嫉妬帝国エンヴィニア

兜坂嵐

文字の大きさ
89 / 130
エンディングは終わらない

竜よ、希望を紡げ

しおりを挟む
 西の空に、赤金色の光が斜めに差し込む。
 その下、大聖堂の回廊には花弁がまだ散り残っていた。
 インマール司祭は、黙々と箒を動かしていた。
 祝祭の名残――幸せと呪いの、どちらともつかぬ花びらたち。
 ひとしきり掃き終え、司祭は木のベンチに腰を下ろす。
 まだあたたかな石畳。
 しかしその顔には、どこか影が落ちている。

 それもそのはずだった。
 本来、あの祭壇で自分が「誓いの言葉」を授けるはずだった。
 だが現実はどうだ。
 式の最中に、あの異端者たち――クロノチームが捕らえられ。
 大聖堂を揺るがす混乱の末、彼らは神竜塔へと“処刑”のため送られてしまった。

 あの場にいた全ての者が、理解していた。
 神竜塔――それは死刑執行所に他ならない。
 そして、司祭自身もまた、ひと月近く、笑い合い。
 時に語り合った彼等が“いなくなった”という現実を受け入れられずにいた。
 茫然と、インマール司祭は大聖堂の高い窓から、夕陽を見上げる。

 光の彼方、赤い雲に滲んだ“何か”が、一瞬だけ目の端をかすめた気がした。
 でも、それもただの幻影だったのだろう。
 祭りが終わった世界に、置いていかれたのは自分一人だけだ。
 「……レヴィアタン様」
 誰にも届かぬ祈りを、声にしてみる。
 「僕は……どうすれば、いいのでしょう……」
 言葉は、あっけなく夕暮れの中に消えていく。
 希望も、後悔も、誰にも渡せないまま。
 祈りの形だけが、宙をさまよう。

 ――夕陽のエンヴィニア市街・屋根の上

 街は夕陽に焼かれ、どこまでもオレンジ色に染まっていた。
 だが――その屋根の上では、いつも通りの“非常識”が暴走している。
 ウラヌスは屋根から大ジャンプし。
 「うわっはwww これ、パンツ見えない!?」
 と大声で笑い飛ばす。
 スカートも、ツインテールも空中に踊り、本人は全く気にしていない。
 サタヌスは風見鶏をバンッと手のひらで叩いてクルクル回し。
 「こんな時間に見上げてるやつなんかいねぇよ~!」
 と満面の笑みで地上を一切気にしない。

 レイスはそんな二人をチラ見しつつ、屋根の端に片足をかけ。
 「さっさと帰ってやろうぜ、あの司祭さんのためにな」
 と、わずかに真顔になる。
 カリストは横で屋根瓦の上をすべらせる足を止め。
 「司祭……? 転移初日に私を止めてくれた……あの少年のことですか?」
 眉をひそめ、記憶を手繰るような声。
 レイスは、遠く西の大聖堂の尖塔を一瞥しながら頷く。
 「そうだ。そいつの世話になってんだわ俺達」
 「……結局、帰る場所は人間くさい方が落ち着くってな」
 屋根の上で騒ぐバカども。
 でも、心の奥底には“仲間”や“迎えてくれる誰か”を。
 本気で大切に思う気持ちが確かにある。
 夕陽が、クロノチームの背中を静かに照らしていた。

 オレンジ色に染まる屋根の上。
 カリストは少しだけ歩調を緩め、遠くの大聖堂をじっと見つめた。
 「そういえば私は……あの少年に止めてくれたお礼が言えていない」
 「大聖堂を出てすぐ、王族に攫われて――術で記憶を封じられ……」
 静かに呟くカリストの横顔は、どこか寂しげだ。
 レイスはそんなカリストの隣で、屋根の縁に腰かけ、足をぶらつかせる。
 「会ってから話せばいい。あいつはいいやつだ」
 「“おかえりなさい”って、絶対笑ってくれる」
 その後ろで、温度差バグりまくりの末っ子コンビが爆走中。

 「いーねいーね!“屋根からのエンヴィニア”これインスタ映えじゃん!」
 サタヌスが風見鶏を小道具にしてキメ顔ポーズ。
 ウラヌスはツインテぶんぶん&スマホ連写で「屋根ピクニック!」
 とか言いながら全力で自撮りしてる。
 瓦の上でジャンプ決めては「これ絶対バズるって!いいね稼げ!」
 「次はバックフリップ行くぞ!!」
 ……完全にサブカル天国。

 手前で静かに“感謝”と“再会”の約束を交わす二人。
 奥でギャグも、アクションも止まらないバカたち。
 夕陽の中、クロノチームらしい「生きてる」音が街を満たしていた。

-----

 石畳に長く影を伸ばす夕陽。
 インマール司祭は、ようやく花弁掃きを終え。
 そろそろ日も暮れるな……と静かに腰を上げる。
 その時、不意に背後から「カァー」というカラスの鳴き声。
 驚いて顔を上げると――大聖堂の屋根の上に、あの五人の姿が!

 ユピテルがピョンピョンと瓦から瓦へ跳び。
 ウラヌスはスマホ片手にツインテぶんぶん。
 サタヌスは片手で風見鶏をクルクル回し。
 レイスは笑いながら裾を翻し。
 カリストは白い軍帽を直して、どこか懐かしそうに微笑んでいた。

 「え!?」
 目が点になる。
 ――生きてる、嘘だろ!?
 今まさに空想と現実がぶつかる瞬間。
 その時、サタヌスとウラヌスの二人が勢いよく同時に跳ね。
 屋根瓦が割れて、バカ二人が足を滑らせて大聖堂の庇(ひさし)に転がり落ちる!

 「本当に生きてるううううう!!???」
 頭を抱えて絶叫。
 呆然自失の司祭、その後ろで瓦の隙間から。
 「……ただいま帰りました」
 カリストの凛とした声と「やっべー壊しちまったw」
 というサタヌス&ウラヌスの声が重なる。
 大聖堂に響く、奇跡の“ただいま”と、“バカの騒ぎ声”。
 夕陽が沈む頃、全てが一気に“クロノチームの日常”へと巻き戻っていく。

 拍手と歓声が、まるで祭りのクライマックスみたいに大聖堂中を包んでいた。
 クロノチームが戻るのを待っていた人々――老若男女、信者も非信者も。
 その熱気に押されて、カリストは思わずきょとんと周囲を見渡す。
 「拍手してくれるのは嬉しいですが……今日は、人が多いですね?」
 カリストが戸惑いを隠せず呟く。
 インマール司祭が帽子を脱いで深く頭を下げる。

 「すみません……あなた方が“エンヴィニアが跡形もなく滅ぶ”と言ったことが忘れられなくて」
 「せめて、信者の皆さんにはエンヴィニアを離れて貰おうと……最後のお別れをしていたのです」
 人々の間には泣いている者もいれば、旅の支度で荷物を抱えた者もいる。
 “逃げる”のではなく、“見送る”ための空気。
 けれど、切なさの中にも覚悟と優しさが満ちていた。
 レイスは辺りをぐるりと見回し、肩をすくめる。
 「あぁ、だから“エンヴィニア人の末裔”って現代にもわりといるんだな……答え出たわ」
 ウラヌスは大声で笑いながら。
 「1日で逃げ切るの?帝国超デカいよww 巻き込まれない?」
 と現実味のない巨大移動にびっくり。
 インマール司祭は微笑み。
 「えぇ、“飛竜便”というのがありまして……本来は他国の技術ですが」
 と説明を始める。

 その時、裏庭から「グオォォ……」と低く響く鳴き声。
 クロノチームと人々が振り返ると。
 裏庭には、何頭ものドラゴンが大人しく座っていた。
 背中には大きな座席が取り付けられ、“人間が乗れる”ようになっている。
 まるでバス停留所、子どもも大人も、信者たちが列を作ってドラゴンバスに乗り込んでいく。

 「これ絶対インスタ映えするやつー!」
 「ドラゴンバスって、バスじゃなくてドラゴンだろ!?すげぇな!」
 カリストも表情が緩み。
 「……昔は王族専用の魔獣だったのに、いまや市民の足とは……時代も変わりましたね」
 滅びゆく帝国、最期の大脱出――だがそこには確かな“未来”が芽生えつつあった。

 インマール司祭は、少しだけ声を落として付け加える。
 「本来、“飛竜便”は憤怒界グラグナンの技術です。
 神竜教の断絶を防ぐという名目で、グラグナン側が特別に貸してくださったのですが……」
 そこで一拍置き、真剣な顔続ける。
 「……ですが“片道”です。
 到着次第、グラグナン側に帰化してもらう、という条件付きで」
 人々のざわめきの中に。
 “もう二度とエンヴィニアには戻れない”という決意と不安が混じる。
 それでも、今ここで“生きて未来へ行く”ことを選ぶ覚悟が確かにあった。

 ウラヌスは一拍遅れて大笑い。
 「へぇ~。年中キレてるのに器でかいww」
 ドラゴンの背を指差してケタケタ笑う。
 レイスは肩をすくめて、ドラゴンを見上げる。
 「逆にキレまくってから、却って冷静なのかもな。
 こういう非常事態の時はよ……」
 サタヌスが「ドラゴンって腹の中で火出すんだろ?」と無邪気に騒ぎ。
 カリストは「あの“戦闘民族”がこれほど温情を示すとは」と素直に驚く。

 ドラゴンたちは、裏庭の広場にずらりと並んでいた。
 どの個体も巨大な体躯、燃えるような赤や黒の鱗。
 まさに“憤怒界”グラグナンの名に恥じぬ、見るからに凶暴な姿。
 列に並ぶ人々――特に子供たち――は、その迫力に思わず身をすくめていた。
 そのうちのひとり、幼い少年が母親の袖をぎゅっと掴み。
 「ドラゴン、炎を吐きそうで怖いよ……」
 と小さな声で呟く。

 レイスはその声を耳にして、ふとドラゴンの顔を見上げた。
 ドラゴンの片目がゆっくりとこちらを見返す。
 瞳の奥――それは猛り狂う怒りの色ではなかった。
 まるで“全てを受け入れる親”のような、静かで優しい目をしていた。
 レイスはしゃがんで少年と同じ目線になり。
 「大丈夫だ。こいつらは“誰かを守るため”に生まれたドラゴンなんだ」
 と、静かに微笑んで励ます。

 「ほら、よく見てみろ。目がすげぇ優しいだろ」
 少年がそっとドラゴンの瞳を覗き込むと、ドラゴンはゆっくりとまぶたを閉じ。
 まるで安心してくれと言わんばかりに鼻先で風を送ってきた。
 少年は、緊張の面持ちのまま小さくうなずく。
 「うん……怖くない、かも……」
 と、勇気を出してドラゴンの足元に一歩近づいた。

 レイスは立ち上がり。
 「大人だって怖いもんは怖い。けど、“信じて乗れば必ずどこかに着く”」
 とだけ呟いて、再び空を見上げた。
 ドラゴンの目は“絶望のエンヴィニア”に、ほんの少しの希望を灯していた。

 御者が声を張り上げた。
 「――出発の時間だ!」
 その合図に、ドラゴンたちが一斉に翼を広げる。
 広場いっぱいに舞い上がる風。
 裏庭は、まるで“飛び立つ寸前のヘリコプター”のような轟音と強風に包まれた。
 竜の背に乗った人々が、名残惜しそうに手を振り合う。
 「司祭さま~!エンヴィニアの景色は一生忘れません!」
 「どうかお元気で……!」
 叫び、泣き声、祈りの言葉。
 それらが混ざり合い、ドラゴンの翼が次々と空を切る。

 やがて、数十体の巨大な影が夕焼けの空へ吸い込まれていく。
 翼の音が遠ざかるにつれ、竜の影も。
 人々の姿も、どんどん小さくなっていった。
 大聖堂の裏庭には、インマール司祭と、見送る者たちだけが残された。
 インマールは静かに手を組み、祈りの形で胸元に当てる。
 「全員とはいきませんでした、しかし……説得できた人はこれで全員。
 どうか、無事にたどり着きますように……」
 その声は震えていた。

 その肩に、そっとレイスが手を置いた。
 「大丈夫だ。エンヴィニアの末裔ってやつ、現代の憤怒界じゃわりといるんだぜ」
 ニヤリと笑いながら、どこか“未来を知る者”の余裕を漂わせる。
 インマールは一瞬だけ驚いたようにレイスを見上げ。
 すぐに、安堵の色を浮かべて静かに頷いた。
 竜たちの影は、遠い空の向こうで、やがて小さな点に溶けていった。
 それでも、確かに“誰かの未来”へと繋がっている。



 エンヴィニアの街から人影が消え、
 静けさだけが大聖堂を満たしていた。

 ウラヌスは屋根からぴょこんと降りてきて、
 「マジで最終決戦じゃんww 人がいなくなる街とか、あと1日あるとか、RPGのラスボス前だって!」
 無駄に明るく笑い飛ばす。

 サタヌスは遠ざかるドラゴンの群れを見送りながら、
 「ドラゴン……俺も乗りたかった……」
 ――その感想、小学生か。

 でも次の瞬間、ハッと顔を上げ。
 「って、そうじゃねぇ!ウラ、エンヴィニア・ラプソディの台本、カイネス博士に転送してもらうぜ!」
 使命感が突如MAXに。
 ウラヌスも大ジャンプで着地し。
 「りょーかい! タイミング的にラストチャンスな感じぃ~!」
 ノリノリで爆速ダッシュ。2人して一直線にラボ方面へ消えていく。

 残されたインマール司祭は苦笑しつつ、尋ねる。
 「……2人分のごはん、どうしましょうか?
 ユピテルは肩をすくめて、待つかと言うように腕を組む。
 「待つか、あのガキども足速いんだよ」
 カリストとレイスも顔を見合わせて微笑む。
 最終決戦前、静寂と日常とバカ騒ぎが同時に流れていた。
 “ここが帰る場所”という実感だけが、いつまでも揺るぎなく残っていた。

 大聖堂の回廊に、夕暮れの金色が差し込む。
 インマール司祭が振り向くと、初日に見た“あの副官”が立っていた。
 その瞳には結婚式で見た虚ろな色はなく、黄金の光がしっかりと宿っていた。
 「インマール司祭――お久しぶりです」
 その声音に、インマールは胸の奥で「あの人が戻ってきた」と確かに感じた。
 「……ありがとう、ございます」
 カリストの声はわずかに震えていた。
 「……あの日。止めてくれたお礼を言うのに……二十数日かかるとは思いませんでしたね」
 インマールは静かに微笑み、聖典をそっと撫でる。

 「いえいえ……戻ってきて頂けただけで、十分です」
 その目には、涙がにじんでいた。
 少し離れたところでレイスが、煙草を手に。
 「ここにウラヌスがいたら“ぐう聖”とか言って泣いてたろうな」
 と小声で呟く。
 誰もが言葉を選んでいた。
 それだけ、“ただいま”と“おかえり”に重みがあった。
 夕暮れの静けさが、二人の間に温かく降りていた――。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【12月末日公開終了】これは裏切りですか?

たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。 だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。 そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます

山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。 でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。 それを証明すれば断罪回避できるはず。 幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。 チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。 処刑5秒前だから、今すぐに!

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

処理中です...