11 / 41
3章 とある女神サマ、再降臨
緊張の接近(1)
しおりを挟む
――キーンコーンカーコーン
馬鹿話している間にチャイムが鳴ってしまった。
さっさと教室に戻って……あっそうだ、次の授業は移動だった。
こいつのせいですっかり忘れていた。
「おい、次の授業は理科室に行かないといけないから早く……」
『アッハハハハハハハ!』
まだ笑い転げているし。
……こんな奴は放って急いで理科室に向かおう。
※
「っ!」
セーフ……理科室には、まだ先生は来ていない。
体育館裏から理科室が近くて良かったー。
まぁ直接向かったから教科書とか無いから、それはそれで問題ではあるが……。
「ハルルン、遅かったねぇ。何してたのぉ~?」
星木さんと香夏子、そして神野さんが同じ机に座っている。
他のみんなも自由に座っているけど、理科の実験はいつも班別だよな。
先生がまだ来ていないからって好き勝手にしすぎじゃないか?
「ちょっと、色々あってね……えーと……これはどういう状況?」
「あっこれはね、高井先生が荷物を持ち上げたら腰をやっちゃって保健室で寝込んでいるの。それで、この時間は自習になったのよ」
「そっそうなんだ」
なるほど、それで各自好きに座っているわけか。
「おい、鍵が開いているぞ」
「マジかよ!」
「中に入ってみようぜ」
三瓶、馬場、鹿野の三馬鹿が理科準備室の前で何か話している。
自習で野放しになっているが、放っておいて大丈夫なのだろうか……何か起こさなければいいけど。
「何でも横永先生に頼まれて、いい所を見せようと大量の荷物を一気に持ち上げたらゴキッっていったらしいよ……馬鹿だねぇ~」
香夏子がやれやれって感じで肩をすくめた。
同じ男として、いい所を見せたいと思う高井先生の気持ちはわかる。
失敗した時の情けない気持ちも……。
「あっでも前にプリントがあるから、それはやらないといけないよ」
神野さんが指をさした先に詰まれたプリントがある。
流石高井先生、そういう所はしっかりしているな。
「ん? 春彦さ、なんで手ぶらなの?」
香夏子が不思議そうに聞いてきたが、遅れた上に手ぶらで来たんだから大体わかるだろう。
「……教室に戻っている時間が無かったんだよ」
「マジで? このプリントって教科書を見ないとわかんないわよ?」
マジで?
でも、無い物は無いからどうしようもないし……。
「……なら、適当に書くだけだよ」
後で怒られるのが目に見えているけど、これしかない。
まぁ何もしないよりはマシ……だよな?
「適当って……そもそも、筆記用具もないのにどうやって書くわけよ?」
「……」
つんだ。
結局何もしない状況になってしまった。
いや、待てよ……シャーペン位なら香夏子から借りればいいじゃないか。
そうだ、教科書も見せてもらえばいいじゃないか。
馬鹿だなーなんですぐそれを思い付かなかったんだ。
「ねぇ~わたし思ったんだけどぉ~……」
「じゃっじゃあさ……私の隣の席でやったらどうかな? 筆記用具を貸すし、教科書も見せてあげるよ」
「……へっ?」
今神野さんから、すごいラッキーな提案が出て来たんですけど。
「神野くんが良ければ……だけど……」
そんなの良いに決まっています。
ああ……こんな俺に優しく接してくれる神野さん、マジ女神。
どっかのピンク頭とは大違いだ。
「それは助かるけど……俺がお邪魔していいの……かな?」
ひよってしまう自分がいる!
ああもう! どうして、この一歩が踏み込めないのか!
「あ~……2人はどうかな?」
「ん? 私は別に構わないわよ」
「だからぁ~……まぁいいかぁ。わたしもかまわないよぉ~」
「い、いいって……」
香夏子と星木さんも良いって言ってくれたし、ここは行かないと駄目だよな。
行け、俺! 頑張れ、俺!
「……じゃあ、お言葉に甘えて……プリントを取ってきます……」
うおおおおおおおお! やったあああああああああ!
神野さんの隣に座れるぞおおおおおおおおお!
早くプリントを取りに行かねば!
「ん~……」
「どうしたの? 美冬ちゃん。やっぱり……嫌だった?」
「そうじゃなくてぇ、先生がいないんだから教室に取りに戻ればいいんじゃないかなぁと思ったんだけどねぇ」
「……あっ」
「確かにそうだね」
「え~と……そうだけど~……ほら、もう貸す約束しちゃったし、今更それを言うのは!」
「あ~それもそうね。いくら春彦でも今さら言うのはかわいそう」
「……ふふ。わかったわぁ、そういう事にしといてあげるねぇ」
「どっどいう事よ!」
女子3人が和気藹々としゃべっている。
んーやっぱり俺が入っても良かったのだろうか?
いや、このチャンスを逃すな!
「とっとなり、失礼します」
やばい、神野さんと過去最高の接近で心臓がドキドキしている。
「何で敬語になっているのよ」
今はそんな事どうでもいいだろう!
こっちとら必死なんだよ。
「はい、シャーペン。消しゴムと教科書は間に置いておくね」
「あっありがとう」
ピンクの花柄シャーペンを渡された。
いいのか? これを俺が使って本当にいいのか?
「えっと、ここは……」
うおおおおおおおおおおお!
神野さんが、教科書を見る為にさらに近くに!
やばい! いい匂いがする! 髪の毛がサラサラしている!
これだと、プリントに集中ができ――。
――ガッシャアアアアアアアアン!!
「へっ?」
何だ?
今何かが割れる音がしたぞ。
「なっ何?」
「どうした?」
「ん~?」
すごく嫌な予感がする。
「やっべ、やっべ!」
「おいおい……どうするんだよ!」
「お、俺は知らないぞ!」
三瓶、馬場、鹿野の三馬鹿が理科準備室から慌てて出て来た。
三馬鹿、理科準備室、何かが割れる音……まさか!
「げっ! 準備室から煙が出て来たぞ!」
ええ……嘘だろ……。
嫌な予感的中しちゃったよ。
「これって理科室を出た方がいいんじゃないか!?」
「おい、誰か先生を呼んで来るんだ!」
ええい、今はぼやいている場合じゃない。
避難が優先だ。
「3人とも、早く廊下に出よう!」
「うっうん!」
「だな。ほら、美冬もボケッとしないで行くよ」
「失礼なぁボケっとしてないよぉ~」
ああ、メイティーが居ないのに三馬鹿のせいで幸せな時間を潰された。
どうしてこうなるんだか……。
馬鹿話している間にチャイムが鳴ってしまった。
さっさと教室に戻って……あっそうだ、次の授業は移動だった。
こいつのせいですっかり忘れていた。
「おい、次の授業は理科室に行かないといけないから早く……」
『アッハハハハハハハ!』
まだ笑い転げているし。
……こんな奴は放って急いで理科室に向かおう。
※
「っ!」
セーフ……理科室には、まだ先生は来ていない。
体育館裏から理科室が近くて良かったー。
まぁ直接向かったから教科書とか無いから、それはそれで問題ではあるが……。
「ハルルン、遅かったねぇ。何してたのぉ~?」
星木さんと香夏子、そして神野さんが同じ机に座っている。
他のみんなも自由に座っているけど、理科の実験はいつも班別だよな。
先生がまだ来ていないからって好き勝手にしすぎじゃないか?
「ちょっと、色々あってね……えーと……これはどういう状況?」
「あっこれはね、高井先生が荷物を持ち上げたら腰をやっちゃって保健室で寝込んでいるの。それで、この時間は自習になったのよ」
「そっそうなんだ」
なるほど、それで各自好きに座っているわけか。
「おい、鍵が開いているぞ」
「マジかよ!」
「中に入ってみようぜ」
三瓶、馬場、鹿野の三馬鹿が理科準備室の前で何か話している。
自習で野放しになっているが、放っておいて大丈夫なのだろうか……何か起こさなければいいけど。
「何でも横永先生に頼まれて、いい所を見せようと大量の荷物を一気に持ち上げたらゴキッっていったらしいよ……馬鹿だねぇ~」
香夏子がやれやれって感じで肩をすくめた。
同じ男として、いい所を見せたいと思う高井先生の気持ちはわかる。
失敗した時の情けない気持ちも……。
「あっでも前にプリントがあるから、それはやらないといけないよ」
神野さんが指をさした先に詰まれたプリントがある。
流石高井先生、そういう所はしっかりしているな。
「ん? 春彦さ、なんで手ぶらなの?」
香夏子が不思議そうに聞いてきたが、遅れた上に手ぶらで来たんだから大体わかるだろう。
「……教室に戻っている時間が無かったんだよ」
「マジで? このプリントって教科書を見ないとわかんないわよ?」
マジで?
でも、無い物は無いからどうしようもないし……。
「……なら、適当に書くだけだよ」
後で怒られるのが目に見えているけど、これしかない。
まぁ何もしないよりはマシ……だよな?
「適当って……そもそも、筆記用具もないのにどうやって書くわけよ?」
「……」
つんだ。
結局何もしない状況になってしまった。
いや、待てよ……シャーペン位なら香夏子から借りればいいじゃないか。
そうだ、教科書も見せてもらえばいいじゃないか。
馬鹿だなーなんですぐそれを思い付かなかったんだ。
「ねぇ~わたし思ったんだけどぉ~……」
「じゃっじゃあさ……私の隣の席でやったらどうかな? 筆記用具を貸すし、教科書も見せてあげるよ」
「……へっ?」
今神野さんから、すごいラッキーな提案が出て来たんですけど。
「神野くんが良ければ……だけど……」
そんなの良いに決まっています。
ああ……こんな俺に優しく接してくれる神野さん、マジ女神。
どっかのピンク頭とは大違いだ。
「それは助かるけど……俺がお邪魔していいの……かな?」
ひよってしまう自分がいる!
ああもう! どうして、この一歩が踏み込めないのか!
「あ~……2人はどうかな?」
「ん? 私は別に構わないわよ」
「だからぁ~……まぁいいかぁ。わたしもかまわないよぉ~」
「い、いいって……」
香夏子と星木さんも良いって言ってくれたし、ここは行かないと駄目だよな。
行け、俺! 頑張れ、俺!
「……じゃあ、お言葉に甘えて……プリントを取ってきます……」
うおおおおおおおお! やったあああああああああ!
神野さんの隣に座れるぞおおおおおおおおお!
早くプリントを取りに行かねば!
「ん~……」
「どうしたの? 美冬ちゃん。やっぱり……嫌だった?」
「そうじゃなくてぇ、先生がいないんだから教室に取りに戻ればいいんじゃないかなぁと思ったんだけどねぇ」
「……あっ」
「確かにそうだね」
「え~と……そうだけど~……ほら、もう貸す約束しちゃったし、今更それを言うのは!」
「あ~それもそうね。いくら春彦でも今さら言うのはかわいそう」
「……ふふ。わかったわぁ、そういう事にしといてあげるねぇ」
「どっどいう事よ!」
女子3人が和気藹々としゃべっている。
んーやっぱり俺が入っても良かったのだろうか?
いや、このチャンスを逃すな!
「とっとなり、失礼します」
やばい、神野さんと過去最高の接近で心臓がドキドキしている。
「何で敬語になっているのよ」
今はそんな事どうでもいいだろう!
こっちとら必死なんだよ。
「はい、シャーペン。消しゴムと教科書は間に置いておくね」
「あっありがとう」
ピンクの花柄シャーペンを渡された。
いいのか? これを俺が使って本当にいいのか?
「えっと、ここは……」
うおおおおおおおおおおお!
神野さんが、教科書を見る為にさらに近くに!
やばい! いい匂いがする! 髪の毛がサラサラしている!
これだと、プリントに集中ができ――。
――ガッシャアアアアアアアアン!!
「へっ?」
何だ?
今何かが割れる音がしたぞ。
「なっ何?」
「どうした?」
「ん~?」
すごく嫌な予感がする。
「やっべ、やっべ!」
「おいおい……どうするんだよ!」
「お、俺は知らないぞ!」
三瓶、馬場、鹿野の三馬鹿が理科準備室から慌てて出て来た。
三馬鹿、理科準備室、何かが割れる音……まさか!
「げっ! 準備室から煙が出て来たぞ!」
ええ……嘘だろ……。
嫌な予感的中しちゃったよ。
「これって理科室を出た方がいいんじゃないか!?」
「おい、誰か先生を呼んで来るんだ!」
ええい、今はぼやいている場合じゃない。
避難が優先だ。
「3人とも、早く廊下に出よう!」
「うっうん!」
「だな。ほら、美冬もボケッとしないで行くよ」
「失礼なぁボケっとしてないよぉ~」
ああ、メイティーが居ないのに三馬鹿のせいで幸せな時間を潰された。
どうしてこうなるんだか……。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が素直になったとき……君の甘過ぎる溺愛が止まらない
朝陽七彩
恋愛
十五年ぶりに君に再開して。
止まっていた時が。
再び、動き出す―――。
*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*
衣川遥稀(いがわ はるき)
好きな人に素直になることができない
松尾聖志(まつお さとし)
イケメンで人気者
*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*◦*
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
働かないつもりでしたのに、気づけば全部うまくいっていました ――自由に生きる貴族夫人と溺愛旦那様』
鷹 綾
恋愛
前世では、仕事に追われるだけの人生を送り、恋も自由も知らないまま終わった私。
だからこそ転生後に誓った――
「今度こそ、働かずに優雅に生きる!」 と。
気づけば貴族夫人、しかも結婚相手は冷静沈着な名門貴族リチャード様。
「君は何もしなくていい。自由に過ごしてくれ」
――理想的すぎる条件に、これは勝ち確人生だと思ったのに。
なぜか気づけば、
・屋敷の管理を改善して使用人の待遇が激変
・夫の仕事を手伝ったら経理改革が大成功
・興味本位で教えた簿記と珠算が商業界に革命を起こす
・商人ギルドの顧問にまで祭り上げられる始末
「あれ? 私、働かない予定でしたよね???」
自分から出世街道を爆走するつもりはなかったはずなのに、
“やりたいことをやっていただけ”で、世界のほうが勝手に変わっていく。
一方、そんな彼女を静かに見守り続けていた夫・リチャードは、
実は昔から彼女を想い続けていた溺愛系旦那様で――。
「君が選ぶなら、私はずっとそばにいる」
働かないつもりだった貴族夫人が、
自由・仕事・愛情のすべてを“自分で選ぶ”人生に辿り着く物語。
これは、
何もしないはずだったのに、幸せだけは全部手に入れてしまった女性の物語。
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる