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第24話 どうして邪魔するの
④
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「本当に力になりたいなら!友達だって思うんだったら!黒崎さんを頂戴よ!」
「落ち着いて、芹香……」
「できないんだったら、友達面しないで!」
胸がズキズキ痛い。
「芹香、それが芹香の求める友達なの?」
芹香がハッとする。
「私、信一郎さんの事好きだから、芹香には渡せない。」
芹香が一歩、下がったところを、信一郎さんが受け止めた。
「芹香さん、礼奈に負けましたね。」
「はあ?私が負け?」
「話を聞いている側としては、礼奈の意見に完敗ですよ。」
信一郎さんの顔を見ると、ほっと安心した。
「いいわよ。寄ってたかって、私を虐めて。」
「そんなんじゃないよ、芹香。」
「いいって、言ってるでしょ!」
その時、芹香が私から離れて行くような気がした。
「その代わり、黒崎家が潰れたら、礼奈のせいだからね。」
「えっ……」
「取引が無くなるって事は、そういう事よ!」
そして芹香は、走って行ってしまった。
「礼奈、安心しろ。ウチは簡単に潰れないから。」
「うん……」
私はその時、芹香を遠く感じていた。
「落ち着いて、芹香……」
「できないんだったら、友達面しないで!」
胸がズキズキ痛い。
「芹香、それが芹香の求める友達なの?」
芹香がハッとする。
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芹香が一歩、下がったところを、信一郎さんが受け止めた。
「芹香さん、礼奈に負けましたね。」
「はあ?私が負け?」
「話を聞いている側としては、礼奈の意見に完敗ですよ。」
信一郎さんの顔を見ると、ほっと安心した。
「いいわよ。寄ってたかって、私を虐めて。」
「そんなんじゃないよ、芹香。」
「いいって、言ってるでしょ!」
その時、芹香が私から離れて行くような気がした。
「その代わり、黒崎家が潰れたら、礼奈のせいだからね。」
「えっ……」
「取引が無くなるって事は、そういう事よ!」
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