった男は去っていく、すると入れ違いにバルトロメオが来た。
「何かわかったかい?」
「今度の舞踏会に俺たち三人で参加するぞ!ユピテルも居る筈だ」
「……なるほど、踊り子にはうってつけってわけだね」
「ああ!作戦会議するから宿に戻ろう!」
 こうして三人は酒場を後にするのだった。

------デリン・ガル帝城・皇帝の私室----

「ユピテル。話がずいぶん急だな?ルチアと明日にでも婚礼をしたいとは」
「ええ陛下、彼女も私を好いていますし何よりルチア皇女は皇族として少し頼りないでしょう?」
 皇帝の私室。そこではユピテルが現皇帝-デリン・アンブロジアの前で跪いていた。
 話の内容は、帝国で執り行うルチアの婚礼についてである。
 皇帝はユピテルの話を信じ込んでいるようで、ユピテルからすれば笑いを堪えるので精一杯だった。
(可哀想なおっさんだ、今からお前を待っているのは地獄そのものだというのに……)
 内心嘲笑いながらもユピテルはあくまで笑顔でいた。そしていよいよ本題に入る。

「それとですね陛下……実は言わねばならないことがありまして……」
「なんだ?」
「ルチア皇女との婚礼を期に、私に皇位を譲っていただきたいと思いまして」
 怪しい笑みを浮かべながらユピテルは近づき、皇帝に見せるように胸元をずらし黄色い核を見せる。
 トパーズのように妖しく煌めくその輝きは心を奪うよう、実際皇帝の目はどこか虚ろになっていた。
「そうか……ルチアを妃に、皇位を」
 皇帝は操り人形のようにユピテルの言葉を返していた。
 しばらくユピテルの望む言葉を紡ぐように唇を動かしていた彼だったが。
 「ん?」というように目を右上あたりに動かす。

「しかしユピテル。ルチアはまだ幼女じゃぞ?おぬしロリコンか?」
「俺はロリコンじゃねぇ!……いえ失礼、ルチア様は皇帝に据えるには幼く未熟です。
 彼女が正統な皇になるまで私が帝国を守護しましょう」
「なるほど、そういうことなら仕方がないな……よかろうユピテルよ。おぬしに皇位を譲るぞ」
 あっさりと皇帝は承諾した。
 どうやら彼にもユピテルの催眠術が効いているようだ。
(フヒヒッ!チョロいぜこのおっさん……!)
「ありがとうございます陛下。では急ぎ準備に取りかかりたいので退出させていただきますね」
 そう言って部屋を後にしたユピテルの顔は、それはそれは歪で邪悪な笑みを浮かべていた。

----帝都のある服屋---

「仮装用の服?大変申し訳ありません……ほとんどのお客様が買っていかれて、もうないんです」
「そ、そんなぁ……」
 三バカことガイウス、ルッツ、バルトロメオは服の看板に誘われるまま入ったお店にて。
 申し訳なさそうに受付の女性にそう言われ 肩を落としていた。
 それもそのはず、看板にはこう書かれていた。
『仮装用衣装もご用意しています!値段もリーズナブル!』と。
 仮装衣装を買い求めに来たのは自分たちだけではないのだと、がらんとした店内を見て思い知らされる。
「あ、Sサイズの衣装でしたら奥に……しばらくお待ち頂けますか?」
「Sサイズか。僕とガイ君は着られないからルッツ専用てとこだね」
「悪かったわねチビで!」
 ルッツの仮装はどうにか用意できそうだが、問題はガイウスである。

「僕は最悪、貴族時代のお古があるけど……ガイ君はどうしようかねぇ」
「俺?仮装だろ。ドレスでも着ればいいじゃないか」
「アンタ、その筋肉ムキムキの体でドレス着る気?」
 そう、ガイウスは背が高いのだ。188㎝とかなりの長身である。
 この背丈ではサイズが合わない服を着れば最悪破ける、かといいオーダーメイドを頼むにも時間がない。
 だがガイウスとユピテルは因縁があるので仮装なしで行けば絶対バレる。
 さあどうする、と唸ってると奥の従業員スペースから先ほどの店員がやってきた。

「お待ちしました!そちらのお嬢様にぴったりかと」
「うん。え……!?」
「どうしたのルッツ」
「キズ野郎、バル。えーと……笑うな!以上」
 何を渡されたんだか、ルッツは恥ずかしそうに試着室へ入っていった。
 するとバルトロメオがポン、と手を叩いて笑う。
「あっはははは!なるほどね~」
「何がおかしいんだよ」
「いや~……ルッツも女の子なんだなぁって」
「?」
 バルトロメオの言っている意味がわからない。
 しかしすぐにその意味がわかった、試着室のカーテンを開け仮装姿が出てきたからだ。

「お、お待たせ……」
「おお……これは……!」
 カーテンを開けて出てきたのはメイドプリムにグレーのエプロンドレスを着こなす。
 まさに貴族のお屋敷で働くメイドそのものだった。
「なんでメイドなのよー!?これも仮装っちゃ仮装だけどさ!」
「いいじゃん、カーテシーやってみなよ」
「誰がするか!というかあたしだけ仮装は不公平でしょ、早く着替えなさい」
「うん、僕は貴族時代のお古あるから」
(さすが宰相の息子……)
 バルトロメオはお腹を撫で「まだ入るかなぁ」とかぼやきながら試着室に入っていき そして出てきた。
 白いシャツに黒いベスト。ズボンは細身の黒、靴は革製のブーツといった装いである。
 特徴の長い髪は頭の後ろで結んだ、その姿はまさに貴族のおぼっちゃま。
 先ほどのおちゃらけた雰囲気から一転し、馬車から降りてきそうな気品と風格を醸し出している。

「貴族社会を思い出す……あぁ窮屈だ」
「仮装なんだから我慢しろ!俺は……」
「待って!ユピテルってあんたの顔知ってる?」
「知ってるも何も殺り合ったヤツだ!生半可な仮装じゃダメだな。絶対俺とわからない……ん?」
 向かいの試着室から参加客と思わしき人物が出てきたが、その様相は大きく変わっていた。
 かつらと女物の服を着て完全に異性になり切っている。
 仮装にルールはない、なら男装や女装も立派な仮装だろう。
 女装した参加客が会計を済ませ出ていくのを見て、ガイウスの脳裏にある案が浮かんだ。

「女装……か?」
「こんなデカくて筋肉ムキムキの女いないわよ!?」
「いぃや居る!居るぞ!僕は難題ほど燃えるタチでね!」
「いや俺は女装するとは言ってねぇぞ!?」
 ユピテルは生半可な変装では見破ってしまう。
 ゆえにガイウスと絶対わからないレベルで変装しなくてはいけない。
 そこで考えたのは性別を偽ることなのだが、ひとつ決定的問題があった。
「俺……女装なんかしたことないぞ?」
 そう、ガイウスは女装したことがないのだ。
 スカーフェイスかつ長身で筋肉質と、女性で通すには体格が良すぎるのだ。

「化粧や服じゃ誤魔化せないレベルで男よコイツ!?」
「いぃや絶対にガイ君を女装させる!僕がそうさせる!」
「どこがそこまで燃える要素あったの!?やだよ女装なんて!」
 ガイウスとルッツは必死で止めるが、バルトロメオの目を見て悟る。
 あぁこれは本気の目だと、ステージの上で踊ってる時と同じ目をしている。
 こうなったらもう止められない。

 見れば心配そうに見守っていた店員も「勇者を女装させる」という無理難題に協力してくれるらしい。
 これで断っては勇者の面目が潰れる、もっとも今から行うのは女装なのだが。
「えぇいままよ!とにかくやる!じゃあまずはメイクからだ!!」
 こうして、彼らの戦いが始まった。

 ガイウスは色んな意味で大丈夫だろうかと、鏡台に向き合う。
 そこには冷や汗を垂らすスカーフェイスの男がいた。
「ふむ……ガイ君は肩幅あるから……うん!逆転の発想だ!隠すのでなく活かそう!」
(えぇ~……?)
 そんなこんなで2人のなかで女装ガイウスのイメージが固まったようで、今は衣装選びの最中だ。
 とりあえず試着してみたが違和感しか感じない、本当に大丈夫なのか?
 不安を抱えながら次は化粧へ取り掛かる事になったのだが。

「ちょっといいかなガイ君」
「なんだ?」
「いろいろ考えた結果、武闘家に決まっちゃったよ。フーロンから来たってことにしていい?」
「フーロンか、いいぜ。あの国の文化は知ってる」
「さすが勇者。物知りだね」
 話を聞くとこうだ、肩幅を活かそうとした結果。
 顔のキズをあえて隠さず名うての武闘家という事にしたらしい。
 ガイウスにとって人生初の女装、というか化粧自体初めてである。
 バルトロメオが慣れたものというように化粧道具を並べる光景は全く気が休まらない。
 唇を湿らす用のリップクリームを近づけてきたあたりで、目の前のダンサー男に力なく話し掛ける。

「バル、俺化粧なんか無理だよ。キズ在るし」
「大丈夫。ガイ君は素材が良いから化粧映えするよ。
 せっかくだからおめかししようよ、ね?」
「……わかった、任せる」
「うん!じゃ始めるよ~」
(もうなるようになれ)
 口出しするにも化粧の知識がない。
 自分より……下手したら女より化粧がうまいかもしれないこの男に任せる他ない。
『化粧は男でもやる機会あるから覚えた方が良い』と言われた事もあった。
 そんな日が来るとは思わずスルーしていたのが悔やまれる。

(まさかこんな形で経験する事になるとはな)
「はい、顔は完成!鏡見てごらん」
「……これ、俺か?」
 そこには別人がいた。顔のキズはそのままだが先ほどより目立たない。
 目鼻立ちはそのままだが、どこか色気を感じる。
「次は髪だね。赤も素敵だけど……ユピテルが気づかない色にしよう」
「カツラ被るのか?」
「もっとナチュラルにしよう、毛染め……経験あるかい?」
「……ない」
「前ダンスで使った黒の染料が残ってたはず。それを使おう」
 髪を染める、これも始めてだ。
 それも赤から黒という大胆な色への染め替え。
 しかしバルトロメオは嫌な顔ひとつせず、むしろ楽しそうに髪を染めていく。
「よし!できたよ!」
「おぉ……すげぇな」
 鏡に映っていたのは別人だった。
 肩幅と筋肉質さはそのままだが女性らしさを損なっていない絶妙なバランス。
 そして何より黒髪が「フーロンから来た」という設定に説得感を持たせていた。

「触っていいのか?」
「いいみたい、うわっ……あんたアホ毛下すとそうなるわけ?」
「アホ毛じゃねぇ!子供のころからの習慣だ」
 ガイウスが特徴的な、跳ねた髪束を下ろすと一気に片目が隠れてしまった。
 虹色の目に強い容姿コンプレックスがあった習慣から、髪で目を隠す習慣が根付いているのだ。
 実のところ両目を出すようになったのもつい最近の事で、元々メカクレなのである。
 だがバルトロメオは一気にミステリアスな印象になった彼を見て頷く。

「ガイ君、あげちゃダメだ!鏡を見てくれ」
「?」
 鏡に映っていたのは別人だった。
 そこには片目を隠した黒髪の美女が佇んでいる。
「えっ!?これ俺か!?」
「そう!騙す相手は因縁持ちでしょ?じゃ徹底的に
 キズ野郎の面影を消さなきゃ!衣装も……あれとかいいかも」
 向こうにあった、横にスリットが入った妖艶な衣装。
 -俗に言うチャイナドレスを手に取り、バルトロメオは笑う。

「このスリットがセクシーだよねぇ」
「ダメ!それは絶対にダメだ!チャイナドレスなんか着たら体のライン丸出しじゃないか!?」
「でも仮装って感じの服これしかないわ、メイド服ならそこのチャラ男に雇われたって設定で」
「あ、じゃチャイナにするわ俺」
(僕なんか凄いディスられた気するんだけど……)
 ルッツの一言でチャイナドレスに決まった。
 そして今に至るのだが、鏡を見て改めて思う。本当に俺か?別人じゃないか?と。
 骨格は女としてたくましすぎるが、チャイナドレスに黒髪が合わさり。
 異国の武闘家という雰囲気に仕上がっていた。
 そして最後に化粧を仕上げて完成である。鏡を見るとそこには妖艶な雰囲気の美女がいた。
 本当に自分なのか疑いたくなってくるほどだ。

「どうよ?」
「すごい!ちょっとフーロン人としちゃデカいけど……ここまで変装すれば顔知っててもバレないよ!」
 今のガイウスは完全な別人となっていた。
 チャイナドレスのスリットが入った服を着から見える足や腕は筋肉質で引き締まっている。
 そして何より特徴的なのはその顔だった。
 顔のキズを敢えて消してないお陰で、武闘家と言う設定に否応なしの説得力を与えているのだ。
 そんな訳で、準備が整ったところで早速行動を移す事にした。
「どうするの?名前は」
「……シン。でいくぞ」
「星って意味だね。よしっ!じゃあ行こうか!」
 たまたま窓から北極星が見えたから、そう名乗ることにした。
 ユピテル暗殺計画が始まる、気を引き締めるように三人は会計へ向かう。

「お値段はこちらになります」
「じゃ僕のポケットマネーで」
「お待ち下さい、当店では一定金額お買い上げの方にサービスとしてこちらを提供しております」
「……ナニコレ?」
「扇子さ。いま貴族の間で大ブームなんだ」
 店員からサービスとして受け取った扇子は鳳凰が描かれた美しいもの。
 ガイウス(女装してるのでシン名義)が今着ているチャイナドレスと非常にマッチしていた。

「タダならもらってくぜ。小道具にはなるさ」
「ありがとうございます!これからもどうぞ御贔屓に!」
 舞踏会が始まるまであと1時間、3人は手を振る店員を背に帝城へ向け歩み出した。
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