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結婚活動開始!
③
そうよ。子供を産むタイムリミットまで、あと2年。
今、産まなくてどうするのよ。産むなら今でしょ!
「どこで知り合ったんだよ。」
「これ。」
私は結城に婚活サイトを見せた。
「こんなのやってるのか?結婚できない奴のたまり場じゃないか。」
「結婚できない奴ではなく、最短距離で結婚を成し遂げたい人達の集まりよ。言い方考えてね。」
デートで心が弾んでいるせいか、仕事もはかどる。
「そんな事言って。この前みたいに、簡単に体を……」
「許すわけないでしょ。それに、今度の人は心に余裕があるというか、私のペースに合わせてくれる人なのよ。本気で私の事、考えてくれているの。」
何でもかんでも、尻の軽い女に見ないでよね。
「へえ……大人の余裕ね。」
そうよ。まだやる気満々の若い盛りとは、違うんだから。
「ところで、結城はどうなの?若い婚約者の方とは、順調に愛を育んでいるの?」
「ああ……」
思い出したかのように、言葉を濁す。
「忘れてたわ。」
「はあ?」
婚約者を忘れるって、どういう事⁉
「かわいそう。婚約者に放っておかれるなんて。」
「あっちだって、連絡してこないんだからお互い愛情がないんだろ。」
私は手が止まった。
「愛情がないのに、結婚するの?」
「政略結婚なんて、そんなものだよ。」
何だか相手もかわいそうだし。結城だって、そんな結婚して何がいいんだか。
「……私は、愛し愛されての結婚がいいな。」
「理想はな。」
でもそうは言ってられない30代女子。
「とにかく、お互いに上手くいくといいわね。」
「ああ……」
その時に、結城がこの婚約者との結婚、乗り気じゃないのが分かったけれど、それは私の知った事ではない。
何故なら、私は私でこのイケオジとの結婚に、突き進もうと思っているからだ。
定時になり、私はバッグを持った。
「お疲れ様です。」
私は上機嫌の中、オフィスを出ようとした。
「なあ、浅見。」
「なあに?結城。」
私は余裕をかましながら、振り返った。
「今度っ……」
「うん。」
結城の必死な視線。何、行くなとか言い出すの?いや、止められても行くけど。
「……なんでもない。」
「なにそれ。」
私は笑いながら、結城から離れて行った。
イケオジの池崎さんとの待ち合わせは、時計台の下だった。
何だか、待ち合わせからしてオシャレ。
そして、池崎さんは私が来る前に、既に待ち合わせ場所にいた。
「すみません、池崎さん。お待たせしてしまって。」
傍に寄ると、池崎さんはにっこりと笑った。
「いえ、大丈夫ですよ。お気になさらないで下さい。」
相変わらずの紳士振り。
ああ、大人の対応にため息が出る。
「お店はこの近くです。行きましょう。」
池崎さんは、腕を差し出した。
私はその腕を掴み、池崎さんと歩き出した。
歩幅、私に合わせてくれている。
こういう人って、いつもこうなのかしら。
お店に着くと、高級感漂う雰囲気に圧倒された。
「素敵なお店ですね。」
「ええ。やはり来てよかったですね。」
池崎さんは、話す時に視線を合わせてくれる。
それが大切にされている感じがする。
そして、お店の奥の席に案内され、私達は向かい合わせで座った。
「今日は、来て頂いてありがとうございます。」
「いえ、そんな。」
注文の前に、デートに来た事を感謝してくれるなんて。
「そのシャツ、素敵な色ですね。」
「気づいてくれたんですか?」
「とても良くお似合いですよ。」
池崎さんの周りが、パーっと明るくなる。
これよ。この気遣いよ。若い人や同年代にないこの気遣い。
さすがだわ。だからイケオジなのね。
「オーダーはどうしようかな。恭香さん、お酒飲まれますか。」
「はい、たしなむ程度なら。」
本当はいける口だけど、最初のデートでそんなところ見せない。
「では、私がチョイスした物を。」
そう言うと池崎さんは、定員さんを呼んで注文しはじめた。
前菜に一品料理、メインもデザートも、全て完璧。
今、産まなくてどうするのよ。産むなら今でしょ!
「どこで知り合ったんだよ。」
「これ。」
私は結城に婚活サイトを見せた。
「こんなのやってるのか?結婚できない奴のたまり場じゃないか。」
「結婚できない奴ではなく、最短距離で結婚を成し遂げたい人達の集まりよ。言い方考えてね。」
デートで心が弾んでいるせいか、仕事もはかどる。
「そんな事言って。この前みたいに、簡単に体を……」
「許すわけないでしょ。それに、今度の人は心に余裕があるというか、私のペースに合わせてくれる人なのよ。本気で私の事、考えてくれているの。」
何でもかんでも、尻の軽い女に見ないでよね。
「へえ……大人の余裕ね。」
そうよ。まだやる気満々の若い盛りとは、違うんだから。
「ところで、結城はどうなの?若い婚約者の方とは、順調に愛を育んでいるの?」
「ああ……」
思い出したかのように、言葉を濁す。
「忘れてたわ。」
「はあ?」
婚約者を忘れるって、どういう事⁉
「かわいそう。婚約者に放っておかれるなんて。」
「あっちだって、連絡してこないんだからお互い愛情がないんだろ。」
私は手が止まった。
「愛情がないのに、結婚するの?」
「政略結婚なんて、そんなものだよ。」
何だか相手もかわいそうだし。結城だって、そんな結婚して何がいいんだか。
「……私は、愛し愛されての結婚がいいな。」
「理想はな。」
でもそうは言ってられない30代女子。
「とにかく、お互いに上手くいくといいわね。」
「ああ……」
その時に、結城がこの婚約者との結婚、乗り気じゃないのが分かったけれど、それは私の知った事ではない。
何故なら、私は私でこのイケオジとの結婚に、突き進もうと思っているからだ。
定時になり、私はバッグを持った。
「お疲れ様です。」
私は上機嫌の中、オフィスを出ようとした。
「なあ、浅見。」
「なあに?結城。」
私は余裕をかましながら、振り返った。
「今度っ……」
「うん。」
結城の必死な視線。何、行くなとか言い出すの?いや、止められても行くけど。
「……なんでもない。」
「なにそれ。」
私は笑いながら、結城から離れて行った。
イケオジの池崎さんとの待ち合わせは、時計台の下だった。
何だか、待ち合わせからしてオシャレ。
そして、池崎さんは私が来る前に、既に待ち合わせ場所にいた。
「すみません、池崎さん。お待たせしてしまって。」
傍に寄ると、池崎さんはにっこりと笑った。
「いえ、大丈夫ですよ。お気になさらないで下さい。」
相変わらずの紳士振り。
ああ、大人の対応にため息が出る。
「お店はこの近くです。行きましょう。」
池崎さんは、腕を差し出した。
私はその腕を掴み、池崎さんと歩き出した。
歩幅、私に合わせてくれている。
こういう人って、いつもこうなのかしら。
お店に着くと、高級感漂う雰囲気に圧倒された。
「素敵なお店ですね。」
「ええ。やはり来てよかったですね。」
池崎さんは、話す時に視線を合わせてくれる。
それが大切にされている感じがする。
そして、お店の奥の席に案内され、私達は向かい合わせで座った。
「今日は、来て頂いてありがとうございます。」
「いえ、そんな。」
注文の前に、デートに来た事を感謝してくれるなんて。
「そのシャツ、素敵な色ですね。」
「気づいてくれたんですか?」
「とても良くお似合いですよ。」
池崎さんの周りが、パーっと明るくなる。
これよ。この気遣いよ。若い人や同年代にないこの気遣い。
さすがだわ。だからイケオジなのね。
「オーダーはどうしようかな。恭香さん、お酒飲まれますか。」
「はい、たしなむ程度なら。」
本当はいける口だけど、最初のデートでそんなところ見せない。
「では、私がチョイスした物を。」
そう言うと池崎さんは、定員さんを呼んで注文しはじめた。
前菜に一品料理、メインもデザートも、全て完璧。
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