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番外編
社長を倒すぞ編-3
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数日後。
夕刻の《カフェ・ティニ》。表は落ち着いた空気に包まれている。
だがその奥。
「影煮込みプレート」の湯気が立ち上る隣の密室で。
クロノチームがふたたび“神殺し”を考えていた。
「……集合的無意識ってことはよ?」
レイスが腕を組みながら、煙の向こうで唸る。
「無意識が“生まれない状況”にすりゃ、アンラも存在しないってことになんねェ?」
言いながら自分で混乱している。
「……レイス、自分で言っててわけわかんなくなってんじゃんwww」
ウラヌスがアイスかじりながら爆笑。
でも一応、思考の軌道としては合っている。
「つまり、“無意識の外側”に踏み込む手段を探すわけだ」
そう冷静に口を挟むのは、今回呼ばれた特別助っ人。
青い神官服、ポニテ、メガネ。
――メルクリウスである。
「参考資料が要るね。できるなら映像がいい。
体験より再現性のある記録……“無意識が発生しない状況”のパターンを調べたい」
「映像資料って……なんだよ。どんなジャンル観んだ?」
沈黙。
全員が顔を見合わせたその時。
サタヌスが、唐突に言った。
「……じゃ、メルクリ。カフェ・ティニの奥いこうぜ!映画鑑賞会だ」
《カフェ・ティニ》の奥。
チョコミントの香りが漂う“供養の映像室”にて、静かに再生が始まった。
上映作品:『タイム・マシン(1960)』
選んだのはメルクリウス。そしてレイスがその気になった結果。
想像以上に真面目な研究会が始まった。
スクリーンに映るのは、80万年後の人類の末裔・エロイたち。
感情も意志も、文化も退化した彼らの姿に、レイスの目がギラついた。
「……エロイ、自我が希薄。社会性皆無、合格点。」
マジでノート取ってる。ペンの動き早すぎて音がシュッて鳴ってる。
「……カイネス博士憑依してンぞ~、レイス。」
ユピテルが半笑いで突っ込みながらソファに沈む。
「……なんて脆弱な生き物。水路に毒流すだけで全滅ですよ」
そう呟いたのは、上映中の無表情カリスト……ではない。
プルトである。
口元にはポテチ、トーンは相変わらず淡々。
「抵抗もしないし反撃手段もない……完全に対象外。戦闘力ゼロ。」
「相変わらずだなプル公~」
サタヌスが隣で肩をぶつけつつ、同じ味のポテチをパリパリ。
メルクリウスも、静かに頷いていた。
「“支配のない世界”は、集合的無意識が極端に収縮する。
つまり“神”が干渉できない空白が発生する可能性がある。」
「“自由”ではなく“空っぽ”……それは希望か、それとも死か」
「っていうかお前ら全員、映画見ながら哲学者になる癖なんなんだよ。」
ウラヌスがドリンク片手にツッコミながらも、内容にはちゃんと感動している。
スクリーンの光がカーテンに反射し、ティニの裏映像室が静かに赤く染まる。
映るのは、地上のエロイたちを地下で支配する存在――“モーロック”。
白くて無機質、だが知性があり、明確な社会構造と役割分担を持っていた。
沈黙。
スクリーンの中では、主人公が地底の闇で“知性ある化け物”たちの存在を悟る。
そのとき。
レイス、ノートを一旦閉じて静かに言った。
「OUT。自我がある。社会性がある。これ……アンラ生まれるぞ。」
画面のモーロック:歯をカチカチ鳴らして集団で労働中。
カリスト:目を閉じてメモ取り中。
メルクリウス:もはや頷きながら“神官の経典”に書き込み始めてる。
プルト、ポテチをかじりながら自然に言う。
「知能と社会があれば、無意識は生まれます。つまり、“神”は避けられません」
「……映画1つで結論が出るなよ!!!!!!」
ウラヌス、思わず吹き出す。
しかし空気は止まらない。
画面のモーロックたちが「視線を合わせる」だけのシーンで。
「今の、“相互認識”。アンラ生まれるね。」
「“他者を意識する”ってだけで、無意識の母胎ができる……」
「どんな感想だよ!?!?!?!?!?!?!?」
その中で一人、ポテチを掴む音だけが響く。
「プル公、食うスピードはえぇよ。もうねぇじゃん。」
サタヌスが不満げに呟く。
「エロイに必要なのは知識じゃない、“スナック”だ……」
「……哲学やめろ、お前ら全員」
映像はクライマックス。
地底のモーロック社会が崩壊する中、レイスが真顔でつぶやく。
「つまり、エロイだけじゃアンラ様は生まれない。モーロックが必要だった。
“闇を見つめる存在”が、神を育てる。」
静寂。
ユピテルが缶を開け、ぼそっと一言。
「……じゃあお前ら、もう育ててんじゃん。アンラ様。」
「映画観て感想言ってる時点で、意識ありすぎだろ」
全員沈黙。
地獄である。
《カフェ・ティニ・裏シアター》。
再生が始まったのは――『WALL・E(2008)』
舞台は、荒廃した地球。
誰も住んでいない、廃棄物と沈黙と孤独だけが残ったゴミの惑星。
開始5分。
サタヌス、目の色が変わった。
「うわははははは!!!!!」
砂糖入りコーヒー吹きかけながら、爆笑してる。
「コイツ!!指輪捨ててケースだけ保存したぞ!?!?!?
わかるわ~~~~~~~~~!!」
サタヌス、椅子から半分立ち上がってノート取り出してる。
「わかる!箱は使える!あと動くやつとかバネのやつ!でも中身は重いから要らん!」
「ゴミ山で生活してた頃、俺も“おしゃカップヌードルのフタ”集めてたしな!!!」
「ゴミ山で喜ぶのお前だけだよ、スラムボーイwwwwwww」
ウラヌスが腹抱えて吹く。
「マジでこの映画、お前専用じゃんwww“WALL・SATA”じゃんwww」
「というか、あの動き方は不安定性の象徴です。“感情の進化前段階”ですね」
「……でもさ、あの孤独な空間であんなに元気なのすごくない?」
メルクリウスがそっと呟く。
映像は地球を離れ、宇宙へ。
そしてそこにあったのは、完璧な生活環境を用意された超大型宇宙船。
アクシオム号。
人間たちは肥大化した身体で座椅子に座り、意思すらなくAIに任せて生活する。
その画面を見た瞬間、レイスが眉をしかめた。
「……神官様?これはアンラ案件か。」
「現段階ではセーフだ……」
そう呟くのはメルクリウス。
腕組みしながら、画面を一時停止。
画面には“全員が笑顔でストローを吸っている群れ”。
「やったぜぇ!!」
ウラヌスが両腕をあげて喜ぶ。
「勝ち確!全員ふにゃふにゃで無力じゃん!」
だがメルクリウスは表情を緩めない。
「……しかしな、こういう“完璧すぎる社会”は、わずかな綻びで一気に崩壊する。」
「集団意識が過剰に同調している状態は、実は“無意識の温床”になりやすいんだ」
「つまり、バグったらアンラが湧く。」
「“秩序が壊れた瞬間”、その裂け目に“意識なき欲望”が入り込むんですね……」
「うわ、キモい理論出た。てかこの人ら、飲み物もらうだけで“感謝”してねぇんだな」
画面:ロボットが渡したカップを、無言で受け取る人類。
個のない行動。会話もなし。
「これはヤバいな……アンラが好物にする“空白の支配”だ。」
「でもさ、これ“誰かが幸せなら”って価値観じゃなく。
“誰も不幸じゃなければOK”って世界だよな。それって神様的にはセーフじゃね?」
「……セーフだけど、一歩踏み外せば“全滅”なんだよ。」
映像が進み、船長が意思を持ち始めるシーン。
機械が混乱し始め、乗客が“自分の足で立つ”ことを知ってしまう。
そのとき――全員の表情が変わる。
「“意識”が目覚めた瞬間に、神が降りる。」
「その通り。“神”とは、欲望ではなく“目覚め”の構造そのものだ」
「“立ち上がった瞬間”、社長が“よぉ♡”って現れるってこと?」
「いや最悪だろその演出」
WALL・E上映、エンドロール。
フェスとふざけの記憶が嘘のように。
ティニ奥の映像室は、誰もが黙ってスクリーンを見ていた。
……が、数秒後。
「オート、真面目に仕事してただけなのに機能停止されるとかかわいそうじゃない?」
ウラヌスがチュロス片手に、口を尖らせる。
「かわいそ……」
プルトも小声で同意するが、ポテチは止まらない。
「大統領死ね」
レイスが煙を吐きながら一言。目はマジだった。
「地球に戻ってくるなて、お前が失敗したからじゃねーかよ!!」
サタヌスがテーブル叩いてキレる。
感情の波が過ぎ去った頃、メルクリウスが静かにメモを閉じた。
「……結論から言えば、むりだ。」
メルクリウスの声は、はっきりしていた。
「彼は“無意識そのもの”。存在の構造上、倒すことは不可能」
沈黙。
全員が顔を伏せる中、メルクリは続ける。
「討伐条件は2つ。“全知的生命体の根絶”、あるいは“知性の初期化”。」
一同、ゆっくりと振り向く。
目が、口が、重たく開いた。
「…………詰んだな」
無意識とは、意識しないことの連続により発生する“総体”。
その構造体を倒すには、知性を手放すしかない。
世界が知ることをやめたとき、彼は“消える”。
だが、それは人間であることの終わりでもある。
夕刻の《カフェ・ティニ》。表は落ち着いた空気に包まれている。
だがその奥。
「影煮込みプレート」の湯気が立ち上る隣の密室で。
クロノチームがふたたび“神殺し”を考えていた。
「……集合的無意識ってことはよ?」
レイスが腕を組みながら、煙の向こうで唸る。
「無意識が“生まれない状況”にすりゃ、アンラも存在しないってことになんねェ?」
言いながら自分で混乱している。
「……レイス、自分で言っててわけわかんなくなってんじゃんwww」
ウラヌスがアイスかじりながら爆笑。
でも一応、思考の軌道としては合っている。
「つまり、“無意識の外側”に踏み込む手段を探すわけだ」
そう冷静に口を挟むのは、今回呼ばれた特別助っ人。
青い神官服、ポニテ、メガネ。
――メルクリウスである。
「参考資料が要るね。できるなら映像がいい。
体験より再現性のある記録……“無意識が発生しない状況”のパターンを調べたい」
「映像資料って……なんだよ。どんなジャンル観んだ?」
沈黙。
全員が顔を見合わせたその時。
サタヌスが、唐突に言った。
「……じゃ、メルクリ。カフェ・ティニの奥いこうぜ!映画鑑賞会だ」
《カフェ・ティニ》の奥。
チョコミントの香りが漂う“供養の映像室”にて、静かに再生が始まった。
上映作品:『タイム・マシン(1960)』
選んだのはメルクリウス。そしてレイスがその気になった結果。
想像以上に真面目な研究会が始まった。
スクリーンに映るのは、80万年後の人類の末裔・エロイたち。
感情も意志も、文化も退化した彼らの姿に、レイスの目がギラついた。
「……エロイ、自我が希薄。社会性皆無、合格点。」
マジでノート取ってる。ペンの動き早すぎて音がシュッて鳴ってる。
「……カイネス博士憑依してンぞ~、レイス。」
ユピテルが半笑いで突っ込みながらソファに沈む。
「……なんて脆弱な生き物。水路に毒流すだけで全滅ですよ」
そう呟いたのは、上映中の無表情カリスト……ではない。
プルトである。
口元にはポテチ、トーンは相変わらず淡々。
「抵抗もしないし反撃手段もない……完全に対象外。戦闘力ゼロ。」
「相変わらずだなプル公~」
サタヌスが隣で肩をぶつけつつ、同じ味のポテチをパリパリ。
メルクリウスも、静かに頷いていた。
「“支配のない世界”は、集合的無意識が極端に収縮する。
つまり“神”が干渉できない空白が発生する可能性がある。」
「“自由”ではなく“空っぽ”……それは希望か、それとも死か」
「っていうかお前ら全員、映画見ながら哲学者になる癖なんなんだよ。」
ウラヌスがドリンク片手にツッコミながらも、内容にはちゃんと感動している。
スクリーンの光がカーテンに反射し、ティニの裏映像室が静かに赤く染まる。
映るのは、地上のエロイたちを地下で支配する存在――“モーロック”。
白くて無機質、だが知性があり、明確な社会構造と役割分担を持っていた。
沈黙。
スクリーンの中では、主人公が地底の闇で“知性ある化け物”たちの存在を悟る。
そのとき。
レイス、ノートを一旦閉じて静かに言った。
「OUT。自我がある。社会性がある。これ……アンラ生まれるぞ。」
画面のモーロック:歯をカチカチ鳴らして集団で労働中。
カリスト:目を閉じてメモ取り中。
メルクリウス:もはや頷きながら“神官の経典”に書き込み始めてる。
プルト、ポテチをかじりながら自然に言う。
「知能と社会があれば、無意識は生まれます。つまり、“神”は避けられません」
「……映画1つで結論が出るなよ!!!!!!」
ウラヌス、思わず吹き出す。
しかし空気は止まらない。
画面のモーロックたちが「視線を合わせる」だけのシーンで。
「今の、“相互認識”。アンラ生まれるね。」
「“他者を意識する”ってだけで、無意識の母胎ができる……」
「どんな感想だよ!?!?!?!?!?!?!?」
その中で一人、ポテチを掴む音だけが響く。
「プル公、食うスピードはえぇよ。もうねぇじゃん。」
サタヌスが不満げに呟く。
「エロイに必要なのは知識じゃない、“スナック”だ……」
「……哲学やめろ、お前ら全員」
映像はクライマックス。
地底のモーロック社会が崩壊する中、レイスが真顔でつぶやく。
「つまり、エロイだけじゃアンラ様は生まれない。モーロックが必要だった。
“闇を見つめる存在”が、神を育てる。」
静寂。
ユピテルが缶を開け、ぼそっと一言。
「……じゃあお前ら、もう育ててんじゃん。アンラ様。」
「映画観て感想言ってる時点で、意識ありすぎだろ」
全員沈黙。
地獄である。
《カフェ・ティニ・裏シアター》。
再生が始まったのは――『WALL・E(2008)』
舞台は、荒廃した地球。
誰も住んでいない、廃棄物と沈黙と孤独だけが残ったゴミの惑星。
開始5分。
サタヌス、目の色が変わった。
「うわははははは!!!!!」
砂糖入りコーヒー吹きかけながら、爆笑してる。
「コイツ!!指輪捨ててケースだけ保存したぞ!?!?!?
わかるわ~~~~~~~~~!!」
サタヌス、椅子から半分立ち上がってノート取り出してる。
「わかる!箱は使える!あと動くやつとかバネのやつ!でも中身は重いから要らん!」
「ゴミ山で生活してた頃、俺も“おしゃカップヌードルのフタ”集めてたしな!!!」
「ゴミ山で喜ぶのお前だけだよ、スラムボーイwwwwwww」
ウラヌスが腹抱えて吹く。
「マジでこの映画、お前専用じゃんwww“WALL・SATA”じゃんwww」
「というか、あの動き方は不安定性の象徴です。“感情の進化前段階”ですね」
「……でもさ、あの孤独な空間であんなに元気なのすごくない?」
メルクリウスがそっと呟く。
映像は地球を離れ、宇宙へ。
そしてそこにあったのは、完璧な生活環境を用意された超大型宇宙船。
アクシオム号。
人間たちは肥大化した身体で座椅子に座り、意思すらなくAIに任せて生活する。
その画面を見た瞬間、レイスが眉をしかめた。
「……神官様?これはアンラ案件か。」
「現段階ではセーフだ……」
そう呟くのはメルクリウス。
腕組みしながら、画面を一時停止。
画面には“全員が笑顔でストローを吸っている群れ”。
「やったぜぇ!!」
ウラヌスが両腕をあげて喜ぶ。
「勝ち確!全員ふにゃふにゃで無力じゃん!」
だがメルクリウスは表情を緩めない。
「……しかしな、こういう“完璧すぎる社会”は、わずかな綻びで一気に崩壊する。」
「集団意識が過剰に同調している状態は、実は“無意識の温床”になりやすいんだ」
「つまり、バグったらアンラが湧く。」
「“秩序が壊れた瞬間”、その裂け目に“意識なき欲望”が入り込むんですね……」
「うわ、キモい理論出た。てかこの人ら、飲み物もらうだけで“感謝”してねぇんだな」
画面:ロボットが渡したカップを、無言で受け取る人類。
個のない行動。会話もなし。
「これはヤバいな……アンラが好物にする“空白の支配”だ。」
「でもさ、これ“誰かが幸せなら”って価値観じゃなく。
“誰も不幸じゃなければOK”って世界だよな。それって神様的にはセーフじゃね?」
「……セーフだけど、一歩踏み外せば“全滅”なんだよ。」
映像が進み、船長が意思を持ち始めるシーン。
機械が混乱し始め、乗客が“自分の足で立つ”ことを知ってしまう。
そのとき――全員の表情が変わる。
「“意識”が目覚めた瞬間に、神が降りる。」
「その通り。“神”とは、欲望ではなく“目覚め”の構造そのものだ」
「“立ち上がった瞬間”、社長が“よぉ♡”って現れるってこと?」
「いや最悪だろその演出」
WALL・E上映、エンドロール。
フェスとふざけの記憶が嘘のように。
ティニ奥の映像室は、誰もが黙ってスクリーンを見ていた。
……が、数秒後。
「オート、真面目に仕事してただけなのに機能停止されるとかかわいそうじゃない?」
ウラヌスがチュロス片手に、口を尖らせる。
「かわいそ……」
プルトも小声で同意するが、ポテチは止まらない。
「大統領死ね」
レイスが煙を吐きながら一言。目はマジだった。
「地球に戻ってくるなて、お前が失敗したからじゃねーかよ!!」
サタヌスがテーブル叩いてキレる。
感情の波が過ぎ去った頃、メルクリウスが静かにメモを閉じた。
「……結論から言えば、むりだ。」
メルクリウスの声は、はっきりしていた。
「彼は“無意識そのもの”。存在の構造上、倒すことは不可能」
沈黙。
全員が顔を伏せる中、メルクリは続ける。
「討伐条件は2つ。“全知的生命体の根絶”、あるいは“知性の初期化”。」
一同、ゆっくりと振り向く。
目が、口が、重たく開いた。
「…………詰んだな」
無意識とは、意識しないことの連続により発生する“総体”。
その構造体を倒すには、知性を手放すしかない。
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