Lv1の最強勇者

レル

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第二章

【第17話】昇格試験

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俺がAランクになった2日後
Sランク昇格試験が始まった
場所は闘技場
何でもこの国の王様も見に来るらしく、試験と言うよりは一種の祭りみたいな感じ

受付を済ませた俺は2人の所に寄ってみる

「ご主人凄いですよ!人がこんなに沢山います!」

ステラは凄くはしゃいでいる

「ほら、ステラ。早く行かないと席が無くなっちゃうわよ?」

ソフィはいつも通り、と思ったが、手にはポップコーンらしきものと飲み物が抱えられていた

「そうでした!ご主人が良く見える場所を取らねば!」

そう言って2人は入口に走っていった
もうちょっと落ち着きがあってもいいでしょうに
祭りで浮かれるのもわからなく無いが…

「さて、俺もそろそろ行くかな」

俺は選手用の入口から中に入った
今回は死神装備は使わない予定
目立つのは良くないからね
流石はSランク昇格試験
元の世界にいた時は絡まれたくない様な体格の人
ばかりでなく、ギルドマスターの様に割と普通の体型の人も結構いる

「君も昇格試験を受けるのかい?」

後ろから声を掛けられたので振り返ってみると
黒髪ショートの何とも日本っぽい見た目の人が立っていた
容姿は整っていて誰が見てもイケメンと言えるだろう

「そうですが、何か?」
「いや、君からは威圧みたいなものが感じられなかったから、迷い込んだのかと思ってね」

こいつ俺に喧嘩売ってるのか?
それとも素でこれなのか?

「ご心配どうも」
「うん、お互い頑張ろう!」

そう言って男は歩いていってしまった

(アイツ、多分素でいい奴だな)

裏表の無かった笑顔を見て俺はそう思った




「皆さん長らくお待たせしました!
いよいよ、猛者達によるSランク昇格試合を始めようと思います!」

司会が叫ぶ

(ん?試合?)

「この昇格試験、ルールは簡単、戦って勝つこと!トーナメント形式の試合を勝ち上がって優勝した者がSランクとなることが出来ます!」

(マジかよ、それならそうと早く言ってくれれば森にモンスター狩りにでも行ったのに……)

早々に少し後悔しながら俺はトーナメント表を見てみる

「俺は第9試合か、相手は誰だ?」
「俺様だ!」

振り返ってみると何とも言えないモブキャラ感を出している奴がいた

「こいつが相手なら1回戦は余裕だな!」

モブキャラは下品に笑っている

(よし、こいつは派手に倒そう)

そう心に誓った俺は他の人達の試合を見てみる
Sランク昇格試験とだけあって迫力がある
何ともポップコーンが欲しくなるね

そして、俺の試合の番が回ってきた

「さあ!次の試合はハウザ選手とシュウヤ選手!
ハウザ選手のレベルは268!
それに対し、シュウヤ選手のレベルは1だ!
これは一方的な試合になってしまうか?」

「ガハハハ!お前レベル1なのかよ!?本当にAランクなのか?」
「うるさいっすよ、さっさとその口聞けなくしてやるから覚悟しとけ」

「それでは試合を始めて行きましょう!
レディ・ファイト!」

モブの武器は大剣
司会の合図と共にモブは突っ込んでくる

(あーもう、これだから脳筋は!)

俺は体を少し動かしそれを躱す
俺は後ろに2、3歩後ろに下がり蹴りを入れる
モブは大剣でそれを防ぐが後ろによろめいた
俺はすかさず距離を詰めて大剣に手を当て魔法で電気を流す
男が大剣を落としたのでさらに蹴りを入れるとモブは後ろに飛んでいった
俺はモブが落とした大剣を拾うとモブが倒れている所に歩いて行き、聞いてみた

「どうする?リタイアする?」
「そんな分けないだろ!レベル1なんかに負けたとなれば俺の名がガタ落ちだ!」
「あっそ、戦う気ならトドメを刺そうか
【火】」

俺は両手に一づつ火をだした

「二つ合わせて【炎】」

両手を打ち合わせ一つの大きい炎にする

「剣に宿り、その力を示せ」

そう言うと大剣に炎がまとわりつきマンガで見たことあるような炎の大剣になった

「good-bye、ハウザ」

俺はジャンプして落下の勢いを使い、切りかかる
ジャンプ切りってやってみたかったんだよね!

ぶわっ

俺はモブの顔ギリギリで剣を止めた
殺す気は無かったし、派手にできた
それと、モブのズボンは濡れていた
……あまり考えたくないな

「なんとなんと!この戦いを勝ち抜いたのは、シュウヤ選手だ!我々の予想より遥か上を行く実力、本当にレベル1なのか!?」

アナウンスを聞きながら俺は控え室に戻った
    
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