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第6部 私を見つめるその瞳
⑦
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欲望よりも、もっと深い、情がそこにあった。
「続きは、ベッドで。」
彼に抱き上げられながら、私は胸の奥で囁いた。
――この人と、今夜また一つになれることが、何より嬉しい。
バスタオルで体を拭き終えた頃には、互いに言葉はいらなかった。
無言のまま、視線を交わし、そしてそのまま、ふたりでベッドに転がり込む。
濡れた髪が枕に触れて、ひんやりとした感触に小さく肩をすくめた。
すぐそばで隼人さんが腕を伸ばし、私の腰を抱き寄せる。
「この二日間で、だいぶ君を知った。」
「そうですか?」
声は控えめなのに、彼の目はまっすぐ私を見ていた。
その視線に、鼓動が高鳴る。
「優しい君、肉付きのいい君、料理上手な君。」
そして唇が、首筋にそっと触れる。
濡れた髪をかき分けるようにして、吐息が柔らかく肌を撫でた。
「そして――エロい君。」
「……それは隼人さんのせいです。」
息を詰めて反論してみたけれど、言葉に込めた照れ隠しは、きっと彼にはお見通しだ。
胸の奥から込み上げる火照りは、彼の手が触れたわけでもないのに、じんわりと広がっていく。
もう、水音は聞こえないはずなのに、自分の中で波打つ感覚がある。
「……こんなにもエッチだったなんて、自分でも知らなかった。」
掠れた声でこぼした独り言に、隼人さんはそっと微笑んだ。
その微笑みが優しくて、どこか切なくて――心まで裸にされたような気がした。
彼の手が私の肩を撫で、そっと耳元で囁く。
「俺にだけ、そういう顔を見せて。」
その声に、私は無言で頷いた。
だってもう、彼の言葉ひとつで、心も身体も、こんなに熱くなってしまうのだから。
翌日から、またいつもの仕事が始まった。
「この書類と、現金出納帳を見合わせて確認してくださいね。」
私は、美羽さんに細かいチェックポイントを説明していた。
すると、少し離れたデスクから、上林さんのため息が聞こえてくる。
「はぁ……最近、つまらないわね。」
思わず振り返ると、彼女は机に肘をついて、退屈そうに言った。
「何がつまらないんですか?」
「最近ね、噂を聞かないのよ。桐生部長の。」
ドキリとした。
美羽さんもペンを持つ手を止める。
「いや、桐生部長だって、体休める時くらいは……」
なんとか言い訳を口にしたけれど、内心では動揺していた。
「今まで休まずに動いてた男が、いきなり休む? あり得ないわよ。」
上林さんは腕を組み、顎に指を当てながら、何かを探るような目をした。
「まさか……本命ができたとか?」
「続きは、ベッドで。」
彼に抱き上げられながら、私は胸の奥で囁いた。
――この人と、今夜また一つになれることが、何より嬉しい。
バスタオルで体を拭き終えた頃には、互いに言葉はいらなかった。
無言のまま、視線を交わし、そしてそのまま、ふたりでベッドに転がり込む。
濡れた髪が枕に触れて、ひんやりとした感触に小さく肩をすくめた。
すぐそばで隼人さんが腕を伸ばし、私の腰を抱き寄せる。
「この二日間で、だいぶ君を知った。」
「そうですか?」
声は控えめなのに、彼の目はまっすぐ私を見ていた。
その視線に、鼓動が高鳴る。
「優しい君、肉付きのいい君、料理上手な君。」
そして唇が、首筋にそっと触れる。
濡れた髪をかき分けるようにして、吐息が柔らかく肌を撫でた。
「そして――エロい君。」
「……それは隼人さんのせいです。」
息を詰めて反論してみたけれど、言葉に込めた照れ隠しは、きっと彼にはお見通しだ。
胸の奥から込み上げる火照りは、彼の手が触れたわけでもないのに、じんわりと広がっていく。
もう、水音は聞こえないはずなのに、自分の中で波打つ感覚がある。
「……こんなにもエッチだったなんて、自分でも知らなかった。」
掠れた声でこぼした独り言に、隼人さんはそっと微笑んだ。
その微笑みが優しくて、どこか切なくて――心まで裸にされたような気がした。
彼の手が私の肩を撫で、そっと耳元で囁く。
「俺にだけ、そういう顔を見せて。」
その声に、私は無言で頷いた。
だってもう、彼の言葉ひとつで、心も身体も、こんなに熱くなってしまうのだから。
翌日から、またいつもの仕事が始まった。
「この書類と、現金出納帳を見合わせて確認してくださいね。」
私は、美羽さんに細かいチェックポイントを説明していた。
すると、少し離れたデスクから、上林さんのため息が聞こえてくる。
「はぁ……最近、つまらないわね。」
思わず振り返ると、彼女は机に肘をついて、退屈そうに言った。
「何がつまらないんですか?」
「最近ね、噂を聞かないのよ。桐生部長の。」
ドキリとした。
美羽さんもペンを持つ手を止める。
「いや、桐生部長だって、体休める時くらいは……」
なんとか言い訳を口にしたけれど、内心では動揺していた。
「今まで休まずに動いてた男が、いきなり休む? あり得ないわよ。」
上林さんは腕を組み、顎に指を当てながら、何かを探るような目をした。
「まさか……本命ができたとか?」
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